ライブドアニュースは、ゲームで描かれた世界を現実に即して各分野の専門家に語ってもらう動画コンテンツ「ゲームさんぽ」について、「信長の野望・大志 with パワーアップキット」が題材の動画を公開した。
目次
今回の題材は、戦国時代を舞台に大名となって天下統一を目指す歴史シミュレーションゲーム「信長の野望・大志 with パワーアップキット」。
歴史・城郭関連の連載を多数持つ城郭ライターの萩原さちこ氏と、元芸人で歴史ナビゲーター、歴史番組の放送作家などを務める長谷川ヨシテル氏が専門家の目線で本作を解説する。
計四本の動画は、YouTubeにて本日10月14日、18日、25日、11月1日のそれぞれ17時に公開される。
動画公開時間・URL
第一話:10月14日(水)17:00
第二話~第四話は下記ライブドアニュース YouTubeチャンネルにて当該時間に公開されます。
ライブドアニュース YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/gotouchi10sec
安土城は戦闘には向かない城?政治的な威光を見せるための工夫が沢山
「信長の野望 ・大志」では戦国時代の日本の地形や城が、日本地図のように俯瞰的に見た形で表現されています。動画では城の細部は登場しませんが、俯瞰的視点により山や他の城との関係性など、城の立地をもとに城の歴史や逸話、特徴などが語られます。
例えば、安土城は立地を見ると、近くの山の上に観音寺城という守りが強固な城があるにもかかわらず、琵琶湖の近くの平地に建てられ守りがそれほど強固ではないことが語られます。一方で、瓦一枚一枚に丁寧に金箔が貼られていることなどのエピソードが紹介され、安土城はそもそも攻められることを前提とした城ではなく信長が自身の威光を示すために政治的に建てた城であると語られます。
このように、ゲーム内のマップで地理的な特徴が、ゲストのお二人のコメントで逸話や歴史が理解でき、より立体的に城についての知識が深まる動画になっています。
明智光秀が攻めた城、建てた城なども解説。当時の攻め方や城の楽しみ方の説明も。
動画では明智光秀に関連する城も多く登場します。例えば、明智光秀は八上城を攻めた際に、周りに砦を多く作り補給路を断つようにじわじわと攻めていったことやその戦い方が信長と似ていることなど、明智光秀の攻城の特徴などにも言及されます。
明智光秀が建てた福智山城では、藪を作って治水がなされたことやそれがゲーム内でも再現されていること、また、城と城下町の向きが攻めることを想定していた中国地方を向いていることが説明されます。実際に城を見に行った時でもゲームのように俯瞰的視点で地理的状況を想像しながら城の役割まで考えると、さらに城の観光が面白くなると萩原さんは提案します。
あまり知名度がない唐沢山城が実は絶景スポット。八王子城が心霊スポットといわれる所以は?
当時の政治や戦略のような歴史的背景だけでなく、逸話をもとに今でも楽しめるスポットとしての城の解説も行われます。
例えば、佐野氏が城主を務めていた栃木県にある唐沢山城について、当時江戸の火事が見え、城主がそれを徳川家康に伝えたところ江戸を見下ろしているということで怒りを買い廃城になったという逸話が紹介されます。この逸話のように、唐沢山城は現在でも栃木県にありながら東京が見渡せる城であり、関東でも特に眺めがいい城であると紹介されます。
また、現在心霊スポットとしての噂が多い八王子城について、当時女性や子供など戦える人が城にほとんどいない状況で、豊臣秀吉の命により殲滅戦が行われたことに由来しているのではと解説されます。
萩原さちこ氏について
城郭ライター・編集者。小学2年生のとき城に魅了される。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演、講座などをこなす。
著書に「わくわく城めぐり」(山と渓谷社)、「戦国大名の城を読む」(SB新書)、「日本100名城めぐりの旅」(学研プラス)、「お城へ行こう!」(岩波ジュニア新書)、「図説・戦う城の科学」(サイエンス・アイ新書)など。webや雑誌の連載多数。
長谷川ヨシテル氏について
歴史ナビゲーター・歴史作家。ニックネームは「れきしクン」戦国時代・武将に関する知識が豊富。漫才師としてデビュー、「芸人○○王(戦国時代編)」(MBS、2012年放送)で優勝するなどの活動を経て、現在は歴史ナビゲーター・歴史作家として、日本全国でイベントや講演会などに出演。芸人として培った経験を生かした、明るくわかりやすいトークで歴史の魅力を伝えている。
テレビ・ラジオなどの出演のみならず、歴史に関する番組・演劇の構成作家や歴史ゲームのリサーチャーも務めている。歴史にまつわることをわかりやすく解説したYouTubeも開設。