千葉・幕張メッセにて9月25日～28日にかけて開催の「東京ゲームショウ2025」。会場で行われた「モンスターハンターストーリーズ3 ～運命の双竜～」開発陣へのインタビューの模様をお届けする。
本作は、「モンスターハンター」の世界観をベースにしたRPG「モンスターハンターストーリーズ」の正統続編で、モンスターと絆を結び、育て、共存する「ライダー」となり、「モンスターハンター」の世界を冒険するRPGだ。
インタビューでは、「モンスターハンターストーリーズ3 ～運命の双竜～」のディレクター・大黒健二氏、メインプランナー・若原大資氏、プロデューサー・辻本良三氏の3名にお越しいただき、限られた時間の中ではあったものの、今作から登場した新要素などについて伺うことができた。
――ゲームの世界観について、前作までと比べると大人向けになった印象がありますが、制作時のコンセプトとして最初からあったものなのでしょうか？
辻本氏：2まで作ってきて、次の作品はどうするかというのはすごく悩んだポイントでした。悩みぬいた中で出したコンセプトが“もっとRPGにしよう”というもので、3のテーマでもあります。
もっとRPGにしようとなった時に、キャラクターやシナリオ、世界観でもその要素を押し出したいということで、キャラクターの等身を上げ、シナリオも今までとは違う、スケールの大きいものにし、今のような雰囲気にしています。
大黒氏：今作の喋る主人公はすごいチャレンジだったのですが、喋ることによって、ユーザーの心に刺さるだろうということで組み込みました。
ストーリーについては、過去2作では村単位だったものを、今作では国単位で描いています。国王という立場の人間の考えていること、レンジャー隊長である主人公目線で考えていることや価値観など、色々な関係性の複雑さを描くことができました。バトルにおいても、前作で好評だったものにより戦略性を増しています。
――今作の戦闘における1番の醍醐味、面白いポイントを教えてください。
若原氏：今作では気持ちさが連鎖していくバトルを作り上げていきました。元々「ストーリーズ」シリーズでは、真っ向勝負に勝った時、絆技を発動させた気持ちよさがあったと思いますが、そこへ竜気ゲージを削った後にシンクロラッシュを発生させるという気持ちさを新たに追加しました。
それらをただ独立させるのではなく、うまく機能させていくとリンクしていき、どんどん繋がっていくような設計にしています。プレイヤーが計画を立てて目標を達成していくことで、気持ちよさを連鎖して引き起こすことができるというビジョン、これがバトルの軸として掲げたものになっています。
――今作からの新要素では太刀が武器として新たに追加されました。数ある武器の中から太刀を選んだ理由をお聞かせください。
大黒氏：圧倒的な1番人気であるというのが大きな理由です。
実は前作でも実装するべきだと考えていましたが断念しました。理由としては、武器を単に入れるだけというのは自分の中で絶対に避けたかったからです。コマンドバトルの中での武器の差別化、「モンスターハンター」の太刀の感覚を「ストーリーズ」のシステムに落とし込むときに、試行錯誤はしたものの、納得のいく形にはできませんでした。
その問題に対して、今作ではしっかりと納得のいく形を導き出せたので、導入するに至りました。
――「ストーリーズ3」のシステムに落とし込まれた太刀の特徴について伺えればと思います。
若原氏：元々の気刃斬りをすることで練気ゲージが上がっていき、大技が放てるようになるという特徴は踏襲しています。「ストーリーズ」シリーズの太刀の特徴としては、納刀というシステムを導入してます。その他にも太刀ならではのカウンター的要素も用意しており、他の武器とは差別化された、ある種のテクニカルな立ち回りができる武器になっています。
――「モンスターハンター」はプレイしていても、「ストーリーズ」には触れられていないという人もいると思います。そういった方たちに向けたアピールポイントを伺えればと思います。
辻本氏：RPGというジャンルに興味を持たれている方には多いと思うので、そういった方はぜひ一度触れてみてほしいです。
1,2,3と積み重ねてきて、RPGとしてしっかり表現できたタイトルになってきていると思います。今までは「『モンスターハンター』のRPGか」というイメージがあったかもしれませんが、新作的な考え方でプレイしていただけると嬉しいです。
――最後にファンの方へメッセージをお願いします。
若原氏：1と2をプレイして心待ちにしてくださった皆さん、今まで触れられてないもののトレーラーなどを見て興味を持ってくださった皆さんに最高の「ストーリーズ」をお届けできると自信を持ってお伝えしたいです。まだまだ続報もたくさんあるので、期待してください。よろしくお願いします。
大黒氏：自分たちが作りたいRPGを作ろうというところからスタートし、本当に手応えどころかそれ以上に楽しいゲームに仕上がっています。ぜひ「ストーリーズ3」をより多くの人に遊んでもらいたいと思っています。皆さんが驚くような続報も今後出していけると思うのでお待ちください。
辻本氏：最初に話した作品のコンセプト通りに仕上がってきているので、ぜひプレイしてもらいたいです。1,2とシナリオが繋がっているものでもないので、3からプレイしても楽しめる内容になっています。…よろしければ1と2も3が発売するまでに遊んでいただけるともっと嬉しいです（笑）。
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