【TGS 2017】「龍が如く 極2」、「龍が如く ONLINE」、「北斗が如く」は同時期に作られていた!?驚きの制作秘話の数々が明かされた「龍が如く」スタジオ・横山昌義氏、阪本寛之氏インタビュー

【TGS 2017】「龍が如く 極2」、「龍が如く ONLINE」、「北斗が如く」は同時期に作られていた!?驚きの制作秘話の数々が明かされた「龍が如く」スタジオ・横山昌義氏、阪本寛之氏インタビュー

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千葉・幕張メッセにて開催された「東京ゲームショウ2017」。その会場にて、「龍が如く」シリーズを手がける横山昌義氏と阪本寛之氏にインタビューを実施した。

2017年8月26日に実施された新作発表会では、「龍が如く 極2」、「龍が如く ONLINE」、「北斗が如く」といった3つの最新作が発表された、セガゲームスより発売中の人気アクションアドベンチャー「龍が如く」シリーズ。

TGS 2017でも、さまざまなゲームの新情報が公開されたステージイベントが行われていた中、横山昌義氏(「龍が如く」シリーズプロデューサー)と阪本寛之(「龍が如く 極2」ディレクター)のお二人に、発売が間近に迫る「龍が如く 極2」を中心に、桐生一馬の物語の最終章となる「6」の反響から、今後のシリーズにまつわるさまざまなお話を聞くことができた。

左から横山昌義氏、阪本寛之氏
シリーズ全体を通した思いが込められた、「龍が如く6」に対する反響

――「龍が如く6」も発売されてから時間が立ちましたが、プレイヤーからの反響はいかがでしたか?

横山昌義氏(以下、横山氏):賛否を含めてすごくいろいろな意見をいただきましたね。桐生一馬の物語の最終章ということもあり、色々な人の思い入れの仕方を感じることができたというか……。今までは、ゲームそのものに対する反応というのがほとんどだったのですが、「6」に関して言えば、桐生一馬という一人の人間の生き様についてのご意見がすごく多かったんです。何年も続くロングスパンのドラマが終わった時に近いような反響で、良くも悪くも、そうしたものは、長い間続けることができたシリーズでしか受けられないと思うんですよね。

そういう意味では、「6」に下された評価というのは、「6」だけのものではないと思っていて。我々としては一作一作のパッケージとして勝負してきたものが、いつのまにか一つの大きな流れとしての評価いただけたというのには、感慨深いものがありました。

――父親のような目線からの意見も?

横山氏:父親であったり、一人の男であったりと様々でした。そういった違いは、ユーザーさんの年齢とか、シリーズのどの作品からはじめたのかにもよると思うんですよね。

例えば僕の場合だと、氷室京介さんの曲を聞くと、曲そのものよりもその曲を聞いていた時代を思い出すんです。ユーザーの方が、桐生一馬の物語に触れる時の思い入れというのもそれに近いものがあって、人によって目線がまったく違うってくる。

それは我々の作ったゲームが、遊んでいただい方々のライフスタイルに組み込まれたという証でもありますし、そういう意味では我々の目指していたものが「6」で完成したのかなという感覚がありますね。

――ハルトのことについても、かなり驚きました。

横山氏:これは名越にとっても同じだと思いますが、「人間を描く」というのが僕の中のテーマになっていて、人間の人生で普通に訪れることを正しく描くのは当たり前のことだと思うんです。確かにエンターテイメントの世界では、なるべくそういうものは見たくないという意見があるのも分かるのですが……、「龍が如く」は、そうじゃないからこそ受け入れられたシリーズだとも思っていて。

父親については、ユーザーの方々にとって引っかかる部分になるのは分かっていたのですが、父親にとって自分の娘と彼の間に起きた出来事というのは、現実には知りようがないことですよね。「龍が如く6」は完全に桐生一馬の目線で描いた物語なので、そのエピソードについては、敢えて必要以上には描かないようにしました。「6」のドラマの中で大切なのは、遥かどうして好きになったのかという理由よりも、それを桐生がどう受け入れるかという部分ですから。

――そう言われてみると、父親の目線からみた物語として納得がいきます。

横山氏:個人的に安心できたのが、シナリオを読んだ際に、桐生一馬役を演じられている黒田崇矢さんから、「一片の曇りもなく受け入れることができた」と言ってもらえたことですね。彼とはお付き合いも長いので、納得がいかない時には遠慮なく意見をぶつけてきてくれるのですが、誰よりも桐生一馬という存在を近くで見てきた人からのお墨付きが出たことは、大きな勇気をもらえたなと思います。

――ラストシーンについて、異なる結末を用意する案もあったのでしょうか?

横山氏:死ぬことに意味があるのならそれもアリだと思っていたのですが、そういう展開にはならなかったですね。実は最初の頃は、冒頭で遥の方が死んでしまうという展開の案も出ていたんです。

ただ、それをやると暴力装置としての桐生を止める存在がいなくなってしまい、おそらく最後に桐生も本当に死んでしまう。あまりにも救いのない展開を描かざるを得なくなるだろうということもあり、現在の形に落ち着きました。ただ、桐生が何らかの形で遥たちの元からいなくなってしまい、物語がしっかりと完結するという部分だけは、最初から決めていました。

プレイヤーを最大限に楽しませることを使命として作られた、「龍が如く 極2」

――発売が近づきつつある「極2」に関するお話もお聞かせ願えればと思います。今回はドラゴンエンジンが使われているとのことでしたが、ゲームのクオリティとしては「極」よりも「6」に近いものになるのでしょうか?

阪本寛之氏(以下、阪本氏):そうなります。システムや描画も含めて全て「6」に近いクオリティで、神室町も「6」では行くことができなかった場所を、新たに作ったりもしています。

――そもそもの話になるのですが、ドラゴンエンジンが導入される前と後では、作業的にどのような変化があったのでしょうか?

阪本氏:素材の作り方や表現の仕方というのが変わっていて、昔のエンジンというのはいわゆるスクリプト的な作り方をしていたのですが、ドラゴンエンジンの場合はムービーシーンのような感覚で作ることができるんです。

横山氏:スクリプト的な作り方というのは、座標の情報を指定して、この速度で動かしてこのモーションを再生させるというのを、プログラムで羅列して指示を与えるというものだったんですね。ドラゴンエンジンを導入してからは、それをクリエイターがプログラムを介さず、演出監督としてキャラクターに直接指示を与える、映画の撮影をしているかのような直感的な感覚でシーンを作ることができるようになりました。

だからゲーム作りに求められる能力というのも変わってきていて、以前ならバグなくゲームを動かすスクリプトやプログラムを組むことが最優先だったのに対し、それぞれのシーンのドラマをどのように演出するかという、アーティスト的な側面が重要になりつつあるんです。ツールやエンジンの進化に合わせて、それを使う立場である、僕たち自身を含めたクリエイターの側が変わらなければいけない時代に入りつつあると思います。

――今回、TGSでの試遊の方も体験させていただいたのですが、プレイスポットが一新される中、初代「電脳戦機バーチャロン」が遊べるようになっているのには驚きました。

横山氏:バーチャロンに関してはちょっとしたコラボレーション企画でもありまして、最新作(「電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機」)を作っているのが、チームこそ違うのですが、我々と同じ開発部署のメンバーなんです。

なのでこの機会に、「龍が如く」を通して少しでも多くの方にバーチャロンを触ってもらう機会を作れないかと提案し、プレイスポットとして収録させていただけることになりました。

――新・クランクリエイターについて、「6」の時からどの部分が変更されているのでしょうか?

横山氏:まず今回のクランクリエイターは、真島建設が請け負う神室町ヒルズ建設計画を、5人のレジェンドレスラーの方々が率いる悪徳不動産屋が妨害しにやって来るというストーリーとなっていて、桐生はその騒動に巻き込まれる形となります。「6」の敵と違い、悪徳不動産屋はあくまで建設計画を阻止することが目的なので、そのための資材を破壊しようとします。なので、それらを守るための防衛戦が繰り広げられることになります。

――そもそもの勝利条件が異なっているわけですね。

横山氏:なので、名前こそ「新」がついているだけなのですが、根本となるゲーム性は大きく変わっていますね。

阪本氏:操作方法などは前作のものを踏襲しているのですが、それぞれのボスに必殺技なども追加しているので、かなり遊びごたえのあると内容になっていると思います。

――オリジナル版と比べて、ここが特にパワーアップしたというポイントを教えてください。

阪本氏:ステージの作り方が当時とは大きく変わっているところですね。オリジナルの「2」はマップの切り替えがありましたが、本作では全てシームレスになっていますから。

それから「2」では、多くの武器を使えるというのも好評だった部分なのですが、「極2」ではそれも踏襲していて、オリジナルの「2」であった武器は全て収録して、新しく作り直しています。

横山氏:特にバトルシステムに関しては、「6」のものに付け加えて、武器や馴染みといったオリジナルの「2」にあった要素も復活しているので、より洗練された形となっています。

――新たに真島吾朗を主役とした新エピソードも追加されますが、こちらのボリューム的にはどの程度のものがあるのですか?

横山氏:メインストーリーしかプレイしないという人は早く終わるでしょうし、個人差が大きいので一概には言えないのですが……プレイスポットなどもプレイアブルとしてしっかり遊べるように作っていますし、神室町と蒼天堀の両方に行けますから、満足していただけける長さにはなっていると思います。

阪本氏:真島編は本編を進めていくとアンロックされるという形式で、以降は自由にプレイしていただくことが可能になります。

――真島吾朗をプレイアブルにしたのは、やはりファンからの要望が強かったからなのでしょうか?

横山氏:いや、まったくそういうことはなかったです(笑)。新しいエピソードを作ると決めた時、いくつか候補があって、(郷田)龍司か真島かで迷ったんですね。ただ龍司の場合は、本編のライバルの裏側を描くとなるといろいろ本編側のネタバレせざるを得なくなるということもあり、今まで描かなれかったエピソードが残っていた真島が選ばれました。

――PVの中には、「0」に登場していたキャラクターらしき姿もありました。

阪本氏:これは真島編だけの話ではないのですが、「0」に出てきたキャラクターは他にも出てきますので、「0」ファンの方にも喜んでいただけるかなと。

横山氏:新作を作る度に、旧作をやっていないと楽しめない要素はできるだけ排除しようと思っているのですが、「極2」に関しては「ファンを喜ばせる」というコンセプトを第一に作っているので、ファンサービス的な要素として割り切って入れています。もちろん回想シーンなどでフォローはしていて、未プレイの方でも分かるようには配慮しているのですが、「0」をプレイしている方なら、より楽しんでいただける内容になっていると思います。

――幸い、PS4であれば今から「0」や「極」をプレイすることもできますしね。

阪本氏:最初は「極」の時と同じように、話を追うだけの要素にする予定だったのですが、どうせならゲームとして遊べた方が楽しいだろうと。

横山氏:個人的には「やりたいけど無理だろうな」と思っていたのですが、いつのまにか話が進み……真島のバトルも全てドラゴンエンジンに合わせて一から作り直していますからね。これに関しては、よく入れられたなと自分たちでも思います(笑)。

――オリジナルの「2」にあった、闘技場も復活しているのでしょうか?

横山氏:「6」の時になかったのを残念がられる声も多かったので、今回は復活させています。

阪本氏:今までは1対1のトーナメント方式でしたが、今回はそれに加えてバトルロワイヤルのような大人数が一堂に会して殴り合う、ハチャメチャな戦いも用意しています。

横山氏:「6」というのはドラマを描き切る宿命を背負ったタイトルだったんですね。個人的には、「龍が如く」シリーズには、ドラマ部分とゲームエンジンの発展、2つの歴史があると思っていて、「極2」はそのエンジンの発展の歴史の集大成。いうなれば、「お客さんを喜ばせる」という宿命を背負ったタイトルだと考えて作っています。

――「極」の時もそうでしたが、一度HDリマスターが出た上で、改めてリメイクされるというのも凄い話ですよね。

横山氏:あれはただのリマスターですから(笑)。「極」シリーズに関しては、シナリオが既に存在していること以外、完全新作を作るのとまったく同じ規模で作っています。作業的には、自分だけがいつもよりは楽だったというだけですね(笑)。

――開発はやはり「6」と並行して進んでいたのでしょうか?

横山氏:いえ、「極2」に取り掛かったのは「6」の作業が終わってからです。開発チームも「6」の時とほぼ同じメンバーで作っています。

――終わってからですか!? てっきり「極」のあと、リメイクを担当するチームが別に作業していたのかと思っていました……。

横山氏:まったくそういうことはなかったですね。ついでに言うと、「北斗が如く」や「新・龍が如く」プロジェクトを進めているのも同じチームです。「6」のあとは少し休めるかなと思っていたのですが、まさか仕事量が3倍になるとは予想してなかったですね(笑)。

――開発期間といえば、オリジナル版「2」を制作した当時も、「1」の発売から短期間で、あれだけのボリュームの続編を出すということは、ほぼ前例がなかったのではないかと思うのですが……。

横山氏:当時「2」のプロデューサーだった菊池(正義氏)が、名越と次回作の発売時期について話をした時、初代「龍が如く」がヒットしたのは、我々としても予想していなかった一つの奇跡だったので、忘れられない内に次を出したいという流れになったんです。

最初の目算では、街は「1」のまま、ストーリーだけを変えて、話も短めのものにするつもりだったのですが……「龍が如く」というのは、開発期間の都合上、ゲームの開発に並行してシナリオを書いていくので、後からボリュームを合わせるということができないんです。

なので一度書いてしまうと、もう後戻りができなくなり……最終的には、初代の1.5倍くらいのボリュームになっていましたね(笑)。結果論になりますが、そのスケジュールで実際に作ることができたというのが、今後のシリーズの方向性を決める一つの分岐点になったのかなと思います。

――「2」以降、現代のゲーム開発としては考えられないくらいほどスピードで、コンスタントに作品がリリースされ続けていますよね。

横山氏:僕の中でシリーズの分岐点になった作品は2つあると考えていて、一つが先程も言った「龍が如く2」での10ヶ月開発、もう一つが「龍が如く4」での複数主人公をやりきったことです。思い返せば、あの時予定通りリリースできていなければ、少なくとも「見参」のようなスピンオフはやらなかったと思いますし、そもそも現在までシリーズも続いていなかったかもしれませんね。

新主人公・春日一番を軸にして描かれる、「新・龍が如く」プロジェクト

――「龍が如く ONLINE」については、シリーズ中のどんな位置づけとなる作品なのでしょうか?

横山氏:「新・龍が如く」プロジェクトの第1弾となるのが「龍が如く ONLINE」です。「新・龍が如く」プロジェクトというのは、簡単に言うと「龍が如く6」の後のナンバリングシリーズのことで、桐生一馬の物語が完結したのに伴い、「春日一番」を新主人公として、新しい物語が描かれることになります。

従来通り家庭用ゲーム機向けにも展開する予定ですが、そちらはまだまだ時間が掛かりそうですので、その前にPCやスマホでお手軽に遊べるものとしてリリースさせていただくのが、「龍が如く ONLINE」になります。

――開発を手がけているのは家庭用を制作している「龍が如く」チームなのでしょうか?

横山氏:「PSO」などのオンラインゲームを開発しているチームと、「龍が如く」チームの精鋭が一つになって制作に当たっています。他社さんを含め、こうしたタイトルの場合はIPを丸ごと預けて、我々は監修にあたる立場に収まることが一般的なのですが、本作ではガッツリと関わっています。

結局、我々のようなコンソール畑の人間が、見よう見まねでソーシャルゲームを作っても通用しないんです。向こうはソーシャルゲームの成功体験をもっていて、我々は我々で「龍が如く」シリーズの成功体験がありますから、それを合わせることで、正しく「龍が如く」ファンの人が楽しめるゲームを作りたいと考えました。

やはり今の時代、ソーシャルゲームというのは避けて通れないジャンルですから、桐生一馬の物語が完結したのを契機に、スマートフォン対応というのは、多くの人に「龍が如く」シリーズに触れてもらうための必要なステップだろうと。かといって、ただの予告編になってしまうのもおかしいですから、「龍が如く ONLINE」単体でもしっかり遊べるような、面白いものを作ろうと立ち上げたプロジェクトです。

――新主人公となる、「春日一番」についても教えていただけるでしょうか。

横山氏:公式サイトでは「龍が如く ONLINE」の冒頭に至るまでの春日一番の半生が分かる、15分程度の映像を見ることができるようになっています。そこでも分かることなのですが、「一番」といういかにもめでたそうな名前なんですけど、のっけから運の悪い最低の人生を歩んでいて、完全に名前負けしているというのが面白みとなるキャラクターです。

ストーリー的には、桐生との差別化を狙ったわけではないのですが、純粋にチンピラが成り上がっていくような、夢のある話をやりたいなと。今は、いかにもなチンピラって町で見かけないじゃないですか。パンチパーマで派手な開襟シャツを着て、威嚇しながら歩いている人なんて絶滅危惧種でしょう(笑)。

――確かに、映画やドラマに出てくるような、いかにもそれっぽい人はほぼ見ないですね。

横山氏:今だと、周囲からクスクスと笑われたりするかもしれません。そういった「もし2018年に時代遅れのチンピラがいたら?」ということをやりかたったんです。

実はあのドレッドのような髪型は、刑務所から出た時にパンチパーマをかけようとしたのだけど、最近の美容師はパンチパーマのかけ方を知らなくて、失敗したという設定なんですね。だから彼にとってあれは不本意な髪型なんです(笑)。

――(笑)。なるほど、あの個性的な髪型はそんな経緯で生まれていたわけですね。

横山氏:プロローグでも描かれていますが、彼がヤクザになったのは恩人である親父に憧れただけという、すごく短絡的な動機になっています。そのあたりも桐生とは対照的で、桐生は出会った人に対して、たまに説教をすることもあるじゃないですか。一方で、どちらかというと一番は説教される側の人間ですから(笑)。

ただ、タイプは違いますが、「しょうがねぇから助けてやろうか」みたいなノリで自然と仲間が増えていくような魅力ももっている、かわいげのある人物でもあります。もっとも、とても「かわいい」と言えるような外見ではないですけど(笑)。

――「龍が如く ONLINE」ではジャンルが変わると思うのですが、そういった中にも感じられる「龍が如く」らしさというのはどこになるのでしょうか?

横山氏:やはりストーリーとキャラクターですね。あとはスマホのゲームなんですが、しっかりと登場した時に表示される名前などは本編の演出に合わせていますし、春日一番役の中谷一博さんをはじめ、登場する歴代キャラクター達のボイスも、オリジナル版と同じキャストになっています。

ケンシロウと桐生一馬の共通点によって生まれた、「北斗が如く」

――「北斗が如く」についてもお話をお聞かせください。どのような経緯で今回のコラボレーションが実現したのでしょうか?

横山氏:「新・龍が如く」プロジェクトが動き出す前の段階で、「龍が如く」というIPをもっと広げる方法はないかと考えていた時、従来のスピンオフと違い「『龍が如く』のシステムの中に、他のIPが入ってきたらどうなるんだろう」ということを思ったんですね。そこで「龍が如く」エンジンを使って合うIPってなんだろうと考えた時、「北斗の拳」が出てきて。ちょうどその頃に、「北斗の拳」の版権管理をされているノース・スターズ・ピクチャーズさんとお話させていただく機会もあり、企画がスタートすることになりました。

――確かに、「北斗の拳」と「龍が如く」というのは、組み合わせにまったく違和感がなかったですし、一目見てこれは面白いゲームになるなと確信しました。

横山氏:ただ、町やバトルシステムとか、「北斗の拳」の世界を本当に「龍が如く」のシステムで再現できるのかという検証を行っている期間は結構長かったですね。本格的に作り始めたのは、それが一通り終わってからでした。

――本作では、ケンシロウ役の黒田崇矢さんをはじめ、「龍が如く」の歴代キャスト陣がメインキャラクターを演じられています。

横山氏:実は、最初から黒田さんがケンシロウを演じるということは決まっていたわけではなくて。自分たちが作ることができるケンシロウというのはどんな存在だろうと考える時、自然と桐生一馬と重ね合わせていたんです。

理由を考えると、二人とも「愛の人」で、行動原理が同じなんですね。例えば、もし初代「龍が如く」で遥と出会ったのが桐生じゃなくてケンシロウだったとしても、ただ必殺拳が違うだけで、まったく同じことをやっていたんじゃないかなと(笑)。

――確かに、容易に想像できる気がします(笑)。

横山氏:もちろんパーソナリティは違うのですが、そうしたことを念頭に置くと、黒田さんがケンシロウを演じた方が、僕らの頭の中でイメージするケンシロウ像に近かったんです。すると、他のキャラクターにも「龍が如く」のキャラクターとそれぞれに通じる部分があることがわかってきて。そこで一度黒田さんの声を原哲夫先生に聴いていただき、配役についての承諾をもらえたところで、ようやく「北斗が如く」というコンセプトが固まったという形でしたね。

――グラフィックの表現もしっかりとアニメや漫画調になっていて、これまでの「龍が如く」とは明らかに雰囲気が違いますよね。

横山氏:あれは僕たちの間では「原哲夫シェーダー」と呼ばれています。アニメ系のIPでよく使われるトゥーンシェーダーを、最新の原先生の絵を再現することに特化させ、僕らなりにアレンジしたものです。

阪本氏:実は最初の頃に作ったモデルは、ポリゴン感が強くて、ケンシロウに全然似てなかったんです。そこから原先生の絵柄に寄せるために、シェーダーにかなりの改良を加えました。

横山氏:「龍が如く」のエンジンというのは、現実の人間に近い、写実的な表現に特化していますから。そこからアニメや漫画に近くしていくのはなかなか大変で、時間も掛かりましたね。

――バトルシステムについては、どのような変更点があるのでしょうか?

横山氏:手触りは「龍が如く」に近いのですが、行っているアクションが大きく違うといった形になっています。その差が分かりやすいのが「秘孔アクション」の存在ですね。秘孔アクションから繰り出せる北斗神拳の奥義を使って、「いかに気持ちよく敵を木っ端微塵にするか」というのが、今回のバトルのコンセプトです。

「龍が如く」が、マップ内にある看板や自転車を武器にして戦う「街で遊ぶ」という方向性になっているのに対して、今回は「いかに北斗神拳を楽しく操作するか」を目指しています。いつか皆さんに体験してもらえる場を設けられると思いますので、是非その違いに驚いてもらえればと。

――今後も、本作のようなコラボレーション作品が作られる可能性はあるのでしょうか?

横山氏:ゼロではないのですが、今回はあくまで「~如く」シリーズのような形式を作りたいからやったというわけではなく、純粋に「龍が如く」との親和性を考えた先に「北斗の拳」があったという感じなんですね。

僕としては、コラボというのは何よりも整合性がとれてナンボだと思っていて。「ただ流行っているから」とかの理由で、別の作品とコラボしろと言われても無理なんです。今までは時代劇であるとかゾンビ物であるとか、「桐生一馬がやったら面白いだろうな」と思える題材を選んでいたのですが、今後の方向性については、まずは「北斗が如く」の結果次第になるのかなと。

――確かに、「北斗の拳」以上にしっくりくるタイトルとなると、難しいかもしれませんね。

横山氏:今回に関して言うなら、結局ケンシロウと桐生がテーマ的な部分も含めて近い存在だからこそ実現できた企画なんですね。もし他にもそういう作品が見つかったなら、次を作る可能性もあるのかなと思います。

――最後に、シリーズの今後に向けてメッセージがあれば。

阪本氏:「極2」に関しては、今ドラゴンエンジンでできる最大の最新の遊びをひたすら盛り込んでいるので、シリーズファンはもちろん、初めて触れる方にとっても楽しんでいただける作品となっているのではないかと思います。値段もお手ごろな価格になっていますので、是非お買い求めください。

横山氏:去年の段階ではたぶん今年はTGSには出ないだろうと思っていたんです(笑)。ところが実際には、僕は今回発表された3タイトル(「龍が如く 極2」・「龍が如く ONLINE」・「北斗が如く」)全てに関わっていて、特に「北斗」に関しては、久しぶりに音響監督から脚本、演出まで、ここまで本格的に関わったのは「0」以来と言ってもいいくらい、深く手をかけたタイトルになっています。

けど、エンターテインメントの世界ってこういう場所だとも思っていて、一年先ですら何が起こるか分からないんですね。何しろ去年のTGSの時は、まだどのプロジェクトも動いてなくて、こういう展開になることは1ミリも予想してませんでしたから(笑)。

だから来年以降のことは僕にもまったく分からないのですが、幸い「龍が如くスタジオ」は、みなさんの応援のおかげで、こうしていろいろな挑戦を続けられるチームです。きっと来年は来年で、また新しい何かを発表しているような気もしているので(笑)、今後も「龍が如く」シリーズ全体を通して、長く愛していただければと思います。

――ありがとうございました。

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