千葉・幕張メッセにて9月21日~24日にかけて開催中の「東京ゲームショウ2023」。セガ/アトラスブースにて試遊台が出展されている、「龍が如く8」の試遊レポートをお届けする。
セガが2024年1月26日に発売予定のPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Windows/Steam)用ソフト「龍が如く8」。どん底から再び這い上がる男「春日一番」と人生最期の戦いに挑む男「桐生一馬」の二人の主人公が繰り広げる、シリーズ最高のドラマを描いたドラマティックRPGだ。
TGS2023に出展された試遊台では、本作の舞台となるハワイ・ホノルルシティの一部区画を自由に歩き回ることができた。
自由移動の追加でさらに戦略性が増したコマンドバトル
今回の試遊では、様々な改良が加えられたコマンドバトルを主に体験した。前作「7」でのコマンドバトルも、「龍が如く」シリーズらしい爽快感や、キャラクターの個性が際立つ優れたシステムだった。ただ、オブジェクトを利用した攻撃や、範囲攻撃に対する位置取りといった、いつくかの特徴的な要素がランダム性に左右され、戦略として組み込みにくいという側面もあった。
一方「8」では、キャラクターの行動選択中、スティックを操作して自由に移動可能になっている。位置取りが自由になったことで、敵の中心に移動してから範囲攻撃でまとめてダメージを与えたり、オブジェクトを狙って活用できるように。さらに味方との位置関係によっては、特殊な絆技が使用できることもある。より戦略性が高くなったのは言うまでもないが、直接操作が可能になったことで、バトルへの没入感やキャラクターへの愛着もより湧きやすくなったと感じられた。
移動可能な範囲には制限があり、1回の行動では目標の場所までたどり着けないこともある。ただ、移動可能範囲から離れた位置にいる敵も、通常通り攻撃対象として選ぶことはできる。この場合は「7」と同様、攻撃の射程に適した位置まで自動で移動して攻撃を行ってくれる。
あくまでも自由移動は、システムを根本から変えるのではなく、「7」のコマンドバトルに+アルファする位置づけになっている印象だ。「移動後に攻撃の射程内に対象がいないので待機する」といった行動のロスが発生しないので、バトルのテンポ感も損なわれていない。
また、今回の試遊版でパーティメンバーとして操作できたのは、春日一番、桐生一馬、エリック・トミザワ、不二宮千歳の4人。中でも桐生一馬のジョブである「堂島の龍」は、「ヤクザ」(状況に応じてヒートアクションが発動)「ラッシュ」(移動力が高く、通常攻撃が2回発動)「壊し屋」(防御力が高く、ガード中の敵に有効な組技が通常攻撃に)の3種類のスタイルを切り替えながら戦うことができる。
さらに桐生は、ゲージを消費して「絆覚醒」状態になると、一定時間の間操作がコマンドからアクションへと切り替わるという特殊な仕様になっている。さすがに従来の「龍が如く」シリーズのアクションバトルほどの操作の自由度はないものの、軽快な動きで一方的にコンボを決められるのはとにかく気持ちいい。普通のコマンドバトルRPGならまずありえない、飛び抜けた強さをもつ「桐生一馬」というキャラクターだからこそ実現したシステムだと言えるだろう。
バトル以外にも、ハワイを移動できる移動手段として、方向キーの下を押すだけでどこでも利用できる「OKAサーファー」が登場。より早い速度で町中を移動できるようになっており、様々な点が「7」から改善されていることがわかる。
シリーズ屈指のぶっとんだミニゲームが登場!?
「龍が如く」シリーズといえば、アクの強いサブイベントの数々も見どころの一つ。今回の試遊でも、「不審者スナップ」というサブイベントを体験できたのだが、この内容がなかなか凄まじいものになっていた。
一番がトロリー(ハワイで実際に運行されている観光バス)に乗ると、怪しい格好の男性ばかりを撮影している老人と遭遇。老人は、愉快犯として観光客に迷惑をかける不審者を撮影して警察に報告することで報酬を得る「不審者専門のカメラマン」で、その活動に一番も協力することになる。
その後はトロリーの車窓から、出現する不審者を撮影していくミニゲームがスタート。不審者は露出度によって撮影時に得られるポイントが設定されており、露出度の高い不審者ほど得られるポイントも大きくなる。ゴールとなる停留所に到着するまでの間に、できるだけ多くのポイント獲得を目指すというルール……なのだが、不審者の見た目のインパクトがありすぎてもはやそれどころではない。
シリーズを重ねるごとに海外からの注目度が上がり続けている「龍が如く」シリーズだけに、ストーリーやサブイベントの内容も守りに入ってしまうのではという懸念も多少あったのだが、それがまったくの杞憂であることが分かった瞬間だった。
なお、TGS2023で出展中の試遊台では、カラオケやクレイジーデリバリーといった、今回紹介しきれなかった要素も満載。一回の試遊ではすべてを遊び尽くせないほど盛りだくさんの内容となっているので、セガ/アトラスブースにお越しの際は、是非とも体験してみて欲しい。