iOS/Android/PC向けにサービスが展開されている「Shadowverse」の世界大会「Shadowverse World Grand Prix 2021 GRAND FINALS」が、12月19日にさいたまスーパーアリーナで開催された。
「Shadowverse World Grand Prix 2021」は、本格スマホカードバトル「シャドウバース」の世界大会。前年度大会は新型コロナウイルスの感染拡大の状況を鑑みて延期されており、今回2年ぶりに開催されることになった。
そのような経緯もあり、本大会には2021年大会で好成績を残した選手に加え、2020年度の「Shadowverse World Grand Prix」出場予定選手たちも参戦。DAY1大会とDAY2大会を勝ち上がった合計8名がさいたまスーパーアリーナに集結し、決勝トーナメントとなるGRAND FINALSにて世界一の座を争う。
GRAND FINALS大会はオンラインの配信に加えて、オフラインでの現地観戦も可能に。会場では、新カードパックチケットの配布や特別リアルプロモーションカードのプレゼント、サイドイベント「2Pick大会」や「4人フライト式トーナメント」の開催、公式物販でのグッズ販売などが行われ、久しぶりのオフラインイベントならではの交流を楽しむことができた。
GRAND FINALSの舞台となるさいたまスーパーアリーナ。 |
久しぶりの現地観戦可となった本大会。アリーナ席はもちろん、2階席まで満席状態だった。 |
物販コーナーには「Shadowverse」の様々なアイテムがラインナップ。 人気商品は早くからsold outとなっていた。 |
屋外ではコラボカフェも展開。アリサのラテアートが施されたココアが販売されていた。 |
ここでは、GRAND FINALSの決勝戦の模様や、大会終了後に実施された勝利者インタビューの模様をお届けする。
2020年・2021年の統一世界王者は誰の手に!? GRAND FINALS決勝戦をレポート
「Shadowverse」史上最高額となる、優勝賞金1億5,000万円、賞金総額2億8,000万円となる本大会。世界各地の戦いを勝ち抜いた選手48名が日本に集結。Day1、Day2大会で好成績を残した8名の選手がGRAND FINALSの舞台で激突した。
そして、そんなGRAND FINALSの舞台で「Shadowverse」の頂点を決める2名の選手が、negima選手とkakip選手。奇しくも「RAGE Shadowverse 2020 Spring」優勝のnegima選手、「RAGE Shadowverse 2021 Winter」優勝のkakip選手という、RAGE王者による新旧対決となった。
1戦目はnegima選手の進化ウィッチとkakip選手のセッカエルフというマッチアップ。1ターン目に「アイアロンの残骸」、2ターン目に「心持つ機械」、3ターン目に2枚融合をした「叡智の結実」と、理想的なデッキ回しをするnegima選手。それに対して、盤面は処理できるもののなかなかバーストダメージを用意することができないkakip選手という構図になった。
試合が大きく動いたのはkakip選手の7ターン目。次ターンでのリーサルに向けて圧力をかけていくシーンでキーカードの「宿命の狐火・セッカ」を切ってしまうプレイミスでnegima選手にターンを渡してしまう。negima選手も手札でのリーサルダメージは足りていなかったのだが、「ギルド会議」から「虚無ノ哭風・グリームニル」を引き当てることに成功。相手のフェイスに10点を叩き込み初戦を制した。
2戦目は進化ネクロミラーの対決。negima選手は序盤から「スカルバンデット」を並べて盤面を厚く展開していく。一方で初戦のプレイミスが嘘のように冷静なプレイで対処していくのはkakip選手。2体の「スケルトンレイダー」と「虚無ノ哭風・グリームニル」を使用した圧倒的なダメージで、タイに持ち込んだ。
互いに一勝一敗で迎える3戦目。この戦いを制したプレイヤーが優勝へ大きく近づくという大事な一戦だ。この戦いは現環境でも最もパワーがあるといっても過言ではない、セッカエルフミラーでの対決となった。互いにキーカードである「瘴気の妖精姫・アリア」を初手に収めることに成功したものの、negima選手は「優美な猫姉妹・シャム&シャマ」が3枚集まるなど、少々動きづらい手札に。
一方でkakip選手は、後攻4ターン目に「瘴気の妖精姫・アリア」進化を通し、5ターン目には「閃光のエルフ・アルバータ」を仕込むことにも成功。勝利に向けて着々と準備を進める。7ターン目には「軌跡の実り」から2体目のアルバータもドロー。2体のアルバータをフェイスに走らせ、勝利をもぎ取る。
kakip選手が王手をかけた4戦目。kakip選手の進化ウィッチに対して、negima選手はセッカエルフの続投を選択した。アリアケアを考えた巧みなボードコントロールなどで盤面の有利をしっかりと取っていくのはkakip選手。後攻6ターン目にはnegima選手も進化を絡めて盤面をリードするものの、返しの7ターン目にkakip選手は5回目の進化を達成。「ギルド会議」でしっかりと延命をしつつ、「ソニック・フォー」と「虚無ノ哭風・グリームニル」のリーサルダメージで見事、世界一の座を手にした。
大会終了後、2022年の「Shadowverse」のeスポーツ展開が明かされた。まず2022年度は新型コロナウイルスによる情勢が安定しないことから「Shadowverse World Grand Prix」が見送られることが発表。代わりとして国内外における賞金制大会の賞金総額が大幅にアップ。日本ではRAGEが対象となり、賞金総額は従来の830万円から、約2,000万円に変更される。
また、2022年の年末には国内の実力者が集結するオールスター大会「Shadowverse Invitational(仮称)」の開催も決定した。
さらに、全国各地で開催されていたオフライン大会「ES地方大会」も2022年より復活。これまで通り優勝者にはRAGE Day2シード権が付与される。
今後の「RAGE Shadowverse」のスケジュールも発表。2022シーズンはオフライン大会が一部復活となり、SummerとAutumnがオフライン、SpringとWinterがオンラインでの開催となる。「RAGE Shadowverse Spring」のエントリー受付は12月19日より開始されており、オンラインの予選を経て2月19日にプレーオフが行われる。
2月27日には「RAGE Shadowverse Pro League 21-22 リーグチャンピオンシップ」が2年振りに有観客のオフラインで実施されることも決定した。
本大会では、その他にも第23弾カードパック「Omen of Storms / 十禍闘争」の新カード情報や、リアルカードゲームの展開なども発表されている。詳しくは以下の記事で紹介しているので、あわせてチェックしてほしい。
激戦を終えたkakip選手へインタビュー
――優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちをお聞かせください。
まだ優勝した実感がありません。
――今回の大会に向けたモチベーションはいかがでしたか?
出場が決まってから一週間後には世界大会だったので、流れで参加するという形でした。
――このような大きな会場でのオフライン大会となりましたが、いかがでしたか?
オフライン大会はやはり盛り上がるので最高に楽しいですね。
――本日の大会で印象に残った一戦はありますか?
negima選手との決勝戦で、自分が一番好きな進化ウィッチで優勝を決められたことが本当に嬉しかったです。
――決勝戦で戦ったnegima選手はどのような印象でしたか?
negimaさんともお話をさせてもらいましたが、とても良い人で……。negimaさんの方が絶対に上手いと思っているので、勝ってしまって申し訳ないなという気持ちもあります。
――優勝賞金の使い道でPCを購入されるとお話されていましたが、決勝戦のプレイミスは普段PCでプレイされていないこともあったのでしょうか。
あれは1PP計算間違いをしてしまって、バウンスカードを使えなかったというプレイでした。PCは単純に持っていないのでこれしかないなと。これからはPCでも「Shadowverse」をプレイしていきたいと思っています。
――kakip選手にとって「Shadowverse」というゲームはどのような存在ですか?
これまで対戦をしてきた人や、デッキの調整を手伝ってくれた人を含めて、全てが“宝”だと思っています。チームメイトには本当に感謝しています。
――12月27日には新しいカードパックもリリースされる「Shadowverse」ですが、好きなカードやキャラクターなどはいますか?
好きなカードは今日、グリームニルになりました(笑)。
――来年度の大会スケジュールも発表されましたが、今後の目標などはありますか?
実はまだ発表内容を見れていないのですが、次の大会にも出場して頑張って二連覇を狙いたいと思います。
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