TVアニメ「シャインポスト」より、青天国春役の鈴代紗弓さんへのインタビューをお届けする。

目次
  1. ドキュメンタリーを見ているような人間味が「シャインポスト」の魅力
  2. ライブパフォーマンスも春になるための必要な経験
  3. キャッチーな掴みが「シャインポスト」の曲には全部ある

コナミデジタルエンタテインメントとストレートエッジが手掛けるメディアミックスアイドルプロジェクト「シャインポスト」。そのTVアニメが2022年7月12日深夜より日本テレビAnichU枠および7月14日よりBS日テレ、AT-Xにて放送されている。

放送スタートに併せて、物語の中心となるアイドルグループ・TINGSのメンバーを演じる5人にインタビューを行った。第1回は、TINGSのセンターを務める、どんな時でも前向きな元気っ子・青天国春(なばため はる)役の鈴代紗弓さん。

ドキュメンタリーを見ているような人間味が「シャインポスト」の魅力

――鈴代さんは声優としてさまざまな作品に出演してきましたが、アイドルアニメは初めてになりますか?

鈴代紗弓さん(以下、鈴代):はい。がっつりメインで演じさせていただくのは初めてです。

――アイドル作品には興味があったのでしょうか?

鈴代:アイドル作品ってライブパフォーマンスがつきものですよね。私はどちらかと言うと、そうやって前に出るタイプではないと思っていたのですが、ご縁があれば是非と思っていました。

――事務所のプロフィールには「特技:ダンス」と書いてありましたが。

鈴代:あれは嘘です(笑)。と言うのは冗談ですが、書いたとは言え部活動でやっていただけなので特技と言って良いのかは……というレベルです。(笑)

――なるほど(笑)。そんな鈴代さんは、TINGSのセンターを務める青天国春を演じています。役が決まったときはいかがでしたか?

鈴代:「シャインポスト」は本当にゼロからみんなで作っていく作品だったので、正直どんなことをするのか最初はわかっていませんでした。緊張感はありましたが、ワクワク感もすごくありましたね。役に関しては、作品の中でのセンターポジション(の役)を演じさせていただきながら自分自身でも実際のステージでセンターに立たせてもらえるとは思っていなくて。しかも、こんなに歌って踊るとは考えていなかったので、すごくチャレンジだなと思いました。

――確かに、鈴代さんはあまりステージで歌って踊る方というイメージがなかったので、名前を見てちょっと驚いたんですよ。

鈴代:私も驚きました(笑)。

――実際のステージのことはひとまず置いといて、春の魅力はどこだと感じていますか?

鈴代:天真爛漫で元気で明るくてみんなを引っ張ってくれる、ついていきたくなっちゃうようなキラキラした子だなって印象を受けました。私自身も、実際にアフレコをしていて春ちゃんに引っ張ってもらうことが多く、すごくパワーのある子だなと感じていて。そこが春ちゃんの魅力のひとつですね。

――ただ、物語が進むにつれて、いわゆるザ・主人公で真っ直ぐなだけでないところも見えてきます。

鈴代:そうなんです。なぜ春ちゃんだけ“輝かなかった”のか。物語が進むと、その根幹の部分を知っていくことになります。私は、そこがすごく人間臭くていいなって感じました。

――キャラクターはみんな人間らしさがありますよね。

鈴代:ありますね。現実ではありえないファンタジー要素もありますが、その中にいるキャラクターそれぞれの持つ人間味はすごく現実に近いものがあって。感情の動き方も普段生きていて共感できる部分が多いなと感じました。ドキュメンタリーを見ている感覚に近いというか、人間ドラマ味もあるのが「シャインポスト」の大きな魅力だと思います。

ライブパフォーマンスも春になるための必要な経験

――春を演じる上では、どのような役作りをしたのでしょうか?

鈴代:原作を拝見して、徐々に春ちゃんの抱えているものが見えてくることはわかっていました。ですが、それを考えすぎてしまうと、春ちゃんが過ごしている日々に変な意味をもたせてしまいます。なので、根幹の部分の役作りは、考えすぎずに最初に感じた春ちゃんをそのまま皆さんにも感じてもらえるように、と思ってやっています。

――春のライブパフォーマンスでの役作りについてはいかがですか?

鈴代:ライブのステージに立てるのは普通に生きてきたら経験できないことなので、ステージにいるときの感覚ってどんなだろう? ステージを頑張るとは? というところから入りました。それもすべて経験だし、その経験が春ちゃんを演じるのに活きてくると感じていて。

例えば、振り付けにもひとつひとつ意味があって、それをそのアイドルなりに噛み砕いて表現していると思うんです。でも、そういうのって自分が画面越しに音楽番組とかを見ていても、わからないじゃないですか。いいな〜と漠然と思うことはありますけど、理由まで深く聞く機会はあまりないですし。

――普通はそうですよね。

鈴代:春ちゃんがアイドルをやる中でも、ここはこういう風に踊ろう、といった考えがあると思うし、その過程を実際にアイドルと近い環境下でステージすることで自分も体験できる。ステージでのパフォーマンスだけじゃなくて、そこに至るまでの過程も全部役作りだと思っています。なので、自分で役作りをしにいくというよりも、春になるために必要な経験をさせてもらっている感じですね。その経験を役に落とし込むことが、個人的な目標として大きくあります。

ただ、それって見ている側からしたら関係ないことですから、ライブを見に来ていただいたからには、楽しんで帰っていただけるようなパフォーマンスをしたいなと思っています。ライブを見に来る理由は、曲が好きとか、キャストさんが好きとかいろいろありますけど、私が大切にしたいのは「作品を好きになってもらいたい」ということなんです。結果として作品を好きになるきっかけとなるように、ライブのパフォーマンスを一生懸命頑張りたいと思って臨んでいます。

――そのパフォーマンスについてですが、春はダンスや歌だけでなく“ある能力”が高いと明かされていきます。そういったことも含め、春のようなパフォーマンスは意識していますか?

鈴代:難しいところなんですよね。コンテンツによっては「キャストもキャラ」と割り切ってやるところもあると思うんです。でも、「シャインポスト」ではそこはなにも言われていなくて。キャストによって捉え方は違うと思いますが、私は歌とダンスを中心にやってきたわけじゃないから、春ちゃんみたいなパフォーマンスはできないのが前提なんです。とはいえ、やっぱり春ちゃん役の人として見に来てくださいますし、お金と時間を使って来てくださるわけで。大切にしたいと思っているのは、上手い上手くないよりも、楽しかったかどうか。その中で自分のできる最大限のことをやりたいという気持ちです。

キャッチーな掴みが「シャインポスト」の曲には全部ある

――ステージパフォーマンスももちろんですが、楽曲自体もすごくいいですね。

鈴代:「シャインポスト」の曲は本当に全部素晴らしくて、毎回いいなと思っています。以前、お世話になっている音響監督さんとアイドル作品の曲について、自分の悩みも踏まえてお話したことがあるんです。その時に言われて、すごく心に残って大切にしている言葉があって。「アイドル作品はインド映画」だと。

――インド映画ですか!?

鈴代:インド映画って、突然踊り出すじゃないですか。アイドル作品は話数が決まっている中で、裏の大変なところを描くだけではあれですから、そこに上手く歌を絡ませていきますよね。そうなった時に、一発でいいなと思える歌、キャッチーな曲調や言い回しってすごく大事なんです。そういう掴みが「シャインポスト」の曲には全部あるなと思っていて。全体曲は、曲だけでも一人歩きしてしまうぐらいオシャレでキャッチー、頭にずっと残るものだし、物語が進むにつれてそれぞれのキャラクターにフォーカスした曲もあります。全部色が違っていて、聴いていてとっても耳が幸せな曲ばっかりなんですよ。

――全部の曲が好きだとは思いますが、特に印象に強く残っている楽曲を挙げるならどれですか?

鈴代:やっぱり、TINGSを一番象徴する曲である「Be Your Light!!」ですね。

――イベントなどでは何度も歌ってきましたが、アニメで聴くとまた印象が変わりそうです。

鈴代:そうですね。聴こえ方が変わってくると思います。

――さらに、注目ポイントとしてほかの人との関係性もあります。マネージャーとなる日生直輝もそうですし、ライバルグループ「HY:RAIN」のリーダー・黒金蓮は「同じ高校に通っている間柄だが、その関係性はやや複雑な模様で……?」とあるように、関係がとても気になります。

鈴代:結局、春ちゃんはなんで“輝かなかった”のか。自分の本当の気持ちに気づいていたときは輝いていたと思うんです。そうなるに至る過程で、いろいろな出会いがあって。それも必要な出会いだったと思いますし、TINGSのメンバーとの絡みだけじゃないのがリアルで面白いなと感じました。ぜひ楽しみにしてもらいたいです。

――いろいろと楽しみにしています。では最後に、アイドル作品にちなんでお聞きします。鈴代さんが小さい頃に憧れたアイドル、もしくは今好きなアイドルは誰でしょうか?

鈴代:私が好きなアイドルは、「≠ME(ノットイコールミー)」の蟹沢萌子さんです!(笑)

蟹沢:蟹沢萌子です!!(近くにいた蟹沢さんが嬉しそうに反応)

鈴代・蟹沢:(笑)。

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