バンダイナムコゲームスは、本日8月18日、コトブキヤ秋葉原館5Fのイベントスペースにて、2012年11月1日発売予定のPS3用ソフト「テイルズ オブ エクシリア2」の夏休みトークイベントを開催した。
「ビバ☆テイルズ オブ マガジン」編集長の豊島秀介氏の司会進行のもと行われた同イベントでは、「テイルズ オブ エクシリア2(以下、TOX2)」のプロデューサーを務めるバンダイナムコスタジオの馬場英雄氏が登場し、本作に関するさまざまなトークを展開した。
まずは最新のPV第2弾を上映。こちらは、戦闘システムや移動できるマップを拡張していく借金返済、さらに先日公式サイトで公開されたばかりのルドガーの特殊能力「骸殻」についても紹介されていた。
上映後は、馬場氏よりPVの内容について、より詳しく紹介。「XDR-LMBS(クロスダブルレイド リニアモーションバトルシステム)」を採用した戦闘では、ルドガーは3種類の武器を駆使して戦うほか、各キャラクターごとに特性が用意されている。
さらに、前作にも登場した「共鳴術技(リンクアーツ)」は、今作では“コモン共鳴術技”と“ユニーク共鳴術技”の2つにわけて登場する。コモン共鳴術技はキャラクターや技に関係なく、共鳴(リンク)していればいつでも発動するもので、ユニーク共鳴術技は従来の特定のキャラクター同士が特定の術技の組み合わせによって発動するものとなっている。これにより、より共鳴術技を出しやすくなっているという。
続いて、ルドガー特有の能力である「骸殻」について。これはゲージが溜まるとルドガーが変身して敵を異空間へと引きこみ、ルドガーとモンスターの1VS複数の戦闘が楽しめるようになっている。また、通常の戦闘との差別化を図るため、操作方法も通常の戦闘とは異なるものとなっている。
同時に、本作ではルドガーたちが生活している世界とは異なる「分史世界(ぶんしせかい)」についても言及。こちらはあってはいけない“if世界”として作られているものであり、なぜこの世界が作られているのかが物語の重要な鍵を握っている。もちろん、分史世界は誰でも入れるわけではなく、ルドガーの持つ特殊能力で分史世界に入ることができるようだ。
続いて、前作に登場し、今作でもパーティーキャラクターとして登場することが判明したエリーゼとローエンについても紹介。エリーゼは、今回ドロッセルからもらった服を着ての登場となり、1年を経て成長した姿とより毒舌になったティポを楽しめるという。
ローエンは、前作が軍師というイメージを強く押し出したことから、今作では紳士的な一面を強く出したいということで、シックでメガネが似合うデザインに仕上がっている。
また、本作での新キャラクターである「ビズリー」については、エレンピオスの大企業・クランスピア社の代表で、さまざまな事業を進めながらも、「分史世界」の存在について彼なりに調べているという。馬場氏は「顔からして怪しい」と仄めかしつつも、すぐさま「見た目で判断しちゃいけません」とすぐさまフォロー(?)を入れた。
PVに関連したひと通りの紹介が終わったところで、豊島氏が現在の開発状況について質問。馬場氏は、現在が最後の最後の段階であるとし、現在バンダイナムコスタジオの「TOX2」チームは休日や夏休み返上で開発を行なっており、本イベントも社内のモニターからUSTREAMで観ているのではないかと語っていた。
ここからは、「TOX2」で新たに登場するキーワードについて、馬場氏が答えるキーワードトークのコーナーに。ここでは、「正史世界」「分史世界」「時歪の因子(タイムファクター)」「骸殻」「カナンの地」「大精霊クロノス」の6つのキーワードについての情報が飛び出した。
まず「正史世界」について、あるべき姿で存在する、まさに日常の世界であり、それに対して「分史世界」は、例えば、ガイアスに尽くしているはずのウィンガルから不穏な言葉が飛び出したりなど、前作とは異なる状況でさまざまなキャラクターが登場する。そして、正史とか異なったifの世界がなぜ存在するのか、それこそが物語の大きなポイントのひとつになるそうだ。
同時に、エドガーはその世界を壊していかなければいけないのだが、そこで“選択”とともに伝えたいのが“背徳感”であるという。というのも、分史世界の人々はあくまでもその世界で普通に暮らしているのだが、エドガーは分史が正史に及ぼす影響を防ぐためにその世界を壊すという行動の選択が背徳感につながっていくという。
今までの「テイルズ オブ」からは珍しくも映るが、馬場氏は過去のシリーズと同様、テーマを大事にしており、物語をしっかりと表現するために意識した点であると述べていた。
そして、分史世界を壊す際に行うのが「時歪の因子(タイムファクター)」の破壊だ。これが分史世界を生み出す原因となっており、ルドガーは時歪の因子の核を壊すことになる。ただし、何ものかに憑依、もしくは擬態しているなど、時歪の因子はどこに存在するかはわからないため、分史世界ごとに見つけ出す必要がある。
そして、先ほども触れた通り、ルドガーの特殊能力「骸殻」は、戦闘中で活用するのはもちろんだが、分史世界に行くことのできる能力でもある。豊島氏からはルドガーの兄であるユリウスも同様の能力を持っているのではないかという疑問も寄せられたが、馬場氏はその点についてはお茶を濁していた。
また、変身という今までのシリーズにはない能力が用意されていることについても、実際にプレイすると変身が組み込まれた理由とゲームの遊びとしての楽しさがわかってもらえるのではないかと自信をのぞかせていた。
続いては、エルが目指す場所である「カナンの地」について。ここは、エレンピオスのお伽話として伝わっている伝説の地であり、願いがなんでも叶う場所なのだという。それに関連して、エルがどんな願いを叶えてほしいのか、なぜひとりで旅しているのかという点が、本作のさまざまなことに大きく結びついてくるそうだ。
最後に、マクスウェル、オリジンと並ぶ原初の三霊のひとり「大精霊クロノス」について言及。馬場氏はお茶を濁そうとしていたが、豊島氏から「クロノス」が時という意味を持っていることから“時の神”ではないのかという疑問が寄せられると、「言っちゃいましたね」とボソリ。思わぬかたちで的を得られたようで動揺を見せていた。
ここでキーワードトークは終了となったが、豊島氏はまだ物足りなかったようで馬場氏にいくつか質問。そこでは、PVも意味のあるシーンをチョイスしてつなぎ合わせたりと、ネタバレにならない程度で面白い映像は出し惜しみ展開していきたいこと、そして、本作のキーワードである「選択」は行動すべてに影響しており、チャットを含め、会話の中のちょっとしたタイミングでも選択肢が出てくることが明かされた。
その他にも、キャラクター同士の親密度はあるのかということや、ほかにも前作のキャラクターが登場するのかということ、前作からの1年間でキャラクターたちがどのような時間を過ごしているのかなどにも言及していたが、馬場氏は口を滑らさないように注意している様子でこれ以上の情報は出てこなかった。これらの真偽は今後の情報に注目したいところだ。
ゲーム内容に関するトークが終了したところで、ここからはソフト発売に合わせたさまざまな展開を紹介。
予約特典として用意されている、「テイルズ オブ シンフォニア ラタトスクの騎士」主人公のエミル風の衣装はすでに発表されているが、ここでは実際に動いている様子が公開された。馬場氏はこのコラボについて、エミルとルドガーのキャラクターデザインを共に奥村大悟氏が担当していることによるものだと説明した。
また、前作からの1年間の流れがわかる小説「TALES OF XILLIA 2 -Before Episode-」もついてくるが、それについては特別な挿絵を用意していることも明かしていた。
また、9月22日、23日の東京ゲームショウ2012(以下、TGS2012)一般公開日では、試遊台の設置も決定。なお、会期中はステージイベントなども予定しているそうだが、今後の情報については随時公式サイトなどで明かしていくと述べていた。
加えて、9月末からは毎週、全国各地で店頭体験会を実施することも発表。こちらも開催店舗など、詳細については追って伝えていくとのことだ。
さらに、各種コラボレーションに関する最新情報も公開に。ナムコ・ナンジャタウンとのコラボレーションは10月20日、新宿マルイワンとのコラボレーションは11月1日よりそれぞれスタート。今回は、マルイワンで展開する衣装のモチーフが初公開となった。
と、ここでイラストを見ていた馬場氏から、レイアの帽子はアタッチメントになっており、つけ方を変えられるという情報が飛び出す。その他にもカスタマイズできる部分は用意されているということなので、そちらは実際に楽しんでみてはいかがだろうか。
さらに、ここで「コードギアス亡国のアキト」とのコラボレーションが決定したという驚きの情報が飛び出す。こちらは主人公・日向アキト風の衣装をダウンロードコンテンツとして配信するというものとなっており、画面写真も公開された。
そのほか、8月28日発売の「ビバ☆テイルズ オブ マガジン」10月号からは、アルヴィンの外伝小説の連載がスタート。こちらは、彼が「テイルズ オブ エクシリア」の時にどうしてああいった生き方をしていたのか、その点を描いたものにしていきたいという。
そして、TGS2012あたりでも新情報を明らかにし、そこでは浜崎あゆみさんの歌う主題歌やufotableが手がけるオープニングアニメもその時に公開予定であるという。その点も含めて今後の情報に注目してはいかがだろうか。
ここで、USTREAMでの生放送は終了となったが、その後は来場者に向けてクイズ大会&プレゼント抽選会が行われた。本作のキーワードである選択にちなみ、選んだカードによってもらえるプレゼントが変わるという趣向で行われ、大きな盛り上がりを見せていた。
馬場氏は、本シリーズが海外への展開を進めていることに触れつつも、あくまでも馬場氏をはじめとした開発スタッフが作る「テイルズ オブ」を今までずっと応援してくれているユーザーに届け、それを海外のユーザーに伝えていきたいという。それと同時に体験会などでユーザーと一緒に盛り上がっていきたいと述べ、イベントは幕を閉じた。
トークイベントの後には、本日より開始となる夏祭りイベントの模様を撮影することができた。一通り設営が終わった会場では、馬場氏が射的やお守りを販売している社務所で取材陣の撮影に応じてくれたり、スタッフから「デバッグしていってくださいよ」と言われてスーパーボールすくいにチャレンジするなど、お祭り開始前の楽しげな雰囲気が漂っていた。
また、「ミラ神社」ではソリッドレイ研究所の3D投影システムによるミラの姿を先行で見せてもらうこともできた。ミラの姿は専用のゴーグルを付けて見ることになるのだが、センサーによって見る人の視点の高さや位置を検知しているようで、首を振ったり立ち位置を一歩横にずらすと、それに合わせてミラを眺められる角度が変わるようになっていた。
もちろんしゃがむとローアングル気味から見ることもできるのだが、いざ3Dで映し出されたミラを前にすると、邪な気持ちがなくても色んな角度から見てみたくなる。設定も等身大となっているようで、男性の筆者からするとミラはやや小柄にも関わらず、ゲーム中ではあんなに強いのかと思うとなかなかに感慨深い。夏祭りイベントは8月26日までとなっているので、興味のある方はぜひ訪れてみてほしい。