コナミデジタルエンタテインメントは、10月12日に東京・浅草にある浅草花やしきで行われたイベント「不思議体験ムー夜会 in 浅草花やしき」の中で、11月に実施される予定のNintendo Switch用ボードゲーム「桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~」(以下、桃鉄ワールド)の大型アップデートを発表した。
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こちらは、雑誌ムーの創刊45周年を記念して閉園後の花屋敷を貸し切って行われたイベントのオープニングセレモニーの中で発表されたものだ。当日の来場者にはまったくのノーアナウンスだったのだが、突然臨時ニュースとして「花やしきの池にかつて太平洋にあったと言われる伝説のムー大陸が浮上しているようです」と、MCを務めていた島田秀平さんが発表。それと同時に、ステージ内に「桃鉄ワールド」でおなじみの桃太郎と貧乏神が登場して、今回のアップデートに関する内容を発表するというものであった。
なんで雑誌「ムー」と「桃鉄ワールド」が関係あるの? と疑問に思われる方もいるかもしれないが、実は今回の大型アップデートで追加されるのが、先ほどもちらりと話しにあった伝説のムー大陸がゲーム内に登場するからだ。その内容について制作協力を雑誌「ムー」が行ったことから、今回のイベントで発表されることになったというわけである。
ちなみに同イベント内では、三上氏と島田さんが「ムー大陸について語る会」と題したトークイベントが行われたほか、ほんのわずかな時間であったが実際のアップデートの内容も体験することができた。こちらの記事ではその模様をレポートする。
超高額な超古代遺跡も登場!?お金の出入りが激しい新マップの「ムー大陸」
まずは、気になる11月実施予定の大型アップデートの内容から紹介していこう。今回新たに登場するムー大陸は、マップ上の一部に追加されるものだ。そのため、必ずしもムー大陸の中でゲームをプレイするというわけではないのだが、そちらに合わせて様々な要素が追加されている。
ちなみに今回体験したものはあくまでも開発中のものだ。そのため、実際にリリースされるときには変更される部分がでてくることもあるので、その点はご了承願いたい。
このムー大陸の特徴は、お金の変動が激しいところである。到着金はなんと1.5倍に増え、それに合わせて物件自体の値段も高額なものが多い。中には大きなボーナスがもらえる駅などもあり、かなりお金の出入りが激しい場所となっている。
ムー大陸の中には、超高額の「超古代遺跡」と呼ばれる物件も登場する。こちらは短時間では経験することができなかったが、復元することで様々なイベントが発生するという。また、他の近代的な地域とは異なり、そもそも現実には実在していない大陸でもあるため、実在しない産業も多数用意されているところも特徴のひとつだ。そちらに関連した物件も多数用意されており、利益率も見たことがないような数字になっているのである。
今回は雑誌「ムー」が制作協力を行っているということもあるが、新たなイベントで、UMA(未確認生物)を見つけることで賞金がもらえるというものがある。どんなUMAが登場するかといったところも気になるところだ。ちなみに、このムー大陸自体も大きく分けて東西南北の4つのエリアに分かれている。それぞれのスポットごとに異なる特徴があり、様々なイベントが発生するのでこちらも楽しみにしよう。
ムー大陸だけじゃない!押したらヤバイ「めつぼうボタン」も登場!?
今回のアップデートの最大のポイントともいえるのが、謎のボタン「めつぼうボタン」が登場するところだ。こちらは、「○」や「×」、「?」の3種類があり、ボタンを押す(通過でも押したことになる)ことで、これまで全く体験したことがないような、激しい出来事がゲーム内に発生するのである。
ちなみにプレイヤー自身が「めつぼうボタン」を避けていたとしても、貧乏神が押してしまうこともあるので注意が必要だ。とはいえ、そこにあるボタンを押すなと言われても押してしまいたくなるのが人間の性である。どんなハプニングが起こるかも含めて、パーティゲームとして盛り上がること間違いなしだ。
具体的には、この「めつぼうボタン」を押すことで、火山が噴火して魔神ラ・ムーが現れる。その後、魔神ラ・ムーがルーレットのように回転して、分割されたエリアのどこかに止まり、そこに様々な影響を及ぼすのである。
「○」じるしの「めつぼうボタン」は、比較的いいことが起こりやすい。今回の体験会で実際に押してみたところ、中央の火山からお金が特定のエリアにお金がばらまかれ、その上を通ることでゲット出来るようになっていた。また、ときには黄金のモアイが飛んできて、マップ上を歩き回り最後は爆発する。この爆発したときに爆風に当たることで、お金まみれの状態になるのだ。
この「めつぼうボタン」が、従来までの貧乏神やエンジェルと大きく異なり、ある程度プレイヤー自身の意志でボタンを押して神の力を起こすことができる。このあたりも、これまでの「桃鉄」シリーズにはなかった新たなポイントである。
もちろん、「めつぼうボタン」という恐ろしい名前が付けられているだけのことはあり、いいことばかりではなく悪いことも起こることがある。今回の体験会では、「×」じるしの「めつぼうボタン」に止まったときに、紫色の爆弾モアイがあちらこちらに飛来してきた。こちらは近づくと爆発してしまうほか、時限でも自動で爆発する。当然ながら、その爆風に当たると大きな損失を受けてしまうのである。
また、ムー大陸にある火山から火山弾が飛来して、それが落下した周辺を燃やし尽くしてしまうなんてこともある。こちらも増すごとに火山弾が置かれており、避けないとダメージをくらってお金が減ってしまう。また、突然目的地が変更されることもあるのだ。
もうひとつ、「?」じるしの「めつぼうボタン」というものもあるが、こちらは上記とはまた異なるイベントが発生するようなので、ぜひご自身の目で確かめてみてほしい。
ということで、ゲーム内の時間で1年ちょっとの期間だけプレイすることができたが、それでもかなり新しい体験をすることができた。家族や友人と一緒に遊ぶことで、これまで以上に大盛り上がりできそうなアップデートである。
月刊ムー編集長の三上氏と島田さんが「ムー大陸」にまつわるエピソードを披露
11月の大型アップデートの体験の合間に行われたのが、月刊ムー編集長の三上氏と島田さんによるトークイベントだ。こちらはオープニングセレモニーとは主旨を変えて、浅草花やしきの池に出現したムー大陸がある場所で行われている。ここではその一部を抜粋して紹介する。
――雑誌の名前にもなっているムー大陸ってそもそもなんですか?
三上氏:今から1万2000年前に太平洋上にあったといわれる巨大な大陸。人類の発祥地がムーと呼ばれているものです。それが、一夜にして海に沈みました。太平洋にあるハワイやイースター島は、その山の頂です。
――こちらの池にあるものはゲーム内のムー大陸を再現していますが、実際にあったムー大陸と比べて完成度はいかがですか?
三上氏:ムー大陸は、いまのポリネシオアやメラネシア、ミクロネシアなどを全部カバーした同じ大陸でした。
島田さん:大西洋にでかいのがあったということですね。
三上氏:その中でも、今島になっている高いところがイースター島です。このポリネシアの島には、いわゆるモアイと呼ばれるデカイ石像があります。あれはムー大陸のなごりじゃないかといわれています。イースター島は地球のへそともいわれていますが、まさに、これはイースター島です!
――島田さんはムーにまつわるエピソードはありますか?
島田さん:ハワイがムーの名残だという話しがあるんですよね。ポリネシアあたりの文化圏なども、もしかしたらムーの名残なんじゃないかなと。
三上氏:同じように今から1万2000年前に沈んだ大陸には、アトランティス大陸があります。大西洋にはアトランティス大陸。太平洋にはムー大陸。アルファベットでアトランティス大陸は「A」、ムー大陸は「MU」。この3つのアルファベットを合わせた「AUM」。これは、陰と陽です。
島田さん:は~!
――貴重なお話ありがとうございます。「桃鉄」の話しに戻りますが、島田さんに「桃鉄ワールド」のムー大陸を遊んでいただきましたが、いかがでしたか?
島田さん:魔神ラ・ムーがかなり面白くて。敵なのか味方なのかわかりませんが、とにかくムーだけに予想だにしないことをするんですよね。それによって、めちゃくちゃ稼げたりするんですよ。
――魔神ラ・ムーは、いいことも悪いことも起こします。
島田さん:ムー大陸にいるときって、ボーナスステージにいるみたいな好景気のような感覚を味わえるので、完全にゲームとしても面白いんだけど、ふところもどんどん温まっていくんですよね。
三上氏:ちなみに、昔ラ・ムーというバンドがいましたね。「愛は心の仕事です」。伝説のバンドです。ボーカル知っていますか?
島田さん:ラ・ムーの名前は聞いたことがありますが、ボーカルの方は……。
三上氏:菊池桃子。桃ですよ。ラ・ムーと桃。ちなみに、菊池桃子さんをイメージした「Momoco」という雑誌を発行していたのは、「ムー」と同じ学研です。無理矢理繋げてみました。
島田さん:ゲームの話に戻すと、物件がムー大陸ならではのものになっていました。「宇宙人パブ」とか、「反重力ポート」、「幻獣保護センター」なんかもあって、未確認生物がたくさん出てくるんですよ。もし今いたら、絶滅危惧種ですから。さすが「桃鉄」。
――島田さんは、「桃鉄」に関わることが過去にありましたか?
島田さん:実は、「桃鉄」の生みの親であるさくまあきらさんに、以前すごくお世話になっていました。昔のお笑いコンビで全然売れていない時代に、知り合いの放送作家さんと一緒にさくまさんとお会いしてから、僕をかわいがってくださって。飯を食えない時代にご飯に連れて行ってもらいました。僕にとっては福の神ですね。
三上氏:号泣しますよね。
島田さん:号泣? ああ、コンビ名ね。当時のコンビ名は「号泣」だったんです。
――今回のムー大陸マップは「ムー」に制作協力をしてもらっています。物件の中には、「ロンゴロンゴの壁」や「モアイの石切り場」などが買えるようになっています。
三上氏:イースター島ですね。実は、未解読の文字があるんですよ。昔は読める人がいたんですが、もうわかんりません。これはひょっとしてムー大陸の文字じゃないのといわれていますが、何が書いてあるかわかりません。今でもハワイに展示されているロンゴロンゴの木片です。
――これを「桃鉄」に実装してほしいといった願望はございますか?
三上氏:21世紀のトレンドとしては地底?
島田さん:地底いいですね! 地下鉄じゃなくて地底人ね。
三上氏:黄泉の世界にいく列車とか。
――ムー大陸と桃太郎の伝説が交わることで、なにが起きるか予想できますか?
三上氏:桃太郎伝説は、だいたい江戸時代に成立したといわれています。ポイントは、鬼が島。アイランドです。おとぎ話みたいな世界には、浦島物語に出てくる海の中の竜宮城があります。あれは海の世界なので本当は島で沈んじゃった。東北の日本海側に沈んだのが、実は竜宮城じゃないか。もっといえば、鬼が島じゃないか。鬼が島というのは、宝もあるしまさに竜宮城です。
島田さん:僕は「桃鉄」に対して、スピリチュアル的な観点から思っていたのが、桃は仙人の食べ物ということです。邪気を払う桃の節句などもあります。その象徴である桃太郎が、ゲームをプレイすると全国を回っていきます。桃が全国を回っていくので、日本がどんどん守られていきます。日本を守るためにも、「桃鉄」っていいんじゃないかと思いました。
――本日はありがとうございました!
(C)さくまあきら (C)Konami Digital Entertainment
※画面は開発中のものです。
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