KONAMIが、2019年9月12日に発売するPS4用人気サッカーゲーム「eFootball ウイニングイレブン 2020」。その体験版が、本日7月30日より配信開始となる。今回いち早くローカルマッチをプレイできたので、本稿ではそのインプレッションをお届けしよう。

KONAMIの人気サッカーゲーム「ウイニングイレブン」シリーズの最新作となる「eFootball ウイニングイレブン 2020」。今作ではイタリア・セリエAのユベントスやドイツ・ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンなどの人気クラブと独占契約を締結。6月11日~13日にアメリカ・ロサンゼルスにて開催された「E3 2019」で「Best Sports Game」を受賞するなど発売前から大いに注目を集めている。

これらの新たに契約を結んだクラブでのプレイが楽しめる体験版が、7月30日よりいよいよ配信開始となる。その1週間前に実施されたメディア体験会にて、本作のローカルマッチをプレイする機会を得られたので、さまざまな新操作をはじめとする気になるポイントをレポートしていこう。

今回の試遊ではユベントス、バイエルン・ミュンヘン、バルセロナ、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナルという5つの実名クラブと、myclubレジェンドの登場選手で構成されたオリジナルチーム・PESユナイテッドが選択可能になっており、メッシやロナウドといったおなじみのスーパースターたちの操作を楽しむことができた。

実際にプレイして特に目を引いたのが、新たな操作のひとつである「キックチェンジ」だ。いわゆるキックフェイントのひとつで、シュートを蹴る□ボタンかロングパスを出す○ボタンを押し、さらに選手がボールを蹴る直前に△ボタンを入力する。そうするとロングパスやシュートと見せかけてショートパスを出すという、相手の意表を突くプレイになるのだ。

ロングキックやシュートのフォームで足を振り抜くと思わせ、キックの瞬間にショートパスに切り替えてボールを近くの選手にさばくわけだが、フェイントを交えたこれらのモーションはリアルのひとこと。一連の動作がかなりスムーズなので、ディフェンス側はけっこう引っかかってしまうのではないだろうか。たとえばゴール前にハイボールを入れると思わせてペナルティーエリア内の味方にパスを繋ぐなど、対人戦における駆け引きという意味でも、かなり注目すべき操作と言えそうだ。

もうひとつの新操作である「フィネスドリブル」もなかなか面白い。細かいタッチでボールをコントロールしながらドリブルするというもので、テクニシャンタイプの選手なら足にボールが吸い付いているような華麗なドリブルで、複数のディフェンダーがいる狭いエリアをスルスルと抜いていくことができるという。

残念ながら筆者のプレイが未熟なため、今回のプレイではマーカーたちを華麗に抜き去るとはいかなかった。とはいえ、足裏などを使った細かなボールタッチは見ていて楽しく、上手く使えば相手ゴール前でドリブルしながらタメを作るなどの実効性の高いプレイもできるのではないだろうか。

この「フィネスドリブル」は操作がシンプルなのも魅力。ドリブル中にRスティックを倒せばいいだけなので、選手を動かすLスティックと組み合わせることで、誰でも手軽に多彩なドリブルワークを行うことができる。「ウイイレ」でドリブルというと、スペースにボールを蹴り出してスピードで抜いていくというのが主流で、フェイントなどのテクニックを駆使したドリブルはちょっと使いづらいというイメージがあったのだが、これなら初心者でも華麗なドリブルを存分に楽しめそうだ。

トラップも見どころのひとつで、走りながらの胸トラップで前方のスペースにボールを流し、そこから一気にドリブルに持ち込むといった、ワンタッチ目のボールコントロールで有利な体勢を作ったりすることができるようになっている。左方向にトラップすると見せかけて右側にボールを持ちだすなど、トラップ時にフェイントをかけることも可能で、相手ディフェンダーとの駆け引きがさらに白熱することだろう。

また、これまで以上にマークの有無がパスの精度を左右するようになっており、フリーの状態であるほどキレイなフォームで正確な弾道のパスになる。もちろん、過去のシリーズ作でもそうした要素は含まれていたのだが、今作ではそれがさらに顕著になっていて、能力の高い選手でもディフェンダーに付かれるとパスが不安定になるとのことだ。

実際にゴール前などの密集地帯でダイレクトプレイやワンツーなどを何度か試してみたのだが、確かにバルセロナの選手でもショートパスがブレる場面が何度かあり、これまでのようにどんな状況でもビタッ、ビタッと正確にパスを回せるわけではなさそう。特にクロスなどのロングパスはディフェンダーに付かれると大きく精度が落ちるようで、いかにフリーの味方選手を作るかがポイントになりそうだ。

そうした部分で重要になるのが「選手長所」だ。今作では「ドリブル突破」、「グラウンダーパス」、「フライパス」といった長所を持つ選手がおり、たとえば「グラウンダーパス」が長所の選手がボールを持つと、味方が積極的にスペースへと飛び出していくなど選手のオフザボールの動きが変わるのだという。

確かに、メッシやスアレスのようなテクニシャンがボールを持つと、中盤やサイドの選手がガンガン飛び出してくれるので、一気にディフェンスラインの裏に抜けたり、そうした選手をオトリに使ってドリブルで切り込んでいくなどの駆け引きを楽しむことができた。一方で、こちらがボールをキープしていたときに、走り込んできた味方選手が途中でダッシュを止めてしまい、「おいおい、そこは走り抜けてくれよ~」となる場面があったのだが、もしかしたらボールホルダーはそうした長所を持つ選手ではなかったのかもしれない。ボールを持たない選手の動きも今作の注目要素のひとつと言えるだろう。

ディフェンス面では「インテンショナルファウル」が新たに導入。いわゆる決定機を阻止するための故意のファウルのことで、ドリブルしている相手選手の後方で×ボタンを2回押すと、相手の体を手でつかんで止めようとするのだ。キーパーと1対1の場面で後方から相手ディフェンダーが迫ってきたらどうするか、これまで以上に瞬時の判断が求められることになりそうだ。

今回はプレイできなかったが、おなじみの「マスターリーグ」も大幅に進化しているとのこと。特に注目すべきはイベントの数々で、選手の移籍交渉やクラブハウスでの出来事などをムービーで再現。そこでの選択によって選手のモチベーションが変化したりするなど、これまで以上にドラマ性が増しているそうだ。

「Matchday(マッチデイ)」というオンライン参加型のモードも新たに登場。ダービーマッチやビッグクラブ同士の対戦といった、文字通りのビッグマッチにユーザーたちが参加できるというモードで、たとえばミラノダービーが行われる日程に合わせて参加者たちがACミラン、インテルのどちらかを選択。ACミランを選んだプレイヤーとインテルを選んだプレイヤーがオンラインで対戦し、どちらの勝利数が多かったかを競ったり、全プレイヤーの中から選ばれた代表者同士のオンラインマッチで勝敗を決したりといった楽しみ方ができる。

ちなみに、筆者は「ウイイレ」をプレイするのは、かなり久しぶりだったのだが、ショートパス、ロングパス、シュート、選手の切り替えといった主要な操作は過去作とほとんど同じだったので、まったく違和感なくプレイすることができた。シリーズをプレイした経験がある人なら、誰でもすぐに楽しめることだろう。一方で選手のモーションや高性能3Dスキャンによって忠実に再現されたスタジアムは目を見張るほどのリアルさで、「ここまで進化していたのか!」という新鮮な驚きも感じることができた。

「ウイイレ」未経験者でも意外と楽しめるのだという発見もあった。実際、同行の編集者はほとんどプレイしたことがなかったそうだが、パスやシュートなどの基本的な操作を覚えるだけで、すぐにある程度プレイできるようになっていた。シリーズを追っていないと楽しめないのではないかと感じている人もいるかもしれないが、決してそんなことはなく、それぞれのレベルで楽しむことができるのだ。昔はよくプレイしたけど最近はご無沙汰という人も、まったくの初心者だという人も、この機会にぜひプレイしてみることをオススメする。

eFootball ウイニングイレブン 2020 スタンダード エディション

KONAMI

PS4ダウンロード

  • 発売日:2019年9月12日
  • 全年齢対象

eFootball ウイニングイレブン 2020 レジェンド エディション

KONAMI

PS4ダウンロード

  • 発売日:2019年9月12日
  • 全年齢対象

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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