毎年12月に催される「Shadowverse」の世界大会「Shadowverse World Grand Prix 2019 GRAND FINALS」が、12月27日に埼玉県・大宮ソニックシティで開催された。
同月25日に行われた「DAY 1」には、世界各国の大型大会で好成績を残した24人の実力者が参加。この激戦を勝ち抜いた8人が、「GRAND FINALS」に参戦した。中1日というスケジュールで、世界一の称号と賞金1億1,000万円を争う。
ソニックシティホールを大勢の「Shadowverse」ファンが埋め尽くす中、準決勝へ進出したのはsasamumu選手、yoyo選手、ZeNX選手、jupi / Qwert選手の4人。ここでは、準決勝以降の試合をレポートする。
準決勝第1試合 sasamumu選手 vs. yoyo選手
準決勝第1試合は、台湾勢同士の対決となった。使用デッキは、sasamumu選手が「プライマルギガント」を採用した自然エルフ、守りにも長けたチューニングの自然ドラゴン、自然ビショップ。yoyo選手が自然ドラゴン、アマツエルフ、そして「フェザーダッシュ」採用型の自然ビショップだ。
1戦目の自然ドラゴンミラーを制したsasamumu選手は、続く2戦目に自然ビショップを手にする。対するyoyo選手は、本来なら自然ドラゴンにぶつけたかったであろうアマツエルフで自然ビショップに挑むことに。
序盤からyoyo選手が有利に進め、「ブルームスピリット」と3/3に強化された「フェアリー」4枚が盤面に並ぶ。しかし、sasamumu選手はこの強固な盤面をトップで引いた「聖弓の使い手・クルト」と「荒野の休息」でひっくり返し、1戦目に続いて勝利を収めた。
sasamumu選手の自然エルフとyoyo選手の自然ドラゴンがぶつかった3戦目は、お互いに盤面を取り合う展開に。先行5ターン目にyoyo選手が「呪われし影・ヴァイディ」から「影の侵食」とプレイするも、慌てずしっかり盤面を形成したsasamumu選手は「始祖の大狼・オムニス」を2連打してフィニッシュ。3タテでyoyo選手を下し、決勝へ駒を進めた。
準決勝第2試合 ZeNX選手 vs. jupi / Qwert選手
2年連続で世界大会のトップ8に進んでいるZeNX選手に挑むのは、日本勢で唯一ベスト4へ勝ち上がったjupi選手だ。
ZeNX選手は「慈愛の翅・ティスタ」と「狂気のダークエルフ」を採用したアマツエルフ、それぞれに「森の参謀・ムニャール」「聖弓の使い手・クルト」への回答を盛り込んだ自然ドラゴンと自然ビショップを持ち込む。対するjupi選手は「絆の竜剣士・アイラ」を採用してブースト能力を高めた自然ドラゴン、「安息の領域」を取り入れた自然ビショップ、そしてアマツエルフをチョイスした。
1戦目、序盤から猛攻を見せたZeNX選手の自然ビショップに対し、アマツエルフで勝機を探ったjupi選手は、相手の「報復の白き刃・アニエス」のコストが下がり切らないところを突いて勝利を収める。続く2戦目はjupi選手の自然ビショップとZeNX選手の自然ドラゴンという戦いに。
先行4ターン目の時点で「ドラゴンバスター・イアン」が3枚重なり、うまく回らないZeNX選手に対し、jupi選手は「黄金の鐘」「ムニャール登場」「エンジェルラット」とテンポ良く繰り出し、後攻ながら主導権を握る。7ターン目、ZeNX選手が「母なる君」で一度は形勢を逆転したかに見えたが、jupi選手は「飢餓の輝き」「聖弓の使い手・クルト」で「ドラゴンバスター・イアン」「シヴァ」の盤面を返し、最後は「報復の白き刃・アニエス」で相手のライフを削り切った。
3戦目はjupi選手の自然ドラゴンとZeNX選手のアマツエルフの対決。ZeNX選手は「ウォーターフェアリー」「フェアリーウィスパラー」「フェアリーウィスパラー」とプレイし、手札に「フェアリー」を潤沢に抱える。
守勢に回ったjupi選手は6ターン目、「ドラゴンシェフ」を進化置き。これが効いてZeNX選手の「狂気のダークエルフ」を相打ちに持ち込む。とはいえZeNX選手の有利は変わらずに見えたが、リーサルを把握しながらもカードのプレイ順を失敗してしまう痛恨のミス。jupi選手が3−0でZeNX選手を下し、決勝に進出した。
決勝戦 sasamumu選手 vs. jupi / Qwert選手
準決勝は2試合とも3タテという展開になったが、世界一をかけた最後の戦いは打って変わってフルセットの熱戦となった。
1戦目の自然ドラゴンミラーは、PPブーストと「ナテラの大樹」の破壊数が先行するsasamumu選手と、PPブーストこそ進まないものの相手より先に「影の侵食」をプレイしたjupi選手という構図に。sasamumu選手はデッキを20枚めくっても「呪われし影・ヴァイディ」を引くことができず、的確なプレイングを見せたjupi選手が先勝した。
2戦目は自然エルフ対アマツエルフというエルフ同士の対決。後攻のjupi選手は、「フェアリー」2枚がほしい4ターン目に「悪戯の精霊」をドローし、5ターン目に「フェアリーブレイダー・アマツ」が着地。しっかりとデッキが回った展開だったがしかし、sasamumu選手は「豊穣の闘士・アイリーネ」を2回自動進化させるなどアマツエルフの攻撃を最後までしっかり受け切り、タイに持ち込んだ。
3戦目は自然ビショップミラー。後攻のsasamumu選手は「ムニャール登場」「荒野の案内人」「ワンダーコック」「聖弓の使い手・クルト」進化と理想的な立ち上がり。対するjupi選手は体力5のクルトが綺麗に取れないと見るや、疾走が付与された「エンジェルラット」を進化させて相手リーダーに攻撃するなど、果敢なプレイを見せる。
ダメージレースでsasamumu選手だったが、7ターン目にリーサルを逃して相手にターンを渡してしまう。ショックを引きずりそうなシーンだったが、jupi選手の築く盤面を豊富な手札で落ち着いて返し、最後は「ミュースプリンセス・ミルフィ」からの「報復の白き刃・アニエス」でフィニッシュ。王手をかけた。
4戦目はjupi選手がアマツエルフ、sasamumu選手が自然ドラゴンと、初めて違うクラスでの対決に。先攻を取り、マリガンで「フェアリーブレイダー・アマツ」をたぐり寄せたjupi選手だったが、「フェアリー」を生成するカードが続かず、やむなく「神鉄圧錬法」から「ブルームスピリット」と「フェアリー」による特攻を見せる。リソースも枯れ、圧倒的不利に見えたjupi選手だったがしかし、手札に「フェアリー」「アクティブエルフ・メイ」のみの状況からトップで「神鉄圧錬法」を引き抜き、sasamumu選手をまくった。これで逆王手だ。
泣いても笑っても最後の5戦目は、jupi選手の自然ビショップとsasamumu選手の自然ドラゴンが激突。先攻で「黄金の鐘」「ムニャール登場」「ワンダーコック」とテンポ良くプレイするjupi選手に対し、sasamumu選手も負けじと「ワイルド・マナ」「竜の託宣」「ナテラの大樹」「旋風のプテラノドン」という黄金ムーブを見せる。
5ターン目に「呪われし影・ヴァイディ」を引き込んだsasamumu選手は、すぐさま「影の侵食」をプレイ。対するjupi選手は7ターン目に「安息の領域」をセットし、ゲームを決めるための時間を確保しようと目論む。一進一退のひりつく攻防が続く中、最後は大会翌日にローテーション落ちする「暴竜・伊達政宗」を引いたsasamumu選手が相手の「シヴァ」を突破し、ゲームセット。世界一の称号を手にした。
ブースから出てきたsasamumu選手は両手を突き上げ、喜びを爆発させる。勝利コメントでは、「シャドウバース」がわからない友人も会場で応援してくれたと、友人、そして家族への感謝をクチにすると、最後は「シャドウバース」は命そのものです」との言葉を残し、優勝トロフィーを高々と掲げた。
初めてトロフィーが海外に渡ることとなった世界大会「Shadowverse World Grand Prix」は、2020年も実施されることが決定。世界各国の大会を勝ち抜いた24名に出場権が与えられる。来年も世界中の猛者による熱戦を楽しみにしていよう。
激戦を終えたsasamumu選手へインタビュー
――優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちをお聞かせください。
決勝戦の直後は興奮してしまいましたが、普段は冷静沈着な人間です。少し経って、疲れがどっと出てきました。
――優勝した要因はなんだと思いますか?
気持ちに余裕があったところではないでしょうか。自分が上手いと考えたことはありません。重大なミスを起こしたシーンもありましたが、すぐに切り替えて自分の気持ちをコントロールしていく力があったから優勝できたと思います。
――sasamumu選手の優勝で、台湾でも「シャドウバース」がさらに人気になるでしょうか。また、そのために何か行動する考えはありますか?
私自身、台湾ではトップ10にこそ入るとは思いますが、決して実力のある者ではありません。今できることを行い、来年の「Shadowverse World Grand Prix」に出場枠を勝ち取り、再度挑戦したいと思っています。
――DAY 1から中1日というスケジュールでしたが、GRAND FINALSまでどのように過ごされていましたか?
平常心を保つためには体力が必要なので、できるだけ何もしないようにして、しっかり休みました。おかげでマラソンのように最後まで体力をキープすることができました。
――試合中に自分を鼓舞するような仕草が見られましたが、あのときはどんな言葉をかけていたのですか?
自分のカードたちに「私に運をわけてください」とささやいていました。私自身、普段の試合中は冷静さを保っているのですが、今回は世界大会ということもあって興奮していたと思います。
――今日一日を振り返って、一番苦しかったシーンはどこですか?
決勝戦でリーサルを逃したシーンですね。「しまった」と思いました。ただ、その後にもし「ミュースプリンセス・ミルフィ」を引けたら逆転できると考え、心のなかで「神様、ミルフィをください」と念じた瞬間に引くことができました。
――優勝賞金は貯金するとおっしゃっていましたが、落ち着いて改めて買いたくなったものなどありますか?
家族を連れておいしい料理をごちそうしたいです。家族の支えなくして今日の優勝はなかったと思います。正直に言うと、私の生活はとても質素です。台湾では5回チャンピオンになりましたが、その賞金はすべて貯金しました。
――前回チャンピオンのふぇぐ選手から「来年1億円を獲るのはどちらか勝負だ」というメッセージが届いています。
ふぇぐ選手は、日本で最も強いプレイヤーだと思っています。対戦する機会があれば、ぜひ受けたいです。
――「シャドウバース」はどんなきっかけで始めたのでしょうか?
繁体字版がリリースされたことです。日本で有名なゲームだと聞いていたので、プレイしてみようと思いました。「Tempest of the Gods / 神々の騒嵐」からなので、プレイ歴は2年ほどですね。当時は大会に参加したり、優勝したりするとは思っていませんでした。
――「シャドウバース」の面白さ、醍醐味はどこだと思いますか?
一番魅力的なのは、競技性が強い点です。ランダムではなく、自分で計算を尽くして、勝利を掴むゲームです。自分に向いていると思っています。
――今後の目標を教えてください。
「シャドウバース」は日本では流行っていますが、台湾ではトップとは言えないのが現状です。その中で、来年も世界大会に出場する以外に、プロプレイヤーになりたいと思っています。もちろん今は難しいことはわかっていますが、努力を積み重ねて、チャレンジしたいと思います。
ゲームの新情報をおさらい
最後に、イベント中に発表されたゲームにまつわる新情報をまとめておさらいしよう。
RAGE Shadowverseでギネスに挑戦
2020年1月25日に行われるRAGE Shadowverse 2020 Springで「オンライントレーディングカードゲームを同時に同一会場でプレイした人数」のギネス世界記録に挑戦。会場では公式参加認定証を購入することも可能。さらに全員がもらえる特典の他に、抽選で豪華なプレゼントが当たる。
また、プロリーグチャンピオンシップが2020年2月16日に秋葉原で開催されることが決定。入場無料だ。
新称号が追加
2PickとOpen 6に新たな称号「Challenge Master」が追加。ローテーション、アンリミテッドにおけるGrand Masterのような位置づけとなっている。
Grand Masterにさらなるランク「0~3」が追加。さらにMasterランクが3シーズン(約3ヶ月)ごとにリセット、Grand Master 0~3が1シーズンごとに10000へリセット、3シーズンごとに0へリセットされるなど、仕様が変更される。これにより、今までよりもGrand Masterを目指しやすくなった。
2020年のアップデート情報
2020年に、ユーザーが大会を開けるようになる機能が追加予定。よりコミュニティが盛んになることだろう。
2020年のコラボ予定が一部公開
「アイドルマスター シンデレラガールズ」とのコラボが2020年春ごろに、「NieR:Automata」とのコラボが2020年初夏に開催予定。続報を楽しみにしていよう。
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