バンダイナムコエンターテインメントが2021年9月9日に発売を予定しているPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Steam用ソフト「テイルズ オブ アライズ」(Steam版のみ9月10日発売)。発売まで1ヶ月を切る中、本編第一章をプレイする最新デモを通して、筆者が感じた印象を紹介する。
目次
6月に体験したデモではゲームから切り出された内容の一部をプレイできたが、今回は第一章を丸々プレイできるという、まさに「テイルズ オブ アライズ」冒頭部分を先行体験できるデモになっていた。
基本となるバトルの流れについては以前の記事で説明しているため、今回の内容を紹介する上で必要な部分を除いてここでは割愛するが、気になる人は以下の記事を参考にしてほしい。
記憶を無くした“鉄仮面”と同族から追われるレナの少女の出会いから物語は動き出す
隣り合うふたつの星、ダナとレナ。300年前自然あふれる世界であったダナは、高度な科学や魔法が発達したレナから突然の侵攻を受けて以来、終わりなき隷属を強いられることとなった。
こうした背景のもと、劫火と灰が渦巻く国「オルブス・カラグリア」で奴隷として暮らすダナ人の青年・アルフェンの姿を描くところから物語は始まる。彼は自分の名を含む過去の記憶を失っており、仮面で顔を覆われていることから、“鉄仮面”と呼ばれている。ゲーム開始時点では彼の名前は明示されないため、本項では鉄仮面という呼称で統一する。
なぜか痛覚を持たないなど謎の多い鉄仮面は、レナ人に虐げられるダナ人の姿を見て強い憤りを覚えながらも日常を過ごしていた。そんな中、同族から追われているレナ人の少女・シオンと出会うことで物語は動き出す。
第一章では、二人の出会いをきっかけとして、ジルファをリーダーとする抵抗勢力<紅の鴉>とともに、カラグリアの地を治めるビエゾの打倒を目指す姿が描かれる。ビエゾは「領将(スルド)」と呼ばれるレナ人の統治者で、火の星霊力を集積させるためにダナ人たちを酷使しているというのだ。
出会った時点では決して信頼関係を築けているとは言えない鉄仮面とシオンだが、シオンが持つ使い手をも焼く炎の剣を鉄仮面が扱えること、そして全ての領将<スルド>打倒を掲げるシオンと、レナからの解放を目指す鉄仮面との利害の一致から、二人は協力していくこととなる。
本作ではこうした一連の過程が、3Dで表現されたスキットやイベントムービー、ufotable制作によるアニメーションなどを交えながら、重厚に表現されていく。これまでのシリーズと比較してもより物語への没入感を味わえており、第一章をプレイし終えた今はとにかく先が気になっている状態だ。
バトルの基本を覚えていく中でのビエゾとの戦いは歯ごたえ十分!
以前のデモではすでに一通りのバトルを確認できるようになっていたが、今回は冒頭からということで、バトルシステムの各要素が順を追って解放されるようになっており、一つ一つの手触りを覚えながら進められるような配慮がなされていた。
加えて、さまざまなスキルを解放できる「スキルパネル」についても確認できたのだが、術技の習得はもちろんのこと、ここで覚えるさまざまなスキルは、ゲームを進める上でも確実に役立っていくことだろう。スキルパネルは称号に紐付いているため、ゲーム進行に応じてどのスキルを習得していくかもプレイヤーの判断が委ねられそうだ。
バトル全体を通じて、回復・支援系の星霊術を使用することで消費されるCP(キュアポイント)の管理がとても重要になってくることは、通しのプレイでより如実に感じることができた。もちろんアイテムでCPを回復することはできるのだが、いわゆる回復まかせの戦闘をしてしまうと、CPはすぐに枯渇してしまうことだろう。つまり、いかにダメージを受けずに立ち回れるかは、本作のバトルにおいて大きな要素を占めるのだ。
そして、第一章の最後に挑むことになるビエゾとの戦いは、ストーリーの大きな山場であると同時に、バトルにおいても第一章の総決算となってくる。
ビエゾの繰り出す攻撃は一撃の威力も大きく、かつ攻撃範囲も広いため、かなりの苦戦が予想される。十分に強化して臨むことはもちろん、ジャスト回避に成功したタイミングで発動する「カウンターレイド」や、ブーストゲージを溜めることでキャラクター固有の技を発動させる「ブーストアタック」などを活用することで、対等に渡り合えるはずだ。
ボス戦では特殊なブーストアタックも発生。一撃必殺の技「ブーストストライク」とともに、バトルをよりドラマチックに彩る。「テイルズ オブ」シリーズらしいストーリー体験がバトルの中により息づいたような印象だった。
密度の濃いゲーム体験の中に遊びやすさへの意識も
そのほか、以前のデモでは触れることのできなかった「野営」の仕組みや料理なども比較的早い段階で体験することができた。野営ではその時のパーティメンバーごとのやり取りが楽しめるのが特徴的で、例えば今回のプレイだと鉄仮面とシオン、そしてジルファの3人という組み合わせでの会話の様子も楽しむことができた。
ちなみに、今作ではそれぞれのマップが入り組んでいるため、探索の過程は楽しいものの、行き来するのは大変だと思う局面もあるだろう。そんなストレスを解消できる仕組みとして、ロケーションマップから一度訪れた野営地や特定の場所に瞬時に移動できる「ファストトラベル」も用意されている。こちらも実際のプレイでは活用したいところだ。
長い開発期間を経ていよいよリリースされる本作。今回プレイしたのは正味2~3時間ほどではあったが、その中には“心の黎明を告げるRPG”というジャンル名の一端が垣間見えるほどの濃密なゲーム体験が詰め込まれていた。
“分断”されたふたつの星、そして人々を描く世界観、より没入感を増したグラフィック、遊ぶほどにその奥深さに気付かされるバトルシステム……。わずかばかりではあるが感じることのできたそれらの要素が、ゲーム全体を遊んだときにどのようにアップデートされるのか、期待せずにはいられない。
なお、シリーズファンにとっては変化の多い作品ということもあって受け止め方は人それぞれ、難しいかもしれないが、シリーズファンの一人である筆者は「テイルズ オブ」らしさを随所に感じることができたので、発売された際にはぜひ自身の目で確かめてもらえれば幸いだ。
記事で紹介した要素をまとめたプレイ動画もチェック!
「テイルズ オブ アライズ」体験版が8月18日より配信開始!
「テイルズ オブ アライズ」の体験版が、8月18日(水)より配信されることが決定。PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox Oneにて配信される体験版では、基礎的なバトルのチュートリアルはもちろん、野営や料理、スキットなどの「テイルズ オブ アライズの遊び」が一通り体験できるだけでなく、サブクエストの受注から、強敵「ギガント」との戦闘までを楽しめる、遊びごたえのある体験版となっている。
Tales of AriseTM & (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
※画面は開発中のものです。
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