DONUTS GAMESは、iOS/Android向けアプリ「ユアマジェスティ」初のライブイベント「MAJESTIC LIVE(マジェスティック ライブ)」を、2023年2月25日にKT Zepp Yokohamaで開催した。
「ユアマジェスティ」は、滅びに瀕した世界を舞台に転生した異世界の王や女王との物語を紡ぐ、「正義」と「狂気」のRPG。ジャンル名にもある通り、「正義(セイクリッド)」と「狂気(タイラント)」の二面性を持った24人の王が登場し、各キャラクターにそれぞれ声優とシンガーをキャスティングしているのが特徴だ。戦闘で必殺技を使う場面ではそれぞれのイメージソングが流れるのも印象的な演出で、セイクリッドとタイラントとではキャラの雰囲気も楽曲も変わるのが本作の魅力のひとつとなっている。
その魅力は今回のライブでもしっかり表現されており、キャストによる朗読劇では個性豊かな王たちの魅力がたっぷり溢れ、時には怖さも感じるほど。ライブステージも王によって趣が変わるだけでなく、セイクリッド曲とタイラント曲でのギャップもある「ユアマジェスティ」らしいものとなった。
出演者(敬称略)
田所あずさ(ミコCV)
大橋彩香(ラキCV)
三澤紗千香(マーニャCV)
中村桜(サティスCV)
五十嵐裕美(ムーダンCV)
森なな子(テオCV)
日笠陽子(ドラクリヤCV)
石見舞菜香(ルルCV)
矢作紗友里(コンスタンスCV)
坂泰斗(男主人公CV)
月城日花 (女主人公CV)
小林マナ(ヴァージニアSinger)
大山真志(クロードSinger)
浅場佳苗(ルイゼットSinger)
星咲花那(カンタレラSinger)
000(ミコSinger)
YURIKA(ラキSinger)
秋奈(マーニャSinger)
小太刀瑞姫(ムーダンSinger)
松岡侑李(テオSinger)
春奈るな(ルルSinger)
冠徹弥(マクシムスSinger)
前島麻由(コンスタンスSinger)
待望の1stライブとなった今回。会場となったKT Zepp Yokohamaのステージには豪華な玉座があり、その前には赤絨毯が敷かれた階段のセットが組まれ、雰囲気たっぷりだ。
ライブの構成は、キャストによる小役人(作中で主人公はこう呼ばれている)と王たちとの朗読劇、その物語に合わせたシンガーによる熱いライブステージが交互に繰り返される形。MCパートはなく、まさに「ユアマジェスティ」の世界を一貫して作り上げていた。
まずは、オープニングとして小役人の2人が「この世界は滅亡の危機に瀕している」と説明し、挨拶代わりに「ユアマジェスティ」を代表する楽曲である「正義」のテーマソング「Pledge of Gold」を、ヴァージニアとクロードのシンガーを務める小林さんと大山さんが熱唱。大山さんのパワフルな歌声に小林さんの圧巻のロングトーンが重なり、迫力満点だ。男女混合の8人のダンサーによるパフォーマンスも世界を表現する見事なもので、一緒にステージを彩っていく。
ちなみに、キャストは演じるキャラクター(王)の雰囲気に合わせた衣装、シンガーは王のビジュアルを再現した衣装を着用しており、ステージに立つ姿はまさに小役人や王そのもの。その姿で迫力のある歌声や可愛いしぐさ、素敵な演技など、それぞれの魅力をたっぷり見せてくれた。
冒頭のライブステージから朗読劇へとそのまま移行し、小役人と王たちの世界を救済する旅が繰り広げられていく。その中では、日笠さんのすごさが爆発したドラクリヤや石見さんのルルの愛に溢れた雰囲気など、個性を活かしたセリフや掛け合いも聴きどころだ。
そして、浅場さんがルイゼットの「New world, New me」で澄んだ歌声を響かせれば、星咲さんはカンタレラの「天使のクラリオン」で可愛くも芯のある歌声でみんなを引き込む。優雅な礼から始まったテオの新曲「ケセラセラ、Baby」は、サビでの心を吹き抜けていく爽やかな感じも印象的で、スクリーンには虹がかかっていた。
朗読劇では、さらに物語が進行。エネミーとの戦闘の一方で、「お姉さまと妹どっちが好き?」と聞いて小役人に愛される属性を欲しがる場面や、マーニャのローテンション感、逆にハイテンションなラキ、男前なコンスタンスやテオといった王たちが醸し出す雰囲気によってますますみんなを引き込んでいった。
次のライブパートでは、秋奈さんと前島さんが、マーニャとコンスタンスのデュエット曲「Via-Anarchy」をオシャレで格好良く歌い上げる。衣装はどちらも黒ベースなので隣に並び立つ姿もしっくりくる。そして、玉座に腰掛けて登場した小林さんはヴァージニアの「アンリミテッド・クイーン」を熱唱。格好良く伸びのある歌声で、熱い魂を打ち込むようにハイトーンを響かせていった。
000(おれお)さんはミコの「あかつきの祈り歌」で、舞い散る夜桜をバックに和の趣を振りまく。さらに、荘厳なイントロから秋奈さんが「Voron」でマーニャがみせる世界観を表現していけば、大山さんは玉座にどっしりと腰掛けてクロードの「end of new worlds」を熱唱。ビブラートを聞かせたパワフルで格好良い低音の響きは王の威厳を感じさせ、立ち上がり階段を降りてくる姿も格好いい。
朗読劇では、そんな転生してきた王たちの本当の望みや評議会、秘密結社に関する話も出てきて、徐々に核心へと。そういう物語的な面白さがありつつ、ここでもルルとサティスが街の人からびっくりするほどのプレゼントをもらうといった、王の特徴が出たエピソードも楽しい。
真面目なミコとポジティブなラキのやり取りから、そのまま今度はラキの楽曲「Ride on the beat」へ。YURIKAさんがラップパートも決めて、ノリノリで会場のテンションをあげていくと、前島さんはコンスタンスの「The Shadow Witch」で世界観をチェンジ。高らかに声を突き上げ、疾走感たっぷりに熱く激しく気持ちをぶつけていった。
ステージで見せるそれぞれの世界はどれも魅力的で、小太刀さんはたおやかに美しくムーダンの「鏡華翠玉」を表現。澄んだ高音の響きはとても美しく、ダンサーも布のついた扇子を使ってステージを彩る。一転して、男性ダンサー4人とともにマクシムスの「Ruler of Vengeance」で激アツなロックを刻んだのは冠さん。魂を震わせるようなシャウトもすごい熱さだった。
朗読劇も中盤となり、生朗読ならではの演技の妙をさらに見せていく。求愛王であるルルの愛を求める姿が狂気を秘めるなど、王たちのもうひとつの姿が見えてくると、戦闘シーンでは王たちが次々と狂気をまとっていき……そのままタイラント曲のライブステージに突入だ。
花びらがスクリーンに舞い、浅場さんはルイゼットのタイラント曲「Floraison」を披露。ちょっと怖さも感じる演奏と、きれいな歌声のコントラストがインパクトを残せば、今度は白い花がスクリーンに咲き、小太刀さんがムーダンの「小夜啼鳥、嘆きて」をしっとりと歌い上げていった。
そしてまた世界が変わり、おどろおどろしいイントロから春奈さんによるルルの新曲「mort d'amour」へ。ジャジーなピアノ演奏やスクリーンに映る血のような映像も雰囲気たっぷりで、ルルに心をギュッと掴まれるような感覚に陥るようだ。このタイラント曲のゾーンでは、シンガーたちが衣装にアレンジを加えてタイラントバージョンになっていたのも魅力的な姿だった。
小役人たちとルル、ムーダン、ラキ、マーニャ、テオによる朗読劇をはさみ、次はゲーム内イベントを彩った楽曲を中心としたステージへ。まずは新年を祝したイベント「ハッピーラッキーセレブレーション!」より、「Let's celebrate!!」をYURIKAさんと松岡さんが披露。ダンサブルなラップパートも格好良く、ダンサーたちとともに楽しいステージを展開していく。
続けて、春奈さんがルルのセイクリッド曲「ふたりの魔法はあんぶらっせ♡」で可愛くラブリー全開なステージを見せる。スクリーンにもハートや甘いお菓子がいっぱいで、ダンサーがペアで4組になり仲良くするパフォーマンスもこの曲らしいところ。そして、先日のバレンタインイベントと同名の楽曲「Sweet Melty Magic!」(正式なイベント名は「スウィートメルティマジック!」)を、星咲さんと秋奈さんが甘さたっぷりに披露。2人で腕を使ってハートを作る振り付けもキュートだった。
いよいよ今回の旅の終着点である山頂へとたどり着いた小役人と王たち。朗読劇もライブステージも佳境を迎え、キャストの演技がより一層熱を帯びていくと、ライブは再びタイラント楽曲へ。
玉座にどっしり腰掛けて登場した冠さんは、支配者の威厳をパワフルな声にのせてマクシムスの新曲「March for Revenge」を熱唱。ハードなロックは激アツなだけでなく艶っぽさもあって、みんなを圧倒する。続くYURIKAさんによるラキの「Through the dark side」では、ダンサーも黒の衣装にチェンジして世界を変えていく。ラップパートも先ほどとは色が違い、熱くスタイリッシュに決まっていた。
前島さんはコンスタンスのタイラント曲となる、こちらも新曲の「哭」を美しくムーディーに歌い上げる。アダルティかつ突き上げる歌声は力強さもあり、その思いでみんなを圧倒していけば、普段のミコとは正反対の様子で玉座に行儀悪く横向きに腰掛けた000さんは「月の光、陽の陰り」を披露。スクリーンに青く輝く月が映る中に漂う、セイクリッドの表情とは全く違うダークな雰囲気は、聴く者の心を不安定にさせていくようだった。
朗読劇で小役人たちが自分の意思をきっぱりと告げると、今度は小林さんと秋奈さんがテーマソング「Pledge of Gold」のタイラントバージョンとも言える楽曲「Obey the Majesty」を熱唱。2人の熱い歌声は一層の力強さを見せ、背中合わせになってダンサーをその周囲に従えて歌う姿も格好いい。
こうして今回の物語はエンディングを迎える。「これからも長い旅路となるが、最後までずっと旅をしていきたい」と今後への期待を漂わせると、そのまま浅場さんと000さんが優しく暖かに「Resonance」を披露。これからを感じさせるハーモニーで歌い上げた後には、スクリーンに「To be continued」の文字が浮かんでいた。
そして、フィナーレに相応しいカンタレラの楽曲、その名も「Finale.」を星咲さんが透き通る歌声で披露し、最後は再び小林さんと大山さんによる「Pledge of Gold」。ここまでの思いをすべて爆発させるようなパワーアップした歌声を会場に響かせて、記念すべき1stライブという旅路を終えた。
終演後には、特報として「ユアマジェスティ」1stフルアルバムの発売決定のお知らせが。今回みんなを圧倒した楽曲の数々がすべてフルサイズで収録されるとのことなので、続報を楽しみにしてもらいたい。
ユアマジェスティ 1st LIVE 「MAJESTIC LIVE」セットリスト
Opening
01. Pledge of Gold/小林マナ、大山真志
序章
02. New world, New me/浅場佳苗
03. 天使のクラリオン/星咲花那
04. ケセラセラ、Baby/松岡侑李
1章 2章
05. Via-Anarchy/秋奈、前島麻由
06. アンリミテッド・クイーン/小林マナ
07. あかつきの祈り歌/000
08. Voron/秋奈
09. end of new worlds/大山真志
3章
10. Ride on the beat/YURIKA
11. The Shadow Witch/前島麻由
12. 鏡華翠玉/小太刀瑞姫
13. Ruler of Vengeance/冠徹弥
4章
14. Floraison/浅場佳苗
15. 小夜啼鳥、嘆きて/小太刀瑞姫
16. mort d'amour/春奈るな
季節の彩り
17. Let's celebrate!!/YURIKA、松岡侑李
18. ふたりの魔法はあんぶらっせ♡/春奈るな
19. Sweet Melty Magic!/星咲花那、秋奈
5章 6章
20. March for Revenge/冠徹弥
21. Through the dark side/YURIKA
22. 哭/前島麻由
23. 月の光、陽の陰り/000
24. Obey the Majesty/小林マナ、秋奈
Ending
25. Resonance/浅場佳苗、000
EN01. Finale./星咲花那
EN02. Pledge of Gold/小林マナ、大山真志