「アーサーの伝説-Excalibur-」をレビュー。アーサー王と円卓の騎士の物語をベースにしたMMORPG。美麗ビジュアルが生み出すド派手なエフェクトをはじめ、本作の持つ魅力について紹介する。

目次
  1. 基本システムはオーソドックスなスマートフォン向けMMORPG
  2. 美麗グラフィックによる演出がド派手&爽快!アクションバトル
  3. アクションRPG好きなら触れる価値のある一作

「アーサーの伝説-Excalibur-」は、X-LEGENDからリリースされたPC・スマートフォン向けMMORPG。タイトルにある通り、アーサー王と円卓の騎士をベースとした作品だ。ただ舞台となるのは架空の中世。アーサー王の物語をリアルに再現するという方向ではなく、あくまでファンタジーとして描いている。このコンセプトが活かされているのは物語や設定だけでなくビジュアル面も同様。とにかくファンタジー作品ならではの荒唐無稽なカッコよさが追求されている。そしてこの点こそが本作の魅力といえるだろう。

基本システムはオーソドックスなスマートフォン向けMMORPG

本作の基本システムは、スマートフォン向けの一般的なMMORPGを踏襲している。モンスター討伐などのクエストを達成し報酬を獲得することでキャラクターを育成、より高難度のクエストに挑んでいくというスタイルだ。もちろん、スマートフォン向けMMORPGでおなじみのオート機能も搭載。クエストの受注から達成まで、一切操作せず放置でプレイすることが可能だ。

キャラクターメイキングやギルド機能など、一般的なMMORPGが持つ機能も一通り有している。ただ、確かにシステム面こそMMORPGなのだが、演出面ではソロRPG的。ムービーやバストアップ画像を使った会話パートによってストーリーが語られ、次のクエストが提示されるという形式だ。

このため、ソロプレイのような感覚でストーリーを味わうことができる。そしてそのストーリーもまた、ソロ向けRPGとして楽しめるだけの求心力を持っていると感じた。ただNPCからお使いを頼まれるだけ…というものではない。

神のつくった聖杯が人々の傲慢によって破壊され、人の世に様々な厄災がもたらされるという結果をまねいてしまう。自らの行為を悔いた人間たちは女神に祈り、女神は厄災に対抗するための聖剣・エクスカリバーを授ける。しかし、エクスカリバーを使えるのは認められた人間のみ。そしてこの人間となるのがプレイヤーだ。

聖杯に聖剣・エクスカリバー。もちろん、ゲームが始まればマーリンにガウェイン、グィネヴィアにランスロット…と、アーサー王と円卓の騎士にまつわる要素が次々登場する。基本的にプレイヤーの目的は、壊れた聖杯によって生まれたモンスターを退治していくこと。この流れに様々な登場人物が関わっていくというのがおおまかなストーリー。こうした展開が、キャラクターそれぞれの思惑とともにムービーで表現されていくため、見ごたえのあるものになっている。

美麗グラフィックによる演出がド派手&爽快!アクションバトル

アーサー王と円卓の騎士に基づいたストーリーが本作の魅力のひとつ目の柱なら、ふたつ目の柱はビジュアル面だろう。そもそも、本作はビジュアルが美麗。

しかも、美麗なだけじゃない。ド派手。戦闘アクションにまつわるエフェクトのビジュアルがとにかくド派手だ。このスキル攻撃のエフェクトを見てほしい。このデカさ、そしてこのカッコよさ!思わずゲーム終盤で手に入る究極奥義的な超強力スキル攻撃を連想してしまうくらいの圧倒的派手さを持っているように思う。だが、序盤で手に入るスキル攻撃に過ぎない。

ここまでド派手だと、見ているだけでも結構気持ちイイ。しかし、自分で操作してみるとさらに気持ちよさを実感できる。本作の手動操作は、仮想パッドとボタンを使ったアクションRPG的な形式。この操作形式が、ド派手なアクションエフェクトとマッチ。自分の手でボタンを押すたび、ド派手なアクションがガンガン繰り出されていくのが爽快でたまらない。

とりわけ爽快感を味わえるのが、ダンジョンモードのボス戦だろう。ダンジョンはボスモンスターとの戦いに特化したモード。ボスは倒すことで強力になっていく。この時外見的にもより大きくなっていくため、バトルの派手さもどんどんアップ。本作はダンジョンでもオートプレイ可能だが、思わずオートをオフにして手動でプレイしてみたくなる…。そう思えるほどの派手さだ。

さらにはここへ仲間キャラクターが加わってくる。本作には「使い魔」という、NPCがパーティーメンバーとして参戦する要素が存在。自動的に戦闘を行ってくれる。このためソロプレイでもマルチプレイのような感覚が味わえるのだが、それよりもむしろビジュアルがより派手になるという感覚の方が強い。単体でもド派手なエフェクトを複数体のキャラクターが放つのだから、その派手さたるや圧倒的だ。

ちなみに、「使い魔」という名称からはモンスターが仲間になるシステムのように感じられるが、グィネヴィアなどの登場人物も「使い魔」として戦ってくれる。円卓の騎士とともに戦う感覚がソロでも味わえるよう設計されているわけだ。もちろん、「使い魔」の育成も可能。MMORPGとしてのやり込み要素はしっかり備えている。

またこれは筆者の個人的な趣味かもしれないが、本作はモンスターの造形がカッコいい。本作のモンスターデザインは、ゴブリンやオークといったファンタジーRPGの定番クリーチャーをそのままではなく、オリジナル。このデザインが非常にいい。ただ強そうというだけでなく、ホラーのクリーチャーのようなおぞましさや神々しさのようなものも持ち合わせている。ザコモンスターであってもクリーチャーの背景設定を知りたくなるほど魅力的だ。

アクションRPG好きなら触れる価値のある一作

最後にまとめると、本作は美麗ビジュアルとド派手なエフェクトによって、アーサー王と円卓の騎士の物語をファンタジー的に描いたMMORPGだ。基本システムは一般的なスマートフォン向けMMORPGのスタイルに忠実なので、スマートフォンのMMORPGに親しんでいる人なら、「美麗ビジュアルの新作MMORPG」としてすんなり楽しめるだろう。

その一方で、普段MMORPGはあまりプレイしていないという人でも本作は楽しめるのではないかと感じた。それだけ本作の美麗かつド派手なビジュアルエフェクトは魅力的だ。オート機能を使わず手動操作でプレイした場合、ソロプレイのアクションRPGとしても十分魅力を持っていると思う。なので、MMORPGには興味がないけど、アーサー王の物語は好き…という人は是非序盤だけでもプレイしてみてほしい。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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