ポケモンから2024年10月30日に基本プレイ無料で配信予定のスマートフォン向けアプリゲーム「Pokémon Trading Card Game Pocket」(以下「ポケポケ」)。本作を先行プレイする機会をいただいたので、実際に遊んでみてわかったことをお伝えしていく。

目次
  1. 拡張パックが1日に2パック無料、その他の入手方法も。プレイヤー間のトレード機能はリリース後に実装予定
  2. 対戦における新機軸“エネルギーゾーン”の仕様が明らかに。レンタルデッキで初心者も気軽にルールを覚えていける
  3. そのほか、マッチングシステムなどの気になる点

拡張パックが1日に2パック無料、その他の入手方法も。プレイヤー間のトレード機能はリリース後に実装予定

「ポケポケ」は「ポケモンカードゲーム」が提供する遊びの中でも、“コレクション(カード収集)”の魅力をテーマにしたアプリとなる。

こう書くと「対戦要素にはあまり力を入れていないのだろうか?」と思う人がいるかもしれないが、こちらについてはアプリゲームとしてのニーズに合ったルールの最適化・対戦時間の短縮化が成されており、奥深さはそのまま、かえってつい何度も遊びたくなるチューニングとなっていた。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

対戦の詳細は記事後半で詳しく記述するが、先に書いておくべきは「ポケポケ」では“1デッキのカード枚数は20枚”のレギュレーション、それから“エネルギーはデッキに含まない”仕様だろう。これにより入手するカードは“ポケモン”とグッズ、ポケモンのどうぐ、サポートなどの“トレーナーズ”に絞られており、新たなカードの入手はいっそうワクワクが大きいものになっていると感じた。

課金要素の詳細はまだ明かされなかったが、5枚入りの拡張パックが1日に2パックまで無料で開封できる(12時間で1パック開封できるパワーが貯まる)。さらにほかのプレイヤーが開封した拡張パックのカードのうちランダムで1枚が手に入る“ゲットチャレンジ”にも挑戦できる。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像
「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

ほかにも対戦などで入手したチケットをカードと交換できる“ショップ”も存在するとのこと。前述の1デッキ20枚のレギュレーションを踏まえると、デッキ編成の調整は無料の範囲でもけっこう自由が効くと言えるだろう。

パック開封時は実物のパックを開ける状況を模した、上部をプレイヤー自身が横一閃にスワイプして封を切る演出が取り入れられている。中からほしいカードが現れたときの喜びを再現するニクい演出だ。ちなみに、パッケージを裏返した状態で開封してみると、中のカードも裏面がこちらに向いた状態で出てくる。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像
「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

コレクションをいっそう楽しくするための機能として“図鑑”、“コレクションボード”、“コレクションファイル”がある。

“図鑑”は拡張パックごとにゲットしたカードを一覧として眺められる機能。サービス開始時に手に入る第1弾の拡張パックは3種類(この時点で200種類を超えるカードが収録されている)で、遊び続けてカードを多く入手すればするほど壮観な眺めが楽しめそうだ。

“コレクションボード”はボード上に気に入ったカードを飾れる機能。“コレクションファイル”はとくにお気に入りのカードを複数枚並べて眺められる機能。いずれもプレイを続けているとボードやファイルの表紙の種類などのカスタマイズが楽しめるという。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像
「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

コレクションボードとコレクションファイルはプレイヤー同士、プロフィール画面を通してチェックできるとのこと。フレンドになったプレイヤーのプロフィールを見に行ったり、スクリーンショットを撮ってSNSで繋がっているプレイヤーにシェアするなど、こだわりのコレクションを見せ合ったりして楽しんでほしいとのことだった。

カードの中にはイラストの中に入り込むような演出が楽しめる“イマーシブカード”も存在。デジタルカードならではの驚きが、コレクション欲をいっそう高めてくれそうだ。

なお、プレイヤー同士がカードを交換できる“トレード”機能も、サービス開始時にはまだないが、追って実装されるとのこと。こちらも活用できるようになれば、コレクションやデッキ編成はいっそう効率的になり、プレイヤー間の交流も活発化していくことだろう。

対戦における新機軸“エネルギーゾーン”の仕様が明らかに。レンタルデッキで初心者も気軽にルールを覚えていける

「ポケポケ」の対戦ルールには前述したものも含めて、「ポケモンカードゲーム」のいわゆる“グランドルール”と比較して以下のような差異が存在する。

・1デッキはカード20枚で編成
・ベンチに置けるポケモンは3匹(バトル場とあわせて最大4匹のポケモンが出せる)
・3ポイント先取で勝利(ポケモンexを倒した場合は2ポイント獲得)
・エネルギーは“エネルギーゾーン”で1ターンに1つ生成される
・弱点タイプからのダメージ値は「+20」となる

この中でとくに仕様が気になるのは“エネルギーゾーン”だと思う。前述のとおり「ポケポケ」にはエネルギーカードがなく、替わりにこのエネルギーゾーンで生成されるエネルギーを場に出ているポケモンに付けることで、ワザを使用する準備を行う。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

生成されるエネルギーのタイプはデッキに組み込まれたポケモンのカードのタイプで決まる。単一のタイプ(ノーマルを除く)で編成されたデッキならばそのタイプのエネルギーのみが生成されることになる。

一方、複数のタイプで編成されたデッキの場合、組み込んだポケモンのタイプのエネルギーがランダムで生成されるとのことだった。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

今回の試遊ではAI戦を3回ほど遊ぶことができたのだが、1回の対戦に掛かった時間は5分程度。コンパクトな所要時間ながら、場に出すポケモン、エネルギーの割り振り、トレーナーズのカードの使いどころ、ポケモンを進化させるタイミングなどの駆け引きを存分に味わうことができ、熱中して楽しめた。

「どのポケモンにエネルギーがどれだけ付いている」「このポケモンは特殊状態になっている」「それぞれ何ポイント獲得しているのか?」といった戦況が自分・対戦相手ともに一望できる対戦中の画面レイアウトも非常に良好だと感じた。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像
「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

配信開始後は今回の試遊でプレイできなかった対人戦が白熱することが予想されるが、一方のAI戦におけるやり込み要素も充実している模様。AI戦の対戦相手は難易度別に用意されており、勝利するごとにまた新たな相手に挑戦できる仕組みだ。

対戦相手ごとに初回報酬や複数の達成報酬(対戦中に特定の条件を満たすことで得られる報酬)が設定されており、これらをコンプリートするために繰り返し対戦することもあるだろう。

「ポケモンカードゲーム」初心者はこのAI戦でルールに慣れていくのがよいだろうし、「ポケポケ」にはほかにも初心者が気軽に「ポケカ」の世界を楽しむことに繋がる機能が充実している。

対戦中の行動を自動で選んでくれる“オートバトル”に、すでに構築済みのデッキでプレイできる“レンタルデッキ”、タイプを選択すれば自動でデッキを構築してくれる“おまかせ編成”などがこれにあたる。実は試遊での対戦も“レンタルデッキ”を用いて行ったものだ。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像
「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

“レンタルデッキ”はゲーム内に複数用意されており、デッキのメインカードを入手することで解禁される仕組み。この新たなレンタルデッキの解禁は“デッキミッション”と呼称されている。なお、レンタルデッキは使用回数に制限があり、1デッキにつき10回までしか使えない。レンタルデッキでデッキ編成のいろはを学んだら、今度は自分だけのデッキを作ってみてほしいーーということのようだ。

これらの機能は「ポケモンカードゲーム」初心者はもちろん、あらゆるプレイヤーのユーザビリティを高めるお役立ち機能であると言えるだろう。今後は先に「ポケポケ」でルールを覚えたプレイヤーが、次のステップとして「ポケモンカードゲーム」に挑戦する、といったことも増えるだろうと感じられた。

そのほか、マッチングシステムなどの気になる点

今回の取材では質疑応答の時間が設けられており、ここまでに書いてきたことのほかにも「ポケポケ」の配信を楽しみにしている人が気になっているであろう点についての回答をいくつか得られた。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」先行プレイレポート:「ポケカ」の奥深さを“1デッキ20枚”、“対戦時間5分くらい”に凝縮の画像

まず課金要素のひとつとして“プレミアムパス”と呼ばれる、無料でプレイするよりもいくつかの恩恵が得られるサービスが購入できるとのこと。

オンラインによる対人戦は、リアルタイムのランダムマッチ。なお、ランクマッチなどはリリース時点では実装されない。将来的にランクマッチが導入されるかどうかも検討段階ということだった。

もちろん身近な人や友達とマッチングする機能は用意される。こちらは“あいことば”によるマッチングが採用されるという。

「ポケポケ」がプレイできる日はもうすぐ。「ポケカ」ファンはもちろん、「ポケカ」に触れたことがない「ポケモン」ファンにも勧められるゲームになっていると感じられたので、ぜひとも配信日を楽しみに待っていてほしい。

深淵なるゲームのおもしろさを探求しながら「アイカツ!」シリーズや「プリキュア」シリーズ、「プリティーシリーズ」などの女児アニメの魅力を広める活動にも力を入れている。

X(旧Twitter):https://twitter.com/Kusare_gamer

※画面は開発中のものです。

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