バンダイナムコゲームスは、千葉・幕張メッセにて開催されている「ニコニコ超会議3」において本日4月26日、「テイルズ オブ ゼスティリア」のステージを実施した。
「テイルズ オブ Bar」と題して行われたこのイベントでは、「テイルズ オブ ゼスティリア」プロデューサーの馬場英雄氏がバーテンダーの姿で登場。当日のMCを務めた飴猫さんと共に進行役を務めた。
馬場英雄氏 |
また、当日のゲストとして先日発表されたばかりのキャラクター、ライラを演じる松来未祐さんが登場。トークテーマをコース料理に見立てて、前菜であれば「世界観・ストーリー・設定」、メイン(魚)であれば「最新映像」といった具合に、それぞれのテーマに沿った話題を展開した。
(左から)飴猫さん、馬場氏、松来未祐さん |
まず最初に、馬場氏から改めて「テイルズ オブ」シリーズ20周年タイトルとして発売が予定されている「テイルズ オブ ゼスティリア」の概要を説明。発表会でもすでに触れられているが、今作はこれまでのシリーズにはあまり登場しなかった“ドラゴン”が物語の象徴として登場するという。
ufotableが手がけるアニメーションに使用される、キャラクターのラフデザインも公開された。 |
そして、トークテーマとして松来さんが最初に選んだのは、世界観やストーリーについて。作中には人間と天族という異なる種族がいるのだが、人間には天族は見ることも触れることもできない存在として登場する。その中でスレイはなぜ天族を見ることができるのか、そしてどうして見ることができるようになるのかという点が物語のポイントのひとつとなるようだ。
また、今作ではフィールドを一新し、より広大でスケール感のあるものになっているそうで、馬場氏は冒険をしている雰囲気をより味わえると話した。
世界観を形作る設定資料だが、すでに収録をすませた松来さんによると、収録の度に新しい資料が用意されたという。収録する場面ごとに資料を用いて状況説明を行ったということで、「テイルズ オブ」シリーズのゲームづくりにおける特徴ともいえる、緻密な設定とこだわりが垣間見えるエピソードとなっていた。
続いて、発表会で公開された第1弾PV以来となる、初公開の第2弾PVが上映された。こちらのPVでは、これまでに公開されたきた情報を抑えつつも、物語の展開にも触れており、馬場氏曰く「ネタバレにならないギリギリのところまで出して、創造をふくらませてほしい」という言葉通りの内容となっていた。
ちなみ、今作でバトルシステム部分を担当するのは「テイルズ オブ グレイセス」を手がけた“うどっち”こと有働龍郎氏だという。映像には戦闘シーンも盛り込まれているので、PVの公開時には併せてチェックしておこう。
続くキャラクターと声優に関する話題では、これまでのシリーズ作品に携わった藤島康介氏、いのまたむつみ氏、奥村大悟氏、岩本稔氏の4名がキャラクターデザインを担当していることに言及。
例えばスレイの場合はデザインを担当する藤島氏と、プロデューサーの馬場氏、アートディレクションも兼務する岩本氏の三氏で話し合いをし、結果的にこれまでのシリーズとは少し雰囲気の違う、現代風の方向性にデザインを寄せたという。
もちろん松来さんの演じるライラについても話が及び、基本はスレイを見守る立場ながらも松来さんが「(収録の現場で)言う度に気温が下がる」ような感覚を味わったというダジャレを言うという一面もあるのだそう。
また、馬場氏によると今作では人間と天族の共存がテーマとしてあり、その中でもライラの持つ役割は大きいとのこと。一方で、先ほどのダジャレのような空気を変えるキャラクターでもあるということなので、その立ち位置に注目だ。
アフレコ時のエピソードについて松来さんに話を聞くと、「テイルズ オブ」シリーズではキャストが集まって収録を行う機会が多く、キャスト同士で仲の良かった現場だったとのこと。ゲームの収録では一人ずつのケースも多いのだが、馬場氏のこだわりととして、シーンごとのキャラクターとの距離感によって演技に変化が生まれることから、なるべく集まっての収録というスタンスをとっているのだとか。
そして、キャラクターたちはそれぞれ異なる背景を背負っていることから、演じる際にはキャスト、スタッフ間でも議論をしながら作り上げてきたという。それを如実に表すエピソードとして、馬場氏からは収録とは別のタイミングにキャストが集まってシナリオの打ち合わせをしているという話が語られた。
さらに、本作のバトルに関する話として、これまで明かされてこなかったバトルシステムの名称が「Fusionic Chain-LMBS(フュージョニックチェイン リニアモーションバトルシステム)」となったことが紹介された。すでに人間と天族で異なる戦闘スタイルとなることは伝えられているが、細かい内容については横浜アリーナにて5月31日、6月1日に開催される「テイルズ オブ フェスティバル 2014」で紹介するとのことだ。
続けて、松来さんが生放送アンケートの結果に沿ったセリフを披露するコーナーが行われたのだが、ここではライラのお茶目なはぐらかし方や、松来さん自身のいいところをドヤ顔で言うといった珍しい姿を楽しむことができた。
さらに、さまざまな楽曲の演奏をニコニコ生放送で披露しているえるさんや、VOCALOID楽曲を制作するユニット「HoneyWorks」でギターを担当している海賊王さんが登場。「カルマ」(「テイルズ オブ ジ アビス」)、「Starry Heaven」(「テイルズ オブ シンフォニア」)といった歴代主題歌から、最新作「テイルズ オブ ゼスティリア」の第1弾PVで使われていたBGM、さらにはフィールド楽曲らしさを感じさせる初披露のBGMを演奏した。
ちなみに、本作のBGMはこれまでシリーズの音楽に携わってきた桜庭統氏、椎名豪氏がともに参加しているのだが、生放送のコメントの中にはどちらが作曲したものかを予想するような内容もあり、注目度の高さが伺えた。
「ニコニコ超会議3」らしい催しもあったイベントはこうして幕を閉じたのだが、最後に、作中に登場する書物「天遺見聞録」を模した寄せ書き帳を制作し、本会場はもちろんのこと、「テイルズ オブ フェスティバル 2014」や「東京ゲームショウ2014」など、さまざまなイベントに設置するとのこと。完成させた上で発売日を迎えたいそうで、「みんなで一緒に完成させましょう」と呼びかけていた。