9月19日から開催されている東京ゲームショウ2013の会期中、SCE WWS プレジデント・吉田修平氏にインタビューを行うことができたので、早速その内容をお届けする。

9月9日に開催された「SCEJA Press Conference 2013」から今回の「東京ゲームショウ2013」にかけて、日本におけるPS4の発売時期や新型PS Vita、PS Vita TV、さらには「SOUL SACRIFICE DELTA」といった新作など、プレイステーションに関する、あらゆる発表が行われてきた。

今回、ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイドスタジオ プレジデントの吉田修平氏に、PS4の発売が欧米から遅れる理由や、PS Vita TVを市場に投入する意図、これから目指す場所など、気になる質問をぶつけてきたので、その内容を紹介しよう。

――先日のSCEJA Press Conference 2013でついにPS4の発売日が発表されましたが、ファンからの反響はどうでしたか?

吉田修平氏
吉田修平氏

吉田氏:コミュニティサイト「プレコミュ」では大変多くのご意見をいただきました。欧米では11月に発売されるため、日本でも同時期に発売すると期待していた方が多かったみたいで、厳しい意見があったことも事実です。

日本での発売を遅くした理由としては、やはり国産のゲームを多くした状態で皆さんの元へ届けたいと考えたことが第一にあります。その点に関しては、理解して下さった方もいるみたいです。

――やはり数だけでなく、その内容も重要だったと。

吉田氏:数だけで言えば、欧米のパブリッシャー様からたくさんのソフトが発売されます。

これは昨年のE3 2012の時点で分かっていたことで、あちらのパブリッシャー様は早くからPCをベースにしたマルチプラットフォームのエンジン開発に取り組んでいました。その中にはPS3など現行のハードでは出せないパフォーマンスのゲームも多く存在していましたし、あの頃から「次世代機」というものを強く意識してくださっていました。極端な話、海外であれば2012年末でも発売できるレベルに達していたと思います。

ユーザーさんも同じく、「よりスペックの高いハードで遊びたい」という意見は当時から強かったですし、海外はすでに充分な準備が整っていると言っていいでしょう。

しかし日本のユーザーさんは日本で作られたタイトルを多く遊びますが、国内は携帯ゲーム機が強い市場で、国内のパブリッシャー様も携帯ゲーム機へシフトしている傾向にあります。一方、PS3をはじめとした据え置きゲーム機は普及速度がゆっくりで、「ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII」や「グランツーリスモ6」など、注目作がこれから登場するという状況です。

今でこそPS4の開発にも関心を持ってくれていますが、やはりスタートが海外より遅かったこともありますし、私たちとしても焦る必要はないのでは、と考え、2014年2月22日に発売することとなりました。

――PS3やPS Vitaとの兼ね合いも考えたのでしょうか?

吉田氏:PS3にはまだまだ注目作が多いですし、PS Vitaも新型や「PS Vita TV」が発売され、どちらもこれから、という段階です。そこにPS4まで投入するというのは、少し詰め込み過ぎかな、と判断したところもあります。

――日本のパブリッシャーがPS4に関心を持っている、というお話でしたが、具体的にどのような姿勢で取り組んでいると感じますか?

吉田氏:私自身はサードパーティの方々へ口を出せる立場ではありませんが、窓口を担当している人たちの話によると、時間が経つにつれてPS4というハードを理解していただいたと聞いています。

特に、ただグラフィックが綺麗になるだけじゃない、サービスやオンライン、ソーシャル性など、さまざまな面で進化している点に関心を持ってもらった印象です。

カプコンさんの「deep down」はPS4のコンセプトに合ったタイトルだと思いますし、スクウェア・エニックスさんの「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」が楽しめることも、PS4にとっては大きなことだと考えています。

今ではパブリッシャー様から「こういったサービスは出来ないか」といった提案も来ますし、非常に前向きに取り組んでくれていると認識しています。

――販売台数の目標がありましたら教えて下さい。

吉田氏:PS4に関しては、3月末までに全世界で500万台の販売を予定しています。

――PS3の時はローンチの段階で10万台前後しか出荷されず、混乱が起きたエピソードがありました。今回は初回から潤沢に出荷されるのでしょうか。

吉田氏:欧米では非常に多くの予約をいただいており、どこまで日本に出荷できるかはわからない状態です。とはいえ、生産も非常に順調ですし、日本のユーザーさんへ満遍なくお届けする準備はできています。

弊社のプレジデント・河野からのメッセージにもありましたが、2013年中に予約した方には、発売日にお届けすることをお約束しますし、その点については安心してください。

――PS4になったことで、PS Vitaでのリモートプレイも理想の姿に近づいたと思いますが、今後はどのように活かされると考えていますか?

吉田氏:私の知る限り、ユービーアイソフトさんの「Just Dance 2014」以外はすべてリモートプレイに対応しています。PS3のときはリモートプレイに対応したソフトが少なく、ユーザーさんからも「何故なんだ」という意見をいただきました。なぜPS3で対応ソフトが少なかったかというと、対応させるかどうかはパブリッシャー様の判断に委ねられており、やろうとするとメモリーなど、あらゆる面で試行錯誤しなければいけなかったからなのです。

PS4ではハードウェア側のリソースをシステムとして用意しているので、開発する際に何もしなくてもリモートプレイに対応できます。もちろん、ボタンの数が少ないので、その点だけは、カスタマイズしてもらわなければいけませんが。

PS Vitaはいつでもすぐに起動して、すぐに遊べるという魅力がありますし、これはモニターの前に行けなければいけないPS4にはないものです。なので、今後は寝る前に少しだけ、PS Vitaを介してPS4のゲームを遊ぶといった利用方法があると思います。

PS Vitaの画面は、携帯機として考えると非常に大きいですし、これにPS4のゲームを表示させると非常に映えます。これほど最上の携帯ゲーム体験はなかったと思いますし、ユーザーさんにも試してもらいたいですね。

――リモートプレイで遊ぶ際、PS Vitaに負荷はかからないのですか?

吉田氏:ネットワークを使う以上、バッテリーのヘリは多少早くなると思います。ですが、挙動が遅くなったりといった負荷はありません。

――次にPS Vitaについてお聞かせください。このタイミングで新型を投入する意図はどこにあるのでしょうか?

吉田氏:単純に薄く、そして軽くしたかったのが目標としてありました。手に持ったときの馴染み方も、非常にいいのではないかと感じていますし、私自身としても満足しています。

ただ不思議なもので、欧米の方に新型PS Vitaを見せても「今のままでいいよ」という反応なんですよ。海外の方ですと、薄いと壊れやすい印象を持たれるみたいなんです。

――PS Vita TVは、その小ささにも驚きましたが、価格の安さも魅力ですね。この価格帯にすることは、はじめから決めていたのですか?

吉田氏:こちらも面白いプロジェクトでして、PS Vitaの開発時から、このアーキテクチャやOSはさまざまなデバイスとして使えるのではないかと感じていたのです。そして、いろいろな試作を繰り返し、最初に形になったのがPS Vita TVでした。

なので、「新しいゲーム機を出すぞ」という意気込みで作ったものではなく、あくまでもPS Vitaの多彩な楽しみ方のひとつでしかないため、価格は低めに設定しました。

このハードはエントリー機という位置づけで、PS Vitaに関わるコンテンツやビデオサービスを、手軽に楽しむことができます。ですから、カジュアルにゲームを楽しみたいという方、PS Vitaに加えて、TVモニターでも楽しみたいという方におすすめです。

――ゲームだけではなく、ビデオサービスもPS Vita TVの中心に存在するのですか?

吉田氏:特に欧米ですとビデオサービスが人気で、環境という面でも充実していますが、日本だとそこまで普及していません。しかしPS Vita TVであれば、これまで以上に手軽に映像作品を楽しめます。私たちとしては、日本のユーザーさんのためにも、より多くの映像を配信しようと考えていますし、実際にTSUTAYAさんをはじめとした提供会社様から協力を得ることができました。

――ちなみに、ハード名に「TV」と付くと、ゲーム機という印象が薄れる恐れもありますが、この名前にした理由は何かあるのでしょうか?

吉田氏:名前に関してはたくさんの議論がありました。日本ではPS Vitaのゲームをテレビに出力して楽しみたいという方が多かったので、シンプルに「テレビにつなげて使うPS Vita」という意味で、この名前にしました。

――SCE JAPANスタジオが目指す場所はどこでしょうか?

吉田氏:PS2からPS3に移ったときから日本の市場規模は小さくなっていきました。PS3からPS4へ移る今回は、JAPANスタジオがファーストパーティとして、あらためてプレイステーションの良さを見せていこうと思いになっています。

もちろんこの考えはPS4の前からあるもので、「GRAVITY DAZE」や「TOKYO JUNGLE」、「SOUL SACRIFICE」「パペッティア」など、ユーザーさんから満足していただけるタイトルを作れるようになったのではと考えています。もちろん、これからも頑張っていかなければいけないと思いますし、未発表のPS4タイトルの開発も進めています。

これは日本に限った話ではありませんが、クリエイターさんの意見は大切にしたいと考えています。クリエイターさんの思いを大切にしながら、どの国のユーザーさんが、どんなタイトルを望んでいるかを見極め、多くの人に受け入れられるゲームを作っていく考えです。

――ありがとうございました。

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