コーエーテクモゲームスは、2017年11月30日に発売を予定しているPS4/Nintendo Switch/PC用ソフト「信長の野望・大志」について、「決戦」のゲームシステムおよび「織田信長の志」の情報を公開した。
目次
合戦の行方を左右する戦場選び「行軍」
合戦は、戦略を練る面白さや刻一刻と変わる戦況をシミュレートする面白さが楽しめるよう、ゲームシステムとして「行軍」と「決戦」という2つの工程に分かれている。
今作では、細かい「郡」に区切られたマップ上で、各拠点から出撃した部隊が集合し、目標地点へ進むよう行軍をする。目標地点に向かう途中で防衛側が迎え撃ってくることもあり、その場合は敵勢力とぶつかった郡を「戦場」として決戦が起こる。
決戦では、大軍勢を率いていることが必ず有利になるとは限らず、「広さ」や「属性」など戦場の特色により有利不利が変化。編制する部隊の兵数や出陣する武将、騎馬や鉄砲といった兵装を、戦場の特色に応じて切り替えることで自軍を有利に導くのがプレイヤーの役目だ。
行軍では、どこが戦場となるかをある程度予測できるため、自分の望む場所で戦えるよう進攻ルートを考えることが重要だ。
戦場ごとに異なる特色例
広さ
戦場の広さに応じて、最初に出陣できる兵数は限られる。開戦時に出陣できなかった兵は、参陣するまでに一定時間を要する。そのため大軍勢と対峙する場合でも、狭い戦場で戦うことで逆転のチャンスが生まれるのだ。
属性
戦場に平地が広がっていれば騎馬隊がより力を発揮できたり、寺があれば守備側の戦況が有利になったりと、戦場の属性によってさまざまな効果がもたらされる。攻め側か守り側かによって得られる効果は異なるため、どこを戦場とするか、両陣営の駆け引きが生まれる。
武将と地形の相性
武将を出陣させると、決戦で特殊な「作戦」を使用できる。森の多い土地での決戦が予想されるならば、伏兵を利用した作戦が使える武将を連れて行くなど、戦場に合わせて出陣させる武将を選ぶことも重要だ。
陣の有無
戦場に先に到着した勢力は、「陣(じん)」を張り、敵を迎え撃つことができる。陣がある勢力は徐々に「戦況(後述)」が有利になっていくため、敵の進行ルート上で待ち伏せをして、布陣することも戦いを有利にする一手だ。
2フェイズ/同時プロット制で行われる「決戦」
軍勢同士が同じ郡に進入すると行われる「決戦」において、プレイヤーには大名や家臣の強みをどう最大化するか、いかに敵の先を読むかが問われる。
まず開戦前に、自軍の全体の方針として「作戦」を決定し、部隊の編制や配置を実施。作戦の種類は、決戦に参加する武将によって変化する。また作戦によっては囮部隊や伏兵部隊を指定する必要があり、適切な部隊配置も作戦の成否を握る。
決戦での部隊同士の戦いは、2フェイズ/同時プロット制が採用されている。「命令フェイズ」と「進行フェイズ」の2フェイズに分かれ、「命令フェイズ」で全部隊に指示を出し、「進行フェイズ」で一斉に敵味方が行動に移して、指示した結果が戦場にどのような変化を生み出したか確認できる。
前作のリアルタイム制とは異なり、常に先を見据えた一手を考える必要がある。シミュレーションゲームとしての“戦略を練る”面白さを追求したシステムだ。
さらに決戦中には、軍師の「助言」や各部隊長から「提案」を受けることも。提案内容は、部隊長を務める武将の「個性」や状況によって、「潰走した敵に追い討ちをかけたい」「部隊が潰走しそうなので安全な場所へ一時撤退したい」など多数あり、提案を採用することによって、武将の行動が変化したり、能力が強化されたりする。総大将であるプレイヤーは、彼らの提案を採用するか否かを適宜判断していくこととなる。
また今作の決戦では、どちらかの勢力が、相手勢力の総大将部隊を撤退させるか、「戦況」を圧倒することで勝敗が決まる。戦況とは、戦場を支配する空気感であり、ゲージで示される。
敵勢力への奇襲や挟撃が成功したり、味方の「陣」を維持することでゲージは高まりるが、逆に自軍の部隊が潰走したり撤退すれば低下。圧倒的な敵戦力に対しても、巧みな采配を振るうことで形勢を逆転させることが可能であり、大軍勢を率いているとしても決して油断できない戦いが楽しめる。
決戦中の采配はもちろん、行軍で戦場となる郡を見据えた進軍など、どれだけ戦を事前にシミュレートできるかが、今作の合戦での醍醐味だ。また、戦支度を整えるための農業の充実や、募兵による人口調整、商圏の影響力の確保、他勢力との戦力差や心証の変化など、内政・外交を含めた総合的な国家運営の戦略眼が、一戦一戦に大きな影響を及ぼす。
「個性」
武将が決戦中に提案してくる。大名が提案をきくことで効果が発揮される。
臨戦
部隊の防御力が上がり、その場に留まり続ける。
鬼柴田
柴田勝家固有の個性。優勢時に提案。部隊の攻撃力と速度が上がり、強力な突撃をする。
「志」ひとつでゲームが変わる!織田信長の志「天下布武」を公開
内政や外交、行軍や決戦といった基本的なゲームシステムに加え、大名家ごとに政治的な特性や戦略の多様性を与えるのが、「志」システムだ。
プレイヤーは「志」の特性を上手く使いながら、独自の戦略を練る必要がある。また、NPC大名も、「志」がもたらす特性を利用しながら、それぞれ独自の判断基準をもとに勢力の維持・拡大を行う。
織田信長の志である「天下布武」がもたらす特性には、長期的な兵力の確保を睨んだ「兵農分離」と自由な経済活動を奨励する「楽市楽座」の2つがある。
「兵農分離」は半農半士である「農兵」を用いず、「足軽」と「農民」で領民を明確に区分することで恩恵のある特性だ。「足軽」は専門的な訓練に集中できるため他勢力より強化される。さらに拠点から農兵をなくして農民たち農業に専念させることで兵糧収入が向上する恩恵も発揮されるように。
ただし、この特性を生かすために、軍事力は毎月金銭を支払わなければならない「足軽」で確保することが推奨されるため、多くの金銭収入を得ることが求められる。
領民の種類
農民
農地を預かり年貢(兵糧)を納める民。
農兵
農民でありながら兵役にも従事する民。兵士としても活動する分、納める年貢は少ない。
足軽
合戦のために雇われた兵士。俸禄として毎月金銭を支払う必要がある。
また商業では「楽市楽座」の特性により、織田家の影響下にある「商圏」は「楽市楽座」となる。楽市楽座では自由な経済活動の下でその商圏の成長性が高まり、商人たちからの支持も得られるため、自家の影響力も強化される。
しかし自由な経済活動を許す分、自家で商圏を「独占」することができず、絶えず他家との競争にさらされる。
一方でNPCとしての織田家も兵農分離と楽市楽座の特性を利用して勢力拡大を図るが、行動の特徴として、上洛に向けて最短距離を西進する傾向がある。織田家の進攻ルート上にいる勢力をプレイヤーが選択するときは、織田家との軍事的・商業的な対立に注意が必要だ。
歴史ifだけでなく史実を自らの手で紡ぐ「言行録」搭載
今作では大名だけでなく、多くの武将に「言行録」と呼ばれるフリークエストが存在する。
プレイヤーは担当する大名や、配下にした武将たちの言行録にて指定された条件を達成していくことで、史実で起きた事件や逸話のイベントを発生させることが可能。また、武将が持つすべての言行録をクリアすると、その武将の能力にボーナスが付加される。
言行録を進めることで歴史に刻まれた戦国時代を追体験するだけでなく、より武将個人の生涯にスポットを当てた歴史イベントを楽しむことが可能。史実通りに「言行録」を進めるか、自分だけの戦国乱世を描くかはプレイヤー次第だ。
登場武将は2,000名超!今作描きおろし武将が多数登場
今作での登場武将のうち、描きおろしの武将や姫たちも多く登場する。また一部武将においては、戦時と平時でグラフィックが描き分けられる。今回は織田家臣団として有名な「明智光秀」や「柴田勝家」などが公開された。
精細になった「3D全国マップ」により描かれる名城たち
前作好評だった「3D全国マップ」がより精細に。平城や山城など、その特徴をよく表した城モデルが全国マップ上に表現され、戦国時代の日本をより美しく、リアルに描き出す。