「FFレゾナンス」製品版プレイレポート:骨太コマンドバトルのビルド構築にハマり、懐かしくも新しい演出に感動世代やFFシリーズのプレイ遍歴を問わず、誰もが楽しめる王道ファンタジーRPG

プレイレビュー
0コメント 近藤智

スクウェア・エニックスが2026年10月22日に発売予定のPS5/XBOX Series X|S/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PC(Windows/Steam)用ソフト「ファイナルファンタジー レゾナンス」(Steam版は2026年10月23日発売)。ここでは、製品版のプレイレポートをお届けする。

「FFレゾナンス」製品版プレイレポート:骨太コマンドバトルのビルド構築にハマり、懐かしくも新しい演出に感動の画像

本作は「もし『ファイナルファンタジー(以下、FF)』がドットのまま進化をしていたら……」をコンセプトに、HD-2Dで描かれたRPGだ。アプリで展開していた「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス(以下、FFBE)」1stシーズンを土台にしつつ、HD-2Dをベースとしながらも多彩な表現を楽しめる。

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今回はストーリーを一通りクリアするまでプレイし、その中で体感した「バトル」と「演出」に絞って紹介していこう。ストーリー本筋の具体的なネタバレはできるだけ避けているが、まっさらな状態で楽しみたいプレイヤーは閲覧に注意してほしい。

本作の概要や基本的なシステムについては、ファーストインプレッションや体験版のプレイレポート記事でまとめている。

奥深いカスタマイズと現代的な快適さ!試行錯誤が止まらないバトル

本作はオーソドックスなターン制のコマンドバトルで、タイムラインで行動順を把握しながら弱点属性を狙って敵を「ブレイク」に追い込み、味方の追加行動を増やしたり、必殺技「レゾナンス」を叩き込んだりするのが基本戦術となる。ボスを含め大半の敵には弱点属性が存在するため、各キャラクターとジョブのような役割を持つ「ビジョン」の技やアビリティを見比べて自分なりの最適解を突き詰めていくのが最も面白いと感じたポイントだ。

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例えばレインなら火属性かつ敵の攻撃を引きつける技、ラスウェルなら氷属性かつ敵への強力な一撃、フィーナなら幻獣の召喚や回復・光属性の技といったように、固有性能や得意属性はそれぞれ大きく異なる。一方「ビジョン」は複数の属性を扱えるものが多く、アビリティやステータス強化のバリエーションも非常に豊富。とにかく弱点を突ける属性で固めるもよし、好みのメンバーにこだわって足りない要素を「ビジョン」で補強するもよしで、じっくり育成して強力なシナジーを生む組み合わせを探るのもいいだろう。

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序盤はキャラクターの人数や「ビジョン」が限られているため、理想の立ち回りが難しく泥臭い戦いになりがちだった。そこからストーリーが進んで飛空艇を手に入れ、世界が広がる頃には選択肢も充実。立ちはだかる強敵に対し、しっかりと戦略を練って挑めるようになっていく。ボスの外見や状況から弱点に見当をつけたり、お馴染みの魔法「ライブラ」でステータスを看破したりしながら、ああでもないこうでもないとカスタマイズする時間はプレイする中で至福の一時だった。

とくに、積極的にブレイクを狙える難易度「Casual/Normal」と、敵がブレイクしにくくパーティメンバーの耐久性を高める必要がある「Expert」では、求められる立ち回りがガラリと変わる印象だ。階級ごとに強敵と戦える「コロシアム」や各地の洞窟に潜むモンスターなどは、推奨レベルが低い間はスタンダードな攻め方も十分通用する。しかし「十二武具の間」をはじめ、ストーリークリア前後に挑むような高難易度コンテンツの敵は行動パターンも実に多彩。バフ&デバフや属性の相性はもちろん、自身の技が物理か魔法なのかすら勝敗を分ける一因となるほど、一筋縄ではいかない。

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今回は限られたプレイ時間だったため全ての性能を把握しきれていないが、例えば「Casual/Normal」で有効だった「ブレイクで○○」系のアビリティよりも、長期戦では「ダメージで○○」系やLBゲージ増加・一部返還、アイテムの効果アップ、「ライブラ」をかけるとバフ効果が得られる……などのアビリティが思いもよらぬ形で真価を発揮するかもしれない。これを書いている今も「あのキャラにあのビジョンやアビリティをセットすれば……」「あのアビリティにこのアクセサリーを組み合わせたら……」と、試したいビルドが次から次へと浮かんでくる。こうした試行錯誤の末に最適なビルドを見つけ出すプロセスと、狙い通りに勝利できた瞬間の爽快感こそ、本作のバトル最大の醍醐味だ。

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「ビジョン」のランクを最大まで上げれば、APを節約しつつアビリティを一括セットできるようになるのも嬉しいポイント。それでも付け替えに少々手間がかかる点は否めないが、それを上回る工夫の面白さについ没頭してしまうはずだ。本作の発売後はネットで少し調べれば、各ボスへの最適解がすぐに見つかることだろう。しかし、誰かの考えた“さいきょう”をなぞるだけでは少し味気ない。そこは検索したい気持ちをぐっと堪え、まずは自力で色々と試してしてみることを強くおすすめする。

また、システム全体に目を向けると、本作は「FFV」や「FFVI」といった往年のドット絵時代のタイトルを思わせる雰囲気を纏いながらも、遊びやすさは非常に現代的だ。ダンジョン最奥のセーブポイントと入り口は相互ワープが可能で、一度訪れたロケーションにはファストトラベルで即座に移動できる。強敵に阻まれて「何かが足りない!」と感じたら、すぐ世界中を飛び回ってパーティを鍛え直せばいい。

全体として分かりにくいストーリーではなかったと思うが、とあるキャラクターがストーリー後半にかけての状況をきっちり整理してくれるのも、直近の「FF」シリーズを感じさせる親切設計といえるだろう。

世界観やキャラクターの深堀りになるサブストーリーは、クリアすると新たな強化要素に繋がるものも。くまなく探索しないと見つかりにくい要素こそあるが、大半はヒントやフラグが丁寧に用意されているので見落としで詰まることはほぼない。ちなみに余談だが、これまでのシリーズで「召喚獣」といえば荘厳で神秘的な存在という印象だったが、本作はセイレーンこそそんな雰囲気だったものの、全体的にかなりユニークなキャラクター付けがなされている。次の召喚獣はどんな性格をしているのかと、探し回る動機のひとつとなった。

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さらに、バトルで全滅してもその場ですぐリトライやロードを選択できるため、やり直しへの心理的な負担はかなり低め。かつてのレトロなRPGにあった味わい深さと、ストレスフリーで快適なプレイ感が高いレベルで融合していて、実に遊び心地の良い仕上がりとなっている。強いて挙げるなら「レゾナンス」や「リミットブレイク」の演出スキップが、手動からオートになれば文句なしだ。

ドット表現の限界を超えた、ダイナミックな「演出」

本作で描かれるのは、世界の存亡に関わるクリスタルを巡り、レインたちが「パラデイアの六盟傑」と戦いを繰り広げる王道ファンタジーだ。「クリスタル」「召喚獣」「飛空艇」など、歴代「FF」シリーズを象徴する要素が惜しみなく詰め込まれている。

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この壮大なドラマをさらに盛り上げるのが、ドット絵と3DCGが融合した「HD-2D」に加え、ムービーをドット絵でダイナミックに描く「シネマティックピクセル」による独自のグラフィック表現だ。インタビューで開発者から「『FFBE』アプリやドット時代の『FF』が、本当はこういうことをやりたかったんだろうなという演出を力技で表現」といった趣旨の回答があったが、まさにその言葉通り、かつ期待以上の表現がプレイヤーを待ち受けている。

そのため長年の「FF」ファンなら、思わずニヤリとしてしまう演出も満載だ。例えばジェイクの「帝国に対する反乱軍」かつ「軽いノリの女好き」から連想される期待通りの“お約束”が、本作ならではの形で描かれる。次に待っている展開だけなら「FFBE」をプレイしていなくとも何となく読めてしまうが、決してそれが面白さを損なうことはない。むしろ「かつて開発者たちが描きたかったドット絵の光景は、まさにこれだったのでは?」と、当時の熱量に思いを馳せてしまうくらい絶妙な演出に仕上がっている。

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さらに物語だけでなく“テュポーンのはないき”や“しんりゅうの開幕タイダルウエイブ”などトラウマとインパクトを残した強敵たち、今なおシリーズ最強格の代名詞である「アルテマウェポン」、そしてあの「セフィロス」との死闘も本作ならではの迫力で再現されている。シリーズの歴史とリスペクトが詰まったその光景は一切の容赦がなく、思わず妙な笑いがこみ上げるほどだった。

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また、個人的にグッときたのが「FFVII」以降の3Dで描かれたタイトルにも通じるアプローチだ。筆者の勝手な妄想だと思うが「もしあの名作たちがHD-2Dで描かれていたら……?」なんてロマンを差し出されたかのような演出や風景にも、非常にワクワクさせられた。

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これだけのファンサービスを詰め込んでいるが、本作は「FF」を一切知らないプレイヤーが単体の王道ファンタジーRPGとして遊んでも文句なしに楽しめるはずだ。そして本作で初めて「FF」に触れ、興味を覚えたのなら「ピクセルリマスター」などの過去作へ遡ってみるのも一興だろう。古参ファンが元ネタで楽しむのに対し、過去作で「これ、レゾナンスで見たやつ!」という流れで体験できるのは、これから始めるプレイヤーだけの特権。世代やプレイ遍歴を問わず、それぞれの楽しみ方ができる1本になりそうだ。

そして何より、筆者は「FFBE」のメインストーリーを全て追い切れていたわけではない。だからこそ本作が多くのファンに愛され、その先のシーズンまで描かれていくことを心から願っている。

趣味のゲーム系をはじめ、IT/ビジネス系などWeb媒体を中心に活動。AAAタイトルから乙女ゲーム、インディーズまで何でも遊ぶ雑食ゲーマー。あらゆる次元のアイドルと映画も愛してます。

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