HoYoverseが配信中のPS5/PS4/PC/iOS/Android向けオープンワールドRPG「原神」において、8月24日に実施されたver.3.0アップデートの内容を解説する。
Ver.3.0アップデート「黎明を告げる千の薔薇」により、第4の国である「スメール」がついに実装された「原神」。Ver.3.0では、新たな元素である「草元素」を使うキャラクターの実装や、細かなゲームシステムへの調整など、かなり大規模なアップデートが行われている。今回のアップデート内容には、草元素の元素反応など複雑な仕様も含まれているので、よりティワットを快適に楽しむための助けとなれば幸いだ。
草元素の元素反応と運用法
やはり今回のアップデート最大の目玉となるのは、草元素キャラクターと新たな元素反応の実装だ。草元素自体は、以前から一部の敵が使用する元素として存在していたが、Ver.3.0からついにプレイヤーも使用できるようになった。使用できる元素が増えるのは「原神」がスタートして以来初の試みで、これまで存在していなかった草元素に関わる元素反応も追加されている。
すでにプレイしている方はご存知かと思うが、対象に異なる元素を付着することで、攻撃ダメージ増加や継続ダメージ、範囲ダメージといった様々な現象を引き起こすことができるのが「元素反応」だ。この元素反応が原神のバトルシステムの根幹であり、理解を深めれば深めるほど面白くなる要素となっている。
草元素は立ち位置が独特で、それぞれを組み合わせると異なる元素反応が発生する「炎・水・氷・雷」の4元素、どの元素と組み合わせても共通した元素反応が発生する「岩・風」の2元素のどちらとも異なる。草元素が元素反応を起こすのは、炎・水・雷の3元素で、氷・風・岩の3元素には影響を及ぼさない。
発生する元素反応も特殊で、なかなか複雑な仕様となっている。順に説明していこう。
燃焼
発生条件
燃焼:草元素+炎元素
草元素と炎元素の組み合わせで発生するのが「燃焼」。この燃焼だけは、以前のバージョンから発生していた元素反応で、発動中は炎元素付与状態となり、炎元素ダメージが継続して与えられる。この間に草元素を再度付着すると燃焼の時間も延長される。炎元素の付着時間を伸ばせるのが強みで、水や氷元素とあわせることで強力な元素反応である「蒸発」や「溶解」を狙いやすくなる。さらに元素反応が発生して炎元素効果が消えると、草元素だけが残る。再度炎元素を付与すれば再び燃焼を発生させられる。
激化
発生条件
激化:草元素+雷元素
超激化:草元素+雷元素→+雷元素
草激化:草元素+雷元素→+草元素
草元素と雷元素の組み合わせで発生するのが、元素反応発生時のダメージを増加させる「激化」だ。この激化にはいくつかの段階があり、最初に草と雷元素を付着させると「原激化」の反応がおこり、敵の状態が変化する。
この「原激化」状態の敵に対し、雷元素を付着すれば雷元素ダメージを増加させる「超激化」、草元素を付着すれば草元素ダメージを増加させる「草激化」に変化する。ダメージ増加が発生するのはこの内の「超激化」「草激化」の2つなので、どちらかの元素を2回付与する必要がある。
一撃あたりのダメージは、ダメージを倍加させる蒸発や溶解ほどの効果は見込めないものの、原激化状態は一度超激化や草激化が発生しても解除されないため、元素付着クールタイム(次の元素反応が発生するまでの時間)が短い攻撃であれば、連続して発生させられる強みがある。元素付着クールタイムはキャラクターや攻撃によって細かく仕様が異なるが、攻撃が複数ヒットすることでリセットされる性質があり、刻晴の重撃のような複数ヒットする攻撃との相性が非常に良好だ。
開花
発生条件
開花:草元素+水元素
超開花:草元素+水元素→+雷元素
烈開花:草元素+水元素→+炎元素
さらに特殊な元素反応なのが「開花」だ。まず草元素と水元素が組み合わさった際に発生し、一定時間後に爆発して草元素ダメージを与える「草原核」を生成する。
さらに草原核が爆発する前に、炎元素を組み合わせるとより強力な草元素範囲ダメージを与える「烈開花」、雷元素を組み合わせると追尾能力のある「ヴァインショット」が発射される「超開花」が発生する。
従来の元素反応は、基本的に2つの元素の間で完結していたのだが、「烈開花」「超開花」には3つの元素が関わってくるのが特徴。範囲ダメージの「烈開花」と追尾能力のある「超開花」はそれぞれ強みが明確に異なるため、敵のタイプや状況に応じて効果的な元素反応が変わってくるのが面白い。
ただ、開花から爆発までの時間はさほど長くなく、敵ではなく作成された草原核に対して元素を付着させる必要もあるため、「超開花」や「烈開花」の発生条件はやや厳しめ。効果的に運用するには、珊瑚宮心海や八重神子など、キャラクターチェンジを挟んでも元素を付着できる手段ををもつキャラクターを編成しておきたいところだ。
以上が草元素に関連した元素反応だが、筆者が個人的に扱いやすいと感じたのが草元素と雷元素の組み合わせで発生する激化。草元素を継続的に付着させられるキャラクターさえ編成しておけば、雷元素のアタッカーの攻撃だけでも頻繁に発動してくれる割に効果も大きい。草元素の共鳴効果などで元素熟知を高めれば、大幅なダメージの伸びを確認できた。これまで雷元素はダメージを増加させてくれる元素反応に乏しかったため、激化の存在はかなりありがたい。
雷元素は「超開花」においても必要となるため、草元素との相性がとくに良い元素といえる。Ver.3.0では雷元素キャラクター向けの聖遺物である「雷のような怒り」の4セット効果に超激化のダメージアップと原激化反応時のスキルクールタイム短縮効果が追加されている。
一方、様々なPTを運用して感じた課題は、草元素の付着がやや途切れがちになりやすいこと。草元素の元素反応は手数によって威力を発揮するものが多いため、頻繁に元素を付着したいタイミングが訪れる。元素の付着を途切らせないようにするには、チームに二人草元素キャラクターを編成するのが一番てっとり早く、雷アタッカーor雷サポーター+草元素キャラクター二人の構成はかなり安定感が出ると感じた。
残る一枠については、一見シナジーがないと思われがちな岩や風キャラクターを入れるのも選択肢の一つ。元素反応がおきないということは、激化の発生を邪魔しないというメリットにもなっており、少なくとも激化に特化した運用をするなら炎や水元素キャラクターよりも相性がいいと言える。
アップデート前には、草元素の実装で、元素反応に関係のない風や岩元素キャラクターの使い勝手が相対的に落ちるかとも思われたのだが、元素スキルのバリアで草元素も含めて耐性を下げられる鍾離、味方の元素熟知をあげつつ敵を一箇所にまとめることのできる万葉やスクロースといったキャラクターは、草元素パーティにおいても編成して損はない位置づけとなっている。
スメールには美しい光景とユニークなギミックが満載
新しい国「スメール」の存在も、もちろん忘れてはいけないVer.3.0の目玉といえる要素だ。
草神に守られた国であるスメールは、とにかく緑が豊富な土地。モンドや稲妻以上に巨大な木々や草が生い茂った南国の雰囲気で、これまで実装されてきたどの国とも異なる。巨大な木を屋根代わりに、その根本に作られた街など、自然の地形を生かしたロケーションが豊富。個人的に、今まで実装されてきた中でももっとも景色の美しさのインパクトを受けた。
そんなスメールには新しいギミックも豊富。とくにプレイに影響するのがフィールドの各所に配置されたクローバーマークだ。
稲妻においても、「雷極」を通して地形をすばやく移動することができたが、事前に雷の種を習得する必要があった。クローバーマークは、印を視界の中央付近に向ければいつでも利用できる。
スメールは巨大な木などが存在することもあり、地形の上下幅が非常に広く作られているのだが、クローバーマークの多くがそうした移動に時間のかかるポイントに配置されているため、テンポよく探索を行えるようになっているのが嬉しい。「リーフコア」に草元素をあてればクローバーマークを新たに出現させることもでき、探索を行えば行うほど快適にフィールドを移動できるようになっていく。
探索を手助けしてくれるものとしては、飛び乗ると一気に空高くジャンプが可能な「ぴょんぴょんキノコ」や、一部の崖には通過するとスタミナを回復してくれる花が新たに登場していたり、とくに上下の探索のストレスを軽減してくれるギミックが豊富なのが新鮮で楽しい。
一方、スメールのフィールドには「死域」と呼ばれる危険なエリアの存在も。死域に入ると、「零落」ゲージが蓄積されていき、それに伴い最大HPや元素耐性が減少していく。死域を解除にするには、周囲にある「草の種」を習得したあと、重撃か狙い撃ちで「死域の枝」をすべて破壊する必要がある。零落ゲージの上昇によるデバフ効果はなかなか洒落にならないレベルな上、ゲージが最大に達すると全キャラクターが問答無用で戦闘不能になってしまう。死域内では、緊張感のある戦闘を味わえるだろう。
個人的にスメールで印象深いのが、虫や蛙の鳴き声といった環境音がしっかりと聞こえること。筆者はド田舎の出身で、年がら年中何かの鳴き声が聞こえる環境で過ごしていたのだが、プレイ中に聞こえてくる蛙の鳴き声がとにかくリアルで、子供の頃にすごした田舎の景色が脳裏に浮かんできた。これまでの国の中で、もっとも「自然」というものを感じられるようになっているので、是非ヘッドホンなどをつけたしっかりとした音響でプレイするのをオススメしたい。
水元素共鳴効果の変更や特殊移動の挙動修正も
Ver.3.0では、細かなシステム周りの修正も行われており、水元素共鳴「治療の水」の効果が「受ける治癒効果増加+30%」から「HP上限+25%」に修正された。
回復メインの運用をしていた人にはマイナスなのではと感じるかもしれないが、バーバラや珊瑚宮心海、行秋といった回復能力をもつ水元素キャラのスキルはHPを参照しているため、HP上限が増える=回復性能が上がる形となるため、仕様変更によるマイナス要素は少ない。回復を行わない水元素キャラには、共鳴効果はほぼ恩恵がない状態だったので、実質上の上方修正が行われた形だ。
また、耐久や回復が上がるだけではなく、夜蘭のようにHP上限によってスキルや元素爆発の攻撃力が変動するキャラクターは攻撃面への恩恵も受けられる。同じくHP上限に応じたスキルをもつ胡桃や鍾離の性能をさらに底上げすることも可能で、今後は共鳴効果を目当てに水元素キャラクターを二人編成する選択肢も増えてくるだろう。
個人的にかなり嬉しかったのが、モナ、神里綾華、早柚、夜蘭らがもつ高速移動系の天賦の挙動の修正。これらのキャラクターは、通常のキャラより早いスピードで移動を行うことができていたのだが、ちょっとした地形のでっぱりに引っかかって動けなくなってしまうというデメリットも存在していた。
今回のアップデートで、こうした特殊移動系の挙動が修正され、小さな岩のようなちょっとした障害物や小さい段差なら乗り越えて進んでくれるように。筆者は移動性能目当てで上記の4キャラクターをチームに編成することも多かったため、プレイ自体が非常に快適になった。あの引っ掛かりに結構なストレスを感じていた人は少なくないと思うので、是非とも一度体験してもらいたいところだ。
それ以外にも、チーム編成で5→10に事前に登録可能なチーム数が増加したり、「オプション-操作」の「カメラ感度」と「カメラ感度(照準モード)」でそれぞれ水平感度と垂直感度を変更できるようになったり、地味ながら嬉しい修正も行われている。
「金メッキの夢」「森林の記憶」の2つの新聖遺物も追加されている。とくにユニークな性能なのが「金メッキの夢」で、元素反応発生時、チーム内の異なる元素のキャラクターが少ないほど攻撃力が、多いほど元素熟知が上昇するという従来にない性能の聖遺物となっている。効果は8秒しか持続せず、こまめに元素反応を発生させる必要があるため、恩恵を常に受けられるキャラクターは絞られるものの、元素熟知を大幅に上げる聖遺物は今までなかったので、キャラクタービルドが大きく変わる可能性もある。八重神子など、元素熟知が攻撃力に変換されるタイプのキャラクターはとくに相性がいいだろう。
アップデートにより、さらなる遊びが広がり続ける「原神」。Ver1.0~2.0と比較すると、Ver.2.0~3.0は定期的に新エリアが追加されており、アップデートごとの盛り上がりや熱気は最初の1年目を上回っていた印象を受ける。ただその一方で、多くの要素がすでに実装されたものの延長線上ではあったため、多少のマンネリを感じる部分もあったのも事実(運営型のゲームにおいては絶対に避けられないことだが)。
しかし、今回のアップデートでは草元素が実装されたことで、遊びの根本となる部分が広がっている。元素をどのように活かすのかいいか、他のプレイヤーと情報交換しながら試行錯誤するのは非常に楽しく、配信が始まった頃の感覚を思い出すことができた。
また、元素反応的に不遇と言われがちだった雷元素が、草元素の追加によって独自の強みを出せるようになったのも嬉しいポイント。雷元素キャラクターたちは元素反応が少し扱いにくいだけで、性能自体は優秀なものが多かったので、また新しい編成を考えるのに頭を悩ませる日々が続きそうだ。
なおスメールに入るには、第2章第4幕「淵底に響くレクイエム」のクリアが必要だが、スメールに来ることさえできれば七天神像との共鳴ですぐ主人公が草元素を使えるようになるので、草元素を使った遊びをすぐ体験できる。現在は草元素のキャラクター「コレイ」を入手できるイベントも実施されているので、是非プレイしてみて欲しい。
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