GAMEVIL COM2US Japanからリリースされたスマホ向けRPG「エルン ジェネシス」をレビュー。一見オーソドックスなスマホRPGに思える本作。その魅力はTCG的なバトルシステムにあった。
「エルン ジェネシス」は、GAMEVIL COM2US Japanが7月24日にリリースしたスマートフォン向けRPG。「エルン」と呼ばれるキャラクターを集めて戦う戦略的なバトルが特徴となっている。「ヴェンデッタ(VENDETTA)」や「ドラゴンスラッシュ」といった人気スマホゲームを手がけるパブリッシャーの新作は、果たしてどんな内容か。この記事で詳しくお伝えしたい。
宇宙を救うため次元を越えて冒険!オーソドックスな基本システム
本作の基本的なゲームの流れは、スマホ向けRPGとしてとてもオーソドックスなものに仕上がっている。マップ上から挑戦するステージを選択。ステージに入ると、エルン同士の会話によってストーリーが描かれ、その後バトルとなる。すべての敵を倒せばステージクリア。次のステージがアンロックされるという形だ。
ストーリーは、堕落した使徒・ルシファーがダークストーンを破壊したところから幕を開ける。破壊されたダークストーンの欠片は宇宙のあちこちに散らばり、次元を闇の力に染めていった。他の使徒たちはルシファーに立ち向かうも、あえなく敗北。この状況を打開できるのは、創造者よの次元の力を与えられた「エルン」たちのみ。「エルン」たちは力を合わせ、全宇宙からダークストーンの欠片すべてを取り戻す旅に出ることとなる…。
「次元」という言葉が示すとおり、エルン達は次元を越えて様々な世界を冒険する。訪れた世界で会う様々な種族とのやりとり、人間模様(エルン模様?)こそが、本作のストーリーの魅力といえるだろう。とはいえ、そこまでストーリーでグイグイ引っ張るタイプのゲームではない。では何が本作の魅力かと言えば、やはりバトルだ。
ソウル&ターン交代!TCGライクな戦略的バトル
本作のバトルシステムは、ターン制コマンド選択型バトルをベースに、戦略性を高めたもの。戦略性を高めている要素は2つ。ひとつめは「ソウル」。ふたつめは、「ターン交代」だ。
「ソウル」とは、スキル使用に必要なリソース。バトルで使用したスキルに応じた「ソウル」を消費するという仕組みだ。マジックポイント(MP)やスキルポイント(SP)的なものに思えるかもしれないが、そうしたものよりは、トレーディングカードゲーム(TCG)の「マナ」に近い。「ソウル」は、パーティ全体で共有されており、パーティーメンバーがスキルを使用することで徐々に蓄積されていく。このため、バトル開始直後は、消費ソウルの少ないスキルしか出せないが、バトルが進んで「ソウル」が貯まれば、消費ソウルの多い大技を連発できるようになる。
消費ソウルの少ないスキルには通常攻撃的なスキルが割り当てられており、消費ソウルの大きなスキルには、バフ/デバフ系の効果を持ったスキルが割り当てられているのも特徴といえる。ただ単に貯めればいいというわけじゃなく、ソウルを貯めながらも、状況に応じて適切にパーティーメンバーを強化したり、敵を弱体化したりする必要があるわけだ。
「ソウル」だけでも十分戦略性が高いのだが、さらに「ターン交代」が戦略性を高めている。「ターン交代」はその名の通り、現在コマンド選択可能なエルンと、その他のエルンを入れ替えることができるという機能。
エルンを入れ替えることで、強力な攻撃を連続で繰り出して一気に畳み掛けたり、回復やバフやデバフを連発して一気に態勢を整えたりといったことができる。いつ、どのように使用するかが勝敗に大きく影響を与える機能だ。それだけに、当然いつでも「ターン交代」できるわけではない。「ターン交代」を使用するには、メビウスストーンゲージが満タンになる必要があり、ターン数にして6ターンほど必要だ。
「ソウル」がTCGにおける「マナ」だとするなら、「ターン交代」は「デッキ内から任意のカードを引き出す効果」といえる。そしてもちろん、エルンの持つスキルは、TCGにおける「カード」だ。TCG的な要素が加わることによって、本作のバトルはTCG的な高い戦略性を実現しているのだと感じた。
戦略性の楽しめるボスバトルとスマホRPG的なザコバトル
TCG的な高い戦略性…と書いたものの、実はすべてのバトルで高い戦略性が楽しめるわけではない。正直なところ、ザコ相手のバトルは、序盤であれば消費ソウル0の通常攻撃を繰り返しているだけで勝ててしまう。オート機能と倍速を使って放置ゲーム的にプレイすることも可能だ。筆者としてはザコバトルでも頭を悩ませるような戦略性が欲しいところだが、これはこれで、スマホRPGに求められるゲーム性だとも思う。
一方、ボス相手のバトルは戦略性が深い。特に、「挑戦」モードから挑むボスバトルは難易度が高く、本作のゲームシステムをよく理解して臨む必要がある。一手一手をしっかり考えてプレイしなければならない戦略性が楽しく、筆者としては「これが楽しみたかったんだよ!」と思えた。
ただ、気になるところがないわけではない。それは他でもない、エルンのスキルについてだ。TCGにおいてカードのスキルがモノを言うように、本作ではエルンのスキルがモノを言う。これは、ひっくり返せば、エルンの入手状況によっては、バトルで苦戦するシチュエーションが出てくるということ。もちろん、苦戦する状況をどう乗り越えるかを考えるのも、本作の楽しさ。バトルに影響を与える要素にはスキル以外にもエルンのレベル、装備、装備のレベル、陣形といった要素があるので、あらゆる要素を駆使して攻略に臨みたい。
ルールを使いこなせるとおもしろい!ボス戦までプレイ推奨
約200種も存在するエルンを組み合わせ、自分なりの戦略を作り上げていく本作。じっくり考えるタイプのバトルが好きという人に向いた作品だ。ただ、先に書いた通り、序盤のザコバトルでは戦略の楽しさを実感しづらい。なので、プレイする場合は是非ボスとのバトルまでプレイすることをオススメする。各キャラクターのスキルを踏まえて、ソウルの残量をコントロールし、ターン交代を使いこなすようになると、本作のおもしろさが見えてくるだろう。
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