希望の船出に夢を乗せて――「アイドルマスター SideM」4th STAGEのDREAM PASSPORT公演をレポート

2019年5月11日からスタートした「THE IDOLM@STER SideM 4th STAGE ～TRE@SURE GATE～」。本公演でも11日の「SMILE PASSPORT」と同様、ユニットの枠組みを超え、さまざまな国をモチーフとした曲を展開するCDシリーズ「THE IDOLM@STER SideM WORLD TRE@SURE」や「WakeMini! MUSIC COLLECTION」シリーズの属性曲、「ANNIVERSARY DISC」シリーズを中心とした楽曲が披露された。

メインステージの上空を飾っていた気球のように、空での旅を楽しんだSMILE PASSPORT。2日目となるDREAM PASSPORTでは帆を張った船へと変わり、アイドルやプロデューサーの“夢”を乗せた希望の船出が始まっていく。

出演したアイドル全員が歌う「WORLD TRE@SURE」シリーズ共通のテーマ曲「MEET THE WORLD!」に続き、初日と同じく出演アイドルの描き下ろしイラストを紹介。メインMCの仲村さん・寺島拓篤さんのリードから全員が挨拶したところで、この出航を飾ったのはF-LAGSの「夢色VOYAGER」だ。冒頭には新たなライブ衣装をまとった秋月涼（CV：三瓶由布子さん）のメッセージも届けられ、浦尾さんの“涼の分まで笑わせたい”という歌詞アレンジに大歓声が巻き起こる。トリコロールカラーの旗をひらめかせながら、センターステージを所狭しと走り回る徳武さん・浦尾さんと共に、プロデューサーが歌声を重ねる場面もあった。

High×Jokerの「HIGH JUMP NO LIMIT」では二手に分かれてトロッコに乗り、メインステージからバックステージへと移動。元気いっぱいのジャンプやバンドを思わせるパフォーマンスで周囲のテンションを一気にメガMAXへ引っ張り上げ、中国の「千客万来ニーハオサァカス！」へ。チャイナ服を着た松岡さん・高塚さん・寺島惇太さん・浦尾さんがカンフーを思わせる滑らかで優雅なアクションを見せつけ、高塚さんの“我愛你（ウォーアイニー）”という叫びに会場のボルテージはさらにヒートアップしていった。

メインステージには海をイメージしたアイテムや動物が現れ、浮き輪から顔を覗かせる可愛らしい仕草も交えながら「うぇるかむ・はぴきらパーク！」を歌うもふもふえん。ここでは3人のソロ曲「新世代ワールド・ビッグスター！」「ふわもこシフォンなゆめのなか♪」「ほっぷ・すてっぷ・ハイ、しーぷ！」のフレーズも取り入れ、会場は大興奮に。そこへ類と咲がかのんを迎え、トロッコに乗り込んだ3人はハワイの「ALOHA! HAPPY CREATOR!」で笑顔を咲かせていく。

MCパートでは白井さんが司会となり、松岡さんが「千客万来ニーハオサァカス！」の感想を語りつつ、村瀬さんが「うぇるかむ・はぴきらパーク！」のソロ曲の演出は古畑さんの提案だと明かす。出航をテーマとしてスタートを彩ったF-LAGSの2人も、一緒に歌ったプロデューサーとの一体感について振り返ってくれた。

Café Paradeの5人に土岐さん・笠間さんが歌う「Eternal Fantasia」から、雪の舞うフィンランドの「Purely＆Kindly」の空気をそのまま引き継ぐように、DRAMATIC STARS＆Beitが6人全員で「冬の日のエトランゼ」を披露。静かに祈りを捧げるように膝をつく所作や、センターステージで円陣を組んだ6人をぐるりと回り込むカメラワークでは切なげな表情がアップで映し出されると悲鳴のような歓声が飛び交った。

3カラーに煌めく島へと上陸したところで、フィジカルの「LET'S GO!!」、メンタルの「Friendly Smile」、インテリの「POKER FAITH -ポーカーフェイス-」へ。初日とは異なるメンバーということもあり、また一味違う三者三様の彩りが伝わってくるステージに。とくにステージを分けたインテリチームは、アイドルとその背景まで捉える奥行きが感じられるようなカメラワークが印象的だった。

八代さんが司会をしたMCパートでは、インテリに初参加した内田さんがメインステージからセンターステージを見ながら踊れたことや、いつもと違った空気感などについてコメント。「冬の日のエトランゼ」を初めてライブで歌った梅原さんは少し照れくさかったそうだが、とくに歓声の大きかったパフォーマンスを“イケメンの回転寿司”と例えて笑いを誘う。千葉さんは「LET'S GO!!」でメンバーの動きに感化されて盛り上がる点、サビで照明が明るくなるのが印象的だと話し、寺島拓篤さんも同意していた。八代さんも初参加となったメンタルの振り付けの一部を村瀬さんと挨拶のように行い、日常にも浸透していたと語る。

続いては、DRAMATIC STARS＆High×Jokerの「夜空を煌めく星のように」、もふもふえん＆F-LAGSと熊谷さんの「Compass Gripper!!!」、Café Paradeの「Reversed Masquerade」。“夢”を求めて夜空に瞬くさまざまな星たちを指針とし、広い世界に飛び出した船が導かれた先は、笑顔に溢れる舞台……ドイツの「Hallo, Freunde!」だ。揃いの帽子をかぶった神原さん・土岐さん・永塚さん・古川さんが、美しい街並みで軽やかにステップを踏むような雰囲気で歌い上げる。大切な人を守る4つの剣が舞うフランスの「永遠（とわ）なる四銃士」で、ライブもいよいよ終盤へ。

燃え上る炎と共に現れたJupiterは、マイクスタンドを振り回しながら「GLORIA MOMENT」を熱唱。3人が思い思いの情熱をぶつけたステージへBeitが舞い降り、ダンスをエスコートするような「TOMORROW DIAMOND」にはつい手を伸ばしたくなってしまったほど。こうして世界を巡った旅の終着点は、DRAMATIC STARSの「STARLIGHT CELEBRATE!」。星々の輝きに満ち、目がくらむほどのオレンジ色に染まった景色が記憶に焼き付けられた。

野上さんが先導するMCパートでは、待ちに待った「GLORIA MOMENT」について神原さんが個々の熱い気持ちが伝わるよう振り付けを相談し、Jupiterという連絡グループを作ったと告白。「Hallo, Freunde!」では永塚さんからピンポイントに称賛された土岐さんが、予定にはなかったが周囲の光景があまりにも綺麗だったためステージをぐるりと回ってしまったと話した。白い羽が降り注いだ「永遠（とわ）なる四銃士」ではステージに残った羽をアイドルが集める光景も挟みつつ、益山さんが「守り切れましたか？」と問いかけ、さらに仲村さんが「これからも守り続けるよ！」と宣言すると、会場からは大歓声がおくられた。

最後の曲は、夢のパスポートを手に新たなゲートをくぐっていく「DREAM JOURNEY」。全体へ大きく広がっていたメンバーが少しずつ寄り添っていき、肩を組みながら歌い終えてステージを後にした。いよいよライブも終了と思われたところで、315プロダクション社長・齋藤孝司からプロデューサーたちに新たな業務が告げられる。

「アイドルマスター SideM」ではログインキャンペーン、「Pirate's treasure ～不滅の海賊船～」「DOUBLE WING LIVE」のフルボイス化、SR未実装ユニットの順次追加、前職よりもさらに昔の誰も知らないアイドルたちが登場するガシャ「あの頃のアイドルたち」を実施。「アイドルマスター SideM LIVE ON ST@GE！」では四季のソロ曲「サイコーCOUNT UP！」が追加、プロデューサーが「どのユニットに何の演目を演じてもらうか」「誰に何の役を演じてもらうか」を決める「315 DRAMA ON ST@GE」が今夏から2020年春にかけて行われる。

また、2019年7月17日に5周年を迎えることを記念し、池袋のアニメイト・アニメイトカフェ・ビッグエコー・ナンジャタウンでコラボイベントを開催。7月17日に5周年記念特番「THE IDOLM@STER SideM 5th Anniversary Because of You!!!!! ～in ニコ生～」、8月25日に市原市民会館にてリアルイベント「Because of You!!!!! in 市原」、アソビストアで記念グッズの販売も実施される。出演者などの詳細はこちらの記事をチェックしておこう。

アンコールで披露された「Beyond The Dream」と「DRIVE A LIVE」で、2日間に渡った「THE IDOLM@STER SideM 4th STAGE ～TRE@SURE GATE～」は終幕。振り返ると「WORLD TRE@SURE」シリーズはもちろん、ライブのテーマとなっている“笑顔”“夢”といったフレーズの含まれた曲や、その先の“希望”“未来”を思わせる曲が多かったように思う。まもなく5周年という節目を迎える「アイドルマスター SideM」の、さらなる飛躍を感じさせてくれるライブとしてプロデューサーの記憶に刻まれたことだろう。

(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

※画面は開発中のものです。