千葉・幕張メッセにて9月21日~24日にかけて開催されていた「東京ゲームショウ2023」。9月23日にアークシステムワークスブースにて行われた「GUILTY GEAR -STRIVE-」中田譲治×石渡太輔スペシャル対談会の模様をレポートする。

人気格闘ゲーム「GUILTY GEAR」シリーズの25周年を記念して行われた今回の対談会。ステージには、「GUILTY GEAR」シリーズゼネラルディレクターの石渡太輔氏、「GUILTY GEAR -STRIVE-」開発ディレクターの片野旭氏、ソル=バッドガイ役の中田譲治さんが登壇。ソル=バッドガイに関する話題を中心に、25年のシリーズ歴史を振り返った。

ソルをイメージした服装で登壇した中田さん
ステージ開始時にはシリーズ初期にソルのCVを担当していた石渡氏と共に、技名を叫び客席を盛り上げた

中田さんの第一印象は「怖そうな人」だった!?

最初に、「GUILTY GEAR」第1作目の企画書を作成した時には、まだソルは存在していなかったことを明かす石渡氏。カイやザトー、ミリアについては最初の頃にイメージやデザインが固まっていたが、主人公だけは決まらないままで、全キャラクターの中でも最終的にデザインが決まったのはかなり後の方だったという。一方で石渡氏は「秘密戦隊ゴレンジャー」から強く影響を受けたそうで、「もっとも思い入れのあるキャラクターは赤にする」という色のイメージだけは遥か以前に決めていたそうだ。

最初の収録の際に、サングラス姿で収録スタジオに来た中田さんを見た時には、怖そうな人という第一印象を抱いた石渡氏だったが、中田さんが口を開いた瞬間、あまりに柔らかい物腰のギャップで度肝を抜かれたと当時の思い出を語る。

一方の中田さんは、初めてアークシステムワークスに向かう際、PSPの地図ソフトを頼りに向かうも、ソフトにアークシステムワークスの本社が登録されておらず、道に迷って迎えに来てもらったというエピソードを披露。

さらに当時は、キャスト全員が1つのスタジオに集まり、ストーリーの流れに沿って収録していくという、ゲームとしては珍しい形で収録が行われていたそう。現在の「GUILTY GEAR」シリーズでは、一人一人個別に収録する方式が取られているものの、中田さんは最初の収録で他のキャスト陣と実際に掛け合いを経験できたことで、キャラクター同士の距離感のバランスも把握できるようになり、その後の作品の収録でも助けになったと振り返る。

ソルを演じるにあたり、当時2枚目のキャラクターを演じるのに苦手意識があったという中田さんは、洋画をイメージした役作りをしたものの、声を低くしすぎたかもしれないとの不安を抱いていたそう。実際に収録では、中田さんから「声低くしすぎてないですか?」という確認が何度も入ったことを石渡氏もよく覚えており、中田さんの低音ボイスに惚れ込んでオファーを出していた石渡氏は、その度に「それがいいんです!」とOKを出していたという。

最新作となる「GUILTY GEAR -STRIVE-」の収録では、年齢との兼ね合いから、昔のままソルを演じる難しさを感じ、収録の数日前に「本当に自分でいいのか」という確認の連絡を入れていたという中田さん。石渡氏も片野氏も、キャスト交代については一切考えておらず、中田さんに改めて出演をお願いする形となったが、最初に連絡を受けた時は大混乱に陥っていたそうだ。

製品版のストーリーモードはプロットの3分の1のボリューム!?

開発の裏話として、「GUILTY GEAR -STRIVE-」のストーリーモードには結構なボリュームがあるが、リリースされたものは、最初に石渡氏が作成したプロットの3分の1ほどの規模になっていることを明かす片野氏。大筋は変わっていないものの、結末にたどり着くまでにさらに多くのイベントが想定されており、発売後に追加配信されたアナザーストーリーの一部は当初のプロットに書かれていたものが使われている。

「GUILTY GEAR -STRIVE-」でソルの物語は一つの結末を迎えた形となるが、その内容についてどの段階から考えていたのか、中田さんが質問をする一幕も。

石渡氏によると、細部の違いは当然あるものの、ストーリーの大筋については最初に「GUILTY GEAR」の企画を考えていた頃から固まっていたという。片野氏も、「GUILTY GEAR2」のタイミングには、「STRIVE」やその先の展開まで含めた、各キャラクターのストーリーのテーマや結末が記載された極秘資料がすでに作成されていたことを証言しており、石渡氏がかなり先まで見据えてシリーズ展開を構想していたことが明らかにされていた。

「私にとってソル=バッドガイとは」というテーマでは、「『GUILTY GEAR』のキャラクターたちは、全員が自分の一部分で子供のようなもの」と前置きした上で、「ソルは自分にとって“こうありたい”と思えるような存在」だと語る石渡氏。

一方、中田さんは、誰から見てもカッコいいと思えるキャラクターを、20年以上演じられることの喜びと共に、普段の生活ではソルのようにかっこいい言葉を口にする機会がないため、ゲームの中で演じると気持ちよくなれることを明かし、客席の笑いを誘った。

ステージの最後には、「GUILTY GEAR -STRIVE-」で一区切りは迎えたものの、「GUILTY GEAR」シリーズもソル=バッドガイの物語も、まだ終わりではないという言葉も飛び出していた。今後の「GUILTY GEAR」シリーズ、ソルを取り巻く物語にも要注目だ。

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