バンダイナムコエンターテインメントは11月27日・28日の2日間、「アイドルマスター シンデレラガールズ」10周年を記念したツアーの千葉公演「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! Celebration Land」を幕張メッセ イベントホールにて開催。ここでは、10周年当日である11月28日に行われたDAY2の模様をお届けする。
福岡公演に続く2ヶ所目の開催地となった今回の千葉公演も、現地有観客に加えてASOBISTAGEでの配信が実施され、各地のプロデューサー(「アイドルマスター」ファンの呼称)がライブを一緒に楽しんだ。千葉公演の配信チケットは12月6日12:00まで販売しており、DAY1/DAY2とも11月29日18:00~12月6日23:59(予定)の期間にアーカイブ視聴することが可能となっている。
DAY2出演者(敬称略)
大橋彩香(島村卯月役)
朝井彩加(早坂美玲役)
五十嵐裕美(双葉杏役)
立花理香(小早川紗枝役)
三宅麻理恵(安部菜々役)
青木瑠璃子(多田李衣菜役)
嘉山未紗(脇山珠美役)
小市眞琴(結城晴役)
長島光那(上条春菜役)
松井恵理子(神谷奈緒役)
森下来奈(鷹富士茄子役)
神谷早矢佳(南条光役)
花井美春(村上巴役)
松嵜麗(諸星きらり役)
安野希世乃(木村夏樹役)
佳村はるか(城ヶ崎美嘉役)
和氣あず未(片桐早苗役)
安齋由香里(西園寺琴歌役)
井上ほの花(浅利七海役)
二ノ宮ゆい(八神マキノ役)
2011年11月28日に「アイドルマスター シンデレラガールズ」がリリースされてからちょうど10年、10周年アニバーサリー当日となったこの日。同日が誕生日でもあるアシスタントの千川ちひろのアナウンスがあり、会場ならびに配信で見ているプロデューサーたちから祝福の大きな拍手が沸き起こる。そして、いよいよ「Celebration Land」を舞台としたアニバーサリーパーティーの開演だ。
DAY2のオープニングナンバーは「なんどでも笑おう」。いきなり前日とは違う楽曲、しかも「アイドルマスター」シリーズ15周年記念曲ということで、驚きとともに胸が熱くなった人も多いことだろう。大橋さんの歌声から楽曲が始まると、みんな素敵な笑顔を浮かべてハーモニーを会場に響き渡らせていった。
![]() |
![]() |
今回、ライブ初登場となった3人は自身が演じるアイドルを意識した格好をしており、西園寺琴歌役の安齋さんはカードイラストをイメージした大きなツインテール、八神マキノ役の二ノ宮さんはメガネ姿、浅利七海役の井上さんは特徴的な髪型を再現。曲後の挨拶では、3人とも緊張の色を隠せなかったが、緊張で身振りが大きくなっていたのも微笑ましい。同時に、プロデューサーたちが目の前にいるこの景色に感動している様子だった。
「10周年のパーティー、一緒に盛り上がっていきましょう!」の声で2曲目に披露されたのは、立花さん、松井さん、安野さん、和氣さんによる「とどけ!アイドル」。DAY1とは披露された曲順が全く異なっており、DAY2はどうなるのかワクワクが止まらない。それぞれの力強さや安定感はこの日も抜群で、会場をさらに盛り上げていく。
続いて、「Pちゃん!会いたかったよ~!」と登場した松嵜さんが、「ましゅまろ☆キッス」で可愛さいっぱいの空間を作り上げる。松嵜さん自身は曲の出だしではステッキを手にしておらず、途中から手にする演出。曲が初披露された当初はステッキを持たずに振り付けしていたそうで、この演出は松嵜さん本人が10周年だからやってみたいと提案したのだとか。
そうやってプロデューサーたちに大好きな気持ちをいっぱい届けると、呼応するかのように曲のラストにはステージ後方に三宅さんが登場。松嵜さんのナレーションからバトンを受けた三宅さんが「メルヘンデビュー!」を披露。ともに10年を走り抜けてきた2人のリレーで、目一杯プロデューサーたちを楽しませていく。曲中には拍手でのコールやウサミンウェーブをして会場が一体に。うさ耳のダンサーとステージを走り回り、ステージサイドからダッシュで戻る姿は……17歳。間違いない。
そんなわちゃわちゃ感から雰囲気を一変させたのは、和装で和傘を手にした立花さんによる「花簪 HANAKANZASHI」。見覚えがあった人もいたと思うが、着ていたのは2ndライブで披露した時の衣装。これも立花さん本人が提案したそうで、メンバーがどんどん提案していくのも10年の積み重ねと変わらぬ愛情があればこそ。その衣装に身を包んだ立花さんは、仕草も表情も麗しくあでやかで、はんなりと歌い上げる姿は最高に美しかった。
そして、五十嵐さんと井上さんは「輝く世界の魔法」を可愛く歌い上げる。歌詞に合わせてコロコロ表情を変えて楽しそうに歌う姿は印象的で、間奏やラストでの「杏さんありがとう」「えへへ」といった2人のやり取りも可愛さ満点。ちなみに、セリフは七海の分も五十嵐さんが考えてくれたそうだ。
MCパートでは、テーマ「忘れられないあの出来事」に沿ってトークを展開。新たに声が実装された3人はやはり役に決まったことや最初の収録が忘れられないようで、安齋さんはオーディションで自分でも驚くほど緊張したこと、二ノ宮さんや井上さんは収録で苦労したエピソードを明かす。ほかにも、1stライブでのことやレコーディング秘話、メンバーの名前を読み間違えていたと懺悔をする人までいるなどさまざまな話が飛び出していた。
MCに続いては、朝井さん、嘉山さん、長島さんによる「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」で再び熱いステージがスタート。いずれも4thライブや5thライブで初参加した3人は格好良さに振り切ったステージをみせ、「拓け〜!!」の叫びは前日以上のすさまじさだった。
![]() |
![]() |
そして、ここからはソロのロックステージ3連発。「Rockin' Emotion」で先陣を切った安野さんは、プロデューサーたちの目を見て熱い魂をぶつけながらクラップを求めると、大ボリュームのクラップが会場に鳴り響く。本人もMCで言っていたように、大きな会場でもライブハウスと同じ距離感で歌うであろう、木村夏樹らしいパフォーマンスだ。
さらに、夏樹からの「お次は、だりー!任せたぜ!」とバトンを受けた、“だりー”こと多田李衣菜役の青木さんは「Twilight Sky」を熱唱。また違った色のロックステージをみせる。曲の後半には「ギターソロ、カモン!」と叫び、ダンサーと一緒にステージを移動しながら、お得意のエアギターパフォーマンスでみんなを魅了していく。
さらにさらに、「次の曲は、美玲ちゃん!」と今度は早坂美玲の出番だ。眼帯を装着し、赤く染まったステージで「Claw My Heart」を披露する朝井さん。レーザーが会場を照らす中で激しくキレのあるダンス、全身から溢れるような気合の歌声、ラップ、そのすべてが格好良くみんなをぶち上げていった。
そんな熱いロックステージの連続から、今度は大橋さんと二ノ宮さんが優しく「メッセージ」を披露。同じ事務所の先輩後輩でもある2人の芯のある歌声はどちらも伸びやかで、それが重なると何倍にもなって美しく響く。二ノ宮さんの持ち前の歌唱力は目を見張るものがあり、大橋さんも頼もしかったとMCで振り返っていた。
そして、花の髪飾りをつけた安齋さん、五十嵐さん、松嵜さんは「Dreaming Star」をキュートでとろけるように歌い上げる。オリジナルは相葉夕美のソロ曲であり、間奏では「夕美ちゃんの『Dreaming Star』を歌いこなしてみせますわ!」と、西園寺琴歌(安齋さん)の“どやふんすっ♡”(ドヤ顔)も飛び出す。ちなみに、相葉夕美役の木村珠莉さんは配信でライブを見ていたようで、Twitterで感謝の言葉をつぶやいてエールを送っていた。
ここでのMCのトークテーマは「忘れられないライブの名場面」。765プロの8thライブにゲスト出演した時の思い出から、前日のDAY1での出来事、レッスン中のことまでさまざまな名場面が語られる。佳村さんからは初イベントで歌うかどうかスタッフに聞かれた時のエピソードが飛び出し、今に至るライブの原点ともいえる内容にみんな驚いていた。
次のブロックは、「デレステ」の4周年を記念した楽曲「TRUE COLORS」から。ほぼ同時期に声が実装された4人(神谷さん、小市さん、花井さん、森下さん)は、虹色に輝くステージで美しいハーモニーを響かせる。顔を見合わせて微笑む姿やキレのある動きも印象的で、まだ見ぬ世界に向けて虹の橋をかけていた。
虹にまつわる曲は続き、「一緒に楽しもう!」と飛び出してきた松井さんが笑顔いっぱいに「2nd SIDE」を披露。情感あふれる歌声やオシャレで可愛い仕草をみせてみんなを魅了すると、「みんな大好きだー!!」の叫びで会場には虹色橋がかかる。それを見た松井さんは嬉しそうに感謝の気持ちを伝えていた。
可愛さ全開だったのは、神谷さん、嘉山さん、小市さんによる「ドレミファクトリー!」だ。足の蹴り上げやステップも元気いっぱいで、ハイジャンプの高さもばっちり。全身で楽しさを爆発させるように、ステージ狭しとはしゃぐ3人。今後この曲を歌って踊るメンバーを増やしていくという、小市さんの壮大な計画も楽しみにしたい。

そんな楽しいステージが終わると、画面には客席後方に立つ五十嵐さんと松嵜さんの姿が。まさに歌謡曲といった“あんきら”の2人による前口上から、ステージに登場したのは立花さん、花井さん、三宅さん、森下さん。4人の乙女たちが歌うは「命燃やして恋せよ乙女」。しっとり艶やかに歌い上げ、間奏の口上も「京都から来たはんなり乙女」「島根から来た幸運の乙女」「広島から来たかちこみ乙女」「千葉……じゃない、ウサミン星から来た乙女」と決める。そして最後は深々とお辞儀をして締めくくるのだった。
想像の上をいくステージはさらに続き、今度は佳村さんと安齋さんのペアで「We're the friends!」を披露。いえーい!ふぅ〜!といった声もアイドルの個性が出ていて、ギャルとお嬢様という新鮮な組み合わせに。お互いに向き合って手を伸ばすシーンも素敵で、2人とも嬉しさいっぱいの表情を浮かべていた。
大海原に出発したのは井上さん。可愛く1人で「Treasure☆」を歌い始め、大冒険を繰り広げる彼女の元に、今回は誰が助けにくるのかと思いきや「もう大丈夫!助けに来たよ!」と大橋さんと青木さんが登場。頼れる先輩たちと冒険の再開だ。ミュージカル然としたステージでは、井上さん演じる浅利七海らしく大量の魚(サバ)が出てくるなど、魚を散りばめた楽しさ溢れる内容となっていた。
ここまで歌ってきた楽曲を振り返った後は、ライブもいよいよ終盤戦。まずは森下さん、佳村さん、和氣さんがセクシー全開で「Gossip Club」を披露。ピンクのライトに照らされ、流し目で誘うような表情や声、ダンスでみんなをメロメロにしていく。
さらに、長島さん、二ノ宮さん、松井さんによる「Trancing Pulse」は、声を出せない中でも思わずどよめきが起こるほど衝撃的なもの。やや低音を響かせ、突き上げる3人の歌声は貫くような強さだ。Dメロで伴奏や少し静かになってからのソロパート、最後の松井さんのパートはこれでもかと言わんばかりの貫禄の歌声で、すべてを圧倒していた。
熱く強いステージを畳み掛けるように、今度は朝井さんと安野さんが「∀NSWER」を熱唱。互いを鼓舞しぶつかり合う2人は、格好良さのゲージが振り切れんばかり。自身のパートを歌った後に嬉しそうにちらっと横を向く安野さんの姿や、向き合って双方が嬉しそうにする姿も印象的で、ラストのロングトーンは気合が入りまくりだった。
そして、戦隊ヒーローを彷彿とさせる「Just Us Justice」のステージでは、神谷さん、嘉山さん、小市さん、長島さん、和氣さんの5人が気合全開のダイナミックな歌と踊りで躍動。ばきゅーんと撃ち抜いたり、大きく蹴り上げたり、それぞれの特徴を出したソロダンスも見どころだ。
続いて登場したのは、今回ライブに初参加した3人(安齋さん、井上さん、二ノ宮さん)による「Let's Sail Away!!!」。第2回ボイスアイドルオーディションの上位3名が歌ったこの曲を期待していた人も多いのではないだろうか。そんな3人の船出となる曲を、井上さんは明るく笑顔いっぱいに、安齋さんは上品な微笑みをたたえながら、二ノ宮さんはクールな中に嬉しさをにじませ、それぞれのアイドルらしい表情と歌声で披露していた。
![]() |
![]() |
今回の公演では近い時期にライブに参加したメンバー同士で歌唱する場面も多く、それはある意味“同期”の絆とも言える。きっとこの3人も10thライブ初参加組として同じように絆を深めていき、シンデレラガールズ全体の絆となっていくのだろうと思わせてくれた。
その絆の最たるものが、1stライブ参加組である青木さん、五十嵐さん、大橋さん、松嵜さん、三宅さん、佳村さんによる「ススメ☆オトメ ~jewel parade~」だ。1stライブから何度も歌われてきたこの曲をこのメンバーで歌う、まさに10年の歴史を感じさせるステージは涙腺を刺激するもの。大橋さんのソロから、みんなが彼女の方をちらっと見て一斉に手を突き上げるシーンも素敵な瞬間だった。
![]() |
![]() |
そうして、さまざまな絆が繋がれてきたライブの本編のラストは、10周年記念楽曲「EVERLASTING」。全員の絆とシンデレラガールズの未来を感じさせるステージで本編を締めくくった。
![]() |
![]() |
アンコールでは、アイドルとプロデューサーが紡いできた物語を描いたメモリアルムービーを公開。ゲームの名場面やカード、イベント、コミックなど、思い出が蘇る映像の数々は胸が熱くなる。しかし、そんな“これまでの日々”だけでなく、“止まらないアイドルたちの姿”として、もうひとつ驚きの映像が。
それは、10周年を記念したアニメ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation」の冒頭シーン。「生存本能ヴァルキュリア」を映像化したような内容は驚きと期待に溢れ、早く全容を知りたいと思わせるに充分なもの。気になる全編は2022年公開予定。しかも、アイドル190人が総出演予定とのことで、アニバーサリーにふさわしいサプライズとなった。
メンバーも興奮を隠しきれない様子で再びステージに登場すると、最後にライブの感想や10年間の感謝、これからの意気込みなどが語られる。安齋さんや井上さんは涙を浮かべて、これからも一緒に歩んでいきたい、成長していきたいと口にしていた。
そして、最後はもちろん「お願い!シンデレラ」を全員で歌い、10年間の思いとこれからの未来に向けた輝きで10周年当日の記念パーティーは幕を閉じた。次の舞台は名古屋公演「CosmoStar Land」。そこではどんな世界を見せてくれるのか、楽しみにしたい。
See you at the next Land!!
![]() |
![]() |
セットリスト
01. なんどでも笑おう(Long Intro Ver.)/THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS
02. とどけ!アイドル(Long Intro Ver.)/立花理香、松井恵理子、安野希世乃、和氣あず未
03. ましゅまろ☆キッス/松嵜麗
04. メルヘンデビュー!/三宅麻理恵
05. 花簪 HANAKANZASHI/立花理香
06. 輝く世界の魔法/五十嵐裕美、井上ほの花
07. ガールズ・イン・ザ・フロンティア/朝井彩加、嘉山未紗、長島光那
08. Rockin' Emotion/安野希世乃
09. Twilight Sky/青木瑠璃子
10. Claw My Heart(Long Intro Ver.)/朝井彩加
11. メッセージ/大橋彩香、二ノ宮ゆい
12. Dreaming Star/安齋由香里、五十嵐裕美、松嵜麗
13. TRUE COLORS/神谷早矢佳、小市眞琴、花井美春、森下来奈
14. 2nd SIDE/松井恵理子
15. ドレミファクトリー!/神谷早矢佳、嘉山未紗、小市眞琴
16. 命燃やして恋せよ乙女(Long Intro Ver.)/立花理香、花井美春、三宅麻理恵、森下来奈
17. We're the friends!/安齋由香里、佳村はるか
18. Treasure☆/青木瑠璃子、井上ほの花、大橋彩香
19. Gossip Club/森下来奈、佳村はるか、和氣あず未
20. Trancing Pulse/長島光那、二ノ宮ゆい、松井恵理子
21. ∀NSWER/朝井彩加、安野希世乃
22. Just Us Justice/神谷早矢佳、嘉山未紗、小市眞琴、長島光那、和氣あず未
23. Let's Sail Away!!!(Long Intro Ver.)/安齋由香里、井上ほの花、二ノ宮ゆい
24. ススメ☆オトメ ~jewel parade~/青木瑠璃子、五十嵐裕美、大橋彩香、松嵜麗、三宅麻理恵、佳村はるか
25. EVERLASTING(Short Intro Ver.)/THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS
<ENCORE>
26. お願い!シンデレラ/THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS