YostarがiOS/Andoird/PC向けに配信予定の「ステラソラ」。5月29日から6月8日までの期間で実施されたクローズドβテスト(以下、CBT)のレポートをお届けする。
Yostarが新たに贈る旅と日常が交差するファンタジーRPG「ステラソラ」。プレイヤーは記憶を失った「魔王」となり、個性豊かな「巡遊者」の少女たちとともにノヴァ大陸に点在する星ノ塔へ挑み、自分だけの物語を紡いでいく。
今回プレイできたCBTは開発中のものであり、正式版では変更点がある可能性は予めご理解いただければと思うが、それでも本作の導入にあたる一通りの要素を確認できる、非常にボリュームのある内容となっていた。特徴的だった点を中心に紹介していこう。
なお、筆者は今回PC版でプレイしているため、以下に記載の内容は基本的にPC環境下でプレイしたものに準拠しているので、予めご了承いただきたい。

掛け合いの楽しさとともに気になる要素が盛りだくさんのストーリー
本作では“巡遊者”と呼ばれる少女たちが星ノ塔を探索する中で“魔王”と出会うところから物語が始まる。プレイヤーの分身となる主人公は容姿を選択可能。自身の好みに合わせて選ぶのが良いだろう。


長い眠りについていたと見られる魔王は目覚めた時にその記憶を失っており、自身を見つけてくれたセイナ(CV:今泉りおな)、コハク(CV:高田憂希)、アヤメ(CV:夏吉ゆうこ)の3人によるギルド「空白旅団」に同行するかたちで物語は進行していく。
本作の舞台であるノヴァ大陸、そしてそこに暮らす人々の営みはメインストーリーとともに少しずつ明かされていく作りになっているが、各所に点在する星ノ塔という存在、そして“巡遊者”は星ノ塔に存在する、ノヴァ大陸の文明の発展をもたらしてきた神器を手に入れることを生業としていることを理解しておけば入口としては問題ないだろう。


魔王という存在が何なのか、神器を手に入れることの代償、そしてノヴァ大陸ならではの独特な制度など、序盤で描かれる要素だけでもそのボリューム感は十分。なおかつ、基本はややライトなテイストではありつつ、要所ではしっかりと謎に踏み込む見せ場もあるなど、メリハリのある物語を楽しむことができた。
手軽なアクション性で楽しめる踏破型のゲームサイクル
先に触れている通り、本作では星ノ塔の攻略を目指す、いわゆるローグライク的な踏破型のダンジョンをクリアしていくゲームサイクルが基本となっている。

プレイ自体は見下ろしタイプのアクションRPGとなっているが、主な操作は移動(回避)と必殺技/スキルの発動だけで、攻撃は射程圏内に入ると自動で行ってくれるシンプルなかたちに。なお、必殺技/スキル(※ゲージが貯まる、時間経過などによって発動可能)を自動で発動するかたちに変更することもできる。


なお、ダンジョンには3人の巡遊者をパーティとして連れていくことが必須となる。操作する巡遊者は1人となり、ほかの2人は支援スキル&支援必殺技を発動できる。これらを駆使して、フロア単位ですべての敵を撃破すると次のフロアへと進むことができる。



巡遊者の特徴は明確に分かれているようで、例えばセイナは剣による近接、コハクは銃による遠距離、アヤメは魔法による遠距離と、空白旅団の3人だけでも異なる戦闘スタイルになっており、それに付随して必殺技やスキルもそれに準じたものになっていた。操作する巡遊者の特徴はもちろんのこと、支援するほかの2人の特徴も意識して組み込んでいくことが、クリアする上では必須になっていくだろう。



上記の基本となる操作に加えて、本作ではいわゆるハクスラ(ハック&スラッシュ)的な要素も用意されている。チームレベルの上昇などによって複数の選択肢から獲得できる素質によって、ステータスやスキルの強化が可能となっており、これがプレイヤーの攻略方針にも影響してくるものとなっている。同じく音章と呼ばれる素材もステータスが上昇するなどの恩恵があるほか、その組み合わせによって追加効果が発生するなど、意識しておくことでメリットが働いてくる。


そのほか、属性の相性やロスレコと呼ばれる装備品による強化など、準備前に意識する要素はいくつかあるか、少なくとも序盤においては適正レベルさえ意識しておけば十分に立ち回れるようになっていた。

また、道中では話しかけることでイベントが発生したり、各種アイテムを購入できるエリアが用意されていたりと、単純な道程にはならないような仕組みもあった。育てていく過程が楽しいと思える人はきっと本作も楽しめることだろう。


なお、星ノ塔をクリアした際の素質やロスレコスキルはそのままデータとして保存され、各種素材を集める「素材調達」や権限レベル(プレイヤーレベル)に応じて開放される「無限リング」などのコンテンツではデータの使用が必須となる。星ノ塔のクリアが単純な作業でなく、目的を持った行動になるという点で面白い仕組みだった。



PC版ではキーボード&マウス操作だけでなく、ゲームパッドでの操作にもある程度対応していた点は好印象だった。デバイスの選択も含めて、プレイヤーの環境や好みに沿ったプレイが楽しめそうだ。

巡遊者とのコミュニケーション要素も多彩な点も魅力
ゲームサイクルにかかる部分として探索はもちろんのこと、本作では巡遊者の育成に関わるかたちでのコミュニケーション要素も多彩だ。

個々に用意されている巡遊者ストーリーのほか、気軽なやり取りを楽しめる通信、贈り物をして信頼度を上げるギフト、さらにはリアクションとともに読み物として楽しめるデートが用意されていた。




今回プレイできた範疇で筆者が特にお気に入りだった巡遊者はアヤメ。基本的に真面目で実務能力が高いのは間違いないのだが、ところどころで見せる抜けたところが妙に愛らしく、魔王やセイナ、コハクとのやり取りもブレーキ役になっているはずが……という感じでバランスが絶妙だった。もちろん、ほかの巡遊者やメインストーリー中に登場するキャラクターたちもさまざまな方向に振り切れた特徴があり、魅力的だった。

CBTのプレイに関する大まかな内容は上記の通りだが、実際にプレイしてみると良い意味で“Yostarらしさ”が感じられる作りになっていた。それはゲームジャンルやシステムというよりも、世界観とストーリー、そしてキャラクターを大切に制作しているという点においてであり、本作はそんな彼らのアイデンティティが詰まったものになっているのではないだろうか。
余談になってしまうが、先述のロスレコに関して補足しておくと、一つ一つに固有の楽曲が用意されている点もこだわりが詰まっている。リリース前ではあるものの、一つ一つの密度の濃さにこそ、本作の作り込みが見えてくるようだった。

現在公式サイト等で事前登録が受付中の本作。リリース時期については今後の続報を待つことにはなるが、期待して間違いないと思わせられるCBTのプレイだった。

「ステラソラ」公式サイト
https://stellasora.jp/
(C) Yostar
※画面は開発中のものです。
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