2020年春にTBS、BS-TBSほかにて第3期の放送が控えているアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」シリーズ。年末ということで特別企画としてその魅力を紹介します。
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2019年もいよいよ終わりを迎えようとしている中、今年も年末年始に向けて何か企画記事を考えなきゃなと思っていたのですが、去年突発的に掲載したアニメ紹介の記事が楽しかったこともあり、今年も実施することにしました!
去年と同じく今年も好きな作品を紹介したいなと思っていたところ、11月10日に開催された「俺ガイルFes.2019」にて、シリーズの完結までを描くTVアニメ第3期「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」が発表されたこともあり、この機会に「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」シリーズの魅力を届けたいと思いました。
重ねてお伝えしますが、筆者は1クールに20~30本は見ていて、気がつくとアニメの話をし始めてしまうほどにはアニメ中毒。原作もすべて履修していますので、まずはシリーズの基本的な要素を紹介しましょう。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」とは?
「俺ガイル」こと「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」は、ガガガ文庫(小学館)より2011年から刊行されている、原作・渡 航氏、イラスト・ぽんかん⑧氏による人気ライトノベルです。ひねくれ高校生の主人公・比企谷八幡が「奉仕部」に入部して、まちがいだらけの青春を繰り広げていくストーリーが展開していきます。2019年11月19日にはシリーズ完結巻となる14巻が発売され、本編は無事に完結を迎えました。
また、2013年にはTVアニメ第1期「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」、2015年にはTVアニメ第2期「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続」がそれぞれ放送されました。第2期の終了時点では原作11巻までの内容が描かれていてるのですが、2020年春より放送の「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」では、さらにその先のクライマックスに向けたエピソードの数々が楽しめることでしょう。
ちなみにゲームに関係ないとは書きましたが、実は「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」はTVアニメの放送に併せて2度ゲーム化されています。1作目の「やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。」は八幡の残念ぶりを表現したシステムの数々、2作目の「やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。続」はよりヒロインとの関係性にフォーカスしたエピソードが楽しめるのではないかと思います。2作セットになった「やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。&続 おまとめセット」がPS4でも発売中なので気になる方はぜひ。
八幡の独特な主人公像とヒロインたちの魅力に注目!
さて、話は逸れましたが、ここで改めて「俺ガイル」の魅力について、2つのポイントから紹介していきましょう。
本作はそのタイトルにもある通り、“青春ラブコメ”のジャンルに分類される作品だとは思いますが、主人公の八幡がいわゆる“ぼっち”で、卑屈な思考の持ち主である独特な主人公像というのが他の作品とは一味違うのではないかと思っています。地のテキストも軽妙ではあるものの、小ネタの多さに八幡らしさが見えてきます。
奉仕部に入部した八幡は、部に寄せられた依頼に対処していくことになるのですが、その解決策もどこかねじれたものになっています。原作の4巻(アニメでは1期の7~8話)で描かれた夏休みの合宿でのエピソードでは、とある理由で周囲から孤立してしまった小学生・鶴見留美の問題を解決することになるのですが、その方法はいわゆる問題のすり替えみたいなもので、結果的に自分が泥を被ることになります。
この八幡の行動は周囲との関係が深まるほどにクローズアップされ、彼自身のあり方とも密接に関わってきます。彼が物語の中で感じることになる強い気持ちや葛藤は、翻って高校生という時期ならではの悩みとも結びつき、本作を青春ストーリーたらしめていると思います。
また、「俺ガイル」の魅力は個性的なキャラクターたちの存在にも現れています。特に奉仕部の部長を務める完璧美少女・雪ノ下雪乃、明るい振る舞いの中に気を使いすぎる面もある由比ヶ浜結衣、小悪魔的な魅力にあふれる後輩・一色いろはの3人は、八幡との関係性においても重要なポジションを占めていて、彼女たちの心情もストーリーをより深く楽しむためのピースになっていきます。
一人ひとりのキャラクターの発言や行動を追っていくと、不器用ではあるのですが、それぞれに人間味を感じさせられるところも「俺ガイル」ならでは。八幡たち奉仕部を見守る教師・平塚静や雪乃の姉である雪ノ下陽乃といった、大人目線で八幡たちに接するキャラクターもいるので、そのあたりにも注目してもらえればと。もちろん、妹の比企谷小町などほかにも魅力的なキャラクターは多いのでこちらも楽しんでもらえるのではないでしょうか(今のTOKEN的にポイント高い)。
アニメならではの繊細な描写に注目!再放送で第3期に備えよう
作品としての魅力を端的にお伝えしましたが、元々1巻あたりのテキスト量が多い作品ではありますので、これから追いかける方にはぜひアニメを見てほしいと思っています。ちょうどTVアニメの1期・2期が2020年1月1日(水)24時30分からBS日テレにて毎週2話ずつ放送されたり、2020年2月14日(金)に2期の「バレンタイン♡オールナイト」一挙上映会が開催されるので、アニメならではのポイントも紹介しましょう。
先ほど触れた部分とも被りますが、まずはアニメではヒロインたちの魅力をよりダイレクトに感じられる点を推したいです。クールな雪乃、元気な結衣との掛け合いはそれぞれの見どころがありますし、そのほかのキャラクターとのやり取りを含めて会話劇としての面白さにも注目してもらえればと。
そして1期と2期それぞれで少しずつ印象が変わってくるであろうエピソードもぜひ楽しんでもらいたいと思います。1期については笑いを誘う軽妙なやり取りを中心に見てもらい、2期に関してはお互いの会話の間など関係性の深まりを経てより意識させられる空気感を味わってみてください。
3期「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」は監督の及川啓氏、制作スタジオのfeel.と、2期と同様の陣容で手がけられることも発表されています。2期と同様、繊細な描写の数々が楽しめることに注目していますし、キャラクターの心情に寄り添ったストーリーが展開してくれることに期待します。
最後に、エピソードが進むごとにより八幡の心情が掘り下げられていく中で、“本物”というキーワードが大きな存在感を放っていきます。これは第3期でも意味を持つと思うので、ぜひ過去のアニメをおさらいしつつ、2020年春の放送を楽しみにしてもらえればと!
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」放送情報
タイトル
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完
放送日時
2020年春、TBS、BS-TBSほかにて放送開始
STAFF
原作:渡 航(小学館「ガガガ文庫」)
キャラクター原案:ぽんかん⑧
監督:及川 啓
シリーズ構成:大知慶一郎
キャラクターデザイン:田中雄一
制作スタジオ:feel.
CAST
比企谷八幡:江口拓也
雪ノ下雪乃:早見沙織
由比ヶ浜結衣:東山奈央
一色いろは:佐倉綾音