アトラスが2012年5月17日に発売を予定しているPSP用ソフト「ペルソナ2 罰」。ここでは、いよいよ発売まで2週間を切った本作のゲームシステムなどを一挙にお届けしていこう。
目次
本作は、「ペルソナ」シリーズ2作目として2000年に発売され、噂を現実にする斬新なシステムやストーリーが話題となって人気を博した「ペルソナ2 罰」をPSP向けに新生させたものだ。新シナリオや新キャラクターをはじめ、新規オープニングアニメの追加やBGMの全曲リミックスなど、オリジナル版から数々の要素が加わり生まれ変わったタイトルだ。
発売もまもなくとなった今回、本作の基本的なゲームシステムから気になるワード、今作で追加された新要素、登場キャラクターなどをまとめて紹介していこう。
まずはプロローグをチェック!
ティーン向け情報誌の編集者として珠閒瑠市(すまるし)の出版社に勤める主人公・天野舞耶。
彼女の日常は、一人の少年との出会いによって穏やかに崩れ始めた。
名前すら知らないその少年に奇妙な既視感を憶えていた矢先、舞耶のもとに一通の手紙が送られてくる。
「次ハ、オ前ダ――」
手紙の差出人は「JOKER」を名乗る人物。
時を同じくして、街ではある“噂”が流れ始めた。
「自分の携帯電話から自分の携帯電話に電話して
邪魔な人間の名前を言うと“JOKER様”が殺してくれる」
やがて、噂が現実になったかのように発生し始める連続猟奇殺人事件。
悪しき因果と錯綜する記憶。真実の果てに待つものは、大いなる罰か?それとも…
主要な登場キャラクター
天野 舞耶(あまの まや)
「この感じ、どこかで…」
珠閒瑠市のキスメット出版に勤め、ティーン向け情報誌「クーレスト」を担当する記者。最近、初めて出会った名前も知らない少年に対し、過去に会ったことがあるような感覚に襲われたことから、その少年のことを「デジャ・ヴュの少年」と呼び、気にするようになった。
周防 達哉(すおう たつや)
「俺は、もう二度と背中を見せない
犯した罪にも…自分にもだ。」
「デジャ・ヴュの少年」。
JOKERを名乗る殺人鬼に襲撃された舞耶を救い出し、彼女に「すべて忘れろ」と謎の言葉を言い残し立ち去る。彼は舞耶に何を伝えようとしたのか、そしてどこへ向かったのか。本作では、オリジナル版で描かれなかった彼のストーリーがついに明かされる。
周防 克哉(すおう かつや)
「僕は刑事だ。
見て見ぬふりなどできない。」
港南警察署刑事一課強行犯係の刑事(巡査部長)で、達哉の実の兄。長身で、デザイナーズブランドの眼鏡をかけたエリート然とした姿の通り、その能力は県警本部の捜査一課にも十分通用すると評判。
芹沢 うらら(せりざわ うらら)
「イイ男連れて出直してきな!」
占い好きの化粧美人で、いつも男運が悪いことを気に病んでいる舞耶の親友。舞耶との付き合いは高校の頃からで、腐れ縁が高じて、今でも2人で同居している。どうやら、彼女は根の深い悩みを抱えているようだが…。
パオフゥ
「俺を信用するかどうかは、お前たちの勝手だ。
…忠告はしたぞ。」
「パオフゥ」と名乗る謎の人物。豊富な知識と技術を活かして盗聴バスターを営む傍ら、噂を集めるホームページを運営しているようだが、その目的とは…?
オリジナル版では語られなかった、物語の裏側を描く新規シナリオ
シリーズ前作にあたる「ペルソナ2 罪」で主人公を務めた周防達哉。本作での達哉は、物語のカギを握る重要な人物として主人公・舞耶に都度接触してくるが、彼は舞耶たちの裏で一体どんな行動を取っていたのか…? オリジナル版の「ペルソナ2 罰」で描かれることのなかった達哉のストーリーが、本作でついに明かされるぞ!
その新規シナリオを担当するのは、オリジナル版でもストーリーを手掛けた里見直氏だ。あの時語られなかった物語の裏側を、ぜひその目で確かめてみよう。
新規シナリオには新たなキャラクターも登場!
新規シナリオでは、新たなキャラクターたちも多数登場する。新キャラのデザインを担当したのは、「真・女神転生」シリーズのデザインスタッフとして活躍し、「カドゥケウス」シリーズや「HOSPITAL」のキャラクターデザインも手掛けた土居政之氏。彼らがどのように物語に関わってくるのかにも注目だ!
遊びやすくなったシステムの数々
前作にあたる「ペルソナ2 罪」にて要望のあった操作性の向上が徹底的に追及され、カーソル移動やコマンド入力がより快適になった。さらにロードの高速化はもちろん、イベントシーンの早送り機能なども実装されるなど、様々な面で遊びやすさが向上しているぞ。
また、バトル中の行動入力も遊びやすく快適に進化!バトル時の戦闘演出をシンプルに切り替えられるほか、カーソル位置記憶のオン・オフ機能、ウィンドウカラー選択など、よりプレイヤーの好みに合わせ、幅広いプレイスタイルへ対応可能になっているのだ。
シリーズの特徴であるペルソナを使った戦闘&悪魔の存在
ペルソナの召喚と発動
主人公たちには、彼らの内なる心を具現化した、それぞれ固有の「ペルソナ」が存在する。そのペルソナを発動させる能力を身に付けた存在のことを“ペルソナ使い”と呼ぶ。彼らは、呼び出したペルソナが持つ固有の能力を使い、強力な攻撃を繰り出して戦うのだ。
また、彼ら自身の中に眠っている固有のペルソナ以外にも、「タロットカード」を消費することで新たなペルソナを召喚することができる。ペルソナには個別の属性や相性が存在するので、戦う敵に合わせてペルソナをセットし直すのも作戦の1つ。タロットカードを集めてペルソナを召喚し、バトルを有利に進めよう。
そもそもペルソナとは?
「ペルソナ」とは、心の奥底に潜む自分の多面性~神や悪魔の姿と能力を持ったもう一つの人格~が具現化したもので、普通の人間にはない様々な特殊能力を有する。
ペルソナは、その神話的姿と能力を持って、“ペルソナ使い”たる術者の無意識より現実世界へ現れ、様々な形で術者の力となる。人々が認識し得る「私」とは、幾千幾万存在する「自分」の一つでしかなく、その無数の自分の中には、神の慈悲、悪魔の惨忍さ、剣聖、銃の名手などの能力を備えた、様々な自分が存在するのである。ペルソナとは、正にそれらの「もう1人の自分」に他ならない。
ペルソナの降魔
ペルソナ使いは、各キャラクターへペルソナを「降魔」することで初めてその能力を発揮することができる。ペルソナを降魔すると、降ろしたペルソナの能力がキャラクターに反映されるので、ペルソナの能力値が高ければ、キャラクターもそれに応じて能力が高くなる。より強いペルソナを降魔すれば、その分ゲームを有利に進めることが可能だ。
ペルソナの成長
ペルソナは戦いで発動させると次第に成長していく。成長すると「ランク」が1つずつ上がっていき、そのたびにステータスが上昇したり、ときには新しいスキルを覚えていくぞ。召喚したばかりのペルソナはいずれもランクが1の状態だが、戦いで経験を積ませるほど強力になっていくので、ペルソナは積極的に召喚していこう。
悪魔とのコンタクト&契約
舞耶たちは悪魔と遭遇した際、戦うだけでなく、彼らと交渉することができる。この交渉を「コンタクト」と呼び、コンタクトの仕方によって戦いを回避できるほか、悪魔と契約を交わして協力関係を結ぶことも可能だ。ときには、悪魔からレアなアイテムや、ペルソナ召喚に必要なタロットカードがもらえることも!
なお、悪魔とのコンタクトは、キャラクターごとに手法が異なってくるぞ。そして悪魔にも個性があるので、同じ方法でコンタクトしても、悪魔によっては喜んだり、逆に怒らせてしまったりと、反応も変化する。コンタクトする際は、悪魔の性質を見極めることが重要だ。
契約を交わした悪魔からは、契約悪魔からしかもらえないタロットカードや、悪魔しか知らない貴重な情報などを入手することができる。新しい悪魔と遭遇したら、積極的にコンタクトしてみるのもいいだろう。
「罪」からのセーブデータ引継ぎ要素もアリ!
2011年4月にPSPで発売された「ペルソナ2 罪」のセーブデータがあれば、本作でそのデータの一部を引き継いだ状態で遊ぶことが可能だ。もとになる「罪」のデータは、クリアしていなくてもOK!セーブした時点での内容が反映されるので、セーブデータさえあればすぐに引き継ぎして「罰」を遊べるぞ。
引継ぎ要素
前作「罪」で付けた主人公の名前が本作の達哉へ引き継がれるほか、達哉のレベルが一定以上の場合は、そのステータスも引き継がれる。さらに「罪」で選んだ行動が、本作「罰」の特定のイベントに影響与えるという。どのような変化が訪れるのか、今から気になるところだ。
そのほか、コンタクトコマンドや合体スキルアナライズリストの一部、フリータロット枚数など、オリジナル版の「罪」から「罰」へのセーブデータ継承と同じ内容が引き継げるぞ。
マッドハウスによる新規オープニングアニメが追加!
本作では、マッドハウスによる新規オープニングアニメが追加されている。新たにリミックスされたオープニング曲で演出される本アニメーションでも、「ペルソナ2 罰」の世界が新たな側面から描かれている。もちろん、オリジナル版に収録されていたオープニングムービーも収録されているので、新旧ファンが楽しめる仕様になっている。