Behaviour interactiveが開発する、非対称型対戦サバイバルホラーゲーム「Dead by Daylight」。サービス開始から3周年を迎えた本作について、今後の展望やモバイル版の詳細などを伺った。

「Dead by Daylight」は、Behaviour interactiveが開発する非対称型対戦サバイバルホラーゲーム。キラーと呼ばれる殺人鬼1人と、キラーから逃げつつ脱出を試みるサバイバー4人に分かれての鬼ごっこが基本ルールだ。

2019年6月14日で3周年を迎える本作は、9月26日にはNintendo Switch版、2019年内にはモバイル版のリリースが予定されており、全世界でのプレイヤー数が1,200万人を超えるなど話題のタイトルとなっている。

今回、そんな本作のゲームディレクターを務めるマシュー・コート氏、シニアプロダクトマネージャーを務めるアレクサンダー・ロゴム氏にインタビューを実施した。

左からマシュー・コート氏、アレクサンダー・ロゴム氏。

――本日はお時間を頂きありがとうございます。ちなみに今回来日されたのは、どういった経緯だったのでしょうか?

マシュー氏:何よりも熱くサポートしてくれる日本のコミュニティに対しての恩返しの気持ちを込めて、Nintendo Switch版・モバイル版のアナウンスをしたく、来日しました。

――前回来日されたのは「東京ゲームショウ2018」の時だったと記憶しており、なかなか忙しかったとおもうのですが、今回はゆっくり観光などはできましたか?

マシュー氏:今回も残念ながらあまり時間が無かったんです……。実は、E3が終わってからそのまま日本に来て、このインタビューが終わった後は、台北へ発つ予定です。

――なるほど。多忙な中恐縮です……!

マシュー氏:いえいえ、これからも何かと理由をつけて日本に来たいと思っていますので(笑)。

――ちなみに今回同席頂いた、アレクサンダーさんは「Dead by Daylight」のチームでは、どのような立ち位置になるのでしょうか?

アレクサンダー氏:モバイル版「Dead by Daylight」のシニアプロダクトマネージャーをしています。

――PC・CS版にも関わっているのでしょうか?

アレクサンダー氏:直接関わっているわけではありませんが、「Dead by Daylight」チームはどのプラットフォームでも全ての人間が一つのチームとして関わっているイメージです。

――それでは、改めてにはなりますが「Dead by Daylight」3周年おめでとうございます。3周年を迎えた今のお気持ちを教えてください。

マシュー氏:私たちも自分たちの成し遂げたことを誇らしく思っています。世界中のファンに対してもこれだけ熱くサポートしてくれていることに感謝しています。今はファンの皆さんに新しいコンテンツを届けたいという気持ちでいっぱいです。

――3周年記念ライブストリーミングイベントも行われていましたよね。

マシュー氏:そうですね。私たちなりのお祝いの仕方ということで、ああいったイベントで感謝と決意を表したつもりです。

――これまでサービスを続けてきて一番やりがいを感じた瞬間などがあれば教えてください。

マシュー氏:一つの目標を達成しても次の目標がすぐに出てくるので、いつが一番なのかというのは難しいです。先日も、最高同時プレイヤー数1位を達成しましたけど、また次の目標があったりするので。

――アレクサンダーさんはどうでしょうか?

アレクサンダー氏:私が「Dead by Daylight」のチームに加わったのは一年ほど前なのですが、毎日新しいアイデアなどが出てくるので常に新鮮な気持ちです。その中でも「東京ゲームショウ2018」は直にファンの情熱や愛を感じられて、心に残っています。

東京ゲームショウ2018の「Dead by Daylight」試遊コーナー。

――いよいよ新キラーの「ゴーストフェイス」が実装されます(※インタビューは実装前日の6月18日に実施)。シェイプのようにいつのまにか忍び寄ってくるキラーは、ホラー映画のような緊張感があって個人的にすごく好きなのですが、「ゴーストフェイス」のコンセプトなどを教えてください。

マシュー氏:私たちも、忍び寄ってくる緊張感溢れるキラーというのは、サバイバーにとってたまらないものだと思っています。その中に少し遊びの要素も加えましたので楽しんでもらえると思っています。

――Player Test buildサーバーで先行実装されていますが、その際の反応を教えてください。

マシュー氏:テストを通じて多くのフィードバックを頂いたことで、私たちもテストを行う重要性を改めて感じました。それらのフィードバックを活かしながら、「ゴーストフェイス」を作り込んでいきました。

――公式フォーラムでは、能力が解除されやすいということで能力が調整されると発表されていましたが、どのような方向性で調整は行われましたか?

マシュー氏:テストビルドでローンチした際に頂いた声を反映して、20日後のパッチでパワーバランスを調整しています。こちらの内容は反応が良かったので正式に実装するつもりです。

――コミュニティの間では、ゴーストフェイスが映画「スクリーム」の中で電話をかけてくるシーンが印象的だったので、電話を使用した能力になるのではと噂されていました。能力を考える中でそのような意見はありましたか?

マシュー氏:私たちがライセンス契約したのは、あくまでマスクの部分であって映画の版権ではありませんでした。なので逆に、新しくストーリーや能力を作っていくことができました。

――怖いんだけど少しコミカルな部分もあって凄く楽しみです。

マシュー氏:そうですね。まさに二面性というのは「ゴーストフェイス」の面白いところだと思います。

――3周年記念ライブストリーミングイベントではモバイルアプリ版も発表されましたが、コチラの特徴を教えてください。

アレクサンダー氏:「Dead by Daylight」そのものであるということです。PC・CS版とまったく同じ感触で遊ぶことができるのが最も特徴的な部分です。もちろん、操作面やUIは異なりますし、モバイル端末で遊ぶということは意識している点ではあります。いつでもどこでも「Dead by Daylight」がプレイできるのが強みです。

――私も先程プレイさせて頂きましたが、一番驚いたのがグラフィックです。私は自宅のPCの性能があまり良くないので普段は設定を落として遊んでいるのですが、それ以上のグラフィックではないかと感じました。

アレクサンダー氏:グラフィックを良くみせるため様々な最適化を行いました。まだまだこれからもブラッシュアップしていくので、今ので満足して頂けるのであれば実際にリリースされた際は、もっと驚くことになると思いますよ(笑)。

――これ以上ですか……!

アレクサンダー氏:ポリゴンやテクスチャなど改善の余地はまだまだあるので、さらに良くなる予定です。

――すごいです。逆に古い機種のスマートフォンなどで動くのかなという心配はあります。ゲーム内の設定でパフォーマンスを落としたりすることはできますか?

アレクサンダー氏:やはり一定の限度はあります。ただ、自分で設定を変更しなくてもゲームが自動で判別してディテールを調整しますので、そこは心配なく遊んでもらえるかなと思っています。

ビルド版を実際にプレイさせてもらったが、グラフィックはもちろん動作も非常に滑らかで驚いた。

――モバイル版の製作にあたり一番こだわった点はどこですか?

アレクサンダー氏:PC・CS版とゲームの中身を変えずにモバイルでも遊べるようにしたことです。モバイル版「Dead by Daylight」を作るのではなく、モバイルでも遊べる「Dead by Daylight」を作りました。

――「Dead by Daylight」は、これまでコンテンツを追加して進化してきましたが、モバイル版は他のプラットフォームと同じようなアップデートを辿っていくのでしょうか?

アレクサンダー氏:今後のアップデートは、どのプラットフォームでもなるべく同じタイミングでリリースをしたいと思っています。唯一の違いとしてモバイル版はFree-to-play(基本プレイ無料)になり、そのかわりに最初から遊べるキラー・サバイバーが絞られています。

――これまで「Dead by Daylight」をプレイするにはゲーム本編を購入する必要がありましたが、モバイル版を遊ぶだけなら無料で体験できるんですね。

アレクサンダー氏:そうですね、モバイル版は基本無料でプレイできます。追加でキャラクターを購入して頂く形になるのですが、PC・CS版に登場しているキラー・サバイバーを揃えようとした際の料金は、同水準になるようにしています。

――では、ちょっと気になってたけどプレイしたことが無い人にとっては、気軽にプレイできる環境ができるのは嬉しいですね。

アレクサンダー氏:そう願っています! 「ゴーストフェイス」やモバイル版がリリースされるまでに追加されるコンテンツは、実装した状態でローンチする予定です。

――ということはPC・CS版を開発しているチームとも連携して開発されているんですね。

アレクサンダー氏:決してプラットフォームで分かれているチームではありません。もちろんモバイルならではの専門知識などはありますが、一つのチームとして動いています。

――モバイル版ならではのやってみたい挑戦などはありますか? 例えばゲーム内コンテンツだけでなく、モバイルならオフラインイベントなども行いやすいように感じます。

アレクサンダー氏:まずは何よりモバイル版をリリースすることが一番の目標です。その後にはなりますが、インゲームイベントはもちろんオフラインで集まって遊ぶことも容易になると思います。好きな場所で遊べるのがモバイル版の良さだと思うので楽しみにしていてください。

――モバイル版に限った話ではありませんが、今後クロスプラットフォームに対応する予定はありますか?

アレクサンダー氏:技術的に不可能ではありませんが、モバイル版やNintendo Switch版リリースのタイミングでは予定していません。今後、可能になった際に、また改めてお知らせしたいと思っています。

――Nintendo Switch版も発表されており、これで一通りのプラットフォームで「Dead by Daylight」が配信されることになります。今後の野望を教えてください。

アレクサンダー氏:とはいえ、次世代のプラットフォームも発表されていて、私たちも注視しています。もちろんゲーム内コンテンツなども予定しているので、まだまだこれからも忙しくなりそうです。

――3周年記念ライブストリーミングイベントでは4年目のロードマップも一部公開されていましたが、コチラについてもお聞かせいただけますか?

マシュー氏:すでに発表済みのお話ならできるんですが、それ以上は……(笑)。

アレクサンダー氏:一つだけ言えることは素晴らしいものになる、ということです(笑)。

――それじゃあ、今度追加されるキラーのヒントとかも貰えませんよね?

マシュー氏:怖くって……、武器を持っていて……、三ヶ月後を楽しみにしていてください(笑)。

3周年記念ライブストリーミングイベントで発表されたロードマップ

――既に実装された「End Game Collapse」はゲームをよりエキサイティングにする大きな施策だったと思います。今後もこのようにゲームシステムに変更を加えていく可能性はありますか?

マシュー氏:今後変えていくとしたらランキングやシーズン、リーダーボードです。

――「Dead by Daylight」はバックボーンにあるストーリーも魅力だと感じます。現在は各キャラクターの設定などからユーザーが考察している部分が大きいですが、今後ストーリーが楽しめるコンテンツなどを予定していたりしますか?

マシュー氏:それがまさに3周年記念ライブストリーミングイベントで発表した、アーカイブシステムです。これまで各チャプターで新たなストーリーが追加されてきましたが、その続きとなるストーリーなどが楽しめます。また、それによって新たな疑問も投げかけていきたいと思っています。

――4年目も色々と仕込まれているようで楽しみです。それでは最後になりますがファンの方へ向けてメッセージをお願いします。

アレクサンダー氏:何よりもこれまでサポートしてくれた日本のユーザーの皆さんに感謝したいと思っています。日本でここまで成功できたのは大変驚いています。モバイル版で初めて「Dead by Daylight」に触れる方にはぜひ楽しんで貰いたいですし、普段PC・CSで遊んでいる人も体験してみて欲しいです。これからも新しいものを作っていくのでよろしくお願いします。

マシュー氏:今まで見ているだけだった人も、今こそぜひ手にとってプレイしてもらいたいです。私たちはそれを歓迎しますし、幸運を祈っています。

――ありがとうございました。

Dead by Daylight 公式日本版

3goo

PS4パッケージ

  • 発売日:2018年11月29日
  • 18歳以上のみ対象
Dead by Daylight 公式日本版

Dead by Daylight: スペシャルエディション

Behaviour Interactive

PS4ダウンロード

  • 発売日:2018年4月4日
  • 18歳以上のみ対象

Dead by Daylight 公式日本版

3goo

Switchパッケージ

  • 発売日:2019年9月26日
  • 18歳以上のみ対象

Dead by Daylight

Behaviour Interactive

PCダウンロード

  • 発売日:2016年6月14日
  • Steam

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(C) 2015-2019 Behaviour Interactive Inc. All rights reserved.

※画面は開発中のものです。

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Dead by Daylight

ホラー・アクション
機種
PS5PS4XboxSXSwitchPC
プラットフォーム
パッケージダウンロード
OS
会社
Behaviour Interactive3goo
ジャンル
アクション
テーマ
ホラー
公式サイト
公式サイト
  • 「黎の軌跡(くろのきせき)」特設サイト
  • セール情報
  • Figgy

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