EXNOAが、2021年1月28日に発売するPS4/Nintendo Switch/PC用ソフト「フェルシール:アービターズマーク」。本作のプレイレポートをお届けする。

目次
  1. バトルはキャラクターごとにターン制。AIにおまかせすることも可能
  2. 30種類以上の職業と300種類以上のスキルを組み合わせて育成
  3. エンディング後のやり込み要素もあり

久々に一気にエンディングまでプレイしてしまった。それが、EXNOAより2021年1月28日にリリース予定のシミュレーションRPG「フェルシール:アービターズマーク」だ。ゲームとしては、「タクティクスオウガ」などに代表されるような、オーソドックスなタクティカルRPGを引き継いだ作品だ。この手のゲームにありがちな複雑な要素は極力排除されており、その分ゲーム自体に集中してのめり込めるようになっている。

リリースに先駆けてゲームをプレイする機会を得たので、本稿ではその魅力と特徴についてレポートしていく。

ゲームの舞台となるのは、遠い昔に強力な魔獣を倒した「イモータル」と呼ばれる7人の英雄たちが、人々を守護しながら秩序を管理するファンタジックな世界である。主人公のカイリーは、イモータルの代わりに各地に赴いて秩序を守る執行者「アービター」として活動する女性だ。しかし、自分の任務を果たそうと行動しているうちに、いつのまにかイモータルの後継者争いに巻き込まれていってしまうというのが大まかなストーリーである。

チームのリーダーとしての役割も持つ、主人公のカイリー。

主人公と一緒に行動を共にするキャラクターたちも、個性的な面々ばかりだ。それぞれの場面でストーリーに絡んでくることが多いこともあり、感情移入しながらゲームが楽しむことができる。通常この手のゲームでは、物語よりもマップを攻略していくことに気を取られがちだが、ストーリー展開が面白いことからついつい先が気になりゲームを続けてしまうのだ。

マップ上で「!」のシンボルが表示されている場所では、特別なキャラクターイベントが見られる。

バトルはキャラクターごとにターン制。AIにおまかせすることも可能

序盤は行動範囲が限られているが、ステージをクリアしていくことでどんどん移動可能になる範囲が広がっていく。マップ上にある赤い丸のエリアはまだ攻略していないところで、青い丸には街などがある。こちらでは、お店で装備を揃えたりギルドで新たな仲間を向かい入れたりすることが可能だ。

すでにクリア済のエリアは緑色の丸で表示される。こちらはクリア後もパトロールを選ぶことで、そこにいるモンスターと戦うことができる。そのため、キャラクターの育成をしたいときなどにも利用することになる。

序盤は移動できる範囲は狭いが、クリアしていくうちに広がっていく。

バトルでは、手持ちのキャラクターの中から決められた人数分だけ選んで配置し戦っていく。マップにもよるが、基本は最大6人で多くても7人までというものがほとんどだ。戦闘自体はターン制で行われるのだが、画面上部に戦闘に参加しているキャラクターのアイコンが並んでおり、そのキャラクターの順番が回ってきたときに操作が可能になる。

移動可能な範囲や攻撃範囲は、色の変わるタイルで表示されるためわかりやすい。移動前または移動後に攻撃可能な敵がいる場合は、通常攻撃やその時点で取得しているスキルを駆使してダメージを与えることができる。

青が移動可能な範囲で、赤が攻撃範囲だ。
スキルの取得状況によっては、魔法で味方にダメージを与えてしまう場合もある。
魔法など、複数のエリアに影響を与えることができるスキルもある。

ちなみに、戦闘中に敵のダメージで体力を削られ倒されてしまったキャラクターは、そのままロストすることなく復活することができる。魔法やアイテムを使ってバトル中でも復活が可能だが、戦闘終了後には負傷状態になる。

負傷した状態でも次の戦闘に参加することはできるが、すべてのステータスが10パーセント下がった状態になるため傷が癒えるまで休ませたほうがいいだろう。主人公のカイリーだけは負傷しない設定だが、負傷自体は頻繁に起こりうるため、可能ならサポートメンバーも育成しておきたいところだ。

レザルト画面の下に、負傷したキャラクターが表示される。数字は、回復までに掛かる回数だ。

この手のシミュレーションゲームにあまり慣れていないという人のために、AIに操作を任せることもできる。このAIの設定はキャラクターごとに行え、手動、ダメージディーラー、ヒーラー、ガーディアン、何もしないの中から選ぶことができる。AIに任せることのメリットとしては、手動では思いつかなかったキャラクターの移動や攻撃を自動で行ってくれるため、プレイの参考にもなるところだ。

複数のキャラクターをひとりで操作するのは大変なため、いくつかのキャラクターをAIに任せるか、あるいはすべての操作をAIに任せてキャラクターのマネージメントに徹するという遊び方もできる。

単純にすべての敵を倒せばクリアという条件のときは問題ないが、特定の場所にキャラクターを移動するといった条件があるときは、途中から手動に切り替えないと敵がどんどん増殖していってしまう事態になりかねないので注意しよう。

AIを利用するときは、そのキャラクターの特性が活かせるタイプを選ぶようにしよう。

30種類以上の職業と300種類以上のスキルを組み合わせて育成

戦闘中、敵や味方に何かしらのアクションを加えることで経験値が溜まっていく。経験値は100溜まるごとにレベルがひとつ上がっていく感じだ。これとは別に、戦闘終了後に獲得できるのがAP(アビリティポイント)である。このAPを使用して、新たなスキルを解放していくことができるのだ。

APは、そのキャラクターが選択しているクラスのものを獲得することができる。それに加えて、戦闘に参加していないキャラクターも少ないながら獲得できるほか、味方が使用しているクラスのAPも少しだけ獲得できる。そのため、比較的簡単に溜まっていく印象だ。

「↑」が付いているものが、APを使用してスキルが解放できるクラスだ。
その時に選んでいないクラスのAPも貯まっていくので、育てていくのが楽しくなる。
解放可能なスキルには、「↑」マークが付いている。スキルによってはある程度APを貯める必要があるものも。

ひとつのクラスのスキルをすべて解放すると、マスターになる。これ以上学ぶポイントはないため、新しいクラスに変更していくようにするといいだろう。変更できるクラスも最初は選べるものが少ないが、ゲームを進めていくことでどんどんその種類も増えていく。なかには、特定のクラスになるために別のクラスの実績も必要な場合もある。たとえば、「戦闘魔術師」の場合は疾病が3レベル、落ちた剣士が4レベルのスキルを解放する必要があるといった感じだ。

このように、どんどん新しいクラスやスキルが選べるようになっていくのも、このゲームの魅力のひとつだ。ゲーム終盤に近づいていくほどそれぞれのキャラクターの強さも増していくので、ぜひ色々なクラスを解放して遊んでみて欲しい。

クラスがマスターになったら、別のクラスに変更して新たなスキルを学ぼう。
変更するクラスによっては、紋章など特別なアイテムが必要な場合もある。
1度覚えたスキルは、クラス変更後もアビリティ設定でカスタマイズして使用することができる。

エンディング後のやり込み要素もあり

すべてのクラスやスキルを解放せずとも、ある程度キャラクターを育てていくことでゲーム自体はクリア可能だ。しかし、それでは物足りないという人のためにエンドコンテンツも用意されている。

ゲーム終盤に登場する「古代の道」では、ひとつのマップをクリアするたびに新たなマップが出現する。これ自体はすべてクリアせずともエンディングを見ることは可能だ。また、エンディング後は、メニュー画面に「ニューゲーム+」の項目が解放される。

エンディング後に解放される「ニューゲーム+」では、引き継ぐ項目を細かく選択できる。

こちらでは、引き継ぐ要素を選んで新たなゲームをプレイすることができる。例えばスキルなどのこれまで育成したものは継承しながら、難易度を高めにして遊ぶといったこともできるというわけである。

今回紹介したもの以外にも、様々な装備や生産といった要素も用意されている。基本的には、シンプルなゲーム性になっているため、あまり難しいことを考えずに楽しめる作品だ。久々に「タクティカルRPG」が遊んでみたいと思っているならば、ぜひともオススメしたい1本である。

※画面は開発中のものです。

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