発売日に買ったのに限定特典「ファイナルファンタジー」フルパッケージ版ダウンロード番号の有効期限が2015年1月17日までなのをすっかり忘れてついついプレイに集中してしまうことでおなじみ(?)の「ファイナルファンタジーエクスプローラーズ」のインプレッションをお届けします。

振り返ってみるとボクの人生はマルチプレイのない人生でした。子どもの頃はみんなで集まってゲームをする機会は沢山ありましたけど、当時は1つのゲームを交互にプレイするか、協力プレイのアクションゲームを一緒に楽しむくらいで、今のように各自それぞれ携帯ゲーム機を持ち寄って一緒にワイワイ楽しむようなことはできませんでした。

まぁ、今振り返った時代はゲームボーイすら存在しない、初代「ファイナルファンタジー」でさえも発売される以前の話なのでしょうがありません。

初代「ファイナルファンタジー」の時代からずっと一人でゲームをプレイしているため、狩りゲーと呼ばれるジャンルのゲームが流行っても、相変わらず一人で黙々とプレイしています。ローカル通信だろうとインターネット通信だろうと関係ありません。人と一緒にプレイすること自体に足を踏み入れることができないんですね。でも、大丈夫。このゲームなら大丈夫。まぁ、何の根拠もないんですけれど、とにかく「ファイナルファンタジーエクスプローラーズ」を購入してみました。

ゲームを起動してNEW GAMEを選ぶとファイルが2つあるため、片方を選んでゲームをスタート。名前、性別・ボイス、肌の色、顔・目の色、髪型・髪の色を決めれば、FFEXの世界へと突入できます。

かっこいいオープニングデモが流れ、プレイヤー自身がクリスタルを目指してアモステラという島にやってきたエクスプローラーということがわかったところで巨大なバハムートが目の前に現れます。

いきなりこんな巨大なモンスターを倒せちゃうの? いやいや、そんなわけはありません。ここでは攻撃と移動について覚え、ダッシュをするとアクションポイント(AP)を消費することを学び、「バハムート、覚悟!」と突撃してみてもちょっとしかダメージを与えられず、ただただ逃げることだけが促されるのでした。

実際のところ、戦闘からの離脱を習うチュートリアルだったんですね。まぁ、戦う上で逃げることは一番大事なことですよ。ちなみに、逃げずに戦い続けてもバハムートの攻撃をモロに食らうだけで、プレイヤーキャラクターは一応体力1をキープして死にませんけど、このままだといつまで経っても先に進めませんからさっさと逃げてしまいましょう。

たどり着いた街はリベルタス。どうやらこの街がゲームを続ける上で大事な街のようです。チュートリアルクエストをこなして認められると、この街をベースにエクスプローラーとして働くことができるようになります。

クエスト受付にはメインクエストとサブクエストがあり、メインクエストを受けて街を出るとメインクエストの攻略開始。サブクエストは7つまで同時に受けることができ、メインクエストとの並行攻略が可能。サブクエストは狙ってなくてもいつの間にか達成できていることがあるので、できるだけ多めに受注しておいた方がよさそうです。

メインクエストを受注しないで街を出ればフリークエスト状態になり、モンスターを倒したり素材を見つけたりするようなことを自由に行えて、いつでも街に戻ってくることができます。基本的なゲームの作りはこんな感じですね。

プレイヤーキャラと同じサイズのモンスターはさほど強くなく、RボタンでロックオンをしてYボタンを連打していればサクサクと倒していくことができます。狩り系のゲームの難しさは全く感じません。大した装備をしていなくてもあまり危険を感じません。

モンスターを倒すと光るモノを落とすので、拾っていくと素材が増えていきます。素材を街に持ち帰れば、工房で武器を生成してもらうことができます。素材をMAX数まで持った状態でさらに手に入れると、その場で自動的に換金してくれるので、手持ちの素材の数をショップで調整しなくていいのはかなり便利です。

フリークエストで素材を集めて武器を生成していれば、アクションRPGのテイストを楽しむことはできます。

ただモンスターを倒していくだけならば、Yボタンでサクサク攻撃していけばいいのですが、攻略を進めるうえで大事な要素としてアビリティというモノがあります。クエスト中にABXYボタンを押すとそれぞれのボタンに役割があるのですが、Rボタンを押しながらABXYボタンを押した時とLボタンを押しながらABXYボタンを押した時の計8種類の組み合わせに対してアビリティを割り当てることで多彩なアビリティを活用することができるのです。

アビリティという名前自体が「ファイナルファンタジー」らしさの象徴のような感じですが、実際に用意されているアビリティの名称はケアル、ファイア、ブリザドなど、過去に「ファイナルファンタジー」シリーズに触れたことがある人ならば効果を想像できる名称になっています。でも、8種類も割り当てられるとなると、瞬間的に押すボタンを判断するのにかなり混乱するので、Lボタン系は攻撃、Rボタン系は補助系など自分でルールを決めて、ある程度適当にボタンを押してもそれなりに対応できるようにしておいた方がよさそうです。

ゲームを攻略するうえで、レゾナンスパワーというモノが大事になってきます。レゾナンスパワーとは上画面の左上のクリスタルのところに表示される数値で、アビリティを使うと上昇し、その後少しずつ減っていきます。レゾナンスパワーがある程度上昇すると、その場に応じて強力なクリスタルドライブを使えるようになるため、アビリティを継続的に使っていくことが重要になります。クリスタルドライブはLボタンとRボタンを同時に押した状態でABXYボタンを押して発動するため、アビリティのボタン配置と混乱しないように気を付けましょう。

クリスタルドライブの継続時間中にアビリティを使うと、アビリティにブースターが付加されて、オリジナルアビリティとして記録されます。アビリティは街で買ったり入れ替えたりするのですが、オリジナルアビリティもアビリティと同様に買ったり入れ替えたりできるようになります。要は、ゲームを有利に進めたければ、いろんな場面でアビリティを使っていけ、ということですね。

そんなわけで、アビリティとレゾナンスパワーとクリスタルドライブを理解すると、それなりにゲームを進めていくことができます。但し、メインクエストを進めないとマップ上で足止めされてしまっているため、素直にメインクエストを進めましょう。

リベルタスの街から出ると、最初に現れるのは開かれたレジ大平原。

東に進むと溶岩地帯のあるヒバト山麓。

西に進むとティンズ海岸があり、対照的なマップを楽しめます。

ティンズ海岸から先に進むと、ヒルージ湖、デビス高原、アルハ湿原、マクソン渓谷などバラエティなマップに行けるようになります。そして、それぞれのマップを繋ぐいくつかに分割された通路でもモンスターとのバトルを繰り広げていきます。

ゲームを進めていくと、自分のジョブって何なのだろうか?と疑問に思います。剣と盾と鎧を着ていたので、勝手にナイトだと思っていたのですが、どうやら初期状態の「すっぴん」というジョブだったようです。

メインクエストを進めていくと、一気にジョブが解放されるので、ここからが本格的なゲームの始まりです。最初に解放されるのが、ナイト、モンク、狩人、白魔導士、黒魔導士の5つのジョブ。

ジョブは一度解放されると街で自由に変更できるので、フリークエストでいろいろなジョブを試してみるとよろしいのではないかと思います。但し、ジョブを変えると装備やアビリティが全部外れるので、ジョブを変えてそのままクエストに突入するようなうっかりなことはやらないように気を付けましょう。

「ファイナルファンタジーエクスプローラーズ」はマルチプレイを想定したゲームなので、ジョブを選ぶこと、それはマルチプレイでの役割を示します。マルチプレイでは、率先して敵に突撃して攻撃していくアタッカー、味方を守るためにあえておとりになって盾役になるタンク、全体の回復役に徹するヒーラー、補助魔法を使ってサポート役に徹するバッファーといった役割を想定してジョブを決めていくことになりますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

ボクの場合は、とりあえず遊ぶ相手がいないので、しばらくの間、回復系の魔法を常備したナイトで戦うことにしますけどね。

ちなみに、ゲームを進めてクエストをクリアすることで、さらに多くのジョブに転職できるようになりますよ。

シングルプレイだと寂しいですね。本当に寂しいんですよ。でも、モンスターをそれなりに倒していると、「魂石」が手に入っているはずです。この魂石をモンスター研究所に持っていくとモンスターを生成することができ、クエストに出る際にモンスターを3体まで帯同させることができます。これで道中にちょっと活気が出てきました。

モンスターを3体帯同させると、プレイヤーキャラクターを画面の奥の方に走らせて、敵のモンスターに向かって攻撃を繰り出し始めたときに、後ろからついてきたモンスターが画面の前に立ちはだかって意外と邪魔だったりしますので、バトルの際にはカメラを切り替えるといいですよ。Lボタンでカメラリセットなので、覚えておきましょう。あと、LボタンのカメラリセットとBボタンのダッシュはうっかり同時押ししてアビリティを発動してしまうことがあるのでLボタン+Bボタンで発動するアビリティにはご注意ください。

しばらく進めると、各地に召喚獣が登場。巨大なモンスターとの対戦というヤツですよ。このあたりから死に始めます。油断していると強力な攻撃を食らいます。

巨大なモンスターの中には召喚獣がいます。召喚獣が登場する際には特別な演出が入るのですぐに召喚獣と判別できます。

ロアテスの浮島では炎の魔神・イフリート。

ティンズ湖では氷の女王・シヴァ。

ディルアントの絶壁では雷を自在に扱うラムウ。

フォスタ花園では毒を吐き散らすドリュアスが登場します。

召喚獣と戦う時は、基本的にはロックオンをしながらのアビリティをガンガン決めていきます。但し、隣接して戦っているとかなり強力な攻撃を食らうので、適度に逃げることが必要。召喚獣が広範囲の攻撃を仕掛けてくるときには、事前に地面に赤い線が表示されるので、線の外側に逃げることも大事。まぁ、死んでも時間を消費することで復活することができるので、最初は死にながら感覚を覚えていけばよろしいのではないでしょうか。

召喚獣をある程度弱らせると、クリスタルドライブのコマンドの中に「魔石化」が登場し、魔石化を発動することで魔石にすることができます。一度魔石にすると、その後は街で魔石を登録することでクリスタルドライブ内でその魔石の効果を発動できるようになります。

この召喚獣をある程度弱らせるという行動が、個人的にはちょっと引っ掛かったところでした。というのも、クリスタルドライブに魔石化が出て来るタイミングが、最初はちょっとわかりにくいんですね。召喚獣によっては、石化や麻痺など状態異常系の攻撃をしてくることがあり、いざ魔石化ができそうなタイミングでプレイヤーキャラクターが状態異常になってしまい、いざ状態異常が解けて魔石化を発動しようとしたら仲間のモンスターの攻撃が召喚獣にとどめを刺してしまっていたり。まぁ、この辺は慣れの問題ですかね。

ふと街に戻るとマップに「!」マークが出ていたので行ってみると、何やら特定の条件を満たしていたようで、行商モーグリが「スコール」と「ユウナ」をくれました。「これは何だろう?」と思って調べてみると、どうやら「スコール」と「ユウナ」は魔石のようです。過去の「ファイナルファンタジー」シリーズのキャラクターの魔石のクリスタルドライブを発動するとプレイヤーキャラクターがそのキャラクターに形を変えて攻撃をします。魔石集めはかなり奥が深そうですね。

ちなみに、各地の召喚獣に会う頃にはある程度マップを解放しているため、街からいちいち歩いて奥地に進むのが面倒になってきますが、「飛行艇使用許可試験」クエストをクリアすると、飛空艇が着陸できる広いマップの地からクエストをスタートできるようになるので、飛行艇を有効に活用しましょう。広いマップの距離が一気に縮まるというものです。

メインクエストはちょっと攻略を進めると、攻略に負荷が掛かるような複数のオプションから4種類まで選択をすることで、難易度を上げて報酬を増やすことができるため、同じクエストであってもちょっと違った条件で何度でも挑戦できます。

メインクエストを進めていくとどんどん高度なクエストがアンロックされていくので、ひたすら攻略していくと、いつかはマルチプレイの時に頼られる立派な大人になれますよ。

アビリティの取得画面では取得したアビリティに「修得済み」と表示され、登録魔石のメニューではまだ取得していない魔石に「??????」と表示、メニュー画面からプレイヤーノートの項目を開くとモンスター、アイテム、アビリティ、クリスタルドライブの各項目に対する収集率をチェックできるようになっていて、妙に収集要素を意識するような作りになっているため、ボクはモンスターのともだち3人と仲良く冒険をし続けて、一人で収集率100%を目指しますけどね。

ファイナルファンタジーエクスプローラーズ

スクウェア・エニックス

3DSダウンロード

  • 発売日:2014年12月18日
  • 12歳以上対象
  • ニンテンドーeショップ ダウンロード版

プロフィール

酒缶(さけかん)/ゲームコレクター

1万本以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。ゲーム関係者へのインタビューをまとめた電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション」を展開中。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」など多数。価格コムでは、ゲームソフトとAndroidアプリのプロフェッショナルレビュアーを担当している。

■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
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■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション1」
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■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション2」
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■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション3」
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■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション4」
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■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション5」
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※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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