9月30日より開催中の「東京ゲームショウ2021 オンライン」。幕張メッセ会場のSNKブースに出展されていた「THE KING OF FIGHTERS XV」のプレイインプレッションをお届けする。
1994年の誕生以来、世界中を熱狂させてきた対戦格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS」シリーズ。「THE KING OF FIGHTERS XV」は、前作から6年の時を経て登場する待望のシリーズ最新作だ。グラフィック、システム、オンライン、すべてが新しくなって新生。歴代主人公を含む総勢39キャラクターがドリームマッチを繰り広げる。
東京ゲームショウ2021の幕張メッセ会場では、そんな本作がプレイアブル出展。ここではそのインプレッションをお届けしていこう。
まず最初に筆者のスタンスを示しておくと、普段から格闘ゲームは遊ぶものの「KOF」シリーズ自体は未履修。今回はほぼ初心者目線でのプレイとなる。そういった理由もあり、若干ながら「KOF」には苦手意識を持っていたのだが、実際にプレイしてみるとまずその快適さに驚いた。
そう感じた一番の要素は、弱パンチボタンを連打すると自動で通常技から必殺技、超必殺技まで繋いでくれる「ラッシュ」。これがあるおかげで、何もわからない状態からのスタートでも基本的なコンボが簡単に繰り出せるのでカジュアルに遊ぶことができる。
このシステム自体は前作の「THE KING OF FIGHTERS XIV」でも存在していたのだが、これまではボタンを連打すると繰り出される技が1ルートだったのに対して、本作では最後に押すボタンによってルートを変えることが可能になっている。基本的には弱パンチボタンを連打しているとその時のゲージ状況に応じた最大ダメージを選択してくれるのだが、ゲージを温存したいときなどは敢えてゲージを消費しないルートを選択することもできる。
本作は特にゲージ管理が重要だと感じたので、ゲームに慣れてきたら使い分けてみると良さそうだ。
本作からの新要素「シャッターストライク」は、相手の連携や突進技に対するカウンターとして使用できるシステム。具体的には、パワーゲージ1本を消費して短い溜めモーションの後に攻撃するというもの。溜め時間中はアーマー属性となっており、攻められているときの切り替えしの手段として使用することができた。相手にヒットさせると膝崩れ状態になるので、追撃することも可能だ。なおヒット時のみ使用したゲージの半分、0.5ゲージが返ってくる。
本作はシャッターストライクがかなり強い行動になっている印象で、ゲージ管理が重要だと感じたのも、このシステムがあるからこそ。全キャラクターに共通システムとして切り返しが用意されているので、相手に1ゲージでもストックがあれば常に逆択をかけられているようなもの。ゲージを吐いて有利な状況を作り出すのか、温存して圧をかけていくのかという読み合いが熱く、初心者でもすぐにこの駆け引きが楽しめるのもポイントだった。
空かされたりガードされると一気に不利になってしまうが、ヒットさせると0.5ゲージを回収した上で攻守が逆転、さらに追撃のおまけ付きと大きな有利を取ることができる。対戦シーンでは、シャッターストライクを巡って大きな盛り上がりが起こりそうだ。
その他、ゲージを使用するシステムとしては前作にもあった「MAXモード」が存在するが、こちらはパワーゲージ2本が発動条件に変更されており少々使いにくくなったか。その代わりに、MAXモード中の限定技だったEX必殺技は0.5ゲージを消費して通常状態から繰り出すことも可能になっているので、思わぬところから強力な必殺技が飛び出してくる場面も。常に油断できない緊張感のある対戦が楽しめる。
今回の試遊を通じて感じたのは、何も知らない状態から始めたときのハードルの低さだ。弱パンチボタン連打でコンボ、攻められたらシャッターストライクという、この2つだけを覚えておけば、しっかりと「KOF」っぽい対戦が楽しめた。特にシャッターストライク周りでは大きな逆転なども起こりやすく、良い意味で大味でドラマチックな対戦が展開する。
キャラクターは、新主人公のシュンエイや発表されたばかりのイスラ、シリーズでもお馴染みの京、庵、テリーなど8キャラクターが使用できたが、どのキャラクターも魅力的で使っていて楽しく、早くその他のキャラクターたちも触ってみたいと感じた。本作の発売が今から待ち遠しい。