6月14日(現地時間)よりロサンゼルス・コンベンションセンターにて開催中の「E3 2016」。2016年の発売が予定されているPS4用ソフト「仁王」について安田文彦氏に話を伺った。

「E3 2016」の会議室に設けられたコーエーテクモゲームスのエリアでは、「仁王」と「進撃の巨人」がプレイアブル出展されていた。「仁王」で遊べたのは、α版に改良を加えた開発中のβ版で、さまざまなあバランス調整などが施されているバージョンだ。今回は、Team NINJAブランド シニアリーダーの安田文彦氏に開発中のβ版の実機プレイを披露してもらいながらお話を伺った。

α版ではいきなりゲームがスタートしていたが、β版では冒頭にチュートリアルが実装された。基本操作やシステムを学ぶことができるので、準備を整えてから遊べるようになる。

プレイしてもらったのは新しいステージである九州・中津。新武器として二刀流が追加され、刀に比べて手数が多く、竜巻のように切り裂くスキルを使うことができる。そのほか、ロックオンカメラの挙動が改善されたほか、さまざまな点でプレイ環境の改善が行われている。

今回からは飛び道具も切り替えができるようになり、弓と銃を切り替えながら戦う様子を確認できた。銃は大きな音がなるため、近くの敵に気づかれてしまうが、その分高い威力を備えている。

薄暗かったα版のステージとは異なり、中津では明るい場所も存在。内部は複雑で細い通路にも敵が待ち構えているため、まきびしなどを有効に使いながら対処したい。ちなみにショートカットの数も増えているので、より戦いやすくなっている。

新しい要素としては、温泉が追加されている。温泉に浸かると体力が回復したり、バフ効果を得ることが可能だ。

中津の序盤では、山賊のような人間が敵だが、途中からはゾンビのような妖怪が現れる。隠し通路なども存在し、うまく使うと有利な位置から敵に挑むことができる。

最奥では飛縁魔とよばれるセクシーなボスが登場。空を飛び、空中からの攻撃や、吸血などを行ってくる。なお、β版で登場するかはまだ未定とのことだ。

デモの終了後、気になる点を聞くことができたので、あわせて紹介しよう。

安田文彦氏
安田文彦氏

舞台となる1600年は関が原の戦いの年で、主人公のウィリアムがさまざまな武将や大名に出会いながらいろいろな町に行く。本作では、主人公のモデルでもある、実在した人物「ウィリアム・アダムス」の事実の間を埋めていくようなストーリーが描かれるという。トレーラーにも登場した服部半蔵がどのようにウィリアムと絡んでいくのかにも注目したい。

プレイアブルキャラクターはウィリアムのみを予定しているが、オンラインプレイなどもあるので、見た目のカスタマイズなどは検討しているという。

先日のアンケート結果で、アメリカとヨーロッパで高い評価を受けた点について聞いてみた。安田氏が海外メディアなどから意見を聞いたところ、難しくて突き放されたイメージはどの地域でも感じられており、その中で海外ユーザーは自身で忍耐強く攻略していくことを楽しんでいるのだという。

難しい点については、安田氏も開発チームも大ファンだという、「ダークソウル」シリーズと比較されることが多いことだ。Team NINJA自身が難しいゲームを作ってきており、死にながら強くなっていくテーマや、死を恐れない侍、そこに得意の刀のアクションを組み合わせることで、差別化はできているのではないかと語っていた。

最初の構想から長い年月が経過している本作だが、銀髪の外国人の主人公が侍となって大活躍するというコンセプトをシブサワ・コウ氏が「絶対にやりたい」と言い続け、その話が3~4年前にTeam NINJAにきたのだという。死にゲーという点については、Team NINJAからシブサワ・コウ氏に提案。「Bloodborne」が大好きだというシブサワ・コウ氏は、本作を一番遊んでいるらしく、ニコニコしながら「死んだよ」と言いつつ、細かい点にまでアドバイスをくれるのだという。現在の開発状況は6~7割程度とのことだ。

欧米の西洋風装備が登場するのかについては、「どうなんでしょうね」と濁しつつも、ウィリアムが欧米出身なので検討していると回答、しかし、大部分は日本のものになるという。

刀の流派なども存在し、流派の師匠も登場するのだという。装備とのグラフィックなどの兼ね合いで、構えなどは若干アレンジされているそうだが、地味な剣術であってもアクションゲームとして見栄えがするものにしている。

ハードやイージーといった難易度のモードに関しては、実装を予定していないそうで、理由としては、感情をシェアしづらくしてしまう点を挙げた。モードがひとつであれば、クリアしたことだけで一目置かれるようになるが、イージーモードを入れてしまうと難易度がわかりづらく共感しづらくなってしまう。アクションゲームが苦手な人にむけては、協力プレイやRPG要素のサブミッションなどを用意し、挑戦しやすい環境を整えている。

プレイ時間は、30~40時間を想定しており、プラットフォームについては、今のところPS4以外は考えていないという。

仁王

コーエーテクモゲームス

PS4パッケージ

  • 発売日:2017年2月9日
  • 17歳以上対象
仁王

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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