本日4月21日、KANDA SQUARE HALLにて、サンリオのメディア向けゲーム事業説明会が開催された。
本発表会ではサンリオが以前から取り組むことを明らかにしていたゲーム事業に関する詳細が明らかになったほか、自社パブリッシングブランド「Sanrio Games」の第1弾タイトルとなる「サンリオ パーティランド」の紹介が行われた。

ゲーム事業への本格参入はグローバルIPプラットフォーマーへの足がかり
冒頭では、サンリオ 代表取締役社長の辻朋邦氏より、同社がゲーム事業に本格参入する背景や、参入計画などが語られた。

同社では“みんななかよく”を創業時から企業理念を掲げてビジネスを行っており、近年ではエンターテイメント領域を中心に、“サンリオ時間”と呼ばれる独自のKPI(重要業績評価指標)をいかに増やしていくかを意識した取り組みを行っている。

そうした事業が功を奏してか、近年では成長が加速しており、長期ビジョンでは時価総額5兆円を目指すことも明かされている。そのポートフォリオとなるのがグローバルIPプラットフォーマーを目指すことであり、塔のような構成で各事業を構築することで、ファンの拡大とロイヤル化によるビジネスの拡大を図っているという。

その中でゲームを含むデジタル事業はサンリオにおける間口のひとつであり、この先の9年程度で自社IPだけではなく他社IPも巻き込むかたちでグローバルに展開できるようなプラットフォーマーを目指すとのこと。その表れとして、中期事業計画の中では100億円規模の投資を行い6本の新作タイトルをリリースすることが明かされている。


今回のゲーム事業の立ち上げは自社パブリッシングによるゲーム市場の参入がポイントとなっており、その背景にはゲームとしてのマーケットとしての大きさと可処分時間の長さがある。また、ゲームを介してキャラクターの新たな価値を提供するブランディングの観点もあるとのこと。
これまでIPの育成に従事してきた同社だからこそ、IP育成、ゲーム領域の両面からのアプローチにより、独自のIP創造ができると語り、自社パブリッシングブランドとなる「Sanrio Games(サンリオゲームズ)」の発足を発表した。



Sanrio Gamesは企画特化の自社パブリッシングブランドに
ここからはゲーム事業に携わる常務執行役員の濵﨑皓介氏より、事業内容の詳細が説明された。

サンリオのゲーム事業は大きく2つの役割を担っているという。ひとつは顧客に対するエンゲージメント/インタラクションを深めていくとともに、グローバルにも向けたIP拡張の側面。そしてもうひとつが自社投資による取り組み、複数タイトルによる持続的な基盤などによる収益基盤の確立だ。

ゲームを入口として多様な接点を生み出すとともに、サンリオの会員サービス「Sanrio+」やサンリオショップ、テーマパークといった既存の基盤を活かしたデジタルとリアルの融合によるプラットフォーム強化を目指しているという。例えば、店舗で商品を買った際、店員からもらった秘密の鍵を使ってゲームをプレイしてみると新しい世界に行けるといった、相互連携による展開などが想定されているとのこと。

さまざまなジャンルのゲーム開発やゲーム発の新規IPの創出を視野に行っていくということで、ゲーム事業部の新設とともに人材を拡充。一方でゲーム開発機能は自社内には持たず、開発パートナーとの協業体制・ゲーム事業への投資規律の整備などにも取り組んでいるという。


そうした準備の中、今回Sanrio Games第1弾タイトルとなる「サンリオ パーティランド」をNintendo Switch/Nitendo Switch 2用ソフトとして2026年秋に世界同時発売することを発表。詳細は今後公開するとのことだが、45以上のミニゲーム、145以上のサンリオキャラクターが登場することがセールスポイントになっているようだ。



最後に改めて2029年3月期までに計10タイトルをリリースするという計画を語るとともに、サンリオ時間の中からコンテンツに熱中する時間を指す“夢中時間”を、ゲームによって3年間累計で20億時間生み出したいというKPIを掲げて説明を締めくくった。

質疑応答/ラウンドテーブルで語られたサンリオならではのIP成長戦略
その後はメディア向けの質疑応答ならびに、辻氏に代わって専務取締役の中塚亘氏が参加した一部メディアによるラウンドテーブルの内容を一部抜粋&整理してお届けする。
まず今回発表となった「サンリオ パーティランド」については、パッケージおよびデジタルでの販売を予定しており、価格帯も一般的なコンソールゲームの範疇に収まるかたちになるそう。また、今後のラインナップにはコンソールゲームだけでなく、スマートフォン向けタイトルも想定されているとのこと。
ゲーム事業は初期投資が多くなることから2027年3月期については赤字であることを見越していることはすでに明らかになっていたが、発表されるゲームタイトルはすべて単体で収益化することを目的としており、あくまでも単一事業での黒字化を目指すことは変わらないという。
なお、現在進めている10タイトルに関しては一部重複はあるものの基本は異なるパートナーであり、100%出資によるものから、パートナーとの共同事業までさまざまなケースを想定。パートナーの選定についてもサンリオはあくまで企画を担い、その内容に適した実績やパイプラインを持つ企業と取り組んでいるという。その一方で、将来的な内製化も可能性としては排除していないことが示唆された。
また、「サンリオ パーティランド」については開発パートナーを現時点で公表しないものの、すでに発表されている「フラガリアメモリーズ Color of Wishes」(開発:エイチームエンターテインメント)のように、タイトルごとに開発パートナーの開示・非開示の方針は異なるとのこと。
そのほか、現状取り組んでいるライセンシーによるタイトル展開については、デジタルライセンスに関する事業部(ゲーム事業部と同様にデジタル事業本部に紐づく)の発足によって継続拡大すること、先行して実施しているRobloxやVRへの投資についても個別に進めていきつつ、プラットフォーム間のシナジーを活かしていくことが語られた。
ラウンドテーブルで語られた内容から最後に触れてきたいのが、キャラクターとしての一貫性がゲームタイトルごとにどのように担保されるのかという点について。ゲームはキャラクターから一歩踏み出すかたちでストーリーなどの掘り下げが必要になる中、キャラクターとしての制約が難しい部分にはなってきそうだが、サンリオでは中塚氏が本部長、濵﨑氏が副本部長を務めるブランド管理本部がその領域を扱っているという。
具体的には、ゲーム事業、映像事業の各プロダクトそれぞれにゲームプロデューサー、映像プロデューサーが存在しているのだが、その上段を横断するかたちでキャラクタープロデューサーと呼ばれるポジションが存在しており、デザイナーとともにキャラクターの世界観設定を管理し、作品としてのクオリティラインとキャラクターの深堀りを担保しているのだとか。IPを軸に取り組むサンリオならではの体制だと感心させられた。
また、サンリオのIPはグッズなどがメインということもあっていわゆる動的なアプローチが行われていなかったこともあり、映像などの制作の過程でキャラクターに新たな属性が付与されることもあるなどの化学反応も生まれているのだという。これはキャラクター自体が複数の世界(パラレルワールド)を行き来できるサンリオならではのIP戦略が反映されたもので、この強みを最大限活かしつつゲーム内でもしっかりと管理していきたいと語っていた。
サンリオゲームズ公式サイト
https://www.sanrio-games.jp/
サンリオゲームズ公式X
https://x.com/SanrioGames_JP
サンリオゲームズ公式YouTube
https://www.youtube.com/@SanrioGames_JP
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