EXNOAが、2021年4月28日にリリースするPS4/Nintendo Switch/PC用ソフト「スターレネゲード」。そのプレイレポートをお届けする。
この「スターレネゲード」は、カナダを拠点に活動するMassive Damageが手がけたロールライクRPGだ。突如現れ圧倒的な軍事力で銀河系を支配した帝国軍(インペリアム)に対して、反乱軍のヒーロー集団として立ち向かっていくという、超王道ストーリーとなっている。実際の所は、ストーリーというよりもシチュエーションとして用意されているといった感じなので、ゲーム中はそれほど意識することはないかもしれない。
しかしゲームシステム自体はややクセがあり、それこそがこの「スターレネゲード」の最大の特徴ともいえるものになっている。
パーティメンバーを選んで惑星を攻略
まずは、基本的なゲームの流れを紹介しておこう。プレイヤーは自分のチームを組んで、帝国軍に支配された惑星を選んで攻略していく。序盤に参加できるメンバーは3人だ。初回プレイ時にメンバーを選ぶことはできないが、ゲームをプレイすればするほどアンロックのためのポイントも貯まっていくので、それで新たなヒーローキャラクターのレネゲードを入手していくことができるといった感じだ。
それぞれのキャラクターは、RPGやMOBAのように、タンクやアタッカー、サポートタイプといった感じの特徴を持っている。必ずしもバランスを取ることが攻略に繋がるわけではないが、キャラクターの能力と特徴を把握してからパーティメンバーを選ぶといいだろう。
たとえば筆者が序盤に愛用したキャラクターは、デヴィオン・サイフェックス、ザークス・ンルザ、マルヤディ ペンレイヴの3人だ。主人公キャラクターとも言えるデヴィオン・サイフェックスは、タンク的な役割も果たしつつ、アタッカーとしても優れた能力を持っている。
各キャラクターには体力とは別にシールドのゲージも用意されており、シールドが消滅した後でダメージを食らうと体力が削られていく。すべての体力が削られると、その戦闘では行動が不能になる。そのシールドを回復しつつ、全体攻撃も行えるのがサポートキャラのザークス・ンルザである。また、分厚いシールドを持ち、敵の攻撃も一気に引き受けることができるマルヤディ ペンレイヴも、プレイヤーにとって心強い味方となってくれるだろう。
キャラクターは、敵を倒すことで経験値を得てレベルを上げていくことができる。レベルアップすると、新たな能力を手に入れ戦闘でも大きな効果を発揮してくれる。経験値はチーム共有になっているため、誰かひとりをレベルアップするとほかのキャラクターは上げられないことが多い。そのため、どのキャラクターから育てていくかといった戦略性も重要なのだ。
3日間という限られた時間で惑星を探索
ひとつの惑星を探索する期間は、わずか3日間だ。3日目には強力なボスキャラである「ベヒーモス」が到着し、そのほかの敵キャラはいなくなり頂上決戦となる。無事ベヒーモスに勝つことができれば、そのまま継続して新たな惑星を解放しにいくことができるといった感じだ。ベヒーモスが到着するまでに、敵と戦闘を繰り返していきながらレベルアップなども行い、準備を整えていくのである。
惑星はいくつかのエリアに分かれており、探索時に敵がいるポイントに移動すると戦闘が発生する。また、マップ上には敵以外にも体力が回復できたりアイテムが入手できたりするポイントも用意されている。特に重要なのはアイテムだ。これは武器や装備品など、ヒーローたちのステータスをアップしてくれるアイテムをランダムで入手することが可能である。
敵とのバトルを繰り返していきながら惑星内を移動していると、時間が経ち夜を迎えキャンプ画面に切り替わる。キャンプでは、各キャラクターが持つ「キャンプカード」を使い、自分やほかのキャラクターの体力回復やステータスアップなどができる。キャンプカードをほかのキャラクターに使うことで、好意が高まっていく。これによりお互いの信頼関係が上昇して、戦闘中に使用できる新たなコンボスキルがアンロックされていくのだ。
ちなみに本作はローグライクRPGというジャンルだが、途中で全滅するとレネゲードの基地に戻され、また最初の惑星から攻略していくことになる。レベルアップしたキャラクターたちも、またレベル1からのスタートなる。ただし、それまでにアンロックしたものや溜めたポイントなどは引き継ぐことができるため、まったくゼロからのリスタートとはならない。
最初はなかなか勝てずに何度も挑むことになるのだが、この辺りはまさにローグライクといった感じだ。そして、勝つために必要なのが戦闘の知識である。
勝利の秘訣は先制攻撃によるクリティカル
実はこのゲームを始めて、5時間ほどは最初の惑星すら攻略することができなかった。その理由は、戦闘に対する考え方が根本的に間違っていたからだ。本作では、画面上部に「行動タイムライン」と呼ばれるバーが表示されており、その順番に攻撃が行われる。「アクティブタイムバトルシステム」にも似ているが、実はこの順番を制することがもっとも重要なのだ。
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画面上部の「行動タイムライン」は、選んだコマンドによりどれぐらいタイムラインに影響を与えるかもリアルタイムに確認できる。可能な限り敵より早く攻撃できる技を選んで、クリティカルを狙っていくのがポイントだ。 |
最初はあまり気にせず、普通のRPGのような戦闘を繰り返していた。具体的に言うと、特定のキャラクターから集中敵に狙いを定めて倒していくといった感じだ。これでもある程度は進めていくことができるのだが、どうしてもボスキャラのベヒーモスに勝つことができなかったのである。
本作では、敵より先に攻撃を仕掛けることで「クリティカル」が発生する。クリティカルに成功すると「よろけ効果」が発生し、敵の行動順を遅らせることができるのだ。つまり、やられるより前に叩くことで、敵が攻撃するタイミングを遅らせることでき、戦闘をより有利に進めていくことができるというわけである。
敵の行動順が後ろになるほど、発動まで時間が掛かる攻撃力の高い技が選択できるようになる。味方による回復などのタイミングも調整できる。キャラクターの中には、この行動タイムに影響を与えるものもおり、さらに戦術的な戦い方が楽しめるようになるのだ。
本作では攻撃によるランダム要素はなく、どのキャラクターがどの程度のダメージで攻撃してくるのかもすべてわかるようになっている。いわば、詰め将棋のように理詰めで戦うことができるのである。これに気が付いたあとは、それまで連敗続きだったベヒーモスをすんなり撃破することができた。
理詰めの戦闘が好きな人には強くオススメ
RPGの戦闘は、ある程度乱数で行われることが多い。しかし本作ではストレートに数値がわかった上で殴り合うことができるため、じっくりと戦術を考えながら戦っていくことができる。先ほどもチラリと触れたが、将棋やチェス、オセロのようなゲームに近いものがあるため、それらが好きな人ならば間違いなくハマってしまうことだろう。
ひとつだけ難点というか、ゲーム性にも繋がっている部分だが、1度クリアした惑星でも途中で全滅すると、また最初から攻略していく必要があるところがややしんどく感じてしまうところかもしれない。しかし、1度攻略法がわかれば2度目はさほど苦労せずに進むことができる。
さらに、最初の惑星で通じた戦法が、必ずしもそれ以降の惑星の敵で通じるわけではないというのも面白いところだ。敵の特性や見方のチーム編成なども吟味しながら攻略していくのが、このゲームの最大の醍醐味ということなのである。
Steamでは英語版がすでに配信済みだが、本作はすべて日本語に対応している。また、チュートリアルも比較的に丁寧に作られているので、より深くゲームについて知ることができるのは嬉しいところだ。今回のレビューでは難易度を低くしてプレイしたのだが、それでもかなりの歯ごたえがあった。そろそろ生ぬるいRPGには飽きてきたという人は、ぜひ本作にもチャレンジしてみてほしい。
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※画面は開発中のものです。
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