自分で作ったデッキをさらに勝てるようにするためのワンポイントアドバイス! 環境に合わせたデッキの調整の仕方を紹介します。
実際にデッキを組んでみたはいいものの、思うように勝てない……という人も多いはず。熟考して組み上げたデッキですから愛着もありますし、せっかくなら自分だけのデッキで勝っていきたいですよね。
今回は、前回のデッキの組み方に続き、組んだデッキの“直し方”を紹介。筆者が好きで実際にランクマッチで使っていた「コントロールヴァンパイアデッキ」を例にポイントを解説していきます。
現在の環境を知る
まず大切なのは現在の環境、つまりランクマッチで流行しているデッキのタイプを知ることです。現在(7月6日 執筆)では、《昏き底より出でる者》をフィニッシャーに据えた「ニュートラルヴァンパイア」と、《昏き底より出でる者》への対策を盛り込んだ「ニュートラルビショップ」「秘術ウィッチ(バーンウィッチ)」、ネクロマンサーとよくマッチングするように感じられました。
中でも一大勢力を築いているのは、やはりニュートラルヴァンパイアでしょう。ニュートラルフォロワーの足の速さと《昏き底より出でる者》のバーストダメージの噛み合わせはピカイチで、特に《昏き底より出でる者》を止められなければほぼ敗北が決定してしまいます。
なので、まずはニュートラルヴァンパイアとのマッチアップを想定してデッキのカードを入れ替えていきます。
環境に刺さるカードの投入
ヴァンパイアだけではなく、現在流行しているニュートラル軸のデッキでは、序盤からテンポ良く小型のフォロワーを展開してどんどんリーダーを殴ってきます。1、2、3、4コストと順番に並べてくることは必至なので、こちらが2、3ターン目に一手でも遅れてしまうと盤面の処理が追い付かずそのまま崩されてしまう可能性が高くなります。
なので、序盤の敵の攻勢を削いでくれる《ユニコーンの踊り手・ユニコ》や《糸蜘蛛の悪魔》《群れなす飢餓》などはアグロ系のデッキに対して非常に頼りになるでしょう。今回のデッキでは、高コストを減らして低コストの枚数を調整した形になっていますね。
《ユニコーンの踊り手・ユニコ》or《群れなす飢餓》→《風の軍神・グリームニル》と繋げることができれば、こちらの被害は最小限に止められますし、続く4、5ターン目には有利トレードを強要できる《豪拳の用心棒》と《緋色の剣士》がいるので、盤面を取ることは比較的容易です。
そして最大の問題は、《昏き底より出でる者》への対処です。
流行しているキーカードへの対策を考える
《昏き底より出でる者》は【潜伏】を持っているので、対処できるカードがかなり限られます。ビショップであれば、《テミスの審判》や《神魔裁判所》《アイアンメイデン》など、ダメージは受けるものの比較的対処が容易です。
また、ウィッチも《変異の雷撃》や《冬の女王の気紛れ》があるので処理することができます。エルフも《まどろみの森》や《妖精のいたずら》などで、あくまで一時的ですが《昏き底より出でる者》を足止めすることが可能です。
しかし、残念なことにヴァンパイアには決定的に対処できるカードはありません。なので、今回はカードを入れ替えるというよりも、プレイングによって対処する必要があります。主な考え方は以下の3つです。
- 先に《昏き底より出でる者》を出す。
- 相手のテンポロスにつけ込み、一気にフォロワーを並べる。
- 守護を多く並べる
まず「1」は最も現実的かつ、あまり考える必要のない解決策です。ただ、リーダーの体力次第では「2」の戦法を相手に取られて逆にこちらが倒されてしまうので、《バフォメット》を出すタイミングが重要になるでしょう。
「2」の場合は、相手の動きを予想する必要があります。5ターン目に《バフォメット》が出てきた場合、高確率で《昏き底より出でる者》をサーチしている可能性が高いので、この5ターン目と6ターン目の相手のテンポロスにつけ込んでどれだけのダメージを与えられるかが重要になります。今回のデッキでは、《鋭利な一裂き》や【疾走】を持つ《アルカード》などが、相手を削りきる上で大きく貢献してくれます。
「3」も基本的な考えは「2」と変わりません。ただ、この場合《昏き底より出でる者》がそのまま守護を破壊しにくる場合も十分あるので、8/9という怪物を排除できる切り札を手に持っておくと良いでしょう。
メタデッキへのけん制
一つのデッキタイプが流行ると、必ずそれを餌にするデッキタイプが開発されるものです。これらを視野に入れるか、あるいは割り切って考えるかで、勝率は変わってきます。
今回のデッキでは、以前は《ブラッディ・メアリー》を採用していました。これは、同じコントロール系とのマッチアップ時に、《昏き底より出でる者》で削りきれなかった体力を《漆黒の契約》などとのコンボでケアするために入れていましたが、やはり足の速い現環境では《漆黒の契約》のデメリットの方が大きく感じる部分が多く、この組み合わせを撤廃。
《サハクィエル》と《ルシフェル》も、ドローソースが減ったことで2枚を揃えることが難しくなると考え、代わりに単体で同様の機能を果たしてくれる《アルカード》を採用しています。
《ブラッディ・メアリー》などを抜いたスペースには、《ミニゴブリンメイジ》を投入。より《昏き底より出でる者》へのアプローチを強くしつつ、シチュエーションによっては《黙示録》より早く機能してくれる《デモンストーム》も採用。《デモンストーム》については、ニュートラルヴァンパイアだけでなく、小型のフォロワーが横に並びやすい今の環境だと意外と役に立ってくれる場面が多々あるので、結構気に入っている1枚だったりします。
考えることも面白さの一つ!
いかがだったでしょうか。いろいろな戦法があり、さまざまな考え方があるため、一概に何が正解と言い難いのがカードゲームです。環境を席巻するデッキは強力だからこそ多くの人に使用されているわけですが、よく思考を巡らせれば意外と穴は見つかるものです。その“考える”部分を楽しめるかどうかも、勝敗に繋がるのかもしれませんね。
デッキの調整についても、人によってはもっと良い答えが見つかるはず。本稿が、そんな各々の最適解に至る考え方の参考に少しでもなれば幸いです。
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