コーエーテクモゲームスは、9月14日にネオロマンスゲームの25周年を記念したイベント「ネオロマンス 25th Anniversary」をパシフィコ横浜で開催した。ここでは、本イベントの模様をお届けする。
出演者
速水 奨さん(「アンジェリーク」シリーズ:ジュリアス役)
岩田光央さん(「アンジェリーク」シリーズ:ゼフェル役)
中原 茂さん(「遙かなる時空の中で」シリーズ:藤原鷹通/藤原幸鷹/有川 譲/葛城忍人役)
井上和彦さん(「遙かなる時空の中で」シリーズ:橘 友雅/翡翠/梶原景時/風早役)
四反田マイケルさん(「遙かなる時空の中で」シリーズ:アーネスト・サトウ/萩尾九段役)
安元洋貴さん(「遙かなる時空の中で」シリーズ:高杉晋作/里谷村雨役)
内田夕夜さん(「金色のコルダ」シリーズ:吉羅暁彦/榊 大地役)
水橋かおりさん(「金色のコルダ」シリーズ:リリ/水嶋悠人役)
高橋広樹さん(「ネオアンジェリーク」シリーズ:レイン役)
松風雅也さん(「下天の華」シリーズ:織田信長役)
野島健児さん(「下天の華」シリーズ:明智光秀役)
アンフィニ(ユーキさん、Kanさん)
手紙にまつわるドラマ&メッセージ!
ステージの幕が上がると、そこにはファンを出迎えるため勢ぞろいしたキャストの姿が。さっそく披露されたのは25周年記念ソング「明日へのパレード」で、歌の合間に自己紹介を交えながらライヴコーナーへと突入していく。
ここではゲーム内のスチルもスクリーンに映し出され、高橋さんが真っ赤なライトに包まれながら「Endless Spiral」を、野島さんがセクシーに「月影の夜露(つゆ)」をファンに届ける。内田さんは榊 大地の「君のすべてを」の間、スチルを眺めながら間奏中にファンへ思い出を語り続けたり、ひざまずいて愛情たっぷりの言葉を伝えたりしていた。四反田さんと安元さんはアーネスト・サトウと高杉晋作の「夢想鳥 ~吾ガ恋フル小鳥ガ為ニ~」を力強く歌い上げ、松風さんは「比翼となりて」でにこやかに周囲を見渡しながら声を出していこうと会場のファンを大きく煽っていった。
続いては、各キャラクターが手紙にまつわるドラマと心のこもったメッセージを届けるメッセージ&ドラマ「Letter ~親愛なるあなたへ~」。レインはニクスに言われたものの何を書いていいか悩みつつ、出会った頃を思い出しながら手紙を書いていた。しかし、本当に伝えたいことは直接伝えようと心に決める。
九段は帝都の流行に倣い、神子にラブレターを送ろうと八葉たちに勧めていた。小説のようにはいかないと渋る村雨に、九段は自分のラブレターを参考にしろと読み上げる。それは神子の務めを果たすだけでなく、普通の女の子としても過ごしてほしいと九段なりの優しさに満ちたものだった。それを聞いた村雨は、戦いのない本来の場所へ戻るよう書きあらわしたが、離れ離れになってしまう寂しさも感じていた。
コンミスを前に落ち着かずにいたリリは、手紙を捨てようとする吉羅に遭遇。オケのリハを聞き、彼女の演奏の素晴らしさやずっと近くで見守りたいという気持ちを書いたものだったが、あまりに個人的すぎると渡すのをやめたという。それを聞いたリリも温かな感謝に包まれた手紙を書き、ついでに吉羅の手紙も渡してくると颯爽と姿を消す。
信長を探していた光秀は、信長がほたるに文を書いているところへ出くわす。それは秀吉が見聞きしたものをしたためた、およそ報告とは思えない文にほたるが驚いたのがきっかけだった。しかし、そうした遊びの中にこそ学びがあると教えるために文を書いていた信長は、光秀にも文を書けと命令。命令ならばと光秀は、安土の美しさを五感で感じ取り、光秀がどのような想いで書いたのか自分で考えてみるよう伝える。信長も安土の人々がなぜ噂話などに興ずるのか、信長の文の意図も自身でよく考え、学ぶようにと書き綴った。
神子への目通りを待っている鷹通。その笑顔を守りたいという強い想いを手紙に書いてきていた。そんな鷹通を前に、友雅も目通りが待ちきれないといった様子で現れる。友雅もまた、同じように情熱的な愛に溢れた手紙を神子へ渡そうとしていたのだ。いざ神子の元へ向かおうとすると鷹通は友雅をかなり邪険に扱い、手厳しいと肩をすくめる友雅だった。
守護聖の務めとして女王候補にアドバイスの手紙をおくることになったが、非常に不機嫌な様子のゼフェル。ロザリアには送ったのになぜかと問うジュリアスだったが、アドバイスということに引っかかりを感じていたゼフェルもきちんと手紙を用意しており、その内容は頑張っている女王候補を心から称賛するものだった。一方ジュリアスも女王候補へ成長を間近で見られる喜びや、一人の女性としての想いを手紙にしたためる。
キャストが25年分の思い出を語る
キャストがハッピーバースデーを合唱し、改めてネオロマンス25周年を「おめでとう!」とお祝いした後は、ファンから寄せられた質問に答えていくバラエティコーナー「キャストのみなさん答えてくださ~い」へ。
「アンジェリーク」「ネオ アンジェリーク」シリーズにはこれまでの思い出深い出来事について質問が投げかけられ、まずは速水さんが10年ほど前の大阪のイベントを挙げる。中原さんが「ただいま!」、ファンが「おかえり!」とコール&レスポンスをするのがお決まりだが、この時は中原さんが最初に「おかえり!」と言ってしまい、周囲が大いに戸惑ったのが忘れられないそうだ。
さらにここで、その時のコールをファンと一緒に再現。速水さんがコメントで言ったとおり、中原さんの「おかえり!」に対してファンが「風呂ー!飯ー!」と返して、まるで帰宅した際の一コマのようなやり取りを笑いながら楽しんでいた。
岩田さんも初めてパシフィコに立った時を振り返り、とくにアリオス役の成田 剣さんが舞台上から落下した事件が印象的だそう。高橋さんはネオ アンジェリーク収録時にディレクターから「肌が水をはじくようにお願いします」と言われたのが忘れられないと話していた。
「遙かなる時空の中で」シリーズのキャストは「セクシーを保つ秘訣は?」と聞かれると、本イベント最年少の安元さんは若々しい諸先輩方の真似をしていると答える。四反田さんもネオロマンスへの参加当時に友人から映像を見せてもらったところ、とくに速水さん、森川智之さん(「アンジェリーク」シリーズのエルンスト役)、井上さんに“ネオロマ感”を感じたそうだ。井上さんは考えたことがないと言いつつ「たくさん恋をして、たくさん失敗をすること」との一言へファンは大歓声を上げ、中原さんは「そんな井上さんの隣にいること」と答えていた。
「金色のコルダ」シリーズは「キャラをイメージしたスイーツを作るなら?」という質問で、内田さんは、大地は甘いもが苦手なので「馬車道のビスカウトのような横浜に縁の深いものが似合いそう」と提案。水橋さんはハルについてもお任せと伝え、内田さんは「焼きのりが好きだから磯辺焼き」と答える。リリについては水橋さんが「綿菓子」と答え、これには周囲も納得といった様子だった。
「下天の華」シリーズには「ネオロマと出会って日常に生じた変化は?」とった質問で、松風さんは「一人称が余になる」、野島さんは「小鳥の言っていることが分かる」などを挙げ、ファンを大いに沸かせる。このほかコスプレにちなんだ質問には、ステージに立つ際はキャラクターのカラーを取り入れると安元さんや高橋さんが答え、2日間にわたるイベントではキャスト陣がホテルに泊まった際のルームサービスで盛り上がるといった裏話も明かされた。
「遙か7」続報&「アンジェリーク」新作発表!
新作発表では、ついに「遙かなる時空の中で7」のあらすじや主人公、キャストの詳細を公開。舞台は戦国時代を思わせる異世界で、主人公は織田信長の娘であり、もともと異世界の出身だという。四反田さんと安元さんはすでに収録を進めており、安元さんは自身のキャラクタービジュアルにかなり驚いたこと、これまでもすごかったが今回もストーリーがすごいと興奮した様子で語ってくれた。
ここでゲームのあらすじや主人公の紹介を2人が行ったが、急遽ファンのため新たなキャラをイメージしたボイスで読み上げてくれる。四反田さんの演じる阿国は外見どおり、たおやかで柔らかなボイスといったところ。安元さんの演じる柳生宗矩はとても無口で、話し方もぽつりぽつりといった様子になるようだ。
さらに、速水さんが「ネオロマンス25周年ナビゲーター」に就任し、25周年の期間中にさまざまな形でファンに情報を伝えることが決定。岩田さんがお祝いの花束を贈り、そしてファン待望の「アンジェリーク」新作も発表されると、ファンからは大歓声が巻き起こった。ハードはNintendo Switchで、新イラストレーターと新キャストが登場。神鳥・聖獣に続く、新たな宇宙での守護聖たちの物語になるそうだ。続報は2020年初頭を予定しているので、楽しみに待っていよう。
出演キャストのサインが入った豪華なプレゼント抽選から、アニメシーンと共にキャストの歌声を楽しむことができたライヴコーナーの後半戦へ。岩田さんが疾走感ある「lovesick」、中原さんと井上さんが多彩なパフォーマンスを交えながら幸鷹&翡翠の「爛漫の嵐を抱け」を歌い、ファンからも「大好きー!」と歓声が飛ぶ。水橋さんが深々とお辞儀しながらハルの「花ノ守」を、そして最後は速水さんの「太陽への階段~Message of Silence~」で締めくくられる。
エンディングで全員の挨拶が終わり、再びステージに戻って来た出演者の手には1人では抱えきれないほどの大きなクラッカーが。どよめくファンに「準備はいいかな?」と声が掛けられ、25周年おめでとうに合わせて盛大に放たれた。ステージ前方は大量のテープに埋もれてしまっていたが、会場は再び「おめでとうー!」といった声や大きな拍手に包まれた。
アンコールの挨拶ではキャスト陣から、これからをずっと祝うためにも「健康に気を付けよう!」といった内容が笑い交じりに告げられた。最後は「Promised Rainbow」とダブルアンコールの「僕たちのAnniversary」でイベントは終了。今後も舞台「遙かなる時空の中で3」プレミアムパーティーや「KTカフェ×ネオロマンス・バースデー」「遙か節分祭 ~福は内! 鬼も内!~」「ネオロマンス・フェスタ 金色のコルダ 15th Anniversary Final」をはじめ、25周年を祝うさまざまな企画が用意されているのでお楽しみに。