バンダイナムコエンターテインメントは、2月21日~23日の3日間、日本工学院アリーナにて、「アイドルマスター」シリーズのイベント「876 PRODUCTION FES.」(876プロフェス)を開催。本稿では23日に行われた「ディアリースターズ」と「vα-liv(ヴイアライヴ)」の両アイドルが出演する合同ライブ「Dearly Stars×vα-liv LIVE -UNDER ONE SKY !!!!!!-」の模様をお届けする。

876プロフェスは、876プロに所属するアイドルユニットのディアリースターズとヴイアライヴの合同イベントとして開催された。なお、DAY2にあたる22日に行われた「アイドルマスター ディアリースターズ」の声優陣3人が登場したオールキャストミーティング「THE IDOLM@STER Dearly Stars -Dearly, Dearly MEETING !!!-」の模様は、Gamerで掲載しているので参照いただきたい。
DAY3では、前述のようにディアリースターズの3人と、ヴイアライヴの3人が集結した初めての合同ライブとなっていた。ディアリースターズのメンバーは日高愛さん、水谷絵理さん、秋月涼さんの3人で、すでに876プロ所属アイドルとして活動中。ヴイアライヴは、配信活動を中心としたライバーアイドルプロジェクトとなっており、メンバーは灯里愛夏さん、上水流宇宙さん、レトラさん。3人は候補生としての活動を経てデビューとともに876プロに所属した。
なお、合同ライブは昼と夜の2回公演として開催されており、ここでは夜公演を中心として、昼公演にも触れる形でお届けする。
名曲揃いで個性が光った夜公演のステージ。ソロや765プロカバーも
夜公演は、3日間にわたって行われた876プロフェスの千秋楽とあって、開演前の説明や注意事項を担当しているヴイアライヴの3人も、気合の入ったアナウンスを行い、昼公演の熱気を引き継ぎつつ会場を温める。

出演メンバーを映し出すオープニングムービーを経てライブがスタート。夜公演のオープニングナンバーとなったのは「RELOADING」。ヴイアライヴのオリジナル曲であり、冒頭では愛夏さん、宇宙さん、レトラさんが姿を見せ、ロックソングを熱唱。客席ともに一緒になってコールも行い、いきなりぶち上げるというぐらいに会場を熱くしたところで、曲の後半からは、涼さん、絵理さん、愛さんの順番でひとりずつ歌唱に参加。歌い出すたびに歓声があがり、6人がさらに会場を盛り上げていった。





歌唱後は6人が、夜公演が876プロフェス千秋楽ということに触れつつ、個性が見えるような挨拶を行っていく。また、絵理さんが「RELOADING」を歌えたことの喜びを語れば、ヴイアライヴの3人は先輩たちと歌える日がきたことに感激している様子だった。また、6人組としてのグループ名「876PRO ALLSTARS」を高らかに口にすると、客席から歓声が沸き上がっていた。







ここからは6人がソロ曲を披露していく。まずは絵理さんからということを予告しつつ、歌われたのは「プリコグ」。デジタルポップな曲調や絵理さん特有なウイスパーボイスによる歌声、特徴的な「トゥルタラ・タッタッタ・リッタ」のフレーズなどで独特な空間を作り出していく。間奏では、応援してくれていることへの感謝のメッセージを伝える一幕も。




続いたのは愛夏さんで、「虹の王国の物語~エトワールを目指して~」を披露。“歌劇”をイメージしたミュージカルの曲調で、ひとり二役での歌声やセリフを交えながら、表現力の高さを発揮しながら楽曲の世界観を作り出す。



宇宙さんによる「クライヤ」では、夜の雰囲気を漂わせるEDMサウンドにのせながら、キレのあるダンスとともに歌い進めていく。間奏でのダンスパフォーマンスで魅了したり、手の振りにあわせて客席のコンサートライトも左右に振られるなど一体感を生み出す光景も見られていた。




涼さんが披露したのは「Dazzling World」。冒頭では「私らしく、僕らしく、秋月涼の全力で、この歌を届けます!」と思いを告げてから歌唱。ポップな曲調にのせて、兼任している315プロでの経験もいかしたような、優しくもかっこよさを感じさせる歌声に、ダイナミックな動きのあるダンスで魅了していった。




レトラさんが歌ったのはバラードソング「群青イニシエーション」。レトラとしては始まりの曲であり、耳にすれば歌の実力派であることが直感できるぐらい、落ち着いた曲調ながらも力強い歌声を響かせ、客席も静かに聴き入っている様子がうかがえた。





ソロパートのラストは愛さんによる「ALIVE」。この曲は、愛さんの母であり、伝説的なスーパーアイドルとして活躍した日高舞さんの大ヒット曲として知られている壮大なバラードソング。素人目にも歌うのが難しいと感じさせるぐらいのこの曲を堂々と、それでいて愛さんが持つ元気や明るさが伝わる歌声で歌っていく。容易に涙腺を刺激するものであり、歌い終わったあとには壮大な拍手がわき上がっていた。




ステージでは6人がそろい、ソロパートを振り返ったトークが展開。絵理さん自ら作曲した「プリコグ」についての称賛があったり、涼さんが「Dazzling World」を876プロのメンバーとして歌えたことが嬉しかったことなど、それぞれに思いを語ったり、その姿をリスペクトするように褒めたたえ合っていた。
後半戦は、まずユニットパフォーマンスパートに。まずはヴイアライヴの3人が歌ったのは「“HELLO!!”」。ディアリースターズの代表的な楽曲であり、候補生時代に初めて“歌ってみた”として動画を公開した思い出の曲。ポップな背景にそれぞれのイメージカラーが彩られたカラフルな歌詞もスクリーンに映し出されるなか、気持ちがひとつになった“いっせいの”のかけ声もありつつ、軽快に歌っていく。






一方のディアリースターズの3人が歌ったのは、「クリスタライン」。ヴイアライヴの1stライブ向けとして公開された楽曲であり、それをカバーする形に。爽快感のなかに“つながり”を感じさせ、そしてディアリースターズの姿にも重なるような曲を、終始明るくさわやかに歌っていく。最後には、3人が向き合いながら指を高く掲げる姿も目を引いていた。








ライブも終盤に差し掛かったところで、ユニットメドレーパートに。フタをあけてみると、765プロダクションの楽曲カバーで、ディアリースターズとヴイアライヴのメンバーがショートバージョンを歌いつなぐ形となった。
まずは、涼さんと宇宙さんによる「エージェント夜を往く」から。菊地真さんを代表する楽曲であり、2人が持つダンス力を生かしたパフォーマンスを披露。ダンサブルなナンバーでかっこよくきめていく。



続いたのは愛さんとレトラさんで、「relations」を披露。特徴的なギターのイントロから始まり、スクリーンや照明のライトが2人のイメージカラーであるピンクとイエローで彩られるなか、ダンサブルな曲調のなかにも切なさを感じさせる楽曲を2人が情熱的に歌う。



絵理さんと愛夏さんが歌ったのは「shiny smile」。聴いている側も笑顔になれるようなさわやかなポップソングで、2人とも歌詞にあわせた振り付けを交えつつ、明るい笑顔で歌っていた。


そして6人がステージにそろい、「THE IDOLM@STER」を披露。アイドルの心情や日常を描いた765プロを代表する楽曲で、会場が一体となったコールも受けつつ、パフォーマンスを行った。













次が最後の曲と告知しつつ、その前に、メンバーからあいさつが行われた。宇宙さんは再演を強く希望しつつ、先輩であるディアリースターズの背中の大きさと、876プロを名乗ることの責任を実感したと語る。レトラさんは、先輩たちについていけるかどうか不安を抱えていたというが、3人が優しく受け入れてくれたこと、そして来場者も含めて感謝の言葉を送る。愛夏さんは、876プロに所属してから夢見てきた先輩たちとの共演が実現したことに喜びをあらわにしつつ、先輩たちの偉大さも実感し、やりたいこともあふれるぐらいたくさんあるとして、もっと大きくなりたいと飛躍を目指す言葉を口にしていた。
絵理さんは、久しぶりと初めましてが同居する素敵な時間が楽しかったこと、そして場内とヴイアライヴのメンバーを見ながらみんなのおかげと、感謝を伝える。さらに「いつか絶対、再演希望」と口にすると、その気持ちを持っているであろう客席から大歓声がわき上がる。涼さんは、自身の原点であるディアリースターズとしてもう一度ステージに立てたことが幸せとし、ここまで支えてきてくれた全ての方々に向けて、感謝の気持ちを伝える。そして「また絶対集まりましょう!」と、再会を願う言葉も加えた。
そして愛さんは、この奇跡のような時間は偶然ではなく、みなさんが大事に思ってくれたこと、たくさんのアイドルたちが思いを持って活動して、その思いがつながった必然と語る。そのうえで、この先も思いがある限り再会できると信じていること、そして高らかに「また絶対、第2回をやりましょう!」と再演を願うと、拍手と歓声に包まれていた。

感謝と再会を願う言葉で尽くされたあいさつのあとに歌われたのは、この公演のために制作された新曲「ソライロ!」。流れゆく雲がある空、そして空に舞う羽根をイメージするような映像を背景に、アップテンポなロックソングを6人が、ときにエアギター、ときにジャンプするような躍動感のある振り付けを交えながら歌い、終盤でもさらなる盛り上げを図る。ラストは6人が後ろ向きでそろって右手の指を高く掲げていた。












ライブ本編が一区切りしつつ、アンコールの声があがり、6人が再登場。ヴイアライヴのメンバーたちが着たこともあるメモリアル衣装「YOU AND アイ!」を、ディアリースターズのメンバーたちも着用。6人がおそろいの衣装ということの喜びとともに、こうしたライブで新衣装を着たときのお約束である“まわって”の声に応えて、6人が個性的な感じでまわり、衣装を披露する。

そしてラストソングとなったのは、事務所の枠を超えて歌われている楽曲の「アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)」。ここまで行われてきた夜公演、そして876プロフェスの余韻に浸るような、それでいてまだまだこれからも続いていくことを示すように歌い進め、“La La La…”のフレーズでは、メンバーも客席も一緒になって手を振ったり、クラップをする光景も見られ、大団円という雰囲気に包まれながら、メンバーたちが決めポーズで締めくくった。





















メンバーたちの降壇後、スクリーンには石川社長が映し出され、ディアリースターズを応援し続けてくれているみなさんや、ヴイアライヴとともに876プロを盛り上げてくれているプロデューサー陣、そして315プロや765プロも含めて感謝とお礼の言葉を述べる。今後の意気込みを語り、さらなる応援のお願いをしたのち、石川社長の音頭で一本締めを行って、3日間の876プロフェスが終了した。
多彩な組み合わせと楽曲で、違った魅力もみせた昼公演
順番は前後するが、昼公演の模様も少し触れておきたい。事前に“昼公演と夜公演では公演内容の一部演出が異なる”と告知されていたのだが、実際に披露された楽曲(セットリスト)は大幅に異なるもの。
初の共演となるステージということで期待の高まるなか、「“HELLO!!”」でオープニングを飾る。あいさつのなかでは、ここで6人のグループ名として876PRO ALLSTARSを発表し、歓声もわいていた。

ソロ曲パートでは、愛さんによる「はなまる」、レトラさんによる「きみの一等星」、涼さんによる「ヒミツの珊瑚礁」、宇宙さんによる「公転周期」、絵理さんによる「クロスワード」、愛夏さんによる「ともすれば、(中略)アイドル」をそれぞれパフォーマンス。ヴイアライヴは初期(※レトラさんは2ndシングル)のソロ曲、ディアリースターズはCDのカップリングを披露する形となった。






ユニットパートは、愛さんと愛夏さんによる「THE 愛」を皮切りに、涼さんとレトラさんによる「DREAM」、絵理さんと宇宙さんによる「LOST」、そして6人による「GO MY WAY!!」と「The world is all one!!」と歌い繋ぐ。





「ソライロ!」で本編に一区切りをつけつつ、再登場した6人がラストナンバーとして歌ったのは「ハッピース」。もともとはディアリースターズの楽曲であるなか、“3人”のフレーズが“6人”として歌われるなど、876PRO ALLSTARSとしての楽曲と感じさせるものだった。


17年の時を経て花開いた“アイマスの世界を広げる”こと
待ち望まれたディアリースターズ3人が集結したステージのみならず、成長著しいヴイアライヴの3人も加わり、個性を発揮したソロ曲のステージをはじめ、ユニットとしての組み合わせや765プロ楽曲カバーも含めてさまざまな色を放つものでもあり、見応えも聴き応えもあるライブとなっていた。何より6人がそろったときのパワーは更なる未来への飛躍も感じさせるもの。集まった客席の反応から見ても、このときを待ちわびていた期待感があふれていたのとともに、それに応えられる内容であり、この先の光景も見たいという願望を抱かせるものだった。
また、現実世界に寄せた視点で語るのであれば、これまでのステージで培ってきたヴイアライヴのパフォーマンス力の高さが存分に発揮されていた光景も感慨深いものがあれば、ゲーム「アイドルマスター ディアリースターズ」のリリース時に触れていた人間としてみれば、アイドルたちがリアルなライブステージで躍動する姿が見られることは想像できておらず、発売から17年経過したこのタイミングで見られたことも感慨深いところがある。
前述したDAY2のオールキャストミーティングにおける当時の開発スタッフからのメッセージで、“「ディアリースターズ」の目的はアイマスの世界を広げること”と語られていた。外側から見ていると事実上止まっていると感じる期間はあったものの、時間の流れによって進化した表現や技術、関わる方々や思い続けていたファンである“プロデューサー”によって、ヴイアライヴも含めた876プロの存在とこのライブは、その目的が花開いたひとつの形と感じられた次第だ。

余談ではあるが、筆者個人としても印象的なところがあり、「プリコグ」のステージで、前述のように間奏では絵理がセリフを言うのだが、なかでも「信じるから」と口にしたことは、ゲーム中の分岐となる選択肢のシーンを思い起こさせるものだったこととか、アイマスシリーズに関して、相応に長く触れてきていることもあってか765プロカバーのパートは耳なじみの曲も多くて安心感があるとか、ディアリースターズの歌唱で新録したと思えるものあったうえ、「YOU AND アイ!」衣装をまとって「アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)」を歌っている姿にグッときたところがある。

そして、ヴイアライヴにおける筆者お気に入りのアイドルが灯里愛夏さんということを踏まえて触れておきたいところはあり、昼公演における「THE 愛」で、愛と愛夏さんが“愛コンビ”として2人が持つ明るさと元気ある歌声で歌っていたこともさることながら、夜公演における「shiny smile」で、一緒に歌った絵理との歌声の相性がとてもいいと感じさせるもので、さまざまな組み合わせでこの曲を聴いたなかでも最も心地よく聴くことができたという感覚がある。


また話しは少しそれるのだが、DAY1に行われたヴイアライヴの2ndライブ「PROJECT IM@S vα-liv 2ndLIVE -BEYOND THE CUSTOM !!!-」について、今回記事としては直接触れられてないのだが、最新のソロ曲である「はらぺこ泣き虫」は電波ソングにも思えるようなインパクトが強い曲調ながらもどこか涙腺を刺激するような曲で、それを豊かな表現で歌う姿がすごく心に残ったというところもある。


話をDAY3に戻すと、なにより印象的だったのはソロ曲「虹の王国の物語~エトワールを目指して~」を披露したステージだ。前述のように“歌劇”をイメージしたミュージカルの曲調で、ひとり二役での歌声やセリフを交えながら歌う楽曲。愛夏さんの特長には、高めの声だけではなく低音の声も魅力的で、自己評価の特殊スキルに“まな王子”がついているほど。また、振り付けには小さなときから習ってきたというバレエの要素も取り入れている。
今回はシャンデリアがあるようなきらびやかなステージをイメージする映像を背景にパフォーマンスし、魅了していく。この曲自体はすでにライブでも披露されており、そのたびに愛夏さんの表現力がより高くなっていることを実感できるのだが、この場が少し特別と感じたのは、涼と315プロを愛好しているファンであるプロデューサーのいる前で披露されたこと。トークのなかで涼がまな王子のことも含めたひとり二役の表現力をベタ褒めしていたことに恐縮していたり、愛夏さんも「315プロを好きな方もいらっしゃると思って気合を入れていた」と語っていたのだが、愛夏さんやヴイアライヴをお気に入りにしている方だけではない、涼や315プロの男性アイドルをお気に入りとしているであろう方々のなかにあっても受け入れられている様子がうかがえたことに感動した次第だ。

876プロフェスは3日間の全公演ともに、イベントの模様を期間限定でアーカイブ配信。DAY3の「Dearly Stars×vα-liv LIVE -UNDER ONE SKY !!!!!!-」については、昼と夜公演ともに配信中で、期間は3月9日23時59分までを予定。他の公演を含め詳細は876プロフェス特設サイトまで。
「THE IDOLM@STER 20th Anniversary 876 PRODUCTION FES.」特設サイト
https://idolmaster-official.jp/va-liv/event/876profes

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