2024年9月19日にデジタル版が配信予定のPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam、Epic Games Store)向けソフト「Enotria: The Last Song」。本稿では、5月22日に配信される体験版のプレイレポートをお届けする。

目次
  1. “カノヴァッチオ”を停滞から救うため、プレイヤーは強大な力を持つ劇作家たちと対峙する
  2. 死んで覚えるのがほぼ前提の高難度アクション
  3. “仮面”や“革新者の道”など、カスタマイズ要素が豊富

本作は、イタリアの民間伝承や文化に基づいて開発されたアクションゲームだ。今回はその体験版を一足早くプレイする機会を得たので、その内容や特徴をお届けする。

なお、今回触れた体験版は日本語訳がなく、以下の内容は、筆者がゲーム内から読み取ったり、DeepLなどで翻訳して読解したうえでの情報となる。今後配信される体験版や製品版とは情報や仕様が一部食い違う可能性がある点は留意してほしい。

“カノヴァッチオ”を停滞から救うため、プレイヤーは強大な力を持つ劇作家たちと対峙する

本作の舞台は、“カノヴァッチオ”と呼ばれる世界。あるときからここは、終わることのない邪悪な演劇に飲み込まれ、変化することを止めてしまった。カノヴァッチオでくり広げられる舞台で、唯一役を与えられていないプレイヤーは“変化の仮面”となり、強大な力を持つ劇作家たちに戦いを挑む……というのが本作のあらすじだ。

イタリアの民間伝承や文化を受けて構築された高難度アクションゲーム「Enotria: The Last Song」の体験版をレビュー!の画像
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公式サイトでは本作の特徴を“ソウルライクアクション”と書いており、フロム・ソフトウェアが手がけた「Demon's Souls」や「DARK SOULS」からは少なからず影響を受けているようだ。具体的には、敵から受ける一撃が死につながる、試行錯誤を前提にした難易度設定、アイテムに用意されたフレーバーテキストなどが挙げられる。

ソウルライクと聞くと、ほかにも退廃・荒廃した世界が思い起こされるが、少なくとも本作の序盤で訪れるマップである“Quinta”の街は、むしろ賑わっていた。

立派な茜色で目を細めたくなるような夕陽が照らすなか、軽快な音楽を背景に敵はそこら中で踊っているし、なかには目の前に近づいても攻撃してこないタイプも。演劇に飲み込まれた世界らしい、異様ながらも納得のいく光景で、本作が単なる“ライク”ではなく、しっかりとした設定に基づいて構築されていることがわかるフィールドでもあった。

イタリアの民間伝承や文化を受けて構築された高難度アクションゲーム「Enotria: The Last Song」の体験版をレビュー!の画像
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Quintaの街にもいろいろあり、陽気な雰囲気の下町のほかにも、闇夜と赤く光る植物が印象的なマヤの修道院、ろうそくに照らされて不気味に明るい地下道も確認できた。色彩の変化が豊かなのでどれも印象深く、分かれ道も豊富で探索のしがいがある。

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フィールドの各所にある紋様に対して“アルドーレ”の力を使うと、世界の一部の地形を変えることも可能。断崖から街へつながる橋が瞬く間に出てきたり、宝箱まで続く足場が浮かび上がったりと、変化の仕方はさまざまで、場合によっては敵が出てきて窮地に陥るパターンも。探索ついでにサクッとこなせる謎解きとして、プレイ中はとても楽しめた。

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ちなみに、各地には“Crimson Cloister”と呼ばれるチェックポイントのようなものもある。プレイヤーが死んだ際の復活地点であり、装備のカスタマイズやレベルアップなどができる拠点としての役割も持つ。さらにファストトラベルを使って、別のCrimson Cloisterに移動することも可能だ。

死んで覚えるのがほぼ前提の高難度アクション

敵との戦闘では、出は早いが威力は低い弱攻撃と、逆に出は遅いが威力の高い強攻撃の2種類が軸になる。ロングソードや大剣、モーニングスターなど、本作には多彩な武器が登場するが、弱、強攻撃は共通している。

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敵にはHPのほかに青いゲージがあり、プレイヤーが攻撃を当てると徐々に蓄積。満タンになると敵は体勢を崩し、こちらから強力な攻撃をくり出せるようになる。一定時間攻撃せずにいると、青いゲージは少しずつ減ってしまうため、いかに相手の攻撃を捌きながら攻め続けられるかが重要だ。一方で、攻撃や回避には必ずスタミナが必要なので、いざというときにスタミナが足りないと無防備になるというリスクもある。

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一撃くらいならもらってもいいかと思えるが、本作はボスはもちろん、ザコ敵の攻撃力も非常に高く、たとえ1対1でも気が抜けない。ザコ敵なら弱攻撃でも怯みやすいが、なかには耐えてくる個体もおり、油断しているとあっという間にゲームオーバーになってしまう。なお、ゲームオーバーになった際は、最後に利用したCrimson Cloisterで復活する。

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体勢を崩すための手段として“パリィ”もある。“OFF-HAND”の項目で装備できる宝石は、本作で盾としての機能を持っており、構えるとスタミナを消費して敵から受けるダメージを軽減してくれるのだが、敵の攻撃に構えるタイミングを重ねるとパリィになり、スタミナを消費せずに受けるダメージを無効化できるほか、相手の青いゲージを増やすことが可能だ。

とはいえ、パリィのタイミングは非常に難しく、狙って成功させるには慣れがいる。失敗すればそのまま攻撃を受けかねないため、失敗したときのリスクも大きい。その代わり、パリィを使いこなせば敵のほとんどの攻撃を無効化できるため、とくにボス戦を有利に進めるためにも使いこなしたいところ。

“仮面”や“革新者の道”など、カスタマイズ要素が豊富

イタリアの民間伝承や文化を受けて構築された高難度アクションゲーム「Enotria: The Last Song」の体験版をレビュー!の画像

本作では倒した敵や拾ったアイテムから“Memoria”を入手でき、これを使ってレベルアップを行う。ステータスには、HPや防御力を上げる“Fortitude”、攻撃力やスタミナを増やす“Cunning”をはじめ5種が用意されており、どの項目をどれくらい上げるかはプレイヤーに委ねられている。Fortitudeをひたすら上げて防御面に特化させてもいいし、Cunningを集中して上げれば、武器の弱攻撃や強攻撃の威力を大きく強化できる。

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ステータスと同じくらい重要なのが、“仮面”と“革新者の道”。仮面はプレイヤーの見た目を大きく変えるもので、装備した際に一部のステータスを伸ばせるほか、さらに“覚醒状態”になったプレイヤーが得られる特殊な能力を有している。覚醒状態とは、体勢を崩した相手に専用の攻撃を加えた後、プレイヤーが自動で移行する状態を指す。

例えば、“Mask of Change”なら強攻撃の威力が増すほか、覚醒状態中は攻撃力が上昇する。“Curtis‘s Mask”の場合は、力のステータスが増えるがあらゆる攻撃で受けるダメージ量が増加、覚醒状態中に完璧なタイミングでのパリィを決めると、“Mask Line”というスキル攻撃に必要なチャージが蓄積される。

イタリアの民間伝承や文化を受けて構築された高難度アクションゲーム「Enotria: The Last Song」の体験版をレビュー!の画像

仮面は“ロードアウト”として一度に3つまで登録でき、いつでも自由に変えられる。ほかの仮面を使いたい場合は、Crimson Cloisterで“Loadouts”を調べればいい。なお、仮面を手に入れるには、敵を倒した際などに手に入る“Shard”が必要となる。

仮面と同じ重要な“革新者の道”では、仮面に追加で付ける特殊な力“Perks”が手に入る。Perksは各地を探索していると手に入る“Inspiration”を使うと解放でき、装備すると大小さまざまなメリットをもたらす。

体力が一定以上のときに物理防御力が上昇する、Mask Lineのチャージが短縮されるが与えるダメージ量が減るなど、バリエーションは豊富。体験版で実際に解放できたのは一部だけだが、確認できただけで68種類はあった。解放したPerksは、ロードアウトに登録している仮面に装備できる。

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ステータスや武器に加えて仮面、Perksもあり、プレイヤーのカスタマイズの幅は非常に広い。武器、仮面、Perksを切り替えることで、攻撃特化や防御特化といったさまざまなカスタマイズをその場で自由に変えられるのはとても便利だった。

今回筆者がクリアにかかった時間は5~7時間ほど。体験版としては程よいボリュームで、イタリアの民間伝承や文化を背景にした演劇の世界、アルドーレを使って各地の謎を暴いていく探索要素、仮面やPerksを交えた自由度の高いカスタマイズを堪能できた。高難度のアクションゲームや独特な世界観の作品が好きな人は、ぜひ一度触れてみてほしい。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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