9月26日~29日にかけて千葉・幕張メッセで開催された「東京 ゲームショウ2024」。「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」プロデューサー・中村俊氏とディレクター・鴫原克幸氏へのインタビューの模様をお届けする。

なお本作の開発経緯などについては、過去に同二名へ行ったインタビューをチェックしてほしい。

「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」開発陣インタビュー:公開されたビジュアルやアニメの反響、海外版との特典の差異についても聞いてみた【TGS2024】の画像

――改めてにはなりますが、「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」についての概要や見どころ、注目ポイントなどがあればお聞かせください。

鴫原氏:「ソニック ジェネレーションズ」は13年前の作品のリマスターになりますが、ただ移植したわけではなく、チャオレスキューやドロップダッシュなどを新規に搭載しているので、今までに行ったことのない場所へ行ったり、今までにない攻略法を楽しむことができます。

その「ソニック ジェネレーションズ」のハイスピードアクションを受け継いだ「シャドウ ジェネレーションズ」という新作も収録しています。ハイスピードアクションではありますが、そこにカオスコントロールやドゥームパワーによるルート開拓、攻略も楽しめるものとなっています。

――新たなビジュアルが公開となり、多くの意見が見受けられますが、この反響を受けての気持ちをお聞かせください。また、キービジュアルに込めた想いなどがあればお聞かせください。

中村氏:日本と欧米とでパッケージビジュアルも別のものを用意しており、そこは新たなチャレンジとなっています。

キービジュアルについては世界観を表現したいということで、こちらを用意しました。「ソニック ジェネレーションズ」「シャドウ ジェネレーションズ」という2作品が収録されていてお得ということはもちろん、ダークな感じやストーリーを楽しめるということを表現したものになっています。

――パッケージビジュアルについて、海外版では日本版のものとリバーシブル仕様となりましたが、日本で発売されるものに関して、同様の施策は考えられているのでしょうか?

中村氏:日本で同じ施策があるというわけではありませんが、今回学びがあったという意味を含めて、今後はそういった展開も考えていければと思っています。

――またプロローグアニメも公開となり、登場するキャラクターなども話題を呼びました。こちらの反響はいかがでしょうか?

中村氏:我々開発を含めて、アニメのクオリティがすごいという話は挙がっていたので、逆にネガティブな反応を示す人はいないだろうぐらいのつもりでした(笑)。

これが3作に渡って展開され、その後にゲームの発売を迎えることになりますが、実はアニメでは「シャドウ ジェネレーションズ」の前のエピソードが展開されていきます。なので、そういった連動もぜひ楽しんでいただければと思っています。

――始めて「ソニック」シリーズを触るという人は、アニメを見ればシャドウがどういったキャラクターなのかを理解しつつ、本作に臨めるものになるのでしょうか?

中村氏:そうですね。気になって自分で調べていただくのもいいと思います。

鴫原氏:ゲームの中でもシャドウが今までたどってきたバックボーンを知れるようなものを用意しているので、全く知らないという人でもシャドウ好きになってもらえるような作品になっています。

――PS5/PS4版の特典ではアニメのロングバージョンが提供されるとのことですが、内容の変化などはあるのでしょうか?

中村氏:ちょっとしたおまけは用意していますが、それが何なのかは発売を楽しみにしていてください。

――直近で公開されてきた映像を見たファンの盛り上がりについてはどのように感じていますか?

中村氏:欧米と日本の違いというところもある中で、欧米だと「ソニック」シリーズを知っている人が多いのに対し、日本ではシャドウの頃だとすごく多いというわけではなかったので、そういうところはきちんとフォローアップして盛り上げていきたいと思っています。

話としては変わってきますが、映画「ソニック × シャドウ TOKYO MISSION」もあるので、我々としてはそこをシャドウの年として繋いでいくことで、シャドウのファンが爆増するのではないかと思っています。

――往年のファンが喜ぶような要素は、この先にも待っていると期待してもいいのでしょうか?

鴫原氏:ストーリートレーラーが公開され、ラストにシャドウとマリアが同じ空間にいるシーンも描かれましたが、そういった点も含めて、ご期待いただければと思います。

――様々なステージについての情報は目にし、実際に体験もしてきましたが、ホワイトスペースについてどのようなものなのか、改めての紹介と追加で伺える情報などがあればお聞かせください。

中村氏:本作が「ソニックフロンティア」の後に出るというところで、広い空間で遊びたいというニーズが出てくると思い、今回はハブワールドとしてホワイトスペースを用意しています。ドゥームパワーを入手するごとに行ける場所が広がっていき、人との出会いやミッションも存在します。

広い箱庭みたいな空間というコンセプトは似ていますが、ゲームの中身としては全然違うものになっています。また「ジェネレーションズ」というタイトルが付いているので、ゲームの展開は「ソニック ジェネレーションズ」のような感じで楽しんでいただけるようなコーディネートを施しています。

――予約特典について、海外版だと“ジェラルドの日誌”が付属するとのことですが、日本のファンでも「気になる」と声を挙げている人をお見掛けしました。こちら日本のユーザーが目にできるような施策などはあるのでしょうか?

中村氏:“ジェラルドの日誌”の中身については、日本のユーザーでも見ていただける機会はあるかと思います。

――日本版のアートブックとは違う内容なのでしょうか?

中村氏:そうですね。アートブックは設定画などが掲載されているので、よりディープな部分を楽しめるものになっています。アートブックについてはイラストを描かれているユーザーからのニーズが高く、今回の豪華版を作る時に社内アンケートを行ったのですが、「アートブックだけは入れてくれ!」という意見は多かったです。

――発売後の展開やDLC、特に先日発表された「ソニック × シャドウ TOKYO MISSION ムービーパック」については、内容の紹介も含めてお伺いできればと思います。

中村氏:映画「ソニック × シャドウ TOKYO MISSION」が年末に公開されるということで、「ソニック・ザ・ムービー」「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ」の時は、映画と連動性という点でビジネス的にもIPの盛り上がり的にもあまり作れなかったので、本作ではしっかりと作るようにしました。

収録内容としては、見た目が映画「ソニック × シャドウ TOKYO MISSION」に登場するシャドウ、ボイスもキアヌ・リーヴスさんが声を当てたものとなり、東京を舞台にしたステージを遊ぶことができます。

――東京を舞台にしたステージということですが、ゲーム本編のものとは全く違うデザイン性となり、制作も大変だったのではないでしょうか?

鴫原氏:東京・渋谷の感じを崩さないようにしつつ、「ジェネレーションズ」のハイスピードアクションができるように工夫しました。

――TGS以降、発売までにユーザーがゲームを触れる機会などは予定しているのでしょうか?

中村氏:ゲームショウ以降だと大きな機会はありませんが、これからそういう機会をできるだけ作りたいなとは思っています。

――最後に発売を待つ読者へのメッセージをお願いします。

鴫原氏:「ソニック ジェネレーションズ」でレベルデザインを担当していましたが、今回はリマスターかつ、そのテイストを生かした「シャドウ ジェネレーションズ」のディレクターというところで、人一倍思い入れをもってゲームを作っています。

「ジェネレーションズ」の特性上、ソニックとシャドウが辿ってきた足跡を追える要素もあるので、初めてプレイする人はもちろん、多くの人にオススメできる作品となっているので、ぜひ買ってください。よろしくお願いします。

中村氏:シャドウの年ということで、映画を含めてアニメや漫画など、我々も驚くくらいの量を提供できるかと思うので、そういったお祭りをぜひ皆さん楽しんでいただければと思います。

「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」開発陣インタビュー:公開されたビジュアルやアニメの反響、海外版との特典の差異についても聞いてみた【TGS2024】の画像
東京ゲームショウ2024

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