アイディアファクトリーの女性向けゲームブランド「オトメイト」は、2021年12月25日に川口総合文化センター リリア メインホールで単独イベント「ピオフィオーレの晩鐘 ~Festa di Natale~」を開催した。ここでは夜公演についてレポートする。
本イベントは、オトメイトの「ピオフィオーレの晩鐘」シリーズ2度目の単独イベントだ。メインキャラクターを演じるキャストとアーティストが、クリスマスという時期にぴったりの内容をファンに届けた。
出演者(夜公演)
ダンテ・ファルツォーネ役:石川界人さん
ギルバート・レッドフォード役:森久保祥太郎さん
楊役:岡本信彦さん
ニコラ・フランチェスカ役:木村良平さん
オルロック役:豊永利行さん
アンリ・ランベール役:立花慎之介さん
アーティスト:maoさん
まずは朗読劇「Sogno di Natale」が開幕。ディレットーレは、ナターレという特別な日に、ブルローネの地であったかもしれない“もしもの夢”へと導いていく。
時は、1927年12月20日。教会の子供・ジョヴァンニが行方不明になってしまい、同時に謎の男「ブラックサンタ」が教会の子供たちと接触していたことが判明。その事件を解決すべく、時期的に多忙な面々だがそれぞれが折り合いをつけ、彼女と共に調査へと乗り出すことに。
ダンテとギルバートの2人はクレタ地区での聞き込みを進めていくうちに、人身売買の噂を入手する。実りある聞き込みを経て、ダンテは街の人間に協力を得られたのはギルバートのおかげだと改めて礼を伝える場面も。そんなダンテの行動に驚きつつも、ギルバートはダンテが前向きに変化をしていることを高く評価する。そんな会話の中、偶然楊も通りかかり、3組織のトップが穏やかに(?)語り合う光景が生まれるのだった。
情報を元にファルチェ地区を訪れたのは、ニコラとオルロックの2人。聞き込みするも有力な手掛かりを得られずにいたが、そこに彼らを付け狙う男たちが現れる。お互いに危険な役目を引き受けようとするだったが、自分を犠牲にするのではなく協力して立ち向かうことを決意。首尾よく相手を捕らえ、元締めがカジノを訪れるらしい……というとびきりの情報を聞き出したところで物語の結末は後半へ持ち越される。
ここで改めて、出演キャストが客席と配信視聴者への挨拶をし、オープニングトークへ。キャスト陣が次々と岡本さん(楊)の真似をしたり、岡本さんも森久保さんの真似をしたり…さらにはオトメイトパーティーでの思い出も振り返りながらひとしきり盛り上がった。
その後、老鼠が余興のために用意した高級ワインなど豪華な賞品を賭けて、キャスト陣がバラエティコーナーへ挑戦。2チームに分かれて3つのミニゲームでポイントを競い、勝利したチームがランダムで賞品を貰うことができる。
Aチームは森久保さん・石川さん・豊永さん、Bチームは立花さん・木村さん・岡本さんとなり、ゲームがスタート。最初のミニゲーム「狙え!雪玉ゲーム」は、床のマトに向かって雪玉を投げ、マトに止まれば、そこに書かれたポイントを獲得できるというもの。双方とも気合十分で挑んだが絶妙にマトから外れてしまうという結果に。
気を取り直して挑んだ次のミニゲームは、両チームが箱を積み上げて、先に崩した方が負けとなる「崩したら負け!プレゼントBOXタワー!」。Bチームの立花さんがさっそく縦向きに置いて攻め、豊永さんも箱を斜めに設置して対抗。岡本さんがハート型の箱でギリギリを詰めていくと、石川さんもハートを逆に重ねて両者一歩も譲らない。その後も木村さん、森久保さんと拮抗した戦いが続くという、ハラハラする展開となった。
2回戦はAチームが先行で、両チームともできるだけ大きな箱を重ねて高さを稼いでいく流れに。順調に積み上げたところでBチームの木村さんが崩しそうになってしまうが…咄嗟に箱を持ち上げて崩壊を免れるファインプレーに会場から大きな拍手が送られる。もうこれ以上は無理か…と思われた次のターンで、豊永さんが震える手で箱を崩さず追加した瞬間にはまたもや大歓声&拍手が巻き起こった。
最後のミニゲームは「君にささやくメリークリスマス」と題し、チームの1人が、9つのシチュエーションの中からお題となる台詞「ブリンディジ(訳:乾杯)」を「ピオフィオーレの晩鐘」キャラクターで表現し、他の2人はどのシチュエーションだったかを相談して当てるという演技力と想像力が試されるゲームだ。
トップバッターはBチームの岡本さんで「19歳が大人のマネごとでいうオレンジジュースでの乾杯」を演じるもうまく伝わらず…残念ながら不正解に。Aチームの森久保さんは台詞前に選択したシチュエーションに合わせ、寒く凍える演技を披露し、石川さんと豊永さんが見事正解の「寒空の下、ベンチに恋人と二人で座り交わす乾杯」を当てた。Bチーム2番目の木村さんは、そわそわと緊張した空気感での「今夜プロポーズをしようと決意している日に言う乾杯」を演じ、こちらも岡本さんと立花さんが真剣に聞き分け、正解する。続くAチーム2番目の豊永さんは「20年の歳月が経ち、立派なイケオジとなってバールで飲む時の軽い乾杯」をオルロックで演じ、チーム内の混乱を招きつつも、着実に正解を掴み取った。
3つのミニゲームで競った結果、最終的にAチームが圧勝し、森久保さん・石川さん・豊永さんの3人は豪華なプレゼントを獲得。バラエティコーナーは、出演キャスト、来場者・視聴者ともに笑いの絶えないひと時となった。
朗読劇の後半は、元締めをカジノで待ち伏せる楊とアンリのシーンから始まる。アンリはしれっと彼女に自分好みのドレスを贈っており、それに気づいた楊と静かに火花を散らすも、目的のターゲットの確保はさらりと終える。しかし、人身売買のルートを潰すことはできたものの、行方不明となった少年との繋がりは見つからず、事件は振り出しに戻ってしまう。
その後、オルロックが教会の子供たちから入手した情報で、実の父親が教会へ伏せて子供を迎えにいったことが判明。こうしてブルローネマフィアたちを騒がせた事件はひと段落し、無事にダンテたちは穏やかで、幸せなナターレのパーティーを迎えることができた。
―――ディレットーレが導いた、あり得たかもしれない優しい“夢”から覚めた後は、“彼”と2人だけの現実の中で愛を囁き合うのだった。
クリスマスらしさを存分に味わえた朗読劇は、アーティストのmaoさんが、切なくもしっとりと歌い上げた「Silent Glim」で締めくくられ、会場には優しい余韻が残った。
また、本イベント内では2022年5月に公演となるミュージカル「ピオフィオーレの晩鐘」も発表された。チケットは2022年2月14日からオトメイトクラブ/オトメイトモバイルで最速先行を行うとのこと。こちらも楽しみにしておこう。
なお、本イベントは配信視聴のアーカイブが2022年1月3日(月)まで販売されている。イベント当日に見られなかった人も、「ピオフィ」の魅力が詰まったイベントの模様を今からでも楽しめるチャンス。
グッズ特典付きのチケット等もあるので、詳しくはイベント公式サイトをチェック。
https://otomate.jp/event/piofiore/2021/live/