カプコンが2023年に発売予定のPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)用ソフト「エグゾプライマル」。Steam版を対象としたクローズドネットワークテストに参加してわかった、本作の魅力についてお伝えしよう。
「エグゾプライマル」はオンラインでの5人対5人によるチーム戦を主軸としたアクションゲームだ。操作キャラクターはそれぞれが「エグゾスーツ」と呼ばれるパワードスーツを着込み、スーツの能力にあわせてアサルト、タンク、サポートの役割を分担をしつつ、ミッションをこなしていく。
ミッションの敵として立ちはだかるのは、別次元より出現する大量の恐竜たち。これを退けたり、対戦相手のチームと直接対決したりしながら、最終的な勝利を目指す。1試合15分程度のプレイボリュームの中、次々とやるべきことが提示されて、これに翻弄されながらもチームで力を合わせて立ち回り、画面を埋め尽くすほどの恐竜たちをなぎ倒していくのが、実に楽しいゲームプレイだった。
恐竜討伐の先に待っているのは直接対決か? 協力か? 多彩なシチュエーションが楽しめる「ディノサバイバル」
「エグゾプライマル」の舞台は西暦2040年、少し先の未来だ。この世界では、突如出現した恐竜たちによる「恐竜災害」が世界各地で発生。人類は危機に瀕している。
この恐竜災害が起きる場所を特定する「恐竜予報」を可能にしたのが、新世代AIの「リヴァイアサン」。リヴァイアサンの予報をもとに恐竜が現れる場所へと向かい、人類のために戦うのが、エグゾスーツを身につけることを許された戦士である「エグゾファイター」、すなわちプレイヤーが操作するキャラクターたちなのだ。
クローズドネットワークテスト版は、そんな操作キャラクターがエグゾファイターの適正試験を受けるところから始まった。キャラクターの見た目を設定後、各種操作や各スーツの機能のチュートリアルを受けることに。
チュートリアルをすべて終えれば、晴れて本作のメインモードとなる「ディノサバイバル」をプレイできた。なお、製品版ではさらに複数のゲームモードが遊べるほか、操作できたエグゾスーツも一部のみ。また今回のテストのフィードバックにより、「ディノサバイバル」の内容やゲームバランスにも変更が加えられる可能性があることは、先に断っておく。
「ディノサバイバル」ではリヴァイアサンによるナビゲートのもと、フィールドに現れる恐竜たちを倒していくことに。はじめのうちはこの恐竜討伐のスピードを相手チームと競い合うことになる。この討伐ミッション自体もいくつものフェーズに分かれており、それぞれのチームの腕前などの要因によって、シチュエーションが多彩に変化。
さらに最後に挑戦することになるファイナルミッションでは、プレイするたびにルールそのものが変化する。多くを占めるのは、一定のスピードで目的地まで移動する対象物を守る“データキー護衛”や、フィールドに落ちていたり敵を倒すことで奪えるエナジーカートリッジを先に100個手に入れたチームが勝利となる“エナジーテイカー”など、特殊なルールのもと恐竜を退けつつ相手チームと直接対決する。
しかし、両チームで力を合わせて強力な“ネオ・ティラノサウルス”とのレイドバトルに挑むこととなるなど、相手チームとの勝敗とは無関係なシチュエーションになる場合も。敵対していたチームと手を取り合い、10人で強大な敵に立ち向かうこのレイドバトルも、燃える展開に違わないおもしろさで、今回はどんなルールで決着をつけるのかと、毎回ワクワクしながらプレイすることができた。
なお、ファイナルミッションで直接対決になった場合、それまでのミッションを素早くクリアし終えたチームがそのぶん先にはじめられるなど、そこまでのプレイによって有利不利が生じる。直接の対人戦よりも気楽にプレイできる恐竜討伐。しかし、フェーズを終えるごとにどちらのチームが先行しているかをリヴァイアサンが教えてくれたりと、勝ちを狙うなら終始気を抜けない、なかなかスリリングなゲームプレイとなっていた。
個性豊かなエグゾスーツは、どれを選んでも独自の楽しさを見出だせる
これらの対戦をおもしろくしていたのが、エグゾスーツの使い分け、そしてそれによるチームでの役割分担だ。
エグゾスーツはミッション中でも、いつでも着替えることが可能。敵を倒していくペースが遅いと感じたら攻撃に特化したアサルトタイプのスーツに着替えるとか、押され気味だと感じたら壁役として敵の攻撃を引き付けられるタンクタイプや、回復ができるサポートタイプのスーツに着替えるなど、状況にあわせての対応ができるのだ。換装には少し時間を要するのであまりコロコロ変えるのも難しいが、相手チームより進行状況が遅れているようなら、状況を打開するために検討するのがよいだろう。
操作系はTPS(三人称視点のシューティングゲーム)に共通のものを踏襲している本作。今回のテストではアサルトタイプのスーツ3種、タンクタイプのスーツ1種、サポートタイプのスーツ1種でプレイできたのだが、使用できたスーツの過半数は、敵を狙い撃つ操作が苦手でも問題なく操作できるものになっていた。そうした操作へと苦手意識を持っている人も、自分にあったプレイスタイルで勝利に貢献しやすいのではないかと思う。今回扱うことができた各スーツの特徴を、順番に書いていこう。
アサルトタイプは、銃撃に特化した“デッドアイ”、近接攻撃に特化した“ゼファー”、グレネードや手榴弾などの爆発物の扱いに特化した“バラージュ”の3種。
デッドアイはTPS系のゲームとしては標準的な能力で扱いやすい。ゼファーは圧倒的な攻撃力とスピードを誇るが、敵に近づく必要があるためダメージも受けやすく、また空を飛んでいるプテラノドンなどには対処しづらい。バラージュは複数の敵にまとめてダメージを与えるのに向いている……のだが、画面上の情報量が多い本作では、爆風によるダメージがきちんと与えられているか分かりづらい印象を受けた。現時点では扱いに慣れが必要なスーツと言えるかもしれない。
タンクタイプで今回扱えた“ロードブロック”は、挑発によって恐竜たちの意識を自分に集め、シールドを張って攻撃を受け止めたり、近接攻撃で殴り倒したりできる。シールドは敵の攻撃は防ぐが、味方の攻撃は通すので、壊れるまでは一方的にダメージを与えることが可能。また、シールドに群がった敵をまとめて跳ね飛ばす“シールドブラスト”という攻撃も繰り出すことができ、一度に多くの恐竜を跳ね飛ばすのは痛快だった。
サポートタイプで今回扱えた“ウィッチドクター”は、回復に特化したスーツ。フィールドに仲間を回復できる空間を発生させたり、重症の仲間に対しては直接回復する“フィード”を使えたりする。攻撃手段としては前方へと相手を麻痺させる電撃を発生させる。威力は低いものの、狙い撃つ必要がないので、扱いやすいのが特徴と言えるだろう。
いずれのスーツの能力も、基本となる攻撃以外にはリキャストタイムが設定されており、一度使用するとしばらくは使えなくなる。使いどころを見極めつつも、出し惜しみはせずに利用していくのが上手く扱っていくカギと言えそうだ。
このように、各種スーツはどれも特徴・役割がハッキリしていて個性的。その上で、すべてのスーツが操作レスポンスが非常によく、キビキビ動いてくれるので動かしていてとにかく気持ちがいい。どのスーツを使用したとしても、それぞれに楽しさを見出せることと思う。
こうした特徴のほか、スーツごとに備わっている広範囲に絶大な威力をもたらす必殺技“オーバードライブ”や、スーツとは別に装着し、補助的な能力を得ることができる“リグ”。それから敵を倒したときなどにドロップする“クラフトチップ”を使い、こちらの攻撃は通る“ウォール”を設置して敵の進行を防げるなど、いろいろと戦略の幅を広げる要素が用意されている。
今回筆者は扱える機会に恵まれなかったが、形勢が不利なチームには“ドミネーター”が与えられ、ティラノサウルスなどを召喚、操って暴れまわることができるなど、腕前の差を埋めるシステムもあり、製品版ではこれらを総合した戦い方の研究が進んでいくことになりそうだ。
「強くてカッコいいもの」同士が激突! 欲張り感に満ち、狂騒に彩られた“祭り”
以前掲載された開発チームへのメールインタビューでも「歴史上最強(恐竜)× 近未来最強(エグゾスーツ)」というフレーズがあったように、本作は我々が「強くてカッコいいと思うもの」同士が激突する、実に欲張り感に満ちたゲームだ。
とんでもない数で襲いかかってくるラプトルや空から牙を剥くプテラノドン、正面への突進が恐ろしいトリケラトプスや、圧倒的なパワーでこちらを蹂躙してくるティラノサウルスなどが入り乱れる中、超兵器を身にまとったチームで立ち回るのは、そのシチュエーション自体が少なくないプレイヤーにとって燃えるものであるだろう。
加えて敵対することとなる恐竜には、倒したときに爆発したり、遠くからエネルギー弾で狙撃してくる“ネオソー”と呼ばれる変異種も存在し、前述したネオ・ティラノサウルスもその一種だ。ネオソー、そして対戦相手チームまでもがゲーム画面狭しと動き回り、刻一刻と変化する状況の中でこれらへと対処しなければならないカオスは、競技性の高いeスポーツ的な対戦ゲームというよりも、狂騒に彩られた“祭り”へと参加する感覚に近い印象を受けた。
そのわちゃわちゃ感が前述したボム系の攻撃の扱いづらさであったり、画面上のアイテムを取りそこねやすいといった問題点にも繋がっている。また、ファイナルミッションのルールが“エナジーテイカー”だった場合、一度リードを許すと逆転はかなり困難な印象を受けた。このあたりは製品版でのブラッシュアップに期待したいところ。それでも、「気軽に狂騒的なスペクタクル感を味わえる対戦ゲーム」というオリジナリティは、ぜひ一度触れてみてほしいものになっていると言える。
それから本作は世界設定も興味深い。ゲームプレイ中もなにかと指示をしてくるリヴァイアサンだが、なにやら恐竜の発生地点を予測しているというよりも、むしろリヴァイアサンの意志によって恐竜たちが召喚されているような印象を受けた。対戦に負けたときに投げかけられる無慈悲な言葉も印象深く、個人的にはすでにこのリヴァイアサンを痛い目に遭わせなければ気が済まないという心境になっている。
製品版ではこうした部分を掘り下げる、物語重視のモードもあるのかどうかというのが気になる。「エグゾプライマル」が完全なる姿で我々の前に再び姿を表す日が、いまから楽しみだ。
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