ネクソンは8月28日、スマートフォン向けサッカーゲーム「EA SPORTS FIFA MOBILE」のメディア向け説明会を行った。
FIFA(国際サッカー連盟)のライセンスを持つ唯一のサッカーゲーム「EA SPORTS FIFA」シリーズ。その最新作となる「FIFA MOBILE」の詳細情報が発表された。開発を手掛けたのはエレクトロニック・アーツのアジアスタジオで、ネクソンがパブリッシャーとしてサービスを提供。まったく新しくなった「FIFA MOBILE」を楽しむことができる。
まず、ネクソン 事業本部 第2事業部長の中西啓太氏が登壇。ネクソンにとってサッカーゲームのリリースは初の試みとなるが、中西氏は「長年FIFAのサービスを行っているネクソン・コリアと密に協力をしながら、サービスの準備を進めている」とコメント。「日本のサッカーファンに満足してもらえるサービスを展開していきたい」と抱負を述べた。
続いて、「FIFA MOBILE」運用ディレクターの竹本涼平氏が、本作についての説明を行った。「FIFA MOBILE」の最大の見どころとなるのが圧倒的なライセンスだ。イングランドのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガ、ドイツのブンデスリーガをはじめとする世界36のリーグ、650以上のクラブ、1万7000人以上の選手がすべて実名で登場。もちろん、ビジュアルやモーションの再現性も高く、これらの実在選手たちを集めて自分だけの最強チームを作り上げることができる。
さらに、世界最高峰の大会であるUEFAチャンピオンズリーグのライセンスも独占所有。竹本氏によると、このチャンピオンズリーグを始めとする実際のサッカーを反映したゲーム内イベントなどを計画しているとのことなので、こちらも大いに期待できそうだ。
もうひとつの大きな特長となるのが、モバイルならではの操作感だ。本作はバーチャルスティックとバーチャルボタンで操作する「ボタンモード」と、画面を直接タップしたりフリックしたりして操作する「ジェスチャーモード」という2種類の操作システムを採用。このふたつの操作を組み合わせることで、より直感的なプレイを楽しむことができる。
とくに興味深いのが「ジェスチャーモード」だ。マークにいく相手選手やパスを出す味方選手をタップで指定。ボールを持っている味方をフリックすることで、シュートを打ったりすることができる。さらに、スペースをタップすることでスルーパスを出したり、相手ボールホルダーの近くにいる味方をフリックしてスライディングタックルを仕掛けたりすることも可能になっている。
実際にプレイしてみたのだが、ポンポンポンと味方を連続でタップすることでダイレクトパスをつなぐなどの独特な操作はかなり面白く、狙い通りのプレイができたときの爽快感は格別。また、シュートに関しては、個人的にはスティックとシュートボタンでのオーソドックスな操作よりもコースなどを狙いやすいように感じた。さすがに最初は思ったようにプレイすることはできなかったが、慣れるとこちらのほうが楽しいと感じる人もけっこういるのではないだろうか。
オート操作の存在も見逃せない。スティックやボタンから手を離すと自動的に操作を実行してくれるというもので、パスやシュートだけ手動にするなどの設定も可能。たとえば選手の動きだけオートにして、まずはパスやシュートの操作に慣れるといった使い方ができるので、初心者にはうれしいのではないだろうか。
シーズンリセットがないのも本作の強みのひとつだ。実名選手が登場するゲームではライセンス契約の更新や変更などにより、シーズンが切り替わるタイミングでプレイヤーが所持している選手がリセットされてしまうことがある。だが、本作は一度獲得した選手はシーズンが変わっても使い続けることができるのだ。もちろん、現実での移籍情報もゲーム内に反映。現実での成績やパフォーマンスに応じた能力のアップデートなども随時行っていくとのことだ。
「FIFA MOBILE」に搭載されているコンテンツの紹介も行われた。本作は試合形式で戦う「VSマッチを」はじめとする多彩なコンテンツが用意されており、実にさまざまな楽しみ方ができる。
VSマッチ
本作のメインというべき、いわゆる11対11の試合を楽しめるモードだ。自分の編成したチームを操作して、ほかのプレイヤーとオンラインで対戦。試合をこなすことでランキングが上がったり、報酬を獲得したりすることができるほか、音声による実況・解説も搭載していて臨場感のあるプレイを楽しめるのだ。
VSアタック
90秒間、ひたすら攻め続けるというユニークな対戦モードで、制限時間内により多くゴールできたほうが勝利となる。ゴール前での決定的場面やカウンターを仕掛けられるシチュエーションからプレイがスタートする場合もあるので、いかに冷静にフィニッシュを決められるかがポイントになりそうだ。
シミュレーションリーグ
今回、初登場となるコンテンツで、監督となって起用する選手やチームの戦術などを設定。昇格・降格ありの本格的なリーグ戦を戦っていくことになる。試合はオートでの進行で直接操作することはできないので、戦略や戦術を組み立てるマネジメント能力が問われることになるだろう。
リーグ
いわゆるオンラインゲームのギルドのようなもので、独自のリーグを立ち上げて他のプレイヤーの参加を募ったり、誰かの立てたリーグに参加したりすることが可能。リーグ内対戦やトーナメントなどを行って、プレイヤー同士の交流を楽しむことができる。また、リーグに加入することで、さまざまな恩恵も受けられるとのことだ。
スキルゲーム
ドリブル、パス、シュートなどの基本操作の練習ができるミニゲーム形式のコンテンツだ。フリーキックでターゲットを狙っていく、ドリブルで相手選手と競争する、シュートでブロックを崩していくなど、さまざまなゲームを楽しみながらテクニックを磨くことができる。
市場
ここではオークション形式で他プレイヤーと選手の売買を行うことができる。選手を獲得するための通貨は、「VSマッチ」などをこなしていくことで入手できるという。選手の価格は変動していくので、いかに安く獲得するかがポイントになりそうだ。
マイチーム
選手の入れ替えやフォーメーションの設定などを行う、いわゆる編成メニューだ。ここでは選手のレベルを上げたり、能力を強化したりすることも可能になっている。試合を重ねて主力となる選手を獲得。それらの選手のレベルや能力を上げ、より強力なチームを作り上げていくのだ。
すでに事前登録の受付を開始していて、登録者数が一定数をクリアするごとに豪華なゲーム内アイテムを全員にプレゼント。40万人を達成したら、代表でも活躍している日本人FWを入手できるとのことだ。
クローズドβテストも8月28日から9月7日まで開催。期間中はUEFAチャンピオンズリーグをテーマとしたゲーム内イベントを楽しむことができる。また、Amazonギフト券が当たる「フォロー&RTキャンペーン」、βテスト参加者に向けた「ハイライトシーン投稿キャンペーンも実施されるので、こちらもチェックしておこう。
気になる正式サービスの開始時期だが、今年の秋ごろを目標にしているとのことだ。eスポーツ化も視野に入れているというが、「安定したサービスが提供できるかなど、準備を整えたあとに、そういったところは考えていきたい」と現時点では慎重な様子。また、「サッカーゲームを見る層」というものを育てていく必要性にも言及していて、そのためにもまず「いろいろな人が参加できる対戦コンテンツの充実が大事」と語っていた。