マーベラスが2021年2月25日に発売を予定しているNintendo Switch用ソフト「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」のプレイインプレッションをお届けします。
「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」は、今年2021年で25周年を迎える「牧場物語」シリーズ最新作です。リメイクタイトルとしては「牧場物語 再会のミネラルタウン」が発売されていますが、完全新作としては初のSwitch用ソフトとなります。
本作では、シリーズでお馴染みの牧場経営や街の人々との交流といった要素はもちろん、広大な森を開拓して自分だけの牧場を作るなど、新しい遊びが盛りだくさん。お気に入りの牧場でスローライフを楽しむことができます。今回、発売に先駆けて本作をプレイすることができたので、そのインプレッションをお届けしていきます。
新しい「牧場物語」はひと味違う……!?
昔、主人公のおじいちゃんとその仲間たちが開拓して作り上げた街、「オリーブタウン」。主人公は、大人になったらオリーブタウンで暮らしたいという夢を叶えるため、オリーブタウンへバイクで向かっているところです。しかし、運が悪いことにバイクがエンスト。そこで、たまたまオリーブタウンの町長・ヴィクトルと出会います。
町長はおじいちゃんとも面識があるようで、おじいちゃんが手塩にかけて作り上げたという牧場を譲ってくれることになりました。木々に覆われた牧場で、自分だけのスローライフ生活が始まります。
……以上が「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」の導入部分です。「牧場物語」シリーズをプレイしている人にとっては“お馴染み”の展開だと思いますが、今作ではどうやらいつもと様子が違うようです。
ゲーム開始時の牧場が荒れ果てているのは、ある意味いつも通りではあるのですが、本作に登場する牧場は、歴代シリーズの中でも最も荒れ果てていると言ってもよさそうです。これまでは最低限、自分の住む家くらいはありましたが、本作における最初の自宅はなんと「テント」……! このような過酷な環境から、新しい牧場生活はスタートします。
シリーズ最大の自由度で自分だけの牧場をつくろう!
史上最も荒れ果てた牧場で最初にやることは? そう、開拓です。これまでの「牧場物語」でも、最初は畑を作るために邪魔な岩や切り株を壊して整地をする必要がありましたが、本作は、その比ではありません。青々と生い茂る雑草に、所狭しと放置されている岩、もはや森といっても過言ではないほどに成長しきった木々などなど……。それら一つ一つを、自分の手で拓いていきます。
もはや森です。 | |
ようやく地面が見えてきました。 | |
木や雑草、岩といったお馴染みの自然物に加え、本作では新しく“水たまり”が登場。 バケツをつかって“かいぼり”することで、粘土などの材料が取れます。 |
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まずは、お金と素材を貯めて自宅となるログハウスを建てたいところ。 |
森に覆われた牧場を切り開いていくと、木や草、石などの素材が手に入ります。これまでの「牧場物語」でも、これらの素材を使って施設を拡張したり、直接地面に置いて柵の代わりにしたりすることができましたが、本作では新たに素材を使った「クラフト」ができるようになりました!
クラフトの仕方は簡単で、メニュー画面から作りたいアイテムを選ぶだけ。必要な素材が揃っていれば、その場ですぐに作ることができます。クラフトできるアイテムは、牧場生活に必要な柵や紐、釣りの餌など様々。ゲームを進めていくとクラフトできるアイテムもどんどん増えていきます。素材アイテムに使い道が増えたことで、ゲームの自由度がグッと広がりました。
ゲーム序盤は自分の牧場として使える土地は限られており、あれもこれもと手を出していくと、だんだんと手狭になっていきます。そこで、次に取り組んでいきたいのが新天地の開拓。牧場には壊れた橋や、がれきで塞がれた道などがあり、特定の素材かお金を支払うことで工事を依頼することができます。
こうして行ける場所を増やしていくことで、牧場として使える土地がどんどん広がっていくのが本作ならではの特徴です。最終的には、使える土地の広さはシリーズ最大に。区画毎にコンセプトを決めて花畑をつくったり、広大な牧草地を作ってのびのびと放牧をしたりと、自分だけの牧場をつくりあげることができます。
また、新しく行けるようになった土地では“廃屋”が見つかることもあります。本作では、ゲーム開始時に自宅が無いことを紹介しましたが、実はどうぶつを飼育するためのどうぶつ小屋もありません。そのため、どうぶつを飼うためには、この廃屋を修理して使う必要があるのです。
ちなみに、一度どうぶつ小屋に改築してしまえば、その後は、小屋を好きな場所に設置することができるようになります。レイアウトも含めて自分好みの牧場を作り上げることができるのも本作ならではの魅力です。
飼育可能などうぶつは、街で購入することはもちろん、森の中で出会って手懐けることもできます。中には乗り物にできるどうぶつや、森の中でしか出会えないどうぶつもいるようです。
牧場だけじゃない! 街の発展もプレイヤー次第!
主人公の牧場の隣には、港街“オリーブタウン”があります。決して大きな街ではありませんが、たくさんのお店が並んでおり、牧場生活で必要なものを買ったり、オリーブタウングルメに舌鼓を打ったり、ビューティーサロンでおしゃれをすることもできちゃいます。最初は品揃えも少ないですが、牧場で手に入れたものを出荷することで品揃えも豊富になっていきます。
もちろん街に住む住人たちとおしゃべりをしたり、プレゼントを渡して仲良くなることもできます。恋愛可能なキャラクターと仲良くなると特別なイベントが発生することも!
本作では、一から自分だけの牧場を作り上げていくことができますが、街を発展させることもできます。最初は観光客があまり訪れない寂れた港街ですが、住人や町長からのお願いを聞いていくことで、街が発展していきます。自分の手で、オリーブタウンをお客さんで賑わう人気の観光地にしていきましょう。
今度の「牧場物語」は、森の開拓に街の発展へと大忙し!
「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」では、これまでの「牧場物語」シリーズで培ってきた伝統の要素はそのままに、クラフト要素やサバイバル要素といった昨今のトレンドを、「牧場物語」ライクに楽しむことができました。
実際にプレイをしてみると、ただ人気の要素を追加しているわけではなく、しっかりと「牧場物語」らしくアレンジされている点にこだわりを感じました。そもそも、切った木の素材を使って牧場を大きくしていったりという部分は、元々の「牧場物語」の根底にあった部分ですから、純粋なパワーアップと言えそうです。
「牧場物語」の新しい魅力がたっぷりの新作「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」。自分だけの牧場で、ほのぼのスローライフ(大忙しなのにスローライフとは…!?)を楽しんでみてはいかがでしょうか。