EVO Japan 2023のアークシステムワークスブースにて、4月6日より「GUILTY GEAR -STRIVE-」で配信される“ベッドマン?”の先行試遊プレイができた。今回はその様子をお届けしていく。
なんと、今回の取材の際、開発ディレクターを務める片野旭氏が隣で解説しながら一緒にプレイをしてくれるという超豪華仕様で先行試遊ができた。なぜベッドマン“?”なのか、どういったコンセプトのキャラクターなのか、さらにこんな人にオススメというコメントも頂けたので、紹介していこうと思う。
開発ディレクター・片野旭氏とベッドマン?をプレイ
――前作(「GUILTY GEAR Xrd」シリーズ)のベッドマンと今回のベットマン?の違いはどういったところでしょうか?
片野:まず設定の話をすると、ディライラとベッドはアナザーストーリーという追加ストーリーに登場するキャラクターとなっています。人間のディライラは、前作のベッドマンの妹で、ベットマンは前作のストーリーですでに死亡してしまっております。かたき討ちとして表に出てきて……。というところがアナザーストーリーで語られていますね。
ただのベッドではなく何かの意思、お兄ちゃんの意思を感じると。ただ確証があるわけではないという点や、あのベッドにどういう意思があるのかというところも含めて、“ベッドマン?”という名前になっています。あくまで戦うのはディライラではなくベッドなので、プレイアブルキャラクターはベッドマン?ですね。
――今回のベッドマン?も前作のベッドマン同様8方向ダッシュですよね?
片野:そうですね。ただ、前作とは少々操作感が異なってはいますが、不規則な空中機動が特徴のキャラクターになっていますね。
ですが、前作では地上のダッシュも特殊なキャラクターでしたが、今回は移動まわりがシンプルになっておりますので、どなたでも簡単に使えるようになっているかなと思います。
――前作のデジャブシステムに代わり、今回の“error 6E”システムに変更したのはどういった理由ですか?
片野:シンプルにおもしろそうだと思って作った、というのが一番ですかね。追加入力を前提として作っているわけではなく、必殺技自体は素直に使えるようになっています。そこにベッドマンらしい一癖というところで今回の“error 6E”システムを入れております。
このベッドは、前作のストーリーでボロボロに壊れてしまったんですよ。そこで、本作中でもひびが入っていたり、片腕が取れていたりといったところの設定を絡めて、こう言った形になっていますね。
――「GGST」では、前方空中ダッシュ時には紋章が出てからダッシュ、という形でしたが、ベッドマン?はないんですね。
片野:特殊なダッシュということで、紋章なしでダッシュできますね。前作では、2段ジャンプをして滞空からダッシュという形だったのですが、今回はダッシュボタンがありますので、ジャンプしてから行きたい方向にダッシュすることができるようにしています。
あとはジャンプキャンセルに対応したジャンプSなどの攻撃を当てた後に、ダッシュキャンセルと組み合わせることで面白い動きができますね。これも好きな方向に行けますので……(ジャンプSから下ダッシュで透かし下段、前ダッシュからジャンプ攻撃で中段などの動きを実演)。
――なるほど、かなり面白そうな動きができますね。
片野:さらに、この連携を時間差攻撃と組み合わせることで、ダッシュの隙をフォローするような無限の連携が生まれる、というキャラクターになっています。
ただ、幅の広い動きをするために忙しい入力をする必要はなく地上の動きなども素直で、必殺技も飛び道具、突進技とオーソドックスなキャラクターになってます。たとえば連続技もしゃがみHSが多段技になっておりますので、これをキャンセルして使えます。
――前作ではベッドマンはベッドに乗りながら戦っていましたが、ベッドマン?はディライラが寄り添う形で戦っていますね。
片野:ディライラは距離によって動きが変わるようになっています。離れていると普通にベッド本体だけがジャンプしますが、近くだと一緒にジャンプします。一緒にジャンプするときの表情は、お兄ちゃんの指を握って安心しているような顔をしていますね。
こういった感じで、あくまで戦うのはベッドですが、ディライラもいろいろな動きをするので、こういった見た目的な部分でも楽しんでいただけたらなと思っています。
――call 4BAとそのerror 6Eは誘導性能付きの飛び道具ということでかなり強力そうですね。
片野:そうですね、しかもそのあとの追加効果がありますので、撃って終わりではなく、撃ったことを布石としてそこから先の試合展開を組み立てていく、というのは前作のベッドマンっぽさがありますね。そういったシステムと素直な操作性の組み合わせで、新しいプレイフィールがお届けできるのではないかなと考えています、
――ところで、このジャンプHS、全段中段ですか……?
片野:試しますか(笑)。ではこちらガードしていただいて。
――うおっ! 全段中段ですね!
片野:さらにここからダッシュキャンセルを組み合わせることで……(片野氏がジャンプHS2段目あたりから下ダッシュに連携し、透かし下段を決める)。
――なるほどぉ~、これは面白いですね。さらにcall 4B9のerror 6Eと組み合わせれば裏回りもできそうですね。
片野:本体だけだったら隙間ができてしまうところも、各種必殺技とそのerror 6Eを組み合わせることで無限の可能性がありますね。
――新ステージも摩訶不思議な雰囲気でいいですね。
片野:妖精的な生き物たちがうしろで働いていますね。あとは、エリア移動した際には、ブースのパネルにも登場する謎のおじいさんだとか。いろいろな生き物がいます。ちゃんとこの世界の設定に基づきつつ、遊び心も出しながら作っています。
――最後に、ベッドマン?はこんな人におすすめ! というようなメッセージをお願いいたします。
片野:まずは、アナザーストーリーを見ていただいて、このキャラクターを好きになってもらいたいなと思います。すごく難しいキャラクターというわけではないので、ぜひディライラとベッドマンを好きになっていただいて、そのうえで使っていただくのが一番かなと思います。
EVO Japanの会場なので、格ゲーマー向けのコメントもすると、いろんな悪さをしたい人におすすめですね(笑)。セットプレイであったり、ひと手間加えた連続技であったり、そういったものが好きな人におすすめです。
片野氏の解説の通り、触ってみた感じは前作のベッドマンのような手元の忙しさはなく、デジャブマーカーの位置管理など難しい要素もなかった。それでいてかなり面白い“悪さ”ができそうな時間差攻撃が非常に好感触で、筆者も4月6日に参戦したらぜひ、遊んでみたいと思う。