2021年6月4日より全国の映画館にて上映される「劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。その初日舞台挨拶が、新宿バルト9にて13:30より上映された映画本編の上映終了後に行われた。本稿では、この初日舞台挨拶のレポートをお届けする。
なお、記事の途中からネタバレを含むトーク内容に触れるため、まだ映画を見ていない方は注意して読み進めてほしい。
公開延期を経て、ついに初日を迎えた感慨深さを吐露
劇場版本編の上映を終え、登壇したのは小山百代さん(愛城華恋役)、三森すずこさん(神楽ひかり役)、古川知宏氏(監督)、樋口達人氏(脚本)、武次茜氏(アニメプロデューサー)の5名。
ついに公開初日を迎えたいまの心境を聞かれた5名。古川監督は「恥ずかしい」と、ひとこと。映画館でたくさん上映されることや、スタッフやキャストに完成後の作品の感想を聞くのは今日が初めてだったことなどが、そう思わせているようだ。
小山さんは「一度公開が延期となった(※5月21日公開予定だったものの、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令を受けて延期)ので、無事公開できたことが率直にうれしい」と回答。
三森さんは劇場版の制作が決まったときの気持ちを聞かれ、「舞台とTVアニメを経て、スタァライトがどんな集大成を目指していくんだろう、と出演者としてもファンとしても楽しみにしていた」とのこと。台本にはじめて目を通したときの感慨深さについても語っていた。
脚本の樋口氏は「TVシリーズ12話をやったときに『やり残しのない作品にしましょう』とずっと言っていたので、劇場版が決まったときは『じゃあなにやんの?』と。ゼロからのスタートだった作品がここまで来て、TVシリーズ以上の熱量の作品になったんじゃないかなと思います」と、制作時の苦労を思わせる回答。
アニメプロデューサーの武次氏は、「TVシリーズが終わって一度灰になったような状態からはじまったんですけど、やっぱり情熱は再生産できるんだなっていうのが完成して思ったこと。TVシリーズのとき以上の情熱を持ってスタッフの皆さまが作ってくれて、まずはほっとしているのと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」とのことだった。
※この先よりネタバレを含むトークあり!
スタッフ、キャストが思う「この映画のいちばんの見どころ」
ここからは登壇者によるクロストークで進行。最初のお題はズバリ、「この映画のいちばんの見どころ」について。
まず古川監督は「観るたびに発見できるようになっている」点と回答。また、「映画館で観てほしい」作品になっていることを強調していた。樋口さんは「TVシリーズは(次々といろいろなおはなしが楽しめる)コース料理みたいだったけど、劇場版は全部入り。ハイカロリーで大盛りで、全部詰めちゃえ! 食べ方はおまかせしますという感じ」とのこと。
小山さんは「好きなシーン」として、引っ越していったひかりが“王立演劇学院”に入学したことを華恋が調べていて、実は再開するまえから知っていたという新たな事実が明らかになるシーンを挙げ、「くるものがあった」とのこと。
これを受けて司会者から古川監督たちへ「華恋が再会のまえからひかりのことを調べていたというのはTVアニメの頃から決まっていたのか」という質問が。古川監督は「劇場版の脚本会議中に、もしかしたら知っていた可能性はあるんじゃないのか?」という話になったと回答。「それって辻褄は合うの?」と議論になったものの「ブレや矛盾があるのが人間」じゃないかという結論になり、結果的に愛城華恋というキャラクターに揺らぎが生まれ、彼女の繊細さにクローズアップできたのではないかということだった。
三森さんは「好きなシーン」の質問に、TVシリーズから登場しているキリンの台詞「普通の喜び、女の子の楽しみ、すべてを焼き尽くし、遥かなきらめきを目指す」にズッシリくると回答。それは三森さん自身やほかのキャストもみんな、「普通の女の子としての楽しみ」をちょっと犠牲にしても、「舞台のほうが楽しい」からこの道を選んできた、という想いがあるからということ。
「学校の帰りにみんなが遊びに行ってるのを横目に、私は毎日レッスンに行ってたなぁ」と、学生のころを思い出しているような三森さんの言葉には、作品のファンとしても感慨深いものがあった。
武次氏は三森さんの発言を受けて、「最初は別々だったキャラクターとキャストが徐々に近づいていくといいなぁという気持ちがあったので、そういうふうに(キャラクターに感情移入していると)言ってもらえて良かった」と嬉しそうな様子だった。
「10年通用するアニメ界の金字塔」を目指したデコトラのCG
続いては「いちばん好きなレヴューシーン」について。
小山さんはまひるとひかりのレヴュー曲がすごく好きと回答。三森さんからも「(楽屋とかでも)ずっと歌ってるよね」という証言が。また、あのレヴューシーンに登場する楽屋裏や奈落はミュージカル版「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」の舞台公演に用いられている“天王洲銀河劇場”や“舞浜アンフィシアター”のものがモデルになっているとのこと。
初めて試写で作品を鑑賞したとき、「ひかりちゃんそのエレベーターは来るのが遅いからまひるちゃんに追いつかれちゃうよ!」と、実際に使用したからこそ感じられるハラハラがあったとか。
三森さんは衝撃的だったレヴューとして「ふたかお(双葉と香子)」のものを挙げ、「1曲の中でいろいろな面が楽しめる」ことや「“セクシー本堂”ってなに!?」といった困惑があったことを語った。
双葉と香子のレヴューに関しては古川監督の「ああいうキャバレーみたいなところで女の人に怒られるのって辛いよなぁ。双葉にも(香子に)怒られてほしいなぁ」という想いが反映されているのだとか。
また、デコトラのCGについてもかなりのこだわりを持って制作された模様。監督いわく、デコトラが出てくるアニメが無かったので、スタァライトでやろうとCGスタッフに相談したところ、「10年先まで通用するアニメ界における“デコトラの金字塔”を作ろう」と大いに張り切って高いクオリティで仕上げてくれたとのこと。本作が様々なスタッフによる情熱が組み合わさって生まれていることを改めて思い知らされるエピソードだった。
「バミリになった華恋」の商品化を熱望!?
舞台挨拶の時間も残りわずかになってきたところで、話題は古川監督が壇上に持ってきていた、作中で登場した「バミリになった華恋」のフィギュア(?)について(下記画像参照)。
現在、この「華恋のバミリ」はグッズ化の予定はなく、監督が持っているものはアニメスタッフがわざわざ作ったものだとか。スタッフに配れるくらいの量産はできるということだったが、ぜひともグッズ化も検討してほしいところだ。
最後に、登壇者5名から観客へのメッセージによって舞台挨拶は締めくくられた。
武次氏:皆さんの声があってここまで辿りつくことが出来ました。ひとりでも多くの方にこの映画を劇場で体験してほしいなと思っているので、口コミとかで面白かったよって伝えていただけると嬉しいです。
樋口氏:スタッフの皆さんも自分自身の“ポジションゼロ”を物凄く注ぎ込んだ作品になっていると思うんです。応援してくださった皆さんの“ポジションゼロ”もいっぱい入っていると思います。映画の内容を大事にしながら「分かります」と言っていただけると嬉しいです。
古川監督:まず、映画を観に来るのも難しい中でご観覧いただきありがとうございます。TVシリーズを作った上で映画を作れるっていうことって、ひとえに皆さんのおかげなんです。今日は皆さんのお顔を拝見できて本当に良かったなと思います。本当にありがとうございました。
三森さん:延期になってしまいましたけど、無事にこの日を迎えることができて、とっても嬉しく思っています。「あのトマトはなんなんだ?」と思っていた皆さんも、なんとなく頭の中で答えが出ているかなと思うんですけど(笑)。皆さんと過ごしてきた時間がギュッとこの作品に集約されているなぁという気持ちになりました。ぜひエンドロールを最後まで観て、味わっていただけたらと思います。
小山さん:私自身も今朝、映画館に行って、映画を観てから(舞台挨拶に)来たので、皆さんと感想を語り明かしたい気持ちでいっぱいです。9人のキャストのうち半分が朝イチで映画を観に行っていて、それくらい私たち自身がスタァライトのファンであり、皆さんと同じくらい大好きという気持ちで映画に携わっています。2回観たのに2回目のほうが泣けちゃって(笑)。ぜひ行けるよって方は何度でも劇場に足を運んでいただけたらと思います!
(C)Project Revue Starlight
本コンテンツは、掲載するECサイトやメーカー等から収益を得ている場合があります。










































