TeamNinjaが開発し、コーエーテクモゲームズが2025年2月6日にPS5/PCにて発売する「仁王3」の先行プレイレビューをお届けする。
「仁王3」は実に6年ぶりとなる「仁王」シリーズの最新作だ。いわゆる死にゲーと呼ばれる高難度アクションゲームの発展に寄与した多くのファンを抱える人気シリーズである。新作を待ち望んでいた方も多いことだろう。
だが「仁王」シリーズが休んでいたこの長い空白の間に、死にゲーはジャンルとしてさらに成熟し、いまや花形のジャンルである。ゆえに以前にも増しユーザーの求める基準は高くなっている。
となれば、「仁王」もこれまでのままではいられない。「仁王3」ではこれまでのシリーズ作とは異なる新要素が盛り込まれ、大きく進化を遂げている。この記事ではそんな華麗な変身を遂げた「仁王3」のその進化について紹介しよう。
オープンフィールドの探索がとにかく楽しい!
元和8年(1622年)、太平の時代に江戸城では新たな将軍が就任しようとしていた。徳川竹千代、後の徳川家光である。
だが、そんな祝福の雰囲気は突如として破られた。竹千代の弟、国松が謀反を起こしたのだ。江戸には妖怪が大挙として押し寄せ、臣下も殺されてしまう。国松はその身に禍々しい力を宿し、竹千代の命をも奪おうとする。
だがその刹那、竹千代の守護霊草薙が不思議な力を発する。そうして気づけば竹千代は見知らぬ場所へと転移していた。
そこは元亀2年(1572年)の浜松、武田信玄が家康の治める浜松へと妖怪を引き連れ襲いかかるその最中であった。竹千代の時を超えた怪異との戦いがここから始まる。

プレイヤーはこの竹千代となり、さまざまな時代を巡り、国松の宿していた力の正体を追うこととなる。ちなみにストーリーの設定上は前作とのつながりはあるものの、「仁王3」のストーリーは独立しており、ここから始めても問題はない。
さて、「仁王3」が大きく進化したのはまずその舞台だ。これまでの「仁王」はステージ制を採用しており、基本は一本道の比較的シンプルな構成であった。だが、「仁王3」はオープンフィールドを採用し、浜松とその周辺やそれに続くさまざまな舞台で広く冒険が楽しめるようになった。最初にタイムスリップした1572年の浜辺や地獄へと変異した城下町といった特定のイベントステージは存在するものの、冒険のほとんどがオープンフィールド内でのものとなる。

山々や妖怪に蹂躙され朽ち果てた村が美しく描かれており、和風オープンフィールドアクションゲームというだけでも非常に価値を感じられるゲームだろう。
余談ではあるが本作は前作より6年の歳月を経ており、グラフィック面での強化も入っている。現代のゲーム基準に沿う美麗さには驚かされるが、オープンフィールドでこれだけグラフィックにこだわっていると負荷が高くなってゲーム体験にも影響があるのではと疑ってしまう方もいるはずだ。
本作はこれに合わせてしっかり調整も行っているようで、その負荷を感じさせないのは感心した。もちろんプレイ環境によっては差があるかもしれないので、PC版をプレイされる方は体験版で動作をチェックしてみると良いだろう。

さて、「仁王」シリーズは「仁王2」より雑魚敵やボスを倒してアイテムドロップを狙ういわゆるトレジャーハンティング要素が登場し、これが非常に楽しいゲームだった。ここにオープンフィールドが組み合わさり、さらにゲームが面白いものになっている。
というのも、本シリーズもそうであるが、いわゆるこの手の死にゲーは道中の敵を倒し、経験値となるアムリタを集めレベルアップを行ってステータスを高め、強敵に負けない体作りが求められる。
こうした経験値集めは、ほかの多くのゲームがそうであるように単調な作業になりがちだが、本作ではオープンフィールドであるからこそ、このレベル上げの最中に探索の遊びが用意されている。

本作のオープンフィールドはエリアごとに分けられ、エリアには敵拠点・小地獄・強敵といった戦闘ミッションやNPCたちの依頼を叶えるサイドミッション、宝箱や木霊などの収集要素が用意されている。戦闘ゾーンでは対象の敵を倒せば報酬が得られる形だ。
エリアにはそれぞれ推奨レベルが設定されており、自分のレベルに合わせたエリアへ赴き探索を行って報酬を集めていくと、結果として戦闘が発生してアムリタが集まってレベルも一緒に上げられるというわけだ。
報酬には戦闘中のアクションである武技をアンロックするサムライ・ニンジャポイントや、回復アイテムの所持上限アップと回復アイテムの性能向上が狙える木霊、付け替え可能なパッシブ能力となるスキルを習得できる書など、さらにプレイヤーを強くする要素が用意されている。

さらにここに装備品のランダムドロップ、トレジャーハンティング要素が重なってくる。探索で経験値やアップグレードが集まり、さらに装備のランダムドロップもあるとなればこんなにうまい話はない。探索を進めるだけでランダムドロップによって頻繁に装備が手に入り、「仁王3」では装備をどんどんと更新できる。
本作の装備品にはアイテムのレベルによるステータスの上昇幅の変化に加え、ランダムな効果が付与される。また、特定の装備を集めて装着することによるセット効果も存在する。これら効果は戦闘で重要となる気力(いわゆるスタミナ)の消費量を抑えるものやピンチになると発動するものなど、序盤であってもしっかりプレイヤーを支える能力が揃っている。
装備品がじゃんじゃん手に入り、どんどん装備を更新できるのは単純に楽しい。そうして該当エリアの探索をあらかた終える頃には経験値もアップグレードも装備品も集まって、より推奨レベルの高いエリアの探索も可能になる。
次のエリアの探索が終わればまた次のエリアへ。ある程度強くなったらストーリーを進める難所に挑戦する。このサイクルによって経験値集めの作業感がかなり薄れ、ゲームの楽しさを途切れさせない作りとなっている。

オープンフィールドへと進化することで、キャラクターを育成するRPGらしい楽しさをより高めたのが「仁王3」なのだ。
もちろん、レアな効果や陰陽術となる魂代、特定のアイテムを鋳造可能にする製法書などのレアドロップを狙い始めると大変だろう。だが、そういうやりこみプレイだけでなく、探索によって通常の攻略でもトレジャーハンティング要素が機能しているのはすばらしいところだ。
楽しい探索をより快適にする心配り
さて、そんな探索要素も面倒ごとが増えてくれば楽しくなくなってくる。そこも意識した心配りが随所に感じられるのも「仁王3」の非常によいところだ。
さきに説明した通りオープンフィールドはエリアに区切られているが、このエリアごとにどれくらい探索が進んでいるかを表示する機能が用意されている。
そのエリアに隠された重要アイテムの情報も事前に表示されるほか、なんとこのゲームではスキルポイントや書物といったアップグレードに関するものはすべて近くを通り過ぎるだけでマップにその存在が表示される仕組みとなっている。
さらにはそのエリアで取っておくべき大事な探索物情報をマップに全て表示させたか?という判定まで用意されており、見逃しはほぼほぼあり得ない作りとなっている。また、ちゃんと獲得したアイテムについては獲得しましたと情報が残るのもありがたい。

もちろん広いオープンフィールドを快適に動き回るためのファストトラベルや高速移動システムも用意されている。ファストトラベルはすでに1度拝んだことのある社(いわゆる回復ポイント。拝むと体力が回復し、フィールドの敵が復活する)に戦闘中など一部の状況を除き、いつでもすぐにファストトラベルが可能だ。
ゲームをある程度進めると「疾風駆け」という能力が手に入り、非戦闘中は気力を消費することなく通常のダッシュよりも速く移動することが可能になる。これらを組み合わせれば探索もスムーズにでき、とにかく探索のストレスを抑える仕組みがゲーム内に整えられている。
そして、オープンフィールドならではの自由さが探索での戦闘すらも快適なものに変えている。

「仁王3」ではオープンフィールド化に伴ってジャンプアクションが追加され、岩場や建物の屋根といった高所へとアクセスすることが可能になった。無茶な侵入ができないようにかなり繊細にマップの進入不可エリアや登れない場所は設定されているものの、2段ジャンプも最初から可能で、本作のプレイヤーキャラクターは本当に縦横無尽に動き回れる。
これによって敵の高所を取って上から一方的に遠距離武器で攻撃したり、遠回りをして背後から不意打ちを仕掛けたり、基本的に戦闘を有利に進めることができる。なんなら敵に見つかってもダッシュやジャンプで逃げるだけで敵を走らせて疲れさせることができ、敵の気力が少ないことをよいことに一方的にいたぶることも可能なのだ。
また後述するニンジャスタイルの登場によって遠距離から手裏剣や忍術による攻撃を弾数の心配なく、しかもエイミングを必要とせず使用できる。これによって戦闘を有利に進められるだけでなく、わずらわしい空中を飛び回る巨大な虫や火の玉といった敵も楽々対処できるようになった。縦軸も追加された自由な移動と、忍術という気楽な遠距離攻撃によって、「仁王3」ではいわゆる雑魚戦へのストレスがとんでもなく軽減されている。

さらに死にゲーではおなじみの敵と戦っているときに遠距離攻撃を仕掛けてくるうざい配置にも「仁王3」では序盤から対処法が用意されている。「矢防ぎの札」というアイテムを使えば一定時間敵からの遠距離攻撃を無効化できるのだ。ある程度進めばこのアイテムは用意に入手可能だ。さらに探索を進めれば遠距離攻撃を無効化する陰陽術も手に入るし、なんなら敵に一定時間発見されなくなる陰陽術も手に入る。
キツイ雑魚敵の配置によって、ちょっとした戦闘でも気が抜けない…というのが死にゲーの常識だが、そこを崩し「仁王3」は探索におけるストレスを極限まで減らしてくれている。そのおかげで、探索が止まらず、ゲームへとどんどんのめり込んでしまうのだ。
他にも、ストーリーのムービーを見返す機能や、プレイヤーキャラクターの見た目(性別を含め)を何度でも変更できる機能など、あったらうれしい機能は一通り備えている。プレイヤーフレンドリーな作りで、ゲームに不必要なストレスは与えない心配りが随所に見える。
サムライとニンジャの両面を駆使し、難敵に挑め!
ただ、あくまで本作が減らしているのは探索のストレス要因だ。探索での雑魚戦が楽になっているからこそ、強敵との戦い、いわゆるボス戦のハードさを本作は際立たせている。
例えば、探索目標の戦闘ミッションで待ち受ける強大な敵は黒いモヤに近づくことで始めて出現するため奇襲ができないように作られていたり、そもそも奇襲ができるボスはそれを受ける前提のHP量に設定されていたり、雑魚戦とは打って変わって挑むべき難所としてボス戦が用意されている。
そしてその中でも、名有りのボスはプレイヤーにとんでもないストレスを与える凶悪な性能となっている。ディレイ攻撃は当然行ってくる上に、ガード不能の投げ技もバンバン使ってくるし、なにより動きも早い。一筋縄ではいかない相手ばかりが待ち受けている。

ここで重要になってくるのが本作の大きな進化ポイントであるサムライスタイルとニンジャスタイルという2つの戦闘スタイルだ。プレイヤーは侍と忍者という、まったく異なる戦い方をいつでも切り替え戦うことができるようになった。
サムライスタイルは前作までの「仁王」の戦闘システムを踏襲したものだ。上・中・下段の構えで攻撃性能を変化させ立ち回り、攻撃の後に残心を行うことで消費した気力の一部を回復して敵の反撃をガードや回避で凌ぐという、シリーズらしい戦闘スタイルだ。

対してニンジャスタイルはこれとまったく異なる。構えの概念がなくなり、その代わりに忍術という遠距離攻撃が使用できるヒット&アウェイを基本とした戦闘スタイルだ。忍術は近接攻撃を当てると使用回数が回復するので、殴っては離れ忍術で削るのが基本的な立ち回りとなる。
忍術は手裏剣やクナイなどのシンプルな遠距離攻撃のほか、火吹きなどの属性攻撃、まきびしや空蝉といったトリッキーなものも用意されており、3つ好きなものを装備できる。ニンジャは背後からの攻撃でボーナスが入るので、近距離戦特化の忍術セットで、密着する戦術もありだろう。
だがニンジャスタイルは防具の防御力がサムライスタイルよりも低く設定されている。サムライスタイルとニンジャスタイルは装備品が異なるため密着しすぎにも注意が必要だ。扱える武器もそれぞれのスタイルで異なり、忍刀などの新しく増えたもののほか、手斧や鎖鎌などのシリーズおなじみの武器がニンジャ専用に変更されている。
ニンジャスタイルでは残心のかわりに「霞」が使え、攻撃後に気力を消費せずに回避行動を行うことができる。これを使って離れるもよし、敵の背後に回ってよしだ。探索を進めてニンジャポイントを使えば、すぐにジャスト回避で気力と忍術を回復させる能力も手に入り、回避でスピーディに立ち回るニンジャらしい戦いができるだろう。

もちろん、サムライスタイルも前作同様というわけではない。特筆すべきは「技研ぎ」とジャストガードである「捌き」だ。技研ぎは敵に攻撃を当てると上昇し、満タンになると強攻撃ボタン長押しなどで出せる武技の気力消費を抑えることができる。強力な必殺技を気力消費無しで叩き込み、使わなかった気力で反撃への対処や追撃も容易になる強力な要素だ。本来ならば気力が足りず不可能なコンボも可能となる。
捌きは探索で手に入るサムライポイントで序盤からアンロック可能な能力で、敵の攻撃に合わせてガードを行うとジャストガード判定が発生し、気力と技研ぎゲージを回復させることができる。
さらに捌き成功時はガードの硬直もなく、素早く攻めに転じれるのだ。捌きは慣れればかなりの精度で敵の攻撃を捌くことができる。回復した気力と技研ぎでさらなる武技を叩き込み、さらに敵の攻撃を捌いて技研ぎを切らさず攻めを継続するという立ち回りも可能となった。
回避を得意とするニンジャスタイルの登場により、よりガードに特化し敵との密着状態を維持して立ち回る形に進化したのがサムライスタイルというわけだ。
どちらのスタイルもシステム自体がかなり強力に作られており、ボスの凶悪な性能に対して各スタイルの強みを引き出して戦ってほしいという狙いが見える。もちろんこのどちらをメインにして戦ってもよいし、いつでも変更可能なので状況に合わせて使い分けてもよい。
また、陰陽術はどちらのスタイルでも使用可能だ。サムライスタイルでガードしながら遠距離攻撃の陰陽術で戦う戦術も、ニンジャスタイルに身体強化の陰陽術を合わせてさらに近距離特化にする戦術もあるだろう。プレイヤー各々の創意工夫と好みが試されている。

このプレイヤー独自の戦術を生み出してほしい、という点にもしっかりシステム側でサポートが入っている。「仁王3」はステータスの振り直しが社でいつでもリソースの消費無く可能だ。なので、このボスはサムライスタイルを主軸に戦い、次のボスはニンジャスタイルで遠距離から戦おう……というようなボスに合わせた戦術の組み換えさえできてしまう。
それに先述した通り、このゲームの主軸となる探索を行えば、武器も防具も、武技のアンロックに必要なサムライ・ニンジャポイントも見落としなくたくさん手に入る。いろいろな戦術を気軽に試しやすいのだ。手に入れた強力なレア武器を試してみたいから……ぐらいの気持ちでステータスを振り直し、合わなかったら元に戻すのも簡単だ。
オープンフィールドでの探索を主軸に、そこのストレスを減らしているからこそ、戦術も自由が生まれているわけだ。これまでのシリーズと「仁王3」の戦闘システムは大きく異なるが、上手く操作できたときの爆発力はすさまじく、「仁王3」ならではの爽快感がある。色々試せば、好みに合う戦術もきっと見つかるはずだ。
戦国妖怪オープンフィールドが君を待っている。
これまでのシリーズから6年の時を経て大きく生まれ変わった「仁王3」。死にゲーに快適さを持ち込んだ作りは本当に素晴らしく、死にゲーのRPGとしての楽しさをこれでもかと引き出しているように感じる。シリーズのファンはもちろん、多くの人に触れてほしい作品に仕上がっている。
死にゲーは大変そうでちょっと……という人にも、この快適さは刺さるはずだ。逆に我こそはというプレイヤーは難敵に果敢に飛び込み、よりすばやいクリアを目指してみるのも一つの楽しみ方だろう。

物語は浜松で本多忠勝を助けた後、若かりし祖父家康へとつながり、国松と同じ禍々しい力を武田信玄が宿しているという事実へと行き着く。そして、この禍々しい力の源へと迫るため、竹千代は平安、古代、幕末へと時を超えていく。その全ては、江戸で待つ弟を止めるためだ。
この壮大な物語の結末ははたして? オープンフィールドを駆ける冒険がプレイヤーを待っている。
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