9月26日~29日にかけて千葉・幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2024」。本稿では、一般公開日の2日目となる9月29日にコナミデジタルエンタテインメントブースで行われた「SILENT HILL 2」スペシャルステージの模様をお届けする。
本ステージでは、いよいよ10月8日に発売となるPS5/PC(Steam)用ソフト「SILENT HILL 2」の開発スタッフ陣より、岡本基氏(シリーズ プロデューサー)、伊藤暢達氏(コンセプトアーティスト)、山岡晃氏(コンポーザー)が登壇して制作の裏話を披露。
また、終盤には2BRO.の弟者さんとおついちさんによる実況プレイも見られた。
再び蘇る至極の「サイコロジカルホラー」
岡本氏、山岡氏、伊藤氏がステージに登場。まずはシリーズの歴史を振り返っていくと、第1作が初代PS、第2作がPS2で発売されたことや、キャラクターの心理状態に焦点をあてた恐怖体験が特徴だという「サイコロジカルホラー」という独特なゲーム性を持っていることが明らかに。
リメイクまでに20年くらいの時間がかかっているが、岡本氏によると世界中のファンやクリエイターたちからシリーズを復活させてほしいという要望が届き、ちょうどそのタイミングで自身が入社しプロジェクトを任され、要望に応えるべく復活に至ったそうだ。
無料配信された「SILENT HILL:The Short Message」も話題に上ると、この作品はシリーズのリメイクに際するきっかけという位置づけだということがわかった。シリーズを知らない若い世代の方々に知ってもらうために無料で配信したそうだが、なんと既に320万ダウンロードを突破しているとのこと。
続いてリメイク版「SILENT HILL 2」を掘り下げるコーナーに。第1作がある中なぜ第2作なのか問われた岡本氏は、「SILENT HILL 2」がシリーズ最高傑作であることは間違いがなく、真のサイコロジカルホラーが何かを考えた時に真っ先に本作をリメイクすべきと考えたそうだ。
そんなリメイクにあたって伊藤氏と山岡氏へオファーしたのは、シリーズに流れる精神を継承するため。伊藤氏はこの話を初めて聞いた際には、リメイクする必要はないと考え断るつもりだったことを暴露。しかし、岡本氏たちの意思が固くオリジナルを制作したメンバーのひとりとしてブレてはいけない部分を伝えるために参加を決めたとのこと。
山岡氏は本作が日本のみならず海外での評価が高いことに言及。いまだに本作がらみで様々な連絡があるそうで、完成した作品にもう一度触る怖さはありつつ、当時とは違う新たな挑戦を盛り込んで現代の人たちにもこの作品を届けられたら面白いと考えたそうだ。
霧やクリーチャーたちなど、グラフィックの進化によってもたらされた表現
続いてリメイク版の「SILENT HILL 2」がどのような進化を遂げたのかを紹介していった。特筆すべきポイントは「4Kで描かれる霧の街」「感情に訴えかけるカットシーン」「感性を刺激する立体的な音」「没入感の高い肩越し視点」「緊迫感のある戦闘」「クリーチャーの追加要素」「探索エリアの拡張」「観察力を試される謎解き」の8つ。
「4Kで描かれる霧の街」について、霧は本作において非常に大切な要素であるため、伊藤氏は画面全体にジェイムスの心境を反映させていることから、担当した会社側とトライ&エラーを繰り返しながら制作したとこだわりを覗かせていた。
「緊迫感のある戦闘」の要素では、PS5のアダプティブトリガー機能を用いた体験について言及。銃を撃った時の引鉄の重さやクリーチャーを殴った時の手ごたえがコントローラーを通して返ってくるそうで、ゲームへの没入感を高める一助となるようだ。
「クリーチャーの追加要素」に関しては、グラフィック表現の進化を用いたクリーチャーたちのクオリティアップが話題となった。バブルヘッドナースの頭部が半透明になっていたり、ピラミッドヘッドの衣装が肉屋のエプロンのようなものに変わっていたりするとのこと。
一通り本作が進化したポイントを紹介したところで、弟者さんとおついちさんが登場。おふたりにはブルックヘイブン病院で遊んでいただいたのだが、やはり実際にゲーム画面を見てみないとわからないことがいくつか判明。
本作の主人公・ジェイムスが民間人であることから銃の狙いをつけるのに時間がかかっていたことや、肩越し視点に変わったことによる没入感などはわかりやすかった。
また、プレイ前にリメイク版から追加されたという日本語版のストーリートレイラーを見ていく場面も。ジェイムス役は小林親弘さん、メアリー役は伊藤静さんが担当する。声優陣の演技でまた新たな魅力が本作にもたらされることだろう。
弟者さんとおついちさんがプールの鍵を手に入れ先に進もうといったところで、そろそろステージ終了の時間に。最後に登壇者が順番にメッセージを述べて幕を閉じた。
(C)Konami Digital Entertainment
※画面は開発中のものです。
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