コーエーテクモゲームスは本日9月17日、東京ゲームショウ2015にて「三國志」シリーズの30周年を記念したスペシャルステージを実施。ここでは30周年記念事業の新企画として、「三国志ツクール」が新発表された。
今年は戦略シミュレーションゲーム「三國志」シリーズの30周年ということで、コーエーテクモゲームスからは最新作「三國志13」をはじめとする、さまざまな施策が発表されている。
今回の東京ゲームショウ2015では、2015年12月10日に発売が予定されているPS4/PS3/PC「三國志13」の最新情報、ならびに30周年記念事業の新規発表が明らかにされた。
30周年記念事業 新規発表
30周年記念事業の一環としてまずは、講談社とのコラボレーションが発表。講談社が10月1日より創刊するパートワーク「三国志 DVD&データファイル」に、10号連続で「三國志」「真・三國無双」関連タイトルの特典ダウンロードシリアルが封入されるという。
創刊号には「100万人の三國志」「100万人の三國志 Special」「真・三國無双 Online Z」の3タイトルの特典が封入され、以降の封入特典については追って発表していくとしている。
続いてこちらも講談社より、日本の三国志ブームの原点ともいえる吉川英治氏の小説「三国志(講談社文庫)」とのコラボとして、期間限定で「三國志13」のキービジュアルを使用したスペシャルバージョンが店頭に並ぶことが決定した。
こちらも各巻に「三國志」関連タイトルの特典ダウンロードシリアルが封入されるとのこと。出荷は10月上旬が予定されている。「三國志13」から世界に飛び込むという人、ゲームの前に予習・復習しておきたいという人はチェックしておくといいだろう。
次は横浜市交通局×神奈川県 港北警察署とのコラボレーションによる「三國志13」啓発ポスター。しかもこの啓発ポスターにちなんで、テーマに沿った標語を募集する「啓発ポスター標語募集キャンペーン」も開催されることとなった。名言をもじったものや、武将にちなんだ言葉などに心得のある人は、一度送ってみるのもいいかもしれない。
誰でも歴史SLGが作れる「三国志ツクール」が発表
そして今回の新発表の中でも、シブサワ・コウ氏が最も注目しているというのが、この「ゲーム業界三国志」!!!
……? 画面上には楽場四(プレイステーションフォー)、僕等君(ウィーユー)、箱一(エックスボッスクワン)なる文字と、国の形で当てはめたというシェアの均衡、さらには敵対・信用の文字など、一瞬誰もがグレーゾーンに触れたことを想像したのだが、真意は全く別物の新規作品「三国志ツクール」の発表であった。
今回は作品制作のきっかけとなった張本人として、KADOKAWA・DWANGO 取締役 ファミ通グループ代表・浜村弘一氏が登壇。事の発端は5月のこと、浜村氏が行ったシブサワ・コウ氏へのインタビューの時、色々なQ&Aを通していく中で浜村氏が「ファンがいかようにも三国志を作れて、皆で楽しめるものはどうですか?」と発言したことから、シブサワ・コウ氏はその場で「絶対やろう!」と決め、たった4ヶ月で形にされてしまった。
ゲームは「三國志13」のプロデューサーを務める鈴木亮浩氏がとことんこだわり抜いて作り上げ、「三国志II」をベースに、エディット機能の充実、アイディア要素の盛り込みと、今では最後の作りこみに差し掛かっているという。しかも、グラフィックや操作性は現代に合わせて作り直されているというから、もはやスクラッチで済んでいるのかも疑問。もちろん、嬉しい疑問だ。
編集ではマップをはじめ、戦闘後に獲得できるアイテム「戦利品」、武将のグラフィックについては歴代のものから、ユーザーの持っている画像も自由に使えるなど、やり方次第で世界を広げられる。また、本作はコミュニティに即した面白さを形成できることから、非常にゲーム実況向きであるとし、そちらの界隈で人気を博すことも予想されている。
さらに、写真を入れただけでパラメータが自動生成されるパーティ的機能を考案していたりと、どことなく楽しそうな開発事情も伺わせてくれた。なお、リリースに関しては「三國志13」の発売日(2015年12月10日)よりも前を予定しているとのことだ。
Xbox One版「三國志13」も発売決定!
「三國志13」紹介ステージでは、鈴木氏よりこれまでに発表されてきたシリーズ最多の700以上の登場武将、絆をつなげて作り上げていく自分だけの相関図、歴史の主な戦いをなぞりながらゲームを進められる英傑伝モードなどが紹介されていった。
ここでさらに、スクリーンショットでは初公開となる「攻城戦」「水上戦」の模様も初公開。野戦だけではない、戦いの多様性は誰もが大きく期待している部分の一つなので、嬉しいサプライズであった。
そして今回、正式にXbox One版の発売が決定したことが明かされた。これにより、Xboxユーザーも親しんだハードで「三國志13」を体験することが可能となる。そのほか、TGS 2015では、限定版同梱となる人形美術家・川本喜八郎氏が手掛けた「諸葛亮人形」の展示、「諸葛孔明」になれる撮影コーナー、懐かしの名作「三國志II」試遊コーナーが用意されている。
なお、「三國志II」試遊コーナーには2台の試遊機があり、内1台は「TGS会期中にその1台を続けてプレイしてもらい、中華統一を目指す」というリレー形式の試遊が行われているので、天下取りの妙策を持っている人は、少しの時間だけでも助力してみてはいかがだろう。
最後に鈴木氏から、初代「三国志」でゲームにのめり込み、ゲーム業界を目指すことを決めた縁から、「三國志13」には並々ならぬ思いで臨んでいることが語られた。そしてシブサワ・コウ氏からは、「30年間ファンから応援を受け、ここまで続けられました。これからも40年、50年と続けていきたいと思いますので、アイディアや要望があればドシドシ送ってください」と意気込みが語られ、イベントは終了を迎えた。