スクウェア・エニックスが、2020年9月4日に発売予定のPS4/Xbox One/PC用ソフト(PC版はSteamで9月5日発売)「Marvel’s Avengers」(アベンジャーズ)。日本時間6月25日2時に配信された「Marvel’s Avengers War Table」にあわせて、本作の開発を担当するCrystal Dynamicsへインタビューを実施した。
「Marvel's Avengers(アベンジャーズ)」は、プレイヤーの「スーパーヒーローになる」という夢を叶えることをテーマに、2020年9月4日にPS4/Xbox One/PC向けに発売予定のアクションアドベンチャーゲーム。傑出したストーリーと広がり続けるアベンジャーズの世界が一つとなり、未だかつてない物語が展開。最大4人のチーム編成を行い、自分の好きなヒーローをカスタマイズ、それぞれのヒーローが持つ力で世界を脅威から守ることになる。また、定期的にアップデートコンテンツが無料で配信予定であり、数年に渡ってタイトルを堪能することが可能だ。
本日、本作の最新情報を公開する「Marvel's Avengers War Table」が公開。ゲームプレイ映像や協力プレイの新情報、本作のメインヴィランなどが発表された。この動画公開にあわせて本作を開発するCrystal Dynamicsへ、メディア合同のインタビューが実施された。公開された映像と一緒に、ぜひ読み進めてほしい。
「Marvel's Avengers War Table」個別動画
https://www.youtube.com/playlist?list=PLZkUHEet1iuJ823qLWz2w_06XKVdBRo1K
――本作に登場するメインヴィラン「モードック」は、開発初期から構想されていたのでしょうか? それともゲームのストーリーを組み立てていく中で登場させることになったのでしょうか?
Shaun Escayg氏:両方です。本作の中では、「A-Day」というイベントが行われるのですが、惨事が起こり、ヒーローたちは世間から責められることになります。それと同時にジョージ・タールトンは病に侵されたことをきっかけに、力を得てモードックになります。モードックは、ある意味でヒーローたちと通じる部分があって、彼は最初は科学の力を善意で使っていたのですが、思想がどんどんと歪んでいってヴィランになりました。力の使い方を間違えるとヒーローたちも悪の道に進んでしまうというストーリーは、コミックシリーズの中からインスピレーションを受けました。そういった意味で、モードックは魅力的なヴィランだと思っています。
――本作はアクションが派手で、エフェクトの1つをとってもアベンジャーズらしさを感じました。表現が難しかったアクションや、こだわったポイントなどがあれば教えてください。
Vince Napoli氏:アベンジャーズにはそれぞれ個性的なヒーローがいるので、ただ単純にヒーロー毎の技を用意するだけでなく、それぞれのヒーローにあった動きを作るのが大変でした。例えばハルクであれば、6人のヒーローの中で唯一敵を掴むことができたり、アイアンマンであれば360度空を飛びながら攻撃できたりします。
――今回の映像ではヒーローミッションとウォーゾーンという2つのゲームモードが紹介されましたが、この2つでは、それぞれどのような物語が展開するのでしょうか?
Shaun Escayg氏:まずはヒーローミッションなのですが、主にキャンペーンを中心に物語が展開します。1つ例を挙げると、アイアンマンであればヘリキャリアを修理するという物語が描かれます。ヒーローミッションの共通点は、全ヒーローとAIMとの戦いを描きます。ただ、特定のステージをクリアしなければ進めないストーリー主導のものから、カスタマイズ用のギアを集めるためのステージも存在します。
Phil Therien氏:ウォーゾーンミッションは、メインのストーリーとは少し外れますが、こちらにもストーリーがあります。面白いところとして、メインストーリーでは見えてこなかったヒーローの一面がサブストーリーとして描かれます。例えばハルクであれば、バナーとハルクの間で苦悩する、といった具合です。
――本作は、オンライン要素のある作品だと思います。オンラインはユーザーからの評価を得るのが難しいポイントだとは思いますが、気を付けていることやアピールポイントがあれば教えてください。
Scot Amos氏:オンラインプレイ対応作品としては「ララ・クロフト アンド テンプル オブ オシリス」や「ライズ オブ ザ トゥームレイダー」のアドオンなどで実験的ではありますが、実績があります。とはいえ、これだけのスケールでのオンライン要素は初めてなので、新しくスタジオを立ち上げたり、スクウェア・エニックスのグループ会社と協力したりして開発を進めています。
Phil Therien氏:ウォーゾーン・ミッションには、オンラインマルチとソロ、2つのプレイスタイルがありますが、マルチが好きな人だけが楽しめるゲームにしたくありませんでした。ソロでもAIのキャラクターと一緒に戦えたりと、他のオンラインゲームとは異なる楽しみがあるゲームになっています。
――今回映像を見て不気味な部分が色々と気になりました。トレーラーの最後の方で、ブラックウィドウが「これからもっと変になるぞ」と発言していましたが、モードックやカマラ・カーンなど、他にも尖っている部分があると思います。そのあたりについて教えてください。
Shaun Escayg氏:まずはストーリー面についてですが、本作のストーリーはカマラ・カーンだけでなく、モードックのストーリーでもあります。改めて冒頭のストーリーをおさらいすると、西海岸支部の新設と最新技術を搭載したヘリキャリアの初披露を行うイベント「A-Day」が開催されるのですが、そこで起こった事件の責任をアベンジャーズは問われ、解散状態になります。その一方でジョージ・タールトンが創設した「AIM」は徐々に力を蓄え、スーパーヒーローではなく科学の力で世界の秩序を保とうとするのです。そんな「AIM」に対して不信感を持っていたカマラ・カーンが、活躍していくというのが、序盤のストーリーです。もちろん、これは触りの部分なので、後にはこの世の物ではないヴィランなども登場します。
Phil Therien氏:続いては、ウォーゾーン・ミッションについてです。本作には市街地や森、砂漠といったお馴染みの風景だけでなく、深海基地や宇宙ステーションなど少し奇抜なステージも用意しています。もちろんオープンワールドのようなアプローチもありましたが、本作は世界各地で戦闘が繰り広げられているので、ステージの多様性に重きを置いて、このような構成にしました。
Vince Napoli氏:最後はヒーローそのものについてです。本作の戦闘は非常にワイルドです。ギアの中にはマーベル要素の強いものもあって、1つ例を挙げるとステータス効果で敵を縮小することができます。これはアントマンの能力なのですが、ハルクであればボスを縮小させてから、掴んで振り回して攻撃することも可能です。
Scot Amos氏:これら3つの要素を織り交ぜつつ、ローンチ後もコンテンツを用意する予定です。追加のヒーローやヴィラン、ストーリーやステージなどを無料で追加していきます。
――カマラ・カーンをプレイアブルにしてくれたのは嬉しいサプライズでした。これ以外にもサプライズはあると思うのですが、日本の子供たちは映画でアベンジャーズを意識することが多いと思います。映画のあのキャラクターやこのキャラクターになりきりたいという要望には、期待していてもいいでしょうか?
Shaun Escayg氏:今すぐに内容は明かせませんが、本作のキャンペーンモードはまだ序章です。ここまでは、まだキャラクターの設定作りの段階だと考えていてください。この後も、どんどんサプライズや追加キャラクターが登場します。1つ伝えたいのですが、先ほどMCUの話がありましたが、本作はそれ以外にもコミックなどから影響を受けている部分がありますので、そういったところからもキャラクターの情報を今後展開する予定です。
Scot Amos氏:本作は単にMCUやコミックを基にしたゲームではありません。マーベルは80年以上の歴史があるので、色々なところからインスピレーションを受けています。加えてクリスタル・ダイナミックス独自の解釈も取り入れています。細かいところでは、「A-Day」に出てくるキャプテンの盾は、よく見ると星のサイズが違ったりします。カスタマイズ要素などにも、様々な作品からインスピレーションを受けた部分があったりします。