ライブドアニュースは、動画コンテンツ「ゲームさんぽ」にて「アサシン クリード オリジンズ」をテーマに大城道則教授が解説する動画を公開した。
今回の「ゲームさんぽ」では、プトレマイオス朝(紀元前305年~30年)末期のエジプトを舞台にしたアクションゲーム「アサシン クリード オリジンズ」(以下オリジンズ)を、ピラミッドの建造方法を知る手掛かりとして有力視されている「メイドゥムのピラミッド」の調査隊代表で駒澤大学で古代エジプト史について教鞭を執る大城道則教授が解説。ライブドアニュース YouTube チャンネルにて、11月21日、22日のそれぞれ9時に動画が公開される。
11月21日(土)09:00 前編
11月22日(日)09:00
後編は公開時間に下記ライブドアニュース YouTube チャンネルにて公開されます。
ライブドアニュース YouTube チャンネル
https://www.youtube.com/user/gotouchi10sec
当時はキラキラと輝いていたピラミッド。ピラミッドの作り方の不思議に迫る
「アサシン クリード」シリーズは制作に学者も関わり、綿密な取材と調査を基にさまざまな時代の世界の再現を試みています。「オリジンズ」では、古代エジプト時代の再現に挑戦しており、さまざまなピラミッドが当時の姿で登場します。動画内では、ピラミッドの中でも最大規模とされるギザのピラミッドや世界で初めて綺麗な四角錐型で作られたメイドゥムのピラミッドなどが紹介されます。
大城教授はギザのピラミッドについて、現在では石材が積み重なっている姿の印象が強いものの、当時は白く綺麗な石が外面に貼り付けられており、キラキラ光り輝いて見えたという話が紹介されます。その光は「地中海の方からも見えた」と言われていたと話します。
また、大城教授が調査しているメイドゥムのピラミッドについては、外壁が崩れているという特徴を上げます。外が崩れていて中が見えていることから建造方法の秘密の手掛かりになる可能性を指摘します。
そのほかにも、ピラミッドの周囲を紹介しながら建築方法の手掛かりとされる要素が詳しく紹介されます。建築家ジャン=ピエール・ウーダンが提唱し物議を醸した新説「内部傾斜路説」や、最も有力視されている「直線傾斜路説」についてなど、ピラミッド建築の不思議に迫る内容になっています。
クレオパトラの逸話や当時の大学の様子、ヒエログリフなど古代エジプトを支えた知識の秘密
現代でもどのように作られたのかが分かっていないほどの高度な技術で建築されたピラミッド。その技術を支えた古代エジプト人の知識の秘密について、現代でいう大学のような施設「ムセイオン」という場所を通じて紹介されます。
旅人が書物をもってムセイオンに立ち寄ると写本が義務付けられており、ムセイオンには世界のあらゆる知識が集まっていたとされます。あのクレオパトラもムセイオンに通っており、そこで学んだギリシャ語を試すために一人でギリシャ人街に出向き実際に会話することで力を試したという逸話も語られ、当時のエジプト人の知識に対する意欲が伝わります。
また、古代エジプトで使われた文字としてヒエログリフというものがあり、それを崩したヒエラティック、デモティックなどがあることも紹介されます。
現代のエジプト調査事情も紹介
現代のピラミッド調査の現状も紹介されます。大城教授のチームはメイドゥム遺跡の発掘権を獲得しています。メイドゥムのピラミッドは、ピラミッドの歴史として中間の時期に建造されたピラミッドで、初期と後期の時代に建造されたとされる他のピラミッドの研究を繋ぐ重要な研究対象であり、建造に関する多くの秘密が今後の調査で明らかになることへの期待を語ります。
重要な研究対象であるため、多くの研究者が発掘を希望する中、発掘権を勝ち取った過程や今後ライトアップやプロジェクションマッピングなど観光を盛り上げるための案が検討されていることも紹介します。