Indra Softからリリースされた「RAZIEL」をレビュー。同作は、美麗グラフィックスで表現されたハクスラアクションRPG。その内容について詳しく紹介する。
「RAZIEL(ラジエル)」は、Indra Softからリリースされたスマートフォン向けアクションRPG。5年間に及ぶ開発期間を経て作られたというその内容は、コンシューマゲームのようなハイエンド志向。本記事に張り付けられたスクリーンショットを見るだけでも、そのクオリティの高さは感じてもらえると思う。では、肝心のゲーム内容はどうだったか?…本記事で詳しくお伝えしたい。
「Diablo(ディアブロ)」ライクなハクスラ系RPG
本作のゲーム性を一言で表現するなら、ハクスラ。それも、「Diablo(ディアブロ)」ライクな、ハクスラ要素を持ったアクションRPGだ。
ゲームを開始してまず行うのは、キャラクター選択。いかにもパワー系という装いの「闇獣の王」、弓矢を武器とする「デスレンジャー」、魔法系の「氷の女祭司」の中から一体を選択。筆者はここで、「闇獣の王」を選んだ。というのも、アクションRPGって、なんとなく近接攻撃型のファイターを基準に難易度調整されることが多いように思う。どうせプレイするなら、最も基本的なキャラクターから触れる方がいいだろうと考えたのだ。
本作は海外の作品だが、日本語に対応している。ただし、完全対応ではない。たとえば、ゲーム中挿入されるムービーシーンは、英語音声が流れるのみで日本語の字幕表示は行われない。というか、英語字幕すら表示されないので、リスニングが得意でないと何を表現しているのか理解できないだろう。また、ムービーシーン以外のメッセージは日本語翻訳されているものの、翻訳の精度は高いとはいえないレベル。なので、正直「ストーリーに浸れる」とは言い難い。
とはいえ、ハクスラRPGの場合、ストーリーは添え物と割り切ってプレイすることもできる。もちろん、ストーリーも楽しめるにこしたことはないのだが、メインはあくまでもバトルとトレジャーハンティング、そして育成だろう。ストーリーは、人類が世界の王者となった後、アンデットが攻めてきた…程度に押さえておけばOKだ。
では、そのメインとなっているハクスラRPG部分はどうか?…というと、これがおもしろい!本作のゲームの流れは、ステージを選んでダンジョンに挑むという形。各ステージの最初にストーリーが語られた後、ダンジョンの探索を行う。スマホRPGとしては一般的な形だ。
ダンジョン内の操作は、仮想パッドで行う。画面左に配置されたパッドで移動操作を行い、右側に配置されたボタンで、攻撃やスキルといったアクションを実行。基本的な操作性は快適…なのだけど、木箱など、敵以外のオブジェクトを破壊するために独自のボタンを割り振っている点が気になった。
たいていのアクションRPGでは、木箱などのオブジェクトも、敵への攻撃で破壊できる。しかし本作の場合、オブジェクト破壊用のボタンをタップしなければならない上、そのボタンは破壊可能なオブジェクトに接近しないと表示されない。探索要素を色濃く押し出すためかとも考えたが、そもそも破壊可能なオブジェクトは赤く光っているので一目瞭然。なので、少し戸惑ってしまった。
また、物理ゲームパッド非対応という点も、地味に残念だ。やはりアクションゲームは物理パッドの方が爽快に思う。
…と、操作における課題点を挙げてしまったものの、先に書いた通り本作はおもしろい。では、何がおもしろいのかといえば、テンポだ。ステージ内のマップは、探索が必要な程度には大きく、しかし短時間で探索完了できる程度に小さい。
そして、ある程度進むと、敵集団が出現し、倒すとアイテムをドロップする。バトルとアイテムゲットを何度か繰り返しつつ進むとダンジョンのボスが登場、倒すとややグレードの高いアイテムをドロップしてステージクリア。
…つまり、探索と戦闘とアイテムゲットのテンポが、実によく調整されている。テンポよく、小気味よく刺激が訪れるので、ついついプレイを継続してしまう。このテンポのよさが本作の魅力なのは間違いない。
ちなみに、本作の持っているゲームのテンポは、「Diablo3(ディアブロ3)」に似ているように思う。そもそも本作の彩度を抑えたビジュアルと、ダークファンタジーという世界観は極めて「Diablo」に近い。その上、アイテムドロップのアニメーションも「Diablo」に寄せているように感じる。なので、本作はプレイ感を含めて全体的に「Diablo」に近い。オマージュと言ってもいいくらいだ。
しかしそれも当然。というのは、本作の制作には元「Diablo2(ディアブロ2)」のチーフデザイナーPhilip Shenk氏が協力している。なので、本作は「Diablo」の血を引継ぐハクスラアクションRPGを、スマホゲーム向けのた基本プレイ無料形式にデザインした作品と言えるだろう。
トレハンとスキルカスタマイズが生む中毒性
先ほどはステージ内のアイテムドロップのテンポについて触れたが、各ステージでドロップされるアイテムの強さに関しても、本作の調整は行き届いているように思う。各ステージで必ず一個は、現在の装備を凌ぐアイテムが手に入る。このため、キャラクターの強さを試したくなって次のステージをプレイしてしまう…。当然、もう1ステージプレイすると、さらに強いアイテムが手に入る。強くなれば、またもう1ステージ試したくなる…。やめ時が見つからない。ハクスラRPGならではの「中毒性」を感じる部分だ。
また、秀逸な調整は、スキルについても及んでいる。本作のスキルは、ほぼ1ステージ毎にレベルアップ。さらに数レベルごとに新たなスキルが獲得できるため、ある程度の時間プレイしたタイミングで、ゲーム性に新鮮さが加わる。これもまた、後を引いてしまう要素といえるだろう。
新スキルの獲得は、スキルスロットごとに行う形だ。一度獲得したスキルは、いつでも変更可能。なので、新たなスキルを手に入れたタイミングで、スキルの連携を考えつつ、全体のスキル選択を見直す形になる。このスキルカスタマイズも、本作でおもしろい部分のひとつだ。
スマホでプレイするなら最高峰のハクスラアクションRPG
最後にまとめると、本作は手放しでは薦められないものの、見逃すには惜しい作品といえる。手放しでは薦められないのは、ここまで書いた通り、オブジェクト破壊時の操作性や物理パッド対応、日本語対応の拙さといった欠点があるためだ。ただこれらの欠点はいずれも、致命的とまでは言えない。改善は必要だろうが、アップデート時の対応することで十分間に合うレベルといえるだろう。だからこそ、見逃すには惜しいのだ。
さらに本作のメインとなっているハクスラアクションRPG部分は、おもしろい。さすが、元「Diablo2」のチーフデザイナーが制作協力しているだけのことはある。そう思えるおもしろさだ。ただその一方、「Diablo」っぽさがかなり強く出ているのも事実。「Diablo」プレイ経験のある人は、細かい要素ひとつひとつを、つい「Diablo」と比較してしまうことだろう。手放しでは薦められないのはこのためだ。
ただ、スマートフォン向けRPGの中で考えるなら、ハクスラアクションRPGとして最高クラスの出来栄えなのは間違いない。なので、ハクスラ好きなら見逃すのはもったいない作品だ。また、Philip Shenk氏の新作という形で「Diablo」の影響をポジティブに捉えられる人にもオススメできる。幸いなことに本作は基本プレイ無料。なので、少しでも興味があるなら、プレイしてみることをオススメする。
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※画面は開発中のものです。
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